明治時代の鉄道を建設し始めたころには,まだ日本には鉄橋を架ける技術が無かった.汽車の走る橋でも木製の橋が当たり前だったが,重要な路線の橋梁には輸入の鋼材を組み立てた「鉄製の鉄橋」が架設された.
東海道本線の六郷川に架かる鉄橋がそれでイギリス製であった.その後,架け替えられて,元の橋はもったいないので別の路線に移設.そこで第二の人生を終えて,博物館行き.
明治村@愛知県にて.
以前,某政党の機関誌のリニア関連記事を批評したところ,(その影響かどうかは定かではないが)敵認定のレッテルを貼っていただき,大変光栄であった.(まじめにいい指摘部分は評価し,いい加減な考察部分には批判をしたんだけどなぁ.聞く耳持たないって困ったもんだね.)
ところで今回は大阪の与党の政策広報誌に記載されている都市計画,交通計画がらみの話は妥当な方針かどうか考察してみることにする.まじめに考察するので,いちいち逆ギレしないでね.
今回対象とするのVol.5(主に港区向け?)には地下鉄の話が登場する.
1枚目の漫画には…
という会話風のコマが登場する.Mは東京メトロをイメージしているようで,要は民営化した方が良いということのようである.
市営地下鉄を東京メトロのような事業体にすること自体は,将来の選択肢としてはあり得る.この先,追加的なインフラ整備をしないのなら民営化した方が効率化されるだろう.
ただし,民営化した場合は地下鉄会社は運営に徹するので,自ら新規の路線整備はしないであろうから,大阪市([新]大阪府?)には地下鉄インフラの整備という仕事は残る.これはJRを見ればわかる.近年のJRの新線で,完全に自己資金で建設や改良が成されたものがあるだろうか(大阪近辺では皆無です).
まさか,民営地下鉄会社に新規路線整備をしろと命令するわけじゃぁないよね.
ということで,その辺に気がついているなら民営化はありである.なお,民営化自体は府市統合とは関係の無いお話であるので,「one osaka」の政策の一部であるとの印象を与える形で広報するのが適切かどうかは議論の余地がありそうである.
2枚目の左側真ん中あたりには…
東京都の役割分担的にはその説明は正しいが,大阪の場合,地下鉄は交通局という交通事業体が組織されており,そもそも重複しているわけではない.府市統合されれば市の組織から府の組織へと組織の位置づけが変わるだけなので,特別区の設置によって地下鉄行政の中味が変化する可能性はあんまりなさそうである.
上に書いた民営化だとしても,特別区の設置は地下鉄民営化と関係が無い話のように思われる.ミスリードだね.(しかも,東京の地下鉄はメトロと都営の「二重」が今も続いているので,あんまり説得力ナシ)
高速道路についても,大阪については京阪神圏の都市高速は阪神高速道路公団で運営されており,元々府や市が直接運営しているわけではなかった.今は既に民営化されて阪神高速道路株式会社になっている.この部分についても府市統合とは関係なさそうである.図をにぎやかにするための「上げ底」状態かも.
もっとも,このチラシも自ら地下鉄の話も高速道路の話も,府市統合とは関係無いことを暗に認めていて,この東京都の説明の右側にある大阪市バージョンの図には地下鉄も高速道路も登場しない.そもそも,地下鉄も高速道路も「二重行政」とは関係ないことをこのチラシは認めている.
ということで,地下鉄の話も高速道路の話も,府市統合とは関係なさそうなのに記載されている,というのが今回のチラシに関する分析結果である.
チラシは何種類かあるようなので,別の機会に別のチラシも読んでみることにしよう.(たぶん,つづく)
レールをよく見ると(…って,あんまりしないと思うけど),レールが削れてへこんでしまっているときがある.
○→で場所がわかるようにしてある模様.電車が急ブレーキをかけると,電車の車輪がロックしてしまい,電車の車輪の一部が平らに削れてしまう.止まっている電車が急加速しようとすると,空回りして今度はレールが削れてしまう.雨の日が鬼門やね.
そのまま放置すると,バタンバタンと大きな音がしたり,傷に水が入り込んである日突然レールが折れたりする.信号機が変わらなくなって列車が発車できなくなるという事故の多くは,信号機械の故障だけでなくレールの破断のようである.
そんなわけで,予防的にレールが折れかねない箇所に横っ腹に板をあてがって急場をしのぐこともあるようだ.
レールの継ぎ目でもないのに,継ぎ目板があてがわれている箇所にはレールの傷があることが多い.
どうでもいいお話.
だいぶ前に,我が家から明石海峡大橋が見える話をしたが,明石が見えるのなら…
この右側奧のって,京都タワーだよね.それから…
これって,OBPだよね.大阪城は確認できず.あと…
京都も大阪も見えているのに,どっちへ行くのにも1時間くらいはかかる.リニアが建設されようかという時代なのに,都市交通って遅いね.
日本の駅のホームで待っていると,ホームを貨物列車が通過して行くことがある.例えばこんな感じ.
この風景に慣れているとあんまり違和感ないのだが,フランスとかドイツの駅で待っていて,貨物列車が旅客ホームを通過して行く光景にあんまりお目にかかったことがない.もちろん,皆無ではないのだが,あまり旅客ホームを通過することは無いように思う.
旅客駅とは別線で貨物線があったり,駅の奥側に貨物用の留置線兼通過線があったりで,旅客の目の前を通過することはあまり無いような気がする.安全上の配慮だろうな.
#コンテナの台車だらけの回送列車なんかがホームに停まっていると,乗ってみたくなるよね.(でも,時々ほんとに乗って捕まってる人いるけど.)
今回は土佐くろしお鉄道の「野望」である.例の地図には,四国南部にこういう路線も描かれている.
ご存じ,土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線である.この地図では全線予定線のままであるが,実際には南国市の後免から安芸を経て奈半利まで開通している.その先,予定線は室戸を経て宍喰方面まで続き,徳島県下の牟岐線につながる予定である.牟岐線付近は阿佐海岸鉄道として実際に甲浦まで開通している.
そして,さらに…
西側の足摺岬付近では,中村(この地図ではなぜか四万十にちゃんと改名されている)から宿毛を経て愛媛県の宇和島まで予定線が延びている.実際には中村から宿毛の間が開業しており,宿毛駅は終端駅になっているが,そのまま延ばそうと思えばさほど難しくはなさそうである.
どちらも高知市に近い側が開通しているが,残る部分は県境を挟む区間であり,県境を挟む区間では一般的に移動数が少ない(ローカル線では通学客が多い)ために,さらなる延伸はかなり厳しそうな気配ではある.
尼崎の列車事故からちょうど10年である.このサイトの前身のサイトにも当時のことを記事として書いたが,今,内容を読み返してみてあんまり状況変わってないなぁと感じた.以下,その一部.
…ここの大学でも2名の学生が命を失い、10名近くがけがをした。件の列車は、事故がなければ私の自宅の横を午前10時に通過することになっていたのだが、来なかった。テレビには惨状が映し出されている。列車は確かに来ない。血の気が引いた。仕事柄、事故の規模は即座に察しがついた。それからしばらく、マスコミの方々から毎日のように取材の電話がかかってきたが、事故原因を説明させて、言葉尻を捕まえて「鉄道は危ない」と言わせたそうなものが多かった。結局、テレビ出演から記事や番組のコメント等々まで、すべて断ったのだが、鉄道事故の発生頻度についての基礎知識の少ない方が多そうであった。
自動車事故で亡くなる方は年間1万人前後である。2005年は飲酒運転の取り締まりなどが功を奏したのか、7,000人程度まで減ったようだが、それでも鉄道の乗客として事故死する方の数とは1~2桁違っている。運んでいる量が自動車の方が多いことを考慮してもかなり多い。(この大学でも毎年数名の学生が自動車やバイクの事故で命を失っている。事故でけがをする人数はもっと多くて、私のいる学科だけでも、各学年1~2人ずつ交通事故に遭っているようである。)マスコミの取材電話で、「今回の鉄道事故は確かに大惨事です。ですが、あなた方は、毎日毎日、新聞記事にもなっていない自動車事故が多数発生していることをご存じですよね? それでも鉄道の方が危ないですか?」と話すと、たいてい同意する。そして、つまらなさそうに電話を切る。確かにあれは大事故であって、まさに私が日々通勤に使っている電車(事故列車の運転士が運転する列車に私も日々乗っていたはず)が危険だったわけだが、だからといって電車通勤をやめて自動車で通勤しようというキャンペーンなど張っていただいては、かえって事故で死ぬ人の数が増えることになってしまう。100名以上の方が亡くなるような事故が発生したとしても、みんなが自動車に乗ればもっと事故死する人の数は増えてしまう。
だがやはり鉄道の事故は重大である。航空機や自動車は、鉄道に乗ることによって事故を避けることができる。だが、鉄道が危なくなっては、もはや代わりの交通機関がない。…
正しく安全面での規制が行われ,正しく設備投資していれば,防げた事故であった.後者は良く言われている話であるが,前者は今だ誰も指摘できていない.