ツェルマットというと、こういう山(左の写真)の観光である。マッターホルン。
右の写真は駅前広場の風景であるが、たむろしている自動車がちょっと変である。なにやら、遊園地の乗り物のような自動車ばかりである。
この世界的に有名な観光地では、自然を売り物にしているということもあり、油を直接燃やして走る自動車が走っていない。代わりに走っているのが、こういう小ぶりの電気自動車である。
軽四トラック風? | タクシー? | 乗合バス? |
ケータリングサービス? | タンクローリー? | 道路掃除中? |
ホテルの送迎? | タンクローリー? | 床磨き? |
郵便集配? | トラック? | 警察車両? |
ただし、何でも例外というものがあるようで、大型のゴミ収集車と救急車だけはエンジンで動く通常のクルマだった。
さて、上の写真は、すべて業務用のクルマだということにお気づきだろうか。ここには自家用車はどうやら走っていないようである。おかげで、諸車進入禁止というわけではないのだが、メインストリートは歩行者天国状態である。
#残念ながら、日本ではここまで腹のすわった観光地は存在しない。
スイスの観光地、マッターホルンのふもとのツェルマットの手前のテーシュというところまで車で来ると、ここで電車に乗り換えさせられる。基本的には例外はない。立山黒部アルペンルートでは、観光バスの進入は認められているようだが、ここでは観光バスの客といえども降ろされる。自然を売り物にした観光地なら、ここまでする必要があるということなんだろう。
その駅の建物には、電車のマークと「P」のマークがある。パークアンドライドというと、LRTという新型路面電車システムで有名になっているが、ここでは路面電車ではなく、登山電車に乗り換えである。駅の建物には大規模な駐車場が併設されており、空港の併設駐車場と似ている。この駅の併設駐車場の他にも、駅周辺には青空駐車場もある。
ここから先は、15分ごとに運行されるシャトル電車でツェルマットまで向かうのだが、この電車、外見は大型のLRVといった感じである。
車内は車端部にイス席があるものの、中央部はフルフラットで荷物置き場になっている。まさに大きな荷物を持った観光客に最適化された電車である。
ここまでになると、旅客電車に荷物を持って乗るというよりは、荷物電車に便乗して移動しているという感じである。
基本的には線路が一本しかない単線運転であるが、観光客の増加への対応だろうか、部分的に複線化工事が行われている。途中、坂のきつい部分は、レールとレールの間に歯車をかみ合わせて登るためのレール(ラックレール)があり、なかなか珍しい(・・・と、この時点では思ったのだが、実はそうではなかった。。。)
15分ほどで、終点ツェルマット。スーツケースのキャスターが車両とホームとの間に挟まらないように、渡し板が自動で出てくる。こういう設備はさほどむずかしい技術ではないはずだが、日本の電車ではほとんど付いているのを見たことがない。webmasterは業界の怠慢だと思っている。
駅の外に出て、さらに驚くことが続くのだが・・・
星組の勇者との最後の決戦の朝を迎えた。某国国際空港。帰りのヒコーキの席は、まだ無い。
空港のフードコートで朝飯を済ませて、昨日言われたとおりにチェックインカウンターではなくて、ゲート横のカウンターに直接向かうことにする。
空港というと安全のための身体検査・荷物検査がただでさえ煩わしい。ましてや某国はテロを恐れているので、ここ数年は極めて厳重である。その検査場に予約無しの客が行くとどうなるか、推して知るべし。
検査場入り口にて | |
職員 | 「どうしましたか?」 |
webmaster | 「かくかくしかじかで、キャンセル待ちのために直接ゲートに向かうように言われました。」 |
職員 | 「うむ。じゃぁ、こっちの列に並んで。」 |
通常なら、荷物をX線検査機に通し、金属探知機のゲートを通る。昨今の某国の場合は、クツも脱がされる。その通常のラインとは別のラインに案内されたわけである。
X線検査と金属探知機はもちろんのこと、さらに、何やら理科の実験で使う"ろ紙"のようなものをピンセットでつまんで持ってきて、体の各所にこすりつける。チェックが済むまで、しばらく待ってろと言う。まるで犯人扱いであるが、騒ぐと余計ややこしくなるので、ここはじっと待つ。
そういえば、別の空港で、何やらイスに座らされて検査されている人たちがいたなぁと思い出したが、今や我が身である。数分で検査は終了。当然お構いなし。「良い1日を」だそうだ。「あんたもね。」
ゲートまで歩く。けっこう遠い。ゲートに到着するも、まだ人影無し。そりゃぁそうだ。まだ1時間以上ある。そういえば、おみやげ類も買ってないが、搭乗券がないので、免税店での買い物もできない。ゲートにスタッフが到着するのを待つこと30分弱。
来た来た、来た来た、日本人スタッフ。
ゲート横のカウンタにて | |
webmaster | 「かくかくしかじかで、キャンセル待ちのために直接ゲートに向かうように言われて来ました。さすがに今日は帰りたいので、何とかしてください。」 |
スタッフ | 「えーと、キャンセル待ちは入ってるようですが、空席が出るかどうかは出発前にならないとわからないので、時間まで買い物とかしてきていただいていいですよ。」 |
日本ではこういう立場の人の発言は信用しても大丈夫であるが、海外では、こういうトラブル時は現場を離れないことが鉄則である。カウンタから見えるイスで、さらに待つこと30分ほど。客の搭乗も概ね終わり、そしてようやく名前が呼ばれた。
ゲート横のカウンタにて | |
スタッフ | 「空席出ました。おめでとうございます。ビジネスクラスですよ。」 |
webmaster | 「おぉ、ラッキー。」 |
よく観察すると、他にも数名、同じような雰囲気で搭乗券を渡している。どうやらこの航空会社は、予約の総人数の管理はしているようだが、席種の管理はしていないのではないかと勘ぐりたくなる。
メタボ気味のwebmasterにとっては、帰りは楽ちんであったが、果たして帳尻は合ってるんだろうか。おそらく、航空会社の算段としては、トラブルに遭わせたが、最後に高い席に座らせたんだからいいだろ、みたいなことだろうと思うが、予定どおりに帰れなかった客にすれば、何かと後味の悪いものである。
#この一連の戦いには「場外戦」もあった。後日、チケットの手配をしてくれた知人より連絡があり、「星組の勇者はどうだった?」と聞かれたので「もう、いらん。かくかくしかじかで、ひどい目にあった」と伝えたところ、「国際便で、その取り扱いはおかしい」ということになり、星組の勇者の日本の窓口と交渉してくれた。その結果、”あなたの血はドロドロです”の際に支払った追加料金と、某国国際空港で足止めされた際のホテル代相当を取り返してくれた。webmasterの場合は、たまたまそういう交渉をしてくれる人がいたが、大半の人は「泣き寝入り」であろう。こういう戦いを繰り広げなければまともに輸送できない国際輸送って、いったい何なんだ。
#その知人の話では、こういう場合は「お金払っちゃぁだめですよ」だそうである。やっぱり悪徳商法と紙一重か。
#日本の国土交通省も格安運賃の下限価格の制限を撤廃する方針らしいが、某国だけでなく、日本の空でもこういった戦いが間もなく開始されるのかもしれない。
スイスの首都ベルンの中心街には、写真のようなオレンジ色のベストを着たおじさんがたたずんでいる。
このおじさん、警察官かと思いきや、どうもそうではないようである。オレンジ色のベストの背中側には「Bern Mobile」と書いてある。「Police」ではない。早い話が、ベルン市交通局の職員である。
何かを取り締まる様子もなく、誰かに注意するでもなく、たたずんでいたのだが、どうやら道案内や電車の乗り方等々を教えてあげる、というのがお仕事のようである。
そういえば、どこの商店街かショッピングセンターだったか忘れたが、本来の清掃員とは別に案内専門の人を雇い、簡単な清掃をずーっとさせているところがあるそうな。通りがかりの人にいろんな事を尋ねられると、それに対する案内をするというのが本来のお仕事だそうな。通行人は清掃員だと信じて気付かない・・・
都市交通というのは、運行している側は乗り方や行き先など、誰でも理解できるようにしているつもりだが、使う側にとっては一体どうやって乗るのか、行き先はどこなのか、どうやって支払いするのか等々、心配事は多いものである。
バス停で待っていたら「入庫 みぶ」と書かれたバスが来たり、ホームに入ってきた電車に「播州赤穂」とか書かれていても、わかんないよね。(最近は神戸方面播州赤穂と書いてあるけど)
写真はジュネーブのバス専用レーンである。一般車も時折混入しているようなので、優先レーンかもしれない。
見てのとおり、一般の車道(往復4車線)とは完全に別の道路のようになっており、専用軌道のようになっている。これだと、一般車両が通行の邪魔をすることは少なそうである。
LRTでは中央走行方式とか、片寄とかいろいろと走行方式があって、日本に導入する際にもどういった方法がいいだとか議論されているが、バスの優先レーンについてはさほど議論は活発ではない。
日本では基本的には両寄せタイプの専用レーンや優先レーンが基本であるが、駐車車両や左折車両の影響を受けたり、右折の際に苦労するなどの問題をはらんでいることも多い。
こういうバスの走らせ方もある。世界にはいろんな考え方があるもんだと感心する。適材適所、必要に応じて「標準断面」にこだわらない柔軟な運用ができるようになればと思う。