月別アーカイブ: 2014年8月

大陸横断鉄道(4日目)

そして,4日目.まだ夜明け前.まだ終点のバンクーバーは遠いはずなのに,街の明かりが見える.
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途中5時間遅れのところもあったが,まさかの2時間早着.
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機関車を機回しするんじゃなくて,最後はおしりから駅に到着.
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トロントから3000km,約70時間.
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大陸横断鉄道(3日目)

大陸横断鉄道3日目.雪が少なくなってきて,平原を走る.今は平原,今も平原・・・
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時折,長大貨物列車とすれ違うが,おもしろいことに複線区間を走る貨物の方が編成が短い.単線区間の方が線路容量(最大運転可能本数)が限られているからであろうか.1両,2両,3両・・・100両,101両・・・120両編成.1両あたり20mとして2km越えか.
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そして,給油を兼ねた長時間停車.このエドモントン駅では結構多数の客が降車した.
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航空機の荷物預かりと同じで,駅で荷物を預けて降車駅で受け取ることができる.他の列車とは異なり,この列車だけ1人あたりスーツケース6個まで預けられる.他の列車は2個まで.移民時代の名残であろうか.特別な列車である.
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機関車への給油はタンクローリー直づけ.この駅から先はロッキー山脈に登ってゆくので,機関車がもう1両増結されて機関車2両になる.
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そして出発.緩やかな上り坂が延々と続く.
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夕刻ジャスパー着.補機が外され,あとはひたすら下り坂.
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大陸横断鉄道(2日目)

車内の行動パターンは,「寝る」→「食う」→「個室か展望車でぼーっとする」→ 「食う」→「ぼー」→「食う」→「シャワー」→「寝る」
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基本的に極寒地帯を走るので,車内といえどもドア付近は凍り付いている.
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そして,数時間おきの長時間停車.ホームくらいならお散歩できる.
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そして,雪原.また雪原.
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隔日運行なので,1日に1度は反対向きのカナディアン号とすれ違う. 警笛を鳴らしたり,大声出したり,乗務員が賑やか.
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5時間遅れでウイニペグ到着.北極圏行きの列車が接続待ちで5時間遅れで出発してゆく.
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この頃になると,知らない人達と食堂車でお話しするようになる.
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大陸横断鉄道(1日目)

大陸横断鉄道というと米国を思い出すと思うが,Amtrakは今やシカゴで乗換なので,実はカナダの列車の方が走行距離は長い.10年以上前のお話しなので,出かけるときはスケジュールのご確認を.(もっとも,なかなかチケットがとれないが)
トロントを朝出発.目指すは西海岸バンクーバー.3泊,約72時間の旅.主な停車駅はこんな感じだが,途中の小駅にも停まる.列車名は「カナディアン号」で,列車番号は「1」.
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運行はほぼ隔日運行である.夏頃からチケットをリクエストして,とれたのは冬.出発前から,既に寒そう.
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定時に出発.
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出発してしまうと,特に冬なので車窓は基本雪景色.今は山中,今は川,ではなくて,今は雪原,今も雪原,鉄橋もなくて・・・線路は続くよどこまでも,雪原も続くよどこまでも.
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途中,約500kmごとに30分から1時間の長時間停車がある.何のことはない,機関車への給油である.
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5扉車?6扉車??いえいえ・・・

東京の通勤鉄道や地下鉄には、時々ドアだらけの電車がやってくる。ラッシュ時の乗降時間を短縮するためだが、その分、車内の座席が少なかったりする。
英国にも(ちょっと前まで)ドアだらけの電車があった。今はもうないらしい。下の写真の電車がそうで、クロスシートというかほとんどコンパートメントのような配置になっている座席の各ボックスごとにドアがある。席に座って向かいの席との間の窓の部分がドアになっている。ドアには注意書きがあり、走行中開けるな、と。開けたら列車が止まるぞ、とも書いてある。
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車内はこんな感じ.
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大昔の馬車のコーチ(客室)の延長だろうな。今から15年くらい前のお話。

軌間可変電車(FGT)の台車のお話し

GCT (= Gauge Changeable Train)というか,FGT (Free Gauge Train) というか,新幹線の広めの軌道と在来線の狭めの軌道を直通運転できる電車の開発が始まって,かなり経過した.
乗ったことはないのだが,実物の初代試験車両はある鉄道車両製造工場で見かけたことがある.写真は…許可が下りなかったので,無い.最新型の試験車両についても,台車だけは別の鉄道車両製造工場で見かけたが,やはり写真は…許可が下りなかったので,無い.
さて,この軌間可変電車であるが,スペインでは営業用車両として走っているにもかかわらず,日本ではなかなか営業車として登場しないのは,1つにはスペインの場合は広軌(1668mm)と標準軌(1435mm)であるのに対し,日本の場合は標準軌(1435mm)と狭軌(1067mm)であり,サイズが小さくて実現しにくいことと,もう一つは日本の軌道,特に在来線の軌道があまり重い電車が高速運転することに耐えられないからであるようだ.
試験車が試運転した路線では,日々の軌道の保守が面倒で・・・という話はネットの噂話かと思っていたら,かなり信頼できる筋からも同じ話を聞いたので,やはり本当のようである.(逆に,重量級高速貨物列車が多数走っている路線なら,さほど問題ないということか?)
ところで,台車が重いとか軽いとかいうお話しでは,最近,こんな製品が開発されつつあるようだ.
まだ営業車を使っての試験段階のようだが,熊本電鉄の電車が履いている川崎重工性のefWINGという台車は炭素繊維強化プラスチック製で,軽いらしい.素人の浅はかな考えでは,この軽い素材と構造が,例の重くて困っている台車に応用されるようになれば,「日々の軌道の保守が面倒で」という軌間可変電車の欠点が克服されるのかなぁと.
新幹線で製品化するには大変かもしれないので,まずは都市鉄道の軌間可変台車にして,近鉄の京都駅から吉野行きとか,阪急電車を関空まで乗り入れるとかやってみるといいかも.

武豊線電化工事中(ぱっと見,ほとんど終了)

武豊(たけとよ)線は,東海道線の愛知県下の大府駅から分岐し,知多半島の武豊までの20km弱の路線.中部国際空港開港時にはアクセス線にしようかという話もあったが,延伸が必要だったため,お流れ.
上に「大府駅から分岐し」と書いたが,これは正確な表現では無い.実は名古屋近辺の東海道本線を建設する際,知多半島に資材を陸揚げして武豊線で運搬したので,東海道本線よりも先に建設されたという歴史のある路線である.したがって,「大府駅から分岐し」たのではなくて,武豊から北に延びる線路の途中にあった大府駅に東から来た路線が接続されたといった方が実態に近い.
さて,大府駅停車中の列車であるが,左右どちらが武豊線だろうか?
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正解は,右が電車で左が汽車である.つまり,左が武豊線の列車.どう見ても両者の区別が付かない.近年沿線の住宅等の開発が進み,名古屋までの直通客が増えたので都市近郊線として電化することになった模様.
電化開業は2015年春らしいが,すでに大府駅を出ると架線が張られている.
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信号機にも電車の電力用の電流と信号機用の電流を分けて通すための装置が付けられている.(でも,自動信号化はしないように見える)
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全線30分あまりなので,15分毎に列車交換する.
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架線は上側に電力供給を兼ねた太い線,下がパンタグラフと擦れ合う細い線.最近,首都圏や近畿圏で時折見かけるようになったタイプである.
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変電所も設置されており,架線と結線されている.もうすぐ試運転始まるかな?
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空港内鉄道のデザイン

大きな空港に行くと,電車のようで電車でない乗り物があったりして,しかも,特定のゲートの乗客だけが乗れるようなシステムになっていたりして,なかなか興味深い.
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こういうデザインがなされていることもあり,なかなか凝っている.
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通常の一般の鉄道ではなかなかできないデザインでも,採用されていてなかなか楽しい.
(10年以上前の米国オーランド空港)

CANADIAN RAIL(”2階建て”列車編)

GO-trainは2階建ての通勤列車だったが,Via-Railの列車もある意味2階建てである.日本では行き先の違う列車を併結して走る場合は独立した2本の電車列車を連結して走るが.機関車が引っ張る列車が多かった頃は,分離する駅で新な機関車を準備しておいたりということになるが,Via-Railの列車は最初から,独立した機関車牽引の2本の列車を,そのまま機関車を途中に挟む形で連結してしまう.
つまり,こんな感じ.途中の小駅は,1つ目の列車の乗降が済んだら2つ目の列車の乗降をするという風に2度停車する.
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CANADIAN RAIL(GOTRAIN編)

クルマ社会のカナダであるが,主要都市には一応,通勤鉄道がある.ただし,朝は都心方向だけ,夕方は郊外方向だけというケースがほとんどなので,興味本位で乗車すると帰ってこられない可能性があるので要注意.
例えば,オンタリオ州のトロントには「GO train」というのがある.クルマではなくて列車で「GO」というネーミングには,「via rail」と似たような切迫感がある.ただし,「GO」は「GOvernment」つまり,州政府で運営であることを表している.
車両は2階建て車両で,例の汎用機関車が端っこに付く.
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もちろん,パーク&ライド対応
QB0301-040機関車が端っこに1両だけで,いちいち終点では機回ししない.反対側の客車には運転席があり,いわゆる制御客車である.反対向きには推進運転になる.GetOnVIA10-042