レールパスの有効範囲

ヨーロッパに行くとき,例えば「ユーレイルパス」などを買ってゆくと乗り降り自由で大変楽である.

グローバルパスが一番制約が少ないが,その分値段も高い.訪問国が少ないときには2−3カ国だけ有効なセレクトパスなどを使って費用を節約することもある.

さて,今回の欧州調査は英国とドイツが主な訪問国であるが,英国からドイツに行く場合でこういう行程だとどうなるだろう.

Birmingham(英)→London(英)→[仏]→Bruxsells(ベルギー)→Köln(独)→Düsseldorf(独)

ユーロスターは英国からベルギーに行く便の場合はフランスを通過する.それからベルギーからドイツまで行くには当然ベネルクスを通る.

ということで,普通なら英国,フランス,ベルギー,ドイツの計4カ国分のレールパスを準備するか,パスとは別に列車を手配する必要がある.

ところが実は,パスは英国のパス(ブリットレールパス)とドイツのパス(ジャーマンレールパス)で済む.

Birmingham(英)→London(英)…これはブリットレールパスで乗れる
London(英)→[仏]→Bruxsells(ベルギー)…これはブリットレールパスを持っていれば格安でユーロスターに乗れる
Bruxsells(ベルギー)→Köln(独)…ここがミソ
Köln(独)→Düsseldorf(独)…これはジャーマンレールパスで乗れる

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「ここがミソ」と書いている部分は,最近になって特定の列車に限りジャーマンレールパスで乗れるようになったようだ.つまり,Bruxsells発の「ICE」だけジャーマンレールパスが(最近)有効になったようだ.(広島工大の先生が「発見」)

これも上下分離の一種の恩恵か?

なお,ドイツまでしか有効でないパスを使ってデンマークまで夜行列車に乗ったこともあるので,ここ以外にもパスの有効範囲の例外はいくつかあるようである.

時間が有り余っている&体力に自信のある人はジャーマンレールパスだけを使ってロンドンからドイツまで旅行する方法もある.