スペインの鉄道博物館の収蔵物(タルゴ編)

スペインの鉄道博物館,他の展示物はこれといって面白いモノは無い(…と言ってしまうと失礼だが,正直な感想である).

そんな中,スペインらしい展示物がこれだ.

登場して75周年らしい.期間限定特別展示.といってもパネルだけ.

スペインのタルゴというと,人によって受け止めるイメージは異なり…

  1. 曲線を高速で曲がれる振り子式列車
  2. 異なるゲージ間を直通できるフリーゲージ列車
  3. 結構高速で走れる高速列車

…と様々であり,どれが真の姿かというと,どれも正しい.つまり,振り子式列車バージョンも,フリーゲージ列車バージョンも,300km/h超運転できる高速仕様もある.

スペイン国外にも輸出されており,各国仕様があるようだ.ゲージが異なる路線を直通という点では欧州にはロシアという広軌鉄道網を持つ国もあり…

…あった.ロシア版タルゴ列車.説明はこうある.

ロシア鉄道では240km/h運転できる上,7編成のうち3編成は1520mmの広軌区間で使用され,残りの4編成は2016年からモスクワーベルリン間に投入されて軌間変換装置を使っているようだ.

秋田新幹線-新ルート整備600億円

JR東日本が検討している秋田新幹線の岩手、秋田県境の新ルート整備で、同社が600億円規模の概算事業費を秋田県や沿線自治体に対し提示していたことが7日、分かった。トンネル新設を含む工事区間は県境をまたぐ十数キロになるとみられる。

情報源: <秋田新幹線>新ルート整備600億円試算 トンネルは10キロ超、工期10年見込み | 河北新報オンラインニュース

関連記事もある.

情報源: <ニュース深掘り>秋田新幹線新ルート整備 防災強化へ議論不可欠 | 河北新報オンラインニュース

山形新幹線の福島-米沢間と似たような事情だが,山形新幹線が「新幹線計画路線に並行する在来幹線鉄道」であるのに対し,こちらは事実上都市間の幹線として機能しているものの地方交通線であり,こちらは公式の新幹線計画は無い.

両記事をよく見ると,どちらにもフル規格新幹線電車を通過させるには追加費用が○○○億円という件も無い.

秋田市への新幹線計画は日本海側の羽越新幹線計画,福島から山形を経由して内陸を縦走する奥羽新幹線計画がある.ところが秋田への現状の主たる幹線鉄道輸送はどちらでも無く,盛岡からの田沢湖線ルートだ.

整備費用は山形新幹線に比べると小さいモノの,状況的にいろいろと悩ましい.簡便な整備は現状のルートを強化することだが,公式の新幹線計画が無いのでフル規格新幹線電車を通過させるトンネルを建設するのが難しそうである.このプロジェクトは在来幹線鉄道の改良工事になってしまい,新幹線整備ではないので国の補助制度メニューもしょぼく,補助率も新幹線建設に比べて小さい.

これに加えて,現状のルートをフル規格新幹線化させた場合,奥羽新幹線や羽越新幹線沿線地域はどうするんだという問題もある.

もっとも,奥羽新幹線がもし完成したとしても,現状の田沢湖線ルートは隣県の県都である盛岡とを結ぶルートであることに変わりは無いわけで,少なくとも防災目的の投資は無駄にはならない.

新トンネルは時間短縮にもつながるそうだが,10キロほどのトンネルだと,急加速しても250キロに達するのは難しそう.時間短縮の恩恵も小さく,170キロ運転程度を念頭に設計しておくというのが無難な落としどころか.170キロなら久留米と新鳥栖のわずか数キロでも到達できる速度だ.いずれフルサイズの電車は山形方向からやってくると期待すれば,トンネル径は在来線サイズでもいいかなぁ.

 

山形新幹線トンネル新設は1500億円

山形新幹線の山形、福島両県境区間で豪雪などによる運休や遅延が相次いでいることを受け、JR東日本は、防災対策事業の概要をまとめた。

情報源: 運休相次ぐ山形新幹線…トンネル新設の工事費は1500億円 JR東、事業化の是非を検討 – 産経ニュース

例の「山形新幹線最弱伝説」への対応である.いっぺん言及した件でもある.

この記事をよく見ると,120億円追加すればフル規格の電車が通過できるトンネルサイズにできる,とある.ということは,原案は在来線サイズのトンネルということか.

この区間(福島ー米沢間)は新幹線の基本計画である奥羽新幹線の一部でもあるので,「常識的には」フル規格対応で作っておいて,必要に応じて転用するのが妥当だろう.いったん完成して使い始めると出戻り工事は不可能だからだ.まぁ,要するに青函トンネル方式である.

正式な高速道路が欲しいんだが,なかなか整備されない区間において,まずは一般国道のバイパス的な自動車専用道路を建設(線形そのものは高速道路で対面通行など)しておいて,時期が来たら高速道路網に組み込むということが行われることがある.「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」というやつである.

例えば,和歌山の海南湯浅道路(国道42号)→阪和自動車道,とか,高松東道路(国道11号)→高松自動車道とか.そのほか,高速道路への正式編入はされていないものの実質的に高速道路網の一部になっている自動車専用道路は全国にたくさんある.

高速道路以外にも,一般国道2号のバイパスを有料の県道として整備した欽明路道路(30年くらい前に無料開放)というのもある.

そういったアイデアが新幹線ネットワークにあってもいいと思うんだが,「常識」の通じない頭の固いセクションがあると実現しにくいかも.

山形新幹線については最近もさらに別のトンネルの建設を要望する記事があったが,米沢盆地と山形盆地の間の山地部分あたりかな?

「並行在来線のさらに枝線」でも線路改良

トラムの線路ができあがったものの,まだ使用開始できていないスペイン南部のハエン.鉄道ネットワーク的には,マドリードとセビリアを結ぶ幹線から枝分かれするような位置にある.そして,マドリードとセビリアを結ぶ幹線には,現在はAVE,つまり高速新線が整備されている.

つまり,ハエンは「並行在来線の枝線」の先っぽにあるわけだ.

さて,このハエンからマドリードに向かうには,「並行在来線」を走る急行列車に乗るか,コルドバまで行ってAVEに乗るかなんだが,乗換を含めての所要時間はどちらもほぼ同じ.4時間弱かかる.

ハエン駅発マドリード行き.マドリードのターミナル駅はアトーチャ駅のことが多いが,この列車は広軌の在来幹線を走るので,近郊列車駅のアトーチャ・セルカニアス駅に達し,そのまま近郊線の地下線を通ってチャマルティン駅まで行く.

朝8時半にゴトゴトごとと出発.

オリーブ畑になっている丘陵地帯を,ほぼ等高線に沿って単線の線路が敷かれており,線形ははっきり言って悪い.

…が,何やら工事をしている.

架線柱が建っているので,線路だな.どうやら線形改良工事をしている模様.

…そして現在線と合流.

スペインでは高速新線の工事が日本の新幹線の約3倍のペースで進んでいるが,それだけにとどまらず,「並行在来線のさらに枝線」でも線路改良をしている.

…で,日本の在来線はと言うと,朽ちて廃れるのを待っているのかな?

 

renfeの在来線は震度4〜5?

スペイン国鉄ことrenfeの在来線を走行する「MD」という列車で移動.中距離急行電車で,最高速度160km/hくらいで走る.

その「最高速度」に近づき,140km/hくらいを超えてくると車内に激震が走る.いや激震ではなくて中震から強震といったところか.

文字通り揺れるのである.ガタガタガタガタ…

日本なら列車を止めて緊急の線路メンテナンスをするレベルか? あかんやろ,これ. 昔の野上電気鉄道並み?(と言ってわかる人はごく少数かも)

軌道自体は新しそうなので,メンテナンスの問題か?

山形新幹線最弱伝説-返上への道

山形新幹線の福島県境部の抜本的な防災対策に関し、トンネル新設の概算事業費を1500億円と試算したJR東日本の調査結果を踏まえ、吉村美栄子知事は1日、JR東日本本社(東京)で冨田哲郎社長と面談し、トンネル整備の早期事業化を要望した。

情報源: 福島県境のトンネル新設、JR東に事業化要望 吉村知事|山形新聞

ちょっと前の新聞記事.まだリンクつながってるかな.

山形新幹線は「新幹線」なのにすぐ止まるという話をしたが,手をこまねいているわけでは無さそう.

福島-山形間の県境,つまり板谷峠に新しいトンネルを掘って「山形新幹線最弱伝説」を返上しようとしているようだ.

この区間は全幹法に基づく基本計画区間でもあるので,この際トンネルを掘るなら将来を見越してフル規格新幹線電車の走行が可能な形で掘るのが当然だろうとは思う.

短期的な目先の支出にとらわれるのか,それとも長期的な出戻り作業を避ける形で建設するのか,注目の案件だな.

三葉の東京滞在可能時間

ファンタジーを真剣に考えてはいけないのは重々承知だが,気になるの調べてみた.

三葉が彗星落下の前日,瀧君の動向が気になって飛騨地方から東京まで日帰りしたわけだが,果たして東京に何時間いることができたのだろうか.

2018年ならば,高山線を北上して富山から北陸新幹線に乗るのが最速ルートで,10時半頃には到達できる.だが,2013年なら素直に南下して名古屋を目指すことになる.飛騨北部って北陸新幹線沿線エリアなのね.

さて,2013年10月3日の朝,三葉は登校するかと思いきや汽車に乗って東京に向かってしまう.最初に乗る列車は「美濃太田」という行き先だ.

朝の美濃太田行きは1本だけなので,これに乗車すると,東京の四谷界隈には最速で12時41分に到着する.発地は彗星落下地点推定で登場した「打保」にしておく.

復路は最も遅い乗り継ぎを検索するとこうなる.

ということで,午後3時半頃には帰路につかなければならない.日帰りの場合は東京での滞在可能時間は,2時間48分だけである.三葉にはあまり時間が無かったわけだ.

短かぁ〜.

#1 2018年3月現在なら,始発で富山方面に向かうと四ツ谷駅10時39分着,終電だと四ツ谷駅17時04分に出ればいいので,滞在可能時間は6時間25分に拡大する.北陸新幹線最強なり.
#2 三葉と四葉の登校時間帯は午前7時半過ぎのようなので,この時刻だと美濃太田行きは高山以南を走行しており,いろいろと映画中の設定はつじつまが合わない.…が,そもそもファンタジーである.きっと,その日だけ早起きだったんだ.
#3 三葉が瀧を電車内で見つけた頃には日は傾いてきている描写になっているが,実はもう家に帰れない.…が,そもそもファンタジーである.

山形新幹線最弱伝説

山形県民から靴が飛んできそうだが…

今年1月下旬の大雪の際には…

そして,先日も…

山形新幹線だけとまっとるやんけ.東北を走る「新幹線」なのに,雪に弱くてどうする.もっとがんばらんかい.

…とは言っても,新幹線とは名ばかりで,設備がほとんど在来線なので割とよく止まる.

#秋田新幹線も結構雪に弱い.雨で止まるのも山形新幹線や秋田新幹線である.

北陸新幹線最強伝説

先月2月上旬の大雪の時,北陸本線の特急は大混乱,と言うか,身動きできず.

その際,目を疑うような迂回の案内がwebサイトに出ていた.

 

金沢から大阪や名古屋方面に行きたければ,北陸線新幹線で東京に行き,東海道新幹線で西に向かえ,ということである.

北陸新幹線最強伝説の誕生である.

#この話題,先日(3/1)の参議院でも取り上げられていた.

続・すずさんの嫁入り列車

先月のネタの続編である.

資料棚をよく見ると,すずさんの嫁入りの昭和19年2月により近い資料があるのに気がついた.

時刻表(昭和19年2号)4月

昭和19年前後の時刻改正は昭和18年10月と,昭和19年4月であり,今回書棚で「発見」されたものは昭和19年4月の改正分である.

さて,呉線はこうなっている.

広島駅11時5分発,大阪行き308列車,呉駅11時54分着.これが当該列車のようだ.

左上の改正関係の記述は「十九年四月一日訂補」つまり小修正だ.ということで,2月時点のダイヤもほぼこの通りだろうということになる.

この時期には呉線には「急行」は走っていなさそうである.大阪近郊区間に入ると,長距離列車は電車専用の小駅をすっ飛ばして運転していたと思うので,実質的にはそこでは急行のような運転だったと思うが,車体側面に「急行」の種別を表示して走っていたかどうだかはわからない.

…ということで,この件調査終わり.//