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低床高床両用ホーム

オランダのアムステルダムに行くと,地下鉄直通のLRT電車用ホームと路面線用LRT電車のホームがあり,スロープでつながっていたりするが,日本にもある.

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今は低床電車しか走ってこないので,ホームの半分は遊んでるけど.

(ここは広電五日市)

この電停,ややこしいわけで

アウグスブルグ市街にある交通広場.中心繁華街では無いが,トラムやバスなど,いろんな路線が集まっており,ややこしい.

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上の見取り図の右上から図の中心方向を見た感じ.

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ちょっと引いてみる.自動車交通を禁止にしているわけでは無いので,車道もすぐ側にある.

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中心がわから最初の見取り図の右上を見るとこんな感じ.右奥が中心繁華街になる.

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見取り図の中心の三角形の広場の内側は売店や券売所になっている.日本の路面停留所には,路上営業の規制が厳しいせいかこういった店舗類は少ないが,欧州の大きなバス停・電停にはこういった施設が多い.

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再び,見取り図右上から中心方向.

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電停にはバスも発着するので,中心街へはこれに乗ってもOK.

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日本の路面軌道はバスと共用のところはほとんど無い(もしかして皆無?)が,客の利便を考えれば,こういうタイプの方が非常に便利である.

 

外国語による工事情報提供

ホテルからトラムに乗ってドレスデン中央駅に向かおうとする.

…が,トラムが来ない.

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ううううううーーーーーんん.

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どうやら工事中で,駅に真っ直ぐ向かう系統はお休みのようだ.ずいぶん迂回して駅に到着.一部区間を運休して工事するという光景は,欧州では結構お目にかかることが多いので,要注意.

夜間にするくらいなら,昼間運休しちゃおう,という選択結果だな.

通常の運行情報は英語表記が多いが,こういった臨時情報は現地語でしか書かれていないことが多く,バリアフリー的観点では欧州といえども課題が多い.

日本でも要注意です.外国語による臨時情報提供手段.

 

耳つき?

いつもの電車がやってきた…が,なんか変なものが付いている.

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耳つき? 耳というよりは口元に両手を添えている感じか?

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連結面間にホームから転落する人もいる.目が不自由だったり,酔っていたり.

運転席の無い連結面間なら板を付けると良いが,運転席のある先頭車同士が頭を突き合わせる部分はどうするのかと思っていたら,結局こういう解なのね.

後付けだと何かとデザイン的に難アリになるので,最初から織り込み済みの設計にするという手もある.例えば,極端なのだと,こういうのもあるぞ.連結するだけで,転落防止も通路もセット完了.

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#チャウチャウ犬ではありませんので,念のため.

レールの上を走るバス

だいぶ前のお話.宇部線の電車に乗っていたとき,家族連れが困った顔で話しかけてきた.乗ったはいいが,どうやって降りるのかわからないという.

そこで教えてあげた.「この電車はレールの上を走るバスみたいなもんです.降りるには,前の方まで移動して,料金表見ながら運転席の横で料金支払って降りればいいですよ.」

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家族連れは納得して移動して降りていった模様.

バス会社にしろ,ローカル電車にせよ,客を増やしたいと思っているのなら,わかりやすい要所要所に大きく”電車(バス)の乗り方”を表示した方がいいだろう.

今のご時世,小学生高学年でも電車に乗ったことがないこどもが珍しくない.電車を動かしてさえいれば勝手に乗ってくれる,などと思ってはいけない.もう,そんな時代じゃないんだよね.

(写真は,福知山線を走る「バス」の料金表)

 

車イス対応のエスカレータ

なかなかお目にかかれない「車イス対応のエスカレータ」の稼働状態.

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2段セットでせり上がり,もう一段が斜めになる.さらに車止めまで飛び出す芸の細かさ.

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上から見ると,こんな感じ.

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バリアフリー施設なんだけど,駅員に頼んでおかないと,その場で「ボタン一発」というわけにはいかないんだよなぁ.

(しつこいですが)ラスト・ワン・ステップ

何度も同じ話ですいません.(大事な話なので)

フランスのナントの路面電車.低床電車のパイオニア的電車であり,今や古い部類になりつつある.

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電車の床は低くなっており,ホームとの間には上下方向の段差はない.だが,隙間はある.そこで…

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可動式の板を出して,隙間を埋める.これなら車イスの一人移動でも問題なし.介助者なしでもOK.気軽なまちなか移動の実現!

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横から見ると,こんな感じ.

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日本では,交通バリアフリーが注目されるようになって早15年.街の中はバリアフリーになり,段差が少なくなってきて,ホームまでは楽々移動.

ところが電車に乗り込む際に最後の一段が待っており,駅員を呼ばないと一人では何ともならない.

心のバリアフリーはなかなか解消しない.解消したのは大阪モノレールくらいか?(結構実現は大変だったらしいが)

なお,ナントの最新式電車はもうちょっと進歩しているようであり…

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わざわざ板を出さなくても隙間が極小になるように車両設計がされている模様.

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横から見るとこんな感じ.

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日本はというと,LRTについてはもはや周回遅れの状態で残念だが,ラストワンステップの方は存在が日本でも認識されてきたようで,車両とホームの間の隙間や段差を最小化すべく,軌道やホームの調整をする鉄道会社が徐々に増えてきている模様.

 

再びトイレの話

再びトイレのお話.街歩きにトイレは重要であり,LRTシステムの整備にあたって意外と触れられることが少ないけど,実際によく合わせて整備されている設備でもある.

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有料の場合が多いが,珍しくここは無料.ただし,時間制限有り.ボタンを押して開けると,こんな感じ.

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便器に便座がなく,小はともかく,大や女性はどうするの,という設備.便座の上にあるのはトイレットペーパーのようだが,これをシートカバーとして使うのか?

手洗い設備もあり.概ね列車のトイレレベルの設備.

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LRTシステムの一要素…公衆トイレ

LRTシステムを構成する要素としては…

  1. 高性能低床式電車
  2. 優先信号システム
  3. 共通乗車券
  4. トランジットモール
  5. パークアンドライド
  6. …etc

実はあんまり語られない要素がありまして,それは,これ.

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公衆トイレである.

新規整備されたLRT路線を訪れると,主要電停に公衆トイレが設置されていることが多い.日本の場合はコンビニとか,各種商業施設とかのトイレを無料で使用できるが,欧州の場合はどこで大便小便するのかというのは,街歩き上のちょっとした課題である.もちろん有料だが,日本円換算で50〜120円くらいで用を足せるのなら安いという話もある.

電停をきれいに保つための工夫の一つ,なのかもしれない.