脱炭素化の新たな選択肢~石炭から水素の安定製造…

未利用の「低品位炭」をクリーンエネルギーに転換

情報源: 脱炭素化の新たな選択肢~石炭から水素の安定製造目指し、日豪約9000キロを結ぶサプライチェーン構築へ~[Sponsored] – 産経ニュース

「クリーンエネルギーに転換」とか書いちゃってるけど,元は低品位の「石炭」なので,この策を推進するということは水素に変換しようがなんだろうが「石炭の利用促進」に他ならないわけで,「地中からの炭素放出増」以外の何物でも無いだろ.

「水素」をキーワードとして出しさえすれば何でもクリーンになるわけじゃないよね.メタンの形態で放出されてしまうよりは温暖化効果は小さいかもしれないけど,「脱炭素」は言い過ぎだよね.

最後の方で「CO2フリー」と称して二酸化炭素の地中貯留の話を書いてあるけど,この話を付け加えるだけで「脱炭素」の称号がもらえるなら,世界中の石炭火力発電所は未来の「脱炭素」エネルギー供給基地ということになってしまう.

情弱ねらいか?

最近のAEONショッピングセンタの立地

名指しで申し訳ないがAEONショッピングセンターというと,学会の都市計画や交通計画のセッションで既存中心街を破壊しているとか周辺に交通渋滞をまき散らしているとか,残念ながら評価は散々である.

以前とある市役所の都市計画部門の方にこういうことを聞いてみた.ショッピングセンターが周辺道路の渋滞の原因になっていた場合,往来妨害罪で訴えることは可能だろうかと.

こういった店舗は事前に審議会とか委員会が組織されて,立地後の交通状況についても議論され,審議されるので,立地してしまった後に周辺が渋滞してしまった場合は市の責任になるそうである.

さてさて,そうは言ってもショッピングセンターが原因で市民の間で「イオン渋滞」などと言われてしまっては商売上の印象がよろしくないと感じるようになったのだろうか,若干新規立地の傾向が変化してきている.

もちろん全ての新規立地がそうというわけではなく相変わらず郊外の広大な空き地巨大駐車場を備えて環境によろしくない交通機関を大々的に使わせて集客しているケースも多い.

だが,一部の新規店舗は新規駅設置に合わせての周辺開発の一環として出店している場合が出てきている.こことかこことかこことか

例えば京都市内に出来た新駅であるJR桂川駅に隣接して,ビール工場の跡地にショッピングセンターが出来ている.

小規模なバスターミナルも併設.

ただし,だからといって巨大駐車場が無いというわけでは無い.次なるステップは単に駅併設にするだけでなく,客の交通手段のマネジメントまで踏み込むべし.

都市全体での交通手段の分担と比べて,自動車交通の分担が多いようなショッピングセンターだと,都市の自動車化≒地球温暖化に加担しているということになる.

大気汚染対策で公共交通を無料化・自動車は規制

パリ、大気汚染対策の一環で公共交通機関の料金を無料化・自動車は乗り入れ規制

情報源: パリ、大気汚染対策の一環で公共交通機関の料金を無料化・自動車は乗り入れ規制 – BusinessNewsline

年に一度程度,ヨーロッパに出向くのだが最近気になっていたことがあった.それは,鼻炎の悪化である.

日本に比べて冷涼なので日本の夏の終わりに行くと丁度欧州は秋で,きっと花粉が飛んでいるんだろう,と,最初は思っていた.ところが年々訪れた際の鼻の調子が悪くなる.

ついには鼻をかむと血が混じるようになった.仕方がないので,今年からはアレルギー薬,風邪薬,鼻の洗浄器まで準備して欧州訪問.日本でもここまでひどくなることはないのにね.

今考えると,「クリーンディーゼル」などというものはなかったんだということだろうな.例の捏造発覚まで,欧州ではディーゼル車全盛だったわけだが,排出量が多かったのはCO2だけではなかったのだろう.

さてさて,ナンバープレートの末尾制限は記事のパリの他,留学生の話によると中国でもやっているそうである.あとは盆地で排気ガスのたまりやすいメキシコシティなど.

一時的には末尾制限と公共交通の無料化で乗り切れるかもしれないが,恒久的施策となると,市の入り口に有料ゲートを設けて,その収益を公共交通に突っ込むなんていう方法もあるかも.

日本でも自動車の制限の議論は時々浮上するが,未だかつて実現したことがない.渋滞対策や環境対策には一定の公共性があるのだから,ビビらずに実行すれば良いのだが,日本の政治家にもお役人様にも,その勇気はない模様.

 

自動車から「エンジン」が消える!?

 ドイツの有力週刊誌「デア・シュピーゲル(DerSpiege)」が報じたところによると、ドイツ連邦参議院(Bundesrat)が、2030年以降にガソリンやディーゼル機関など内燃機関を使用した自動車を禁止する決議を採択した。同じくこのニュースについて報道した米フォーブス誌によれば、決議採択はただちに法的効果を有するわけではないが、ドイツの規定がEU全体の規定になる場合が多いため、今回の採択が今後、欧州の環境対策の大きなターニングポイントになる可能性が高いという。

情報源: 自動車から「エンジン」が消える!? ドイツで2030年以降の搭載禁止決議が採択(1/3ページ):nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

10年前に半分冗談で書いたこの話が,ついに現実になりつつあるのか?

パリ協定の日本の削減提案は-26%らしいが,この程度の削減で温暖化が止まるんだろうか.

日本では相変わらず「運輸部門は自動車の燃費向上で」とかなんとか考えてそうだが.自動車社会が醸し出す低いエネルギー効率は自動車の燃費向上だけでは如何ともしがたい.

******************************約10年前の当サイトの記事******************************

★06/11/24号:
チームマイナス6%(ほんとは50%や80%削減だと言われたら・・・編)

先日、沖縄で研究発表をした際、webmasterの1つ手前の発表が交通や都市分野の研究者ではなくて、エネルギー分野の研究者の発表であった。そのプレゼンテーションの中に、やはり欧州では50%あるいはそれ以上のCO2削減が検討されている旨の内容が含まれていた。マイナス6%などという生ぬるい設定では、会議の面目が保てても、温暖化が止まる保証はないのかもしれない。

さて、運輸部門でこの面目を保つには、22%の排出削減が必要であり、結構たくさん自家用車の削減をしなければならないという丼勘定は先日お見せした。もし、22%じゃなくて、上のような50%が必要であるといわれたら、果たして自動車交通はどの程度の削減が必要だろうか。

 再び、2002年の交通経済統計要覧という資料の数字を使うと、現状の日本では1人が1km移動すると、平均的には112.1グラムのCO2が出てきているので、これを50%削減すると、112.1×(1-0.50)=56.0 つまり、平均的には56.0グラムのCO2しか出さないようにしないといけないということである。そういう状態になるように比率を逆算すると、下の表のようになる。グラフにすると、右である。色を塗った面積の合計は50%減少している。

 

交通機関 旅客輸送のシェア 1人1km運んだときのCO2排出量(g)
鉄道 69.6% 19g-CO2
バス 7.0% 53g-CO2
自動車 20.6% 175g-CO2
飛行機 2.7% 111g-CO2

鉄道のシェアが、32から69になるので2.18倍、自動車は0.38倍になるので、62%減ということである。

さらに、削減量に関するいろんな数字を見ていると、最も強烈な数字としては80%削減が必要などというものも見かけることがある。

 この場合だと、112.1×(1-0.80)=22.4 つまり、平均的には22.4グラムのCO2しか出さないようにしないといけないということである。そういう状態になるように比率を逆算すると、下の表のようになる。グラフにすると、右である。色を塗った面積の合計は80%減少している。

 

交通機関 旅客輸送のシェア 1人1km運んだときのCO2排出量(g)
鉄道 92.3% 19g-CO2
バス 7.0% 53g-CO2
自動車 0.6% 175g-CO2
飛行機 0.08% 111g-CO2

こうなると、自家用車使用禁止令でも発動しないと実現不可能である。だが、場合によってはこういうシナリオも存在しうるという点で、頭の隅にちょっと置いておいてもいい話だと思うが、いかが?

 

 

明かり取り

最近JR西の駅で時々見かける様子.

ホームの屋根の一部が磨りガラス風の明かり取りに取り替えられている.

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電気代節約しながら暗くならないようにする工夫の模様.全ての屋根板を交換せずに一部というのもミソなのだろうか.交換費用を節約しながら,昼間は十分な明るさを確保,といったところか?

自転車ヤッホー

ケルンから例の「Inter City 2」に乗って1時間半ほど.ミュンスターに到着.この街,あっちもこっちも自転車だらけである.ぼやぼやしてると,チーンと鳴らされる.

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中央駅前には自転車駐輪場兼自転車貸し出し所があり,旅行者でも貸してくれるらしい.(…が今回の調査目的は歩行者空間なので,パス)

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交差点の「自転車専用レーン」はもちろんのこと…

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自転車専用道もある.幅員構成は「歩道+自転車道+歩道」である.日本の某役所が見たら「自動車道」の間違いじゃないか,と言われそうな幅員構成だ.

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他の道路とは基本は平面交差だが,交通量の多い車道との交差は一部立体交差になっている.

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あちこちに駐輪場があり,自動化された立体駐輪場もあったりするのだが,こういう変わった駐輪場もある.

何が変わっているかというと,自動車がすれ違えるだけの幅員のある道路の半分を使って,それもわざわざ交差点近くに駐輪場を設置しているのである.

「自動車交通の静音化+駐輪場」の一石二鳥やね.

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現地の自動車にはこういう金具?も付いている.自転車キャリアだ.

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よく見ると,このキャリアには自動車本体とは異なるナンバープレートが付いている.牽引車両扱いなのかもしれない.

自動運転の自動車

自動運転の自動車が話題になっているが,忘れてはいけないことアリ.

運転が自動になるだけで,都市空間の利用効率が劇的に上昇したり,エネルギー効率が飛躍的に上がったり,環境負荷が顕著に下がったりするわけではないです.

以上,念のため.

エコカー減税絞り込み燃費基準厳しく

 政府・与党は環境性能の高い自動車の取得や保有にかかる税を軽減するエコカー減税について、2017年春から対象車の燃費基準を厳しくする検討に入った。同年春に期限が切れる減税措置を2年以上延長する一方、対

情報源: エコカー減税絞り込み 燃費基準厳しく 来春から 政府・与党検討

もう,(1人あたり排出量で見て)バスレベルが最低基準でいいんじゃないかな.2段階の基準にして,厳しい方は電車なみにした方がいいんじゃないかな.

「エコカー」というと環境にやさしいように聞こえるけど,所詮もとの環境に厳しい乗り物が基準なだけで,目立って環境にやさしい乗り物というわけではなかったわけだし,本当にCO2排出減らしたいのなら,電車やバスよりも排出量が少なくなるかどうかがキーポイントだよね.

【祝】ゴッタルトベーストンネル開通

ついに,スイスのゴッタルトベーストンネルが開通した模様.

 スイス・アルプスを南北に貫く全長57・1キロの「ゴッタルドトンネル」が1日、開通した。日本の青函トンネル(53・9キロ)を抜いて世界最長の鉄道トンネルだ。開通式には、スイス政府首脳や、近隣のメルケル…

情報源: スイスに最長の鉄道トンネル開通 青函抜き全長57キロ:朝日新聞デジタル

ということは,3日前に通ったこのトンネルは「世界最長トンネル」の”最後の姿”だったということか.

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実はスイスは新幹線相当の線路がほとんど無い国であり,その中でもまとまった高速新線相当になるのが今回のゴッタルトベーストンネルである.

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何で「ベース」という名前がついているかというと,通常はトンネルをなるべく短くするために線路は山を登って,いよいよ登れなくなると最小限のトンネルを掘る,というのが基本だ.だが,この「ベース」トンネルは山のベース,つまり,下の方をわざわざ長いトンネルで抜けており,山を登らずになるべく緩やかな勾配で山地を抜けることを目的として建設されている.つまり,実は貨物列車対応のトンネルなのである.

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スイスの自然豊かなアルプスを自動車の公害から守るため,鉄道貨物を通しやすくしたわけだ.

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日本も環境対策を前面に押し出して鉄道建設した方がいいかも.

リンク先の記事には,貨物列車優先だという話は書いてあるが,その背景政策までは追い切れていない模様.