ロープウェイをおりても、まだ黒四ダムではない。この先、全線地下のケーブルカーでさらに下る。
全部トンネルの中なので、ケーブルカーというよりは、斜坑と言った方がイメージが近い。中島みゆきの歌が聞こえてきそうな空間である。
ゴリ、ゴリ、ゴリ・・・と、ほとんど乗り心地を考慮していない固い振動で揺られること数分、ようやく黒四ダムのそばに着く。
ここまでに乗った交通機関は、ケーブルカー、高原バス、トロリーバス、ロープウェイ、地下ケーブルカー。それぞれ直線距離はたいしたこと無さそうだが、いずれも輸送力はさほど大きくなく、乗り継ぎの際には待たされる。観光のピーク時には1時間待ちも珍しくないとか。アルペンルートは個人ではなかなか来にくいといわれる所以である。
LRTという交通機関が注目されている。日本では床が低い路面電車として紹介されることが多いが、ヨーロッパなどでは中心市街地において、歩行者とLRTだけが通れる道路を設置して、たくさんの人を市街地に呼び込んでおり、中心市街地活性化の切り札として期待が寄せられている。このような公共交通機関と歩行者だけが通れる街路のことを、トランジットモールという。
左の写真は、スイスのチューリヒ中央駅前の市街地にあるトランジットモールである。一般車両の乗り入れ禁止の交通標識がはっきりと設置されている。自家用車が入ってこないので、事故の心配が少なく、中心市街地の交通処理方法として欧州では何ら珍しくない。
右の3つの写真もトランジットモールである。順に、グルノーブル(仏)、ストラスブール(仏)、フライブルグ(独)であり、いずれも中心市街地がたいへんにぎわっている。歩行者が電車を恐れて逃げまどっているわけではなく、堂々と横切っている。
日本で、これを何とか実現したいと思っている都市はたくさんあるし、LRTを導入するのなら、このトランジットモールをしないと魅力半減なのだが、なかなか一筋縄ではいかない。
そう、道路交通の管理の総元締めである警察庁が難色を示しているようなのである。いろいろとLRTに関して研究しているようなのだが、結局、軌道を歩行者が横断すると何かと危ないので、軌道と歩道を分離した日本型のトランジットモールを・・・というような、いささか歯切れの悪い状況のようである。もちろん、分離すれば事故は減るだろうが、もはやそれはトランジットモールとは呼ばないし、そんな道路は幹線道路沿いの商店街と変わらなくなってしまうので、やはり魅力半減である。
ところで、フライブルグの写真を拡大してみると、軌道のど真ん中でベビーカを押した女性が自転車を押した人と立ち話をしているではないか。その横は車イスの老人だ。本当に危ないなら、真っ先に軌道を避けるような人たちが何の問題もなく、軌道の上にいる・・・ということは、真実は「思ったほど危ない方法ではない」である可能性が非常に高い。
なお、運転席からトランジットモールを見るとこんな感じであるが、皆さん、実に巧みな立ち振る舞いである。(グルノーブル)
[トランジットモール運転席展望1] | [トランジットモール運転席展望2] | [トランジットモール運転席展望3] |
[トランジットモール運転席展望4] | [トランジットモール運転席展望5] | [トランジットモール運転席展望6] |
再び日本に話を戻す。一部の市民運動家の方は『警察は癌だ!』などと声を荒げている雰囲気なきにしもあらずだが(・・・私が言っているのではありませんので、念のため・・・)、残念ながらここはヨーロッパの国ではなく日本なので、警察の交通セクションの方が納得しない限り実現しないのは、ほぼ間違いない。
しかしまぁ、”欧州人にできて、日本人にはできない”などという情けないことは無いはずなので、要は慣れの問題である。けれど残念ながら、”日本人は欧米人よりトロイ説”は一部で有力な説となってしまっているようである。
警察でもLRTやトランジットモールについての理解が進みつつあるようだが、日本で安全にトランジットモールを実現する方法の開発にまでは至っていないようである。「やってはいけません」では愛想がないので、もうちょっとがんばってね。>関係者殿
トンネルバスの終点である大観峰からは、”プロジェクトX”で有名な黒四ダムによって堰き止められてできた黒部湖が見える。
ここから先はロープウェイで標高で約500メートル下る。ロープウェイは通常、途中に支柱があるのが普通だが、ここは1本も支柱がなく、約1.7キロの間、ロープだけで宙ぶらりんである。
以前は、支柱がないのは環境対策なのだろうと思っていたが、そうではないようである。ロープウェイの下の斜面は大変崩れやすく、地表を走る交通機関や各種の構造物の建設は難しいので(結果的には、環境対策になっているようにも思えるが)、一気にロープで渡しているということのようである。
ロープウェイは数分でもう一方の駅に着くが、下の斜面を歩けば数時間かかるようである。
「チーム・マイナス6%」のアクションプランというのが示されているが、その6つのうち、いくつかについては、実行することによって削減されるCO2の量や比率が示されている。
ところが、この削減比率が生あったかい。こういうプランが示されている。
プランの番号 | キャッチフレーズ | 実行する内容 | CO2削減比率 | マイナス6%の・・・ |
---|---|---|---|---|
ACT1 | 温度調節で減らそう | 冷房28℃に、暖房20℃に | 0.5%削減 | 12分の1 |
ACT2 | 水道の使い方で減らそう | 蛇口はこまめにしめよう | 1.1%削減 | 5分の1 |
ACT3 | 自動車の使い方で減らそう | エコドライブをしよう | 0.7%削減 | 8分の1 |
ACT4 | 商品の選び方で減らそう | エコ製品を選んで買おう | 示されず | ??? |
ACT5 | 買い物とゴミで減らそう | 過剰包装を断ろう | 1.0%削減 | 6分の1 |
ACT6 | 電気の使い方で減らそう | コンセントからこまめに抜こう | 1.1%削減 | 5分の1 |
お気づきになったであろうか? CO2削減目標である「マイナス6%」と比べて、それぞれ数分の1〜10分1以下なので、全部足しても6%に届かない。
こういう指摘をすると、「いやぁ、まずはこういうことから始めていただきたいと思ってまして・・・」という答弁が聞こえてきそうだが、この削減目標では、6%削減はおぼつかない。
「チーム・マイナス6%」参加を表明した企業の中には、本当に削減しなければならない量のことを自覚している企業も少なくないが、一般国民へのメッセージとしては生ぬるい(・・・というか、誤ったメッセージである)。
問題はこれだけではないのだが、それについてはまた今度。さわやかな秋風が吹いてくるのは、一体いつなんだろうか?
標高約2500メートルの室堂から先は、トンネルの中をバスが走っている。基本は30分に1便であるが、こんな有名観光地で、30分に1本のバスでどうやって運ぶのかと思いきや、何台かのバスが隊列を組んで走行するという形態であった。
このトンネルバス、確か昔はバッテリ式かディーゼルエンジンで動くものだったと思うが、現在はトロリーバスに変更されている。記憶が曖昧なのだが、環境に配慮して駆動方式の変更を行ったのではなかったかと思う。それまでは日本のトロリーバスは関西電力が大町トンネル内に運転するバスだけだったと思うが、現在はこの立山トンネル内のバスもトロリーバスである。
海外ではザルツブルグやバンクーバー、あるいはシアトルなどで運転されているが、日本ではトロリーバスに乗れるのは立山黒部アルペンルートだけである。
さて、このバスは立山連峰直下のトンネル内を走行するのだが、このトンネルはバスの幅ギリギリである。狭いギリギリの幅のトンネル内を数台のバスが隊列走行をする。1台ギリギリで、すれ違うことなどできない。
これでは隊列走行といえども、大した数のお客を運べないなと思っていると、にわかにトンネルの空間が広がった。そこに見たものは、反対方向に走る別のバスの隊列であった。
トロリーバスは無軌条電車、つまり"線路を使わない電車"とも呼ばれるが、このトンネルバスは隊列走行をすることによって、複数台の連結運転を実現し、トンネルの真ん中で反対方向のバス隊列とすれ違うように巧妙なダイヤを組むことによって輸送力の増強を図っている。
これはまさしく、通常の鉄道と同じ運行ノウハウである。
よく見ると、トンネル内の何カ所かに鉄道のような信号機がついており、まさしくタイヤとハンドルで走る山岳地下鉄である。
地球温暖化防止、温暖化ガス削減キャンペーンに、「チームマイナス6%」というのがある。
まぁ、マイナス6%でいいかどうかはともかく、とりあえず、登録してみた。
しばらくすると、”チームパスの発行”なる案内メールが届き、こんなダウンロードすると、こんなパス(の画像ファイル)がやってくる。
本物は各所をクリックすると内容が表示されるようにリンクが埋め込まれた特殊ファイルだが、諸般の事情でPNGの単純なファイルに変換するとともに、少々小細工してある。
まぁ、とりあえず、国策としてのPR活動内容をゆっくり見ていただきたい。話はその後である。
左右それぞれのバナーをクリックすると、サイトが開く。
残念ながらwebmasterは見たことがないのだが、かつて、フェスタ(フェスト?)という貸切用の電車がJRにはあって、ウケをねらってか運転席の窓の下に大きなクチビルの作り物がくっつけてあったようである。念入りなことに、このクチビルのあたりから音声を発して、正真正銘のしゃべる電車があったらしい。
さて、あの事故以来、家人には先頭車両の運転席の後ろに陣取って乗るのは止めてくれといわれていたのだが、そろそろ、もういいだろうと思って久々に帰宅時に運転席の後ろに立ってみた。
基本的には何の変わりもないのだが、駅の手前に来ると、運転席に「停車です、停車です」という音声が鳴ることに気がついた。以前はなかった機能である。これは、最近のJRの電車に徐々に装備されてきている装置のようであるが、駅などには(私の気づいた範囲では)PRは無いようである。
学研都市線(片町線)は何度かオーバーラン(というか、停車駅間違い)している路線なので、「オーバーランしないように、音声で知らせる装置をつけました」くらいは宣伝してもいいと思うが、妙に控えめだなぁ。
まぁ何はともあれ、これで家人が怒って帰ってくることはなくなりそうである。めでたしめでたし。
(追伸)でも、電車の本数の多い京橋〜四条畷間はともかく、四条畷から郊外側については、相変わらず保安装置に変更が無いようである。
webmasterは時々、大阪市内などに出かけるが、悲しいかなそのまま直帰できるケースは少ない。そんな時は、夕方の帰宅ラッシュの電車で住道駅まで向かい、毎度おなじみ近鉄バスに乗って大学に戻る。
ところが、この近鉄バス、住道駅が始発、つまりJRからの乗り換え客がメインのターゲットであるにもかかわらず、異様に乗り継ぎが悪い。JR学研都市線で京橋から郊外方向に向かう快速電車は、夕刻19時台、住道駅に15分、30分、45分、00分と15分ごとに到着する。
住道駅のホームは高架3階にあり、改札が2階、そのままペデストリアンデッキにつながっており、第二寝屋川という一級河川を越えてから地上にスロープで降りる。降りきったところにバス停があり、急ぎ足で約4分かかる。
で、バスはというと、18分、32分、46分、00分発である。つまり、毎度バスの背中を寸前で見送り、次のバスの中で15分弱待つことになる。
じゃぁ、この快速電車に住道駅で追い抜かれる普通電車なら、ちょっと早く住道駅に到着するので間に合うかというと、普通電車は14分、28分、44分、58分着なので、急げば間に合うのもあるけれど、そうでもないのもある。
結局、電車の到着とは無関係に出発しているようであり、潜在的なお客をずいぶん逃しているのではないかと思うが、考え過ぎかな。
新幹線をはじめとする鉄道は、環境に大変やさしい乗り物である。その環境にやさしい新幹線は、さらに年々、省エネルギーで走れるように努力が積み重ねられてきている。40年前の新幹線に比べて、最新式の電車は1.5倍効率的である。20年前の新幹線と比べても1.2倍効率的である。10年前と比べても1.1倍効率的である。
・・・という話は前回の書き出しであるが、「10キロも自動車に乗らないよぉ」という方への追加的衝撃的事実である。
駅からちょっとタクシーで、というケースや、最寄りの駅まで家人に送ってもらう、というケースはまぁまぁある光景だ。だが、である。自家用車は移動する人にくっついてくるのに対し、タクシーや家人の運転するクルマは、空のまま元来た道を引き返すケースが多い。運転している人は、運転するだけで何らかの用を成し遂げるわけではないので、自動車の装置の一部みたいなものである。
ということは、タクシーなどで1km運ばれるときに出るCO2は運転手のことを無視しなければならないので、2人乗車でも自家用車なみである。そればかりか、空車回送される分を考慮しなければならないので、排出されるCO2は倍と考えても良いかもしれない。
とすると、タクシーや家人に送ってもらうときの、1人を1km運ぶ際に排出されるCO2排出量
は、自家用車45g-Cの倍90g-Cと考えても良いだろう。さて。計算である。例えば、新幹線に乗る距離が500キロで、駅までのわずか2kmを家人に車で送ってもらい、降車駅から目的地までのわずか2kmをタクシーに乗ったとしよう。タクシーで2kmはワンメータである。
新幹線が1人を1km運ぶ際に排出されるCO2排出量は、6g-Cなので、500kmの移動で、6×500=3000g-CのCO2が排出される。駅までは上に書いた話をもとに2×90=180g-CのCO2排出、新幹線を降りたあとについても同様に、2×90=180g-CのCO2排出である。
そうすると、全体で504kmの行程を行くのに、3000+180×2=3360g-CのCO2が排出されることになるので、3360÷504=6.7g-C/人kmになる。つまり、6g-Cが6.7g-Cまで悪化するわけである。1.1倍。
新幹線電車は10年前に比べて1.1倍効率的になったと書いたが、末端部分わずか2kmずつをタクシーや家人の送り迎えにするだけで1.1倍の悪化となり、10年分の鉄道関係者の努力があっけなく帳消しになる。恐るべし自家用車&タクシー。
環境にやさしい新幹線に乗る場合は、わずかな距離であろうとも、自動車に頼るのはよろしくないということでもある。ご理解いただけますかな? > 関係各位
ちょっとくらい、いいだろぅの積み重ねが地球温暖化を招いているということであろうか。
新幹線をはじめとする鉄道は、環境に大変やさしい乗り物である。その環境にやさしい新幹線は、さらに年々、省エネルギーで走れるように努力が積み重ねられてきている。40年前の新幹線に比べて、最新式の電車は1.5倍効率的である。20年前の新幹線と比べても1.2倍効率的である。10年前と比べても1.1倍効率的である。
ちょっと前に、「新幹線をいくらスピードアップしても便利にならない、かもしれない話」を書いたが、その主旨は、幹線部分が超高速であっても、末端部分が超低速であれば、全体としてのパフォーマンスはあまりよろしくないという話であった。
実は、環境面でも同じようなことが言える。例えば、新幹線に乗る距離が500キロで、乗車駅までのアクセス距離が10km、降車駅から目的地までの距離が10kmだったとしよう。新幹線が1人を1km運ぶ際に排出されるCO2排出量は、6g-Cなので、500kmの移動で、6×500=3000g-CのCO2が排出される(「g-C」とは、炭素部分だけの重さのことである)。
ここで、末端部分を自家用車でアクセスさせる場合だと、1人を1km運ぶ際に排出されるCO2排出量は45g-Cなので、10×45+10×45=900g-CのCO2が排出される。
そうすると、全体で520kmの行程を行くのに、3000+900=3900g-CのCO2が排出されることになるので、3900÷520=7.5g-C/人kmになる。つまり、末端部分を自家用車にするだけで、6g-Cという数値が7.5g-Cまで悪化するわけである。1.25倍の悪化。
上に、新幹線電車は20年前に比べて1.2倍効率的になったと書いたが、末端部分を自家用車にするだけで1.25倍の悪化となり、差し引き、20年分の努力があっけなく帳消しになる。恐るべし自家用車。
自家用車以外の交通機関でも計算してみてグラブにしたものが右の図である。赤い棒グラフは幹線部分が新幹線の場合の計算結果で、100ならば全体のCO2排出が幹線部分の交通機関(この場合は新幹線)なみ、右に行けば行くほど環境に厳しい末端アクセスということになる。125なら1.25倍の悪化ということである。
同じ図には、青い棒グラフも書き込まれているが、こちらは幹線部分が航空機の場合の計算結果である。100ならば全体のCO2排出が幹線部分の交通機関(航空機)なみ、右に行けば行くほど環境に厳しい末端アクセスである。
面白いことに、幹線部分が航空機(青グラフ)の場合は、末端アクセスに何を使っても結果がほとんど変わらないのに対し、幹線部分が新幹線(赤グラフ)の場合は、末端アクセスの環境性能の善し悪しが全体に大きな影響を与えているということである。
つまり、環境にやさしい新幹線に乗る場合は、新幹線への末端アクセス手段にも、ちょっとは気を遣った方がよいということである。逆に、環境に厳しい航空機へのアクセス手段は、何を使っても大して代わり映えがしないということでもある。ご理解いただけますかな? > 関係各位
どうしてもアクセスに自家用車を使わなければならないようなケースでも、ハイブリッド車などのエコカー優遇、あるいは大人数乗っている場合を優先、などの策を講じた方がいいんじゃないか、ということでもある。
写真は8月下旬に訪れた立山黒部アルペンルートの室堂付近である。白いのはいわゆる万年雪である。
30年前に連れてきてもらったのも8月下旬であったが、その時の印象ではもっと大きく、確か、何人もの人がスキーを楽しんでいたと思う。
さて、30年たっての印象だが、雪渓が小さい。スキーを楽しむ人影もなく、下の方で楽しんでいる人が少々だけである。
最近はスキーをする人の数自体が少なくなったようだ。スキー板を持っての海外旅行も容易になったので、夏にスキーを楽しみたければニュージーランドあたりに行ってしまうのだろう。
Webmasterも身長110センチが180センチになって、ずいぶんいろんなものが小さく見えているのかもしれない。
しかし、ほんとに、そうなんだろうか? 気のせいならいいのだが、温暖化の影響で本当に小さくなっているのかもしれない。もうあと何年かすると、このような雪渓の写真自体が幻になってしまうかもしれない。
カゼである。最近は子どもJが幼稚園から最新のものをもらってくるので、流行に敏感である。齢40に近いせいか、治りが遅い。発症1週間であるが、未だ微熱が続く。
加齢以外の原因もある。学校の先生は代わりに仕事をやってもらえるケースが少なく、口では会う人ごとに「おだいじに」とは言っていただけるが、実際に「休養をとれないのは大変でしょう。代わりに仕事をしてあげますから、1日分の具体的な仕事を言ってください。」などという人は皆無である。有言実行は難しい。逆に仕事が滞りがちであるのを催促されたりするので、人のことは人のこと、なのだろう。
つまり、ろくに休養がとれないまま、活線工事状態で病気を治そうとするわけで、長期化は当然といえば当然である。
さて、例のもったいない駅であるが、工事費用が割高なようである。その理由は、東海道新幹線を止めて工事をするわけにはいかないので、仮の線路をつくって工事をおこない、元に戻すからである。つまり活線工事である。
じゃぁ、他の新しい新幹線駅はどうやったかというと、既存の線路はいじらずに線路の横に待避線とホームだけつくり、基本的には分岐器部分だけが既存の線路をいじるような方式にしている。
”もったいない駅”は既存の線路を取っ払って、高架駅の下に店舗などが入った立派な駅を建設することを目指しているようだが、高額になる原因がそれならば、工事方式を見直すという手もないではないと思うがどうかな? 店舗は線路の下にある必然性は少ないと思うのだが、そうまでして高架下利用にこだわる理由はよくわからない。