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自民公約5年で30兆円投資リニア延伸前倒し

こういう記事があった.

 自民党は3日、7月の参院選へ向けた公約を発表した。日銀のマイナス金利政策を活用して、官民合わせて5年で30兆円の資金をリニア中央新幹線の大阪への延伸前倒しや整備新幹線の建設などに投じる。 民間では困

情報源: 自民が参院選公約 5年で30兆円投資、リニア延伸前倒し  :日本経済新聞

「5年で30兆円の資金をリニア中央新幹線の大阪への延伸前倒しや整備新幹線の建設などに投じる」がほんとなら,ものすごいことだ.

整備新幹線,リニア,新幹線の基本計画線,その他幹線の改良など,全部合わせても40兆円ほどでできてしまったと思うので,30兆円も投資するなら,幹線鉄道がらみの懸案事項はすべて解決.

…といけばいいのだが,たぶん,総額30兆円の投資で,その一部がリニアや整備新幹線の建設費にまわるというものだと思う.

記事本文を見ると,奨学金の話や開かずの踏切対策なども列挙されており,これら以外にも投資先はあるのかな.目立つ新幹線を標題にしただけという,やや精度の低い記事.

なお,財投債は返済を前提としたものなので,いわゆるプライマリバランスには影響しないらしい.

在来線車販絶滅寸前

車内販売は電車移動での楽しみの一つだ(った).

コンビニや自販機の発達で売り上げが減ったのが原因か,売り子さんの確保ができなくなったのが原因かは定かでは無いが,在来線では今や観光列車であっても車内販売にお目にかかることはほとんど無くなってしまった.

これじゃぁ,列車の楽しみが一つ減って,乗る理由が少なくなるよね.

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最近車販で買ったのはどこだったかなと思い出してみると…新幹線を除けば,北海道の北斗,車販終了前のサンダーバード,九州横断特急,あとは何だったっけ?

車販の無い特急の停まる駅には,駅の売店も無かったりすることも少なくないので,飲食物や弁当等の調達を忘れると飲まず食わずの2-3時間になることも少なくない.観光目的の乗車なら「二度と乗るのはやめとこう,次はクルマね」と思わせること間違いなし.

通信の発達した昨今,駅前の商店と提携して客の注文を聞いて飲食物を積み込むとかできそうなもんだが,積極的な商売するつもりは無さそう.

車両が無駄ということで「BAR」や「ビュッフェ」も無ければ売店コーナーも無いし,在来線特急は目的地まで座っているだけの護送車と化しつつある.提供するのは輸送サービスだけじゃ無いんだけどなぁ.

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続・新幹線札幌駅の件(地下ならここか?)

新幹線札幌駅の件.駅の東側や西側はいろいろ難アリ.1番線2番線転用が無難な解決方法に思えるが,これも難しいとなると,残るは地下か?

札幌駅周辺の便利な場所で地下線にするとなると,南側は既に地下を含めて開発が進んでしまっているので,北側だろうか.

小樽方からの進入経路を含めて考えると,北5条の地下あたりが無難か?

1.5kmほどの地下線を建設できれば何とかなりそうだが,在来線の高架の下を通る部分の工事がめんどくさそう.

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やっぱり1番線2番線転用が無難かな.

しかしまぁ,繰り返しになるが,どうして新幹線の受け入れ準備せずに再開発したんだろう.

【祝】ゴッタルトベーストンネル開通

ついに,スイスのゴッタルトベーストンネルが開通した模様.

 スイス・アルプスを南北に貫く全長57・1キロの「ゴッタルドトンネル」が1日、開通した。日本の青函トンネル(53・9キロ)を抜いて世界最長の鉄道トンネルだ。開通式には、スイス政府首脳や、近隣のメルケル…

情報源: スイスに最長の鉄道トンネル開通 青函抜き全長57キロ:朝日新聞デジタル

ということは,3日前に通ったこのトンネルは「世界最長トンネル」の”最後の姿”だったということか.

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実はスイスは新幹線相当の線路がほとんど無い国であり,その中でもまとまった高速新線相当になるのが今回のゴッタルトベーストンネルである.

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何で「ベース」という名前がついているかというと,通常はトンネルをなるべく短くするために線路は山を登って,いよいよ登れなくなると最小限のトンネルを掘る,というのが基本だ.だが,この「ベース」トンネルは山のベース,つまり,下の方をわざわざ長いトンネルで抜けており,山を登らずになるべく緩やかな勾配で山地を抜けることを目的として建設されている.つまり,実は貨物列車対応のトンネルなのである.

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スイスの自然豊かなアルプスを自動車の公害から守るため,鉄道貨物を通しやすくしたわけだ.

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日本も環境対策を前面に押し出して鉄道建設した方がいいかも.

リンク先の記事には,貨物列車優先だという話は書いてあるが,その背景政策までは追い切れていない模様.

続・新幹線札幌駅の件(駅の東側編)

札幌駅の東側,つまり旭川方に出てみる.

下の写真は右側が駅の高架橋,左側がホテルに併設された駐車場棟である.近接しており,その間はせいぜい1メートル程度.このままじゃぁ何も設置できない.現1番線を新幹線に転用して,ホームを南に設置し,これらの上階に新幹線の線路とホームをさらに設置するのは難しそう.

何でこんなアホな設計したんや? 本当に新幹線が来るとは思ってなかったんだろうな.

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下の写真は駅東側の線路に隣接する空き地である.今は駐車場として使用されている.

中央奥の茶色のマンションまで約370メートルあるので,10両編成の新幹線は十分収容できる.現在の1番線を上下線共用の本線としてこの空間への出入りに使うのなら(名鉄の新岐阜駅のような感じ)さほど問題は無さそうだが,在来線のホームや地下鉄までが遠い.

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東側はアカンな.

続・新幹線札幌駅の件(やっぱり長時間停車?)

朝の札幌駅.8時台で,発着列車の多い時間帯だ.5番線にゆくと8時39分発の函館行き特急の案内が出ている.

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現在時刻は8時20分.その5番線には…すでに列車がスタンバイ.もちろん乗車して中でくつろぐことが可能.すでに何十人も乗り込んでいる.

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えっ,,,まだ20分もあるんだけど.

待ち客には確かに優しいが,ホームの利用効率には厳しいだろ,この使い方.

昔々の長距離夜行列車の出発駅のような光景だね.

ええのか? これで?

 

続・新幹線札幌駅の件(1番線2番線編)

北海道新幹線札幌駅の件である.札幌までやってきたので,観察してみる.

まずは,1番線と2番線を新幹線に転用できるかという点.長距離列車のターミナルのホームとしては,やや幅員が狭い感じもするが,まぁ,何とかなるレベル.

線路については,軌間が異なることと,車体サイズが異なることへの対応が必要だ.スラブ軌道になっており,青函トンネルのように新幹線軌道の敷設を前提としたスラブ(コンクリート板)では無いので,スラブは交換が必要.写真右側(南側)には余裕がありそうなので,まぁ,これも何とかなるかな.

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小樽方.ホーム西側に出ればすぐに南側ビル群の制約が無くなるので,新幹線の線路を南側にカーブさせれば問題無さそう.この鉄骨の柱は屋上駐車場のものか? 邪魔だなぁ.

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2番線は3番線と近接しており,在来線と新幹線とで建築限界が交錯しそうだ.線路中心を2番線側に寄せる方向で,2番線のホーム端を40cmほど削れば何とかなりそうだが,やや苦しいなぁ.できれば2番線はそのままにしたいところ.

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ということで,1番線2番線の新幹線を転用することは物理的には何とかなりそう.できれば2番線の転用は避けたいところ.

しばらく札幌駅のホームで観察していると,この駅,各方面の終点になっている関係もあり,列車がホームをふさいでいる時間が長い.中には,ホーム上で増解結している列車まである.

関西方面でいうと,京都駅や大阪駅,あるいは新大阪駅のホーム上で増解結や車内清掃をしている列車は(関空特急や山陰特急を除いて)あんまり無い.

在来線が忙しいので…というJRの説明のようだが,改善の余地はありそう.

いやそれ以前に,1番線2番線て,現時点で既に割とヒマでは無いかな?

(つづく)

あの渡島大野が新幹線駅に

北海道新幹線の現在の終点は「新函館北斗」駅だが,ちょっと前まで「渡島大野」と名乗っていた.その時の様子はこちら.いちおう,After編である.

まずは,新幹線の線路の終点であることを確認.確かに今はここで終わり.

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改札を出て,右に曲がる.

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在来線ホームの上に出てみると,ホームがまっさらに更新されている.だが,まだかつての面影がある.

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向きを変えて,正面に出てみる.かつての駅舎からは想像もできないくらい立派だ.

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駅前広場も整備されており,駅を出たら田舎の風景が広がっていたのは今は昔.

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では,今度は反対側の駅前広場に行ってみよう.かつての渡島大野駅は西側にしか出られなかったが,新函館北斗駅には東側駅前広場も整備されている.

こっちは何にも無いが,小ぶりながらきれいな駅前広場が完成している.一台停まっている車の向こう側で何かがうごめいている.何かな?

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ん?

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う,馬だ.野良馬?

なんだか,ちょっと安心した.

ミニマム新幹線

もう廃止されてしまったが,山陽新幹線にはこういう「ミニ」新幹線が走っていた.

山形や秋田に走っている「元祖」ミニ新幹線が席数400席くらいなのに対し,こちらの「本家」ミニは250席くらいなので,輸送単位の小ささならこちらが本物である.席数的には鳥取行きの「スーパーはくと」なみ.

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なお,国鉄時代の新幹線電車は,(内装的にはともかく)電気的には運転席があるかどうか,(厳密に言うとちっと違うけど)集電装置があるかどうか程度の違いしかなかった.

最近は電気系統も複雑化していて数両まとめてでないと機能しないような構成になっているようなので,ここまでの”ミニ”は,もう現れないかもしれない.

…でも,そう遠くない将来「ローカル新幹線」が建設されるようになった場合には,新「元祖」ミニ新幹線電車が必要になるかも.

FGTの早期導入を…いや,やっぱりフルを

今は別の看板に変わってると思うけど,かつてはこういう控えめな主張だった.

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その後,試験列車の走行を受け入れてみたものの,そのまま走らせられるような代物では無く,「こりゃダメだ」という結論に至った模様.

新幹線じゃないのに,在来線の線路を改良しまくらないと走らせられない上,改良しても今までの電車よりも遅くしか走らせられなかった模様.

もう,勘弁してほしいらしい.

フリーゲージじゃなくて,スーパー特急でもなくて,ミニでもなくて,本物の新幹線なんだけども,安くて速い,次世代型の新幹線システム(というかローカル新幹線用の新システム)が求められている模様.

#2017年7月現在の看板はこれ(↓)