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地下線区間の侵入者対策?

パリ市内には何カ所かにLRT路線があり,一部の駅は地下駅になっている.低床式電車が走っているので,地下駅といえどもホームは低く,そのまま軌道に出るのは簡単である.そうすると,悩ましいのが地下線に人が侵入してしまうことであろう.日本でもたまに地下鉄のトンネル内で人が保護されたり感電死していたりといったことが起こるので,招かれざる人は入れたくないものである.

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さて,その地下駅をよく観察すると,(またまた意味不明な写真で恐縮だが)電車の走って行く先の軌道がちと変である.下の写真,保守用基地のピットのようだが,ピットなら照明装置などがありそうなものである.だが,そういう設備は無い.引き上げ線ではなく営業線である.これは侵入者対策ではなかろうか.P1030721

ホームの反対側の線路もピットのようになっており,レールの外側も谷のようになっており,曲がった並行する壁の上面にレールが敷設されているように見える.

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ちなみに,本物のピットはこんな感じ.

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NANCYのTVRはどうする?

一時期,LRTの整備方法の一つとしてゴムタイヤトラムが注目された感がある.いくつかの方式があるが,その一つとしてTVR方式というのがあり,フランスのナンシーカーンで採用されている.

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ところが,開発元のBombardierがこの方式からの撤退を表明し,カーンについては将来的に通常型のLRTに敷き変えるそうな.結果として,安物買いの銭失いになってしまった.

ナンシーも同じTVR方式である.軌道がずいぶん劣化していたが,早晩車両も含めて設備更新が必要で,何らかの判断が迫られるところ.どうするのかな.

特殊な方式を採用すると,メーカーの都合が大きく影響する例である.トラムに限らず,特殊な都市交通システムを導入すると常にこの手のリスクがつきまとう.(が,往々にしてお役人様は新手の都市交通システムが大好きなのが困ったところ)

連節バスの方がマシかも.(でも,それってもはや単なるバスだよね)

LRTが通ると気持ちが変わる…のかな?

LRTが通ると,都市景観が…云々という話は良くある.LRT自体が景観を良くするというよりは,ゴチャゴチャした自動車が少なくなって,広々とした空間を使って街を飾ってみたくなるんだろうと思う.

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日本だと,橋にいろんな装飾を付けると,洪水時にどうやらこうやらとか言う話になりがちなんだが,お花を飾ってみると,ずいぶん橋も雰囲気が変わるものである.

DSCN1534遠くから見ると,こんな感じ.

LRTの電線はどこで支えているか

ヨーロッパ方面などに出かけた際,一緒に行った人からよく「変な写真ばっかりとっている」と言われる.たしかに.この写真もそうかもしれない.

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LRTを日本で整備する際に問題となるのが,架線の処理である.架線レストラムを導入するような話が多いが,地中埋め込み式はコスト高だし,バッテリ式はまだ実績が少ないし,なかなか悩ましいところである.

じゃぁ電線は仕方ないとして,電柱は何とかなるかというと,欧州の市街地では上の写真のような処理が多い.建物の壁で支えている.路面電車の通る街路に面した建物は,協力する義務があるそうで,当然ながらそれを前提とした構造になっているんだろうと思う.頭上の電線は残るが,電柱が無いとかなりうっとうしさは軽減できている.

じゃぁ,建物があまりないところはどうかというと・・・緑化電柱!

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電柱があっても,ビーム部分を含めて形状を工夫すると,さほど鬱陶しさがないのは,うまい処理と言うべきか.

 

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パリのLRTの踏切の処理

パリのLRT.といっても,この路線は専用軌道のみ(10年前).

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セーヌ川沿いの道路をつぶして軌道に敷き替えたことで有名なこの路線,基本的には60km/h制限で走る.写真は後ろ向き.

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元々道路なので,所々には元交差点の踏切がある.そして,この踏切部分だけ制限20km/h.

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さらに,この踏切には信号機も付いている.横断側道路でなくて,線路側.ここは赤色.

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こっちは青信号.これなら設備投資が少なくてもOKかも.

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LRT用電車の運転席の便利なボタン達

LRTという次世代型路面電車というと,こんな感じだが…

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そんなLRTの運転席にはいろんな便利そうなボタンが付いている.

下の写真の左上の赤いボタンは,おそらく非常ブレーキ.日本の電車と違って,電磁石をレールに吸い付けるようなタイプのブレーキが付いていて,急制動がかかる.筆者もこの都市ではないが非常制動に遭遇したことがあって,他の立ち客とともにひっくり返った.

右上は警笛(ベル)かな.

下側の2つは進路を決めるためのボタンのようだ.日本の場合は,架線に付けたスイッチ(トロリーコンダクタ)を電車のパンタグラフが押して,一定のタイミングを見計らうと希望する進路に切り替わるようになっているが,この押しボタンの方が分かりやすくて直接的で,何よりも進路転換の時間が短そう.

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別の位置に付いているスイッチが下の写真.左側の上下2つのボタンはパンタグラフ(集電装置)の上げ下げ用だろう.

右上は信号機のマークなので,優先信号機を作動させて,交差点で停止せずに進行するためのボタンかな.日本のPTPSより強力で,押せばほとんど間違いなく無停止で進行できる.

右下のは何かな?手書きで何か書いてある.何かのランプのスイッチのようだ.
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消極的緑化軌道

和歌山電鉄になる前の貴志川線.写真をよく見ると,線路は草ボーボーで,手入れされてなかったことがわかる.

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時期は10年前の8月.南海末期には,放置状態だったわけやね.これを「消極的緑化軌道」と名付けることにしよう.

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ちなみに,「積極的緑化軌道」は,こんな感じ.

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岡山駅の路面電車停留所予定地

そのうちにBefore & Afterの比較写真を並べてやろうと,あらかじめ写真を撮っておくのだが,なかなか実現しないのも多い.

例えば,岡山.低床式電車の「MOMO」で有名だが,多くの電車はこんな感じ.

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岡山駅前まで来ているのだが,駅舎からはちょっと離れている.

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駅前広場に乗り入れる構想があるのだが,バスの取り回し方が難しいらしく,なかなか実現しない.実現していれば下の写真の右上から左上−中あたりまで軌道が延びてくるだろうと思っているが,いつAfterの写真が撮れるやら.

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昔日の岐阜市内軌道(忠節→新岐阜駅前編)

新岐阜駅へと戻る.運転席.

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後ろを振り返る.軌道敷に自動車が走っている.

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路面区間170円,黒野まで乗っても510円.

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軌道が邪魔,と言う発想は,昭和30年代から40年代の発想で,この都市は50年遅れで実行したわけだが,他の路面電車廃止都市が廃止によって中心市街が栄えたかというと,皆さんご存じのとおり.学習してなかったと言うことやね.

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新岐阜駅前着.

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これが岐阜市内軌道を見た最後であった.
(電車そのものは,福井と高知で見たけど.)

昔日の岐阜市内軌道(忠節駅編)

忠節橋通りから西にそれて,併用軌道から専用軌道へ.

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専用軌道だが,溝付きレールが使われている.

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そして忠節駅.結局,岐阜駅前からここまで,路面区間にはまともな電停は無かったということ.そりゃぁ,客減るわ.冷遇されまくり.

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この駅,今はスーパーの駐車場の一部か?

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ここから電車は専用軌道で黒野へ.

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