月別アーカイブ: 2014年6月

CANADIAN RAIL(路面電車保存編)

カナダのオンタリオ州にある路面電車専門の保存鉄道.今もあるのかどうかは知らないが,多分ここ.日本では法的規制がいろいろと煩いことが原因だと思うが,保存鉄道自体が珍しく,ましてや路面電車専門保存鉄道など存在しない.(広島電鉄は保存鉄道ではないので念のため)

Streetcar08-017
古い路面電車だけではなく,日本ではあまりなじみがないインターアーバン(都市間連絡電車)の車両なども展示され,一部は動態保存されていた. 園内に結構長いループ線があり,周回運転している.
Streetcar08-081
 
変わり種もアリ.これはまだフツーな方.
Streetcar08-026
行くなら,レンタカー必須である.
[2000年夏現在]

日本に本物のBRTは出来るか?(台北編)

写真は台北の中心市街地におけるバス専用レーンの状況である.
DSCN0360
一般車線はかなりの交通量であるが,バスレーンには一般車両の混入も無く,スイスイ.これなら鉄の線路が無くても十分なのかもしれない.こういう施策は,灯台もと暗し,名古屋がお手本だったりするケースも多い.
確かにこれなら「Bus Rapid Transit」を名乗ってもいいだろう.日本のBRTの定義って何だったっけ?

内閣人事局が発足するらしい

「内閣人事局」というのが出来るらしい
鉄道関係で言うと,似たようなインフラであるはずの道路系と鉄道系ではインフラの整備速度が明らかに異なっており,人事的資源の違いが大きく影響している可能性が高い.鉄道の重要性が叫ばれて久しいのに,残念ながら現在の組織では国鉄を解体して仕事が終わったと思っているのではないかと思われる.これじゃぁ,さっぱり国益にならない.
首相曰く「これで省庁縦割りの弊害なくなる」ということだそうだが,期待したい.

トラム変幻自在(寿司トラム編)

スイスの大都市であるチューリヒの路面電車には,こういう電車も走っている.幸せの黄色い...
IMG_2876
「SUSHI TRAM」である.中はSUSHIレストランになっているようである.日本ならビール電車とかおでん電車とかそういうノリだが,スイスの場合は高級路線か?
行き先部分に電話番号っぽいのが書いてあるので,予約制だろうか.

日本に本物のBRTは出来るか?(完璧なバリアフリー)

フランスのナントのBRTに使われている連節バスの出入り口である.
IMG_3779
客のいるところは路面では無くプラットホームである.全ての出入り口ではなく一部だけだが,ドアが開くと同時にスロープが自動で出てくる.ここまですればLRTとバリアフリーの程度はほとんど変わらない.もちろん,信用乗車方式なので車内を大旅行する必要もなく,乗ったドアからそのまま降りられる.
ちなみに,路面電車の近代化版LRTの場合は下の写真のようだが,使い勝手は大きくは変わらない.
IMG_3759
日本の「バリアフリー対応バス」はノンステップバスといえども必ず最初に段があり,手動で板を出してもらって渡してもらわない限り,一人では乗車することはできない.だが,写真のようなシステムなら人手を煩わせる必要がなく,気兼ねなく(心理バリアなく)乗降できる.
これなら鉄輪かゴムタイヤかを気にする必要はない.ところで,日本の「BRT」の定義って何だったっけ?

どうしてできない新幹線(鉄道「政策」の上下分離を)

(ずいぶん昔だが)鉄道事業法が改正になって,線路の保有(第三種)と列車の運行(第二種)が別事業として実施できるようになった.もちろん,両方一体でもできる(第一種).いわゆる「上下分離」である.最近はLRT事業を睨んで,軌道事業でも似たようなスタイルが導入できるようになってきている.
ところで一方,トラック事業とかバス事業はどうだろうか.もちろん道路を運輸業者が自ら造って,その上でトラックとかバスを運行しても構わないのだが,通常はそんなことはせずに道路は公共(あるいは,それに近い事業体),走行する車両は事業者という分担が普通である.
さて本題である.鉄道の重要性が見直されていると言われている昨今だが,その割にはさっぱり整備が進まない.正便益不採算(*)が原因だとかなんだとかいろいろ言われているが,政策の上下分離ができていないことも原因ではないだろうか.経営の上下分離にあらず.
(*)社会的には事業実施した方がメリットが大きいことは明白なのだが,企業会計的には赤字になるので民間事業のような形態では成立させにくい,という話.
バス事業だと,インフラ部分の整備は公共で道路や街路などのインフラ整備部門のお仕事.その上は民間のバスが走り,これの管理・監督は公共の運輸部門のお仕事である.じゃぁ,同じようなシステムを鉄軌道にも導入したらどうだろうか.つまり,インフラ部分の整備は公共のお仕事なんだがインフラ整備専門部門のお仕事.その上を走行する車両等のシステム管理は,同じく公共のお仕事なんだが運輸システム専門部門のお仕事.
ちなみに現在の鉄道関係では,下物のインフラ整備部分も上物の運輸そのものの管理も同じセクションのお仕事.わが国でも交通基本法が導入され,通路概念に近いものが入ってきているので,通路確保のお仕事と,それを使って実際に運ぶお仕事を概念的に分離して,実際の政策も分離した方がいいのではないだろうか.
国土交通省が発足してもうすぐ15年.未だ何も変わらないというのでは,省庁再編の意味があったのか?

トラム変幻自在(観光トラム&バス編)

ウィーンに行くと,幸せの…かどうかは知らないが,黄色い観光専用トラムが走ってくる.RingTramと名付けられており,環状線をぐるぐる回る観光専用トラムである.車内で観光案内があるらしい.
IMG_8430
このほかにも,観光用の工夫としては「HOP ON HOP OFF」というシステムがある.こういう停留所.
IMG_8413
「HOP ON HOP OFF」専用停留所で待っていると,それ用のバス系統があり,専用切符を持っていれば自由に乗り降りできるというもの.
IMG_8415
一般的には,観光バスには定期観光バスというシステムがあり,申し込んでおくと半日とか2-3時間で市内を案内してくれるバスツアーが一般的である.ところが,気に入ったところでも決められた時間しか滞在できないし,気に入らなくてもバスの出発を待たなくてはならない.(特に,海外でのこの手のツアーは要注意で,集合時間に遅れると,「あれ? その辺に座ってたメキシコ人のご家族知りませんかぁ? いないですねぇ.ここが気に入ったんでしょう.」とか何とかで,すぐに出発,という光景をカナダで見たことあり.)
「HOP ON HOP OFF」は一定時間毎にやってくる専用観光バスに乗りさえすれば,長時間滞在したければできるし,パスしたければ降りなければいい,ということができる.定期観光バスと公共交通の中間的なサービスである.
京都市内でも京阪バスが試行していたと思う.

日本に本物のBRTは出来るか?(優先信号)

フランスのナント市のLRT4号線ことBRTシステム「Busway」である.郊外方向に行くと,一般道の中央に専用レーンが設置されているところがある.ただし,見てのとおり,明らかに専用であることがわかるようなインフラである.視覚効果を狙ったものというよりは重量級のバスが通過することに対応して舗装が強化されているのではないかと思われる.分離帯が無いが,一般車の走る車線よりは若干路面そのものが高くなっているようである.
さて,写真は交差点部であり,鉄輪式のLRTと同じく赤青黄色の信号機とは別に縦棒横棒式の専用信号機が設置されているが,おもしろいのは交差する側の道路に対して「踏切警報器」があることだ.2枚の写真の違いがわかるだろうか? 縦に2灯並んだ赤色灯が交互に点滅している.ナントのBRTには踏切がある.つまり,BRT側が完全な優先権を持っているということであろう.それに比べて日本のPTPSは何と控えめなことか…
IMG_3850
IMG_3849
確かに,これほど確実な優先信号なら平均速度は高いだろう.これならBus Rapid Transitである.そういえば,日本の「BRT」ってどういう定義だったっけ?

リニア全線同時開業「難しい」の?

リニア新幹線の大阪までの全線開業に関し,以前JRは有利子負債はこれ以上抱え込むことが出来ないと表明していたが,与党が「じゃぁ,無利子で貸すよ」という案を出したら,今度は(実は社長がこの間に交代しているが)「環境への影響調査や工事に時間がかかるため、同時は難しい(副社長)」とか「5兆円を超える債務は持たないのが基本方針」とか表明するようになった.
まぁ,まさかそんな案出てくるまいと思ってたんだろうと思うが,環境影響評価については現時点では手間取っているようだが,間もなく名古屋-品川間が着工できれば「経験値」を手に入れた調査部隊の手が空くので,ノウハウを蓄積した組織が今度は距離が2/3程の区間を対象に仕事することになる.名古屋までは4年かかったかもしれないが,さほどかからないよね(ルートで揉めなければ).標高2000㍍級の山に長大トンネル掘るようなこともないので,工期もやっぱり,そんなにかからないよね.鈴鹿山系は既にトンネルがいっぱい掘られているので,「未知の地質」というわけでもないし,捨ててなければどこかの倉庫に東海道新幹線のルート検討時に調査した鈴鹿山系の地質図もあるかもしれないし,そんなにかからないよね.

「5兆円を超える債務は持たないのが基本方針」についても,バランスシートに入らない方法もありますので,ご検討を.(というか,与党はまだその案に気付いてないよね.)

それから,利子補給があればバランスシートに債務が入っていても10年程度の前倒し開業は不可能ではないですよね.(本当に早期開業させる意思があるのなら)

#その後,開業前倒しが政府の方針になりかけたり,外れたり,また元に戻ったり,等々,迷走中.

LRTを使ってみよう(PARK & RIDE編)

郊外から車で来ると,中心街は逆方向,「P+電車」は右へ曲がれという看板が出る.
IMG_6069
そのまま標識に従って「P+電車」方向に進むと…
IMG_6070
駐車場付きの電停があらわれる.
IMG_6073IMG_6086
ここから電車で中心街方向へ.
IMG_6113
なお,同じように写真を撮っていた地元のオッサンによると,ここの電車が雪景色の中を走るのは滅多にないらしい.彼曰く「おまえらラッキー」
2013年3月下旬,英国Nottinghamの様子.