整備新幹線の建設財源をたどると…

確定申告の書類作成終了.毎年この時期になるとめんどくさくて,いつも出来上がるのはギリギリ.

そして,毎年納税額を確認するいい機会でもある.

さて,その税金は回り回って,整備新幹線の建設費用にまわっている.公設民営なんだから…と思っている人は(マスコミを含めて)多い.

確かに全く間違いでは無いのだが,公費建設の内訳は,国:地方=2:1で,国費が多いように見える.

だが国費のほぼ半分は,既設新幹線の譲渡収入(国鉄時代の新幹線をJRに売却した分割払い収入)なので,直接的にはJRからの資金である.JRの資金と言うことは鉄道利用者のお金,つまり利用者負担と言うことである.

国鉄時代の新幹線を売ったのなら,やはり原資は税金じゃないのかという見方もできるが,国鉄時代の建設費は鉄道債で建設して運賃で返済が基本なので,やはり利用者負担であった.

いやいや,国鉄は破綻して,税金で穴埋めしてるからやはり原資は税金じゃないのかという見方もできるが,高利の郵便貯金や厚生年金が原資で,低利借り換えもさせてくれない資金だったから,こういった金融等の利用者で食いつぶしたという見方もできる.…ので,穴埋めは国民で開けた穴を国民で埋めているだけ,という見方もできる.

国費の残り半分のうちの大半は,国鉄民営化時のJRの資産を再評価した際の差額を60年分割払いしているのを資金にしているという話もあるので,やはりかなりの部分はJRを通しての利用者負担のようである.

地方分は,交付税措置されている部分を含めて税による負担だね.

斯くして,納税したお金が新幹線建設にまわっているのは,やはり大気汚染物質レベルの濃度しか無いようである.税金の大半は社会福祉関係にまわっているようだ.