九州新幹線直通の最終みずほ号は,本来なら鹿児島中央行き.新大阪を1959に出発して,鹿児島には2344に到着するのが所定のダイヤ.
熊本地震による新幹線の不通は,一応解消したものの,いまだ完全に元通りにはなっていないようで,この電車は途中の熊本までしか行かないようだ.
この災害は,まだまだ現在進行形.
新幹線札幌駅のホームの位置が決まらないという.元々あった新幹線駅候補用地に商業ビルを建ててしまったからだという.
ここまでアホな案件も珍しいが,目先の利益に走ってしまったんだろう.どうしても現駅西側の用地に建てたいのか? なぜ? 今ひとつ合理的な説明はなされていないようである.
巨大商業ビルをどうしても建てたいのなら,新幹線駅ホームになる階は準備工事をしておいて壁をぶち破りさえすれば力学的に何の問題も無くホームにできるようにしておくべきだったが,そういう先見の明も無かったようである.
さて,駅とビルの間を詳しく見ると,現1番線,およびビルとの間の空間を活用すれば,線路1線とホームくらいは設置できそうである.じゃぁ,(1面1線)×2を狭い空間に作る地下鉄駅のように,垂直方向に縦に並べてしまえば(2階と3階)一応収まるんじゃないかな.
神戸市営地下鉄三宮駅とか,京都市営地下鉄御陵駅(ここは2面4線)とか,縦に積み上げている例はいくつかあるぞ.地上なら京急蒲田駅(ここは2面6線)とかもそうかな.
・現1番線線路は新幹線用の線路に転用
・1番2番ホームは2番専用ホームに
・新幹線1番線線路用に南側にホームだけ設置
・新幹線1番線線路上空に新幹線0番線線路を設置(*)
・新幹線1番線ホームの上空に0番線ホームを設置(*)
(*)新幹線1番線の上空は0番線ホーム,新幹線1番線ホーム上空を0番線線路にする方が建設は楽かも.
3階部分を造ると,駐車場棟から現駅屋上の駐車場に車が出入りできなくなるとか言いそうだが,鉄道会社が「クルマが…」と言い出したら,終わりである.
なお,桑園駅の南側も狭そうなので,ここも縦に積み上げてしまえばいいと思う.
#今月末に札幌に行くので,詳しく観察してこよう.
こういう記事があった.
荒井正吾奈良県知事は25日、リニア中央新幹線の名古屋以西のルートを巡り、京都府内の自治体が誘致活動を続けていることを踏まえ「京都は『やり』と『かぶと』で排除する…情報源: 「やりとかぶとで排除する!」奈良知事が京都けん制 リニア誘致巡り発言は敵対心あらわに – 産経WEST
えーと,気持ちは分かるが,そろそろ次のステップに入ろうよ.空港建設や工場誘致と違って,鉄道は駅の前後に線路が必ずくっつく上に,広域交通インフラは単なる1都市の玄関口ではなくて,かなり駅勢圏が広くなるので,1地域単独ではあんまり良いインフラ整備が出来ないんだが.
リニアの整備計画格上げから数年,他の新幹線整備の話も進みつつあり,世の中,次のステップに進みつつありますよ…
静かすぎると仕事が出来ない性格なので,ラジオなどをかけながら仕事をしていることが多いが,音楽や雑談だと楽しくて仕事の方が身に入らなくて本末転倒である.そこで,最近は国会中継を聞いていることが多い.
大半の議論は聞き流しているが,それでもマスコミが取り上げない案件が多く,なかなか勉強になる.新幹線関係の議論もたまにあるが,残念ながら現状の計画の進み具合を担当大臣や担当部局に説明させて,それだけで終わっている方が多い.
たぶん,選挙の時に「ちゃんと新幹線のことも国会で議論しました」と言うことを目指してるんだろうなぁ,などと冷ややかな感想を持っている.突っ込みが甘すぎて,議論にすらなっていないことが多い.
さて,珍しく,と言っては何だが,久々に前向きな議論が聞けたのでリンクだけでも紹介しておこう.4/25日の参議院の決算委員会の一部.
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
このサイトを開いて,(2016年の)4/25をクリックすると,その日に行われた会議の一覧が示されるので,「決算委員会」を選んで再生すると,JALの話に続いて新幹線のことが議論されている.
通常なら国土交通省鉄道局の局長が現況説明して終わってしまうことが多いのだが,国土交通大臣が整備新幹線の目的を再確認する答弁をするとともに,財務大臣の比較的前向きな話を引き出している.これだけで今後新幹線整備を取り巻く環境が大きく動くかどうかはまだわからないが,最近のやりとりの中では一番希望が持てそうだ.
雰囲気的に「この件,つづく…」かな.
なお麻生大臣が「ちまちました絵を描いて…」と指摘している部分は,私にはこう聞こえた.”ちまちました部分部分の議論をしていないで,国全体の新幹線のグランドデザインを示し直した方がいい時期に来ている.”
様子は,公式webサイト以外にもyoutubeでも見られる模様.
再び記念コインをゲット…といっても,今回も自らゲットしたわけではなくて,すっかり発行されているのを忘れていたところ,”ゲットしといたよ” という言葉とともにもらったわけだが.
今回は,山形新幹線,秋田新幹線,九州新幹線,北海道新幹線の4種.
山形と秋田を「新幹線」と呼ぶかどうか議論のあるところ…などという野暮なことは今回は言わないことにしよう.
#次は「中央新幹線」開通時か?
近鉄に乗って名古屋から大阪へ.最大の難所が青山峠で,長いトンネルがある.かつては旧トンネルで大事故があったところだ.さて,そのトンネルを出たところで気付いたんだが…架線が変である.
なんだか,一番下の電線が妙に太い.どうやら剛体架線だ.トンネル部分といえども,地下鉄でも無い限り通常の電線が張られるのが普通だが,ここは地下鉄と同じ剛体架線だ.
地下鉄の架線はこんな感じ.太い電線,というよりは鋼材1本で済むので,地下鉄でよく使われる.電線ではないので切れにくい.ただし「剛体」なのでパンタグラフには合わせてくれず,離線しやすい.そんなわけで地上を走ってきた電車が地下鉄線相当の路線に入る前にパンタグラフを追加で上げたりなんかする.それが近鉄では普通のトンネルで使われているようだ.
この剛体架線,トンネルを出てすぐに普通の電線になるので,なかなか気付きにくい.
なお,基本的には地下鉄くらいでしか見ない剛体架線だが,時速200km運転用のものも開発されつつあるようで,将来的には大深度地下トンネルを使うような新幹線が建設されるようになった場合には使われるのかもしれない.
九州新幹線の脱線現場は…さすがに手持ちの写真はないが,この写真のすぐその先,駅の南側の目と鼻の先のようだ.
九州新幹線全線開業 祝!九州縦断ウェーブ CMの,「祝!熊本」のテロップが出る少し前,小さなお堂の前の川沿いで人々が手を振り,旗と風車を持ったこども達が列車と併走するあたりのようだ.(3分版の1:02あたりから)
J-SHISという地震リスクの計算結果を地図上で確認できるサイトを見てみると,熊本市およびその周辺自体が九州の中では比較的地震のリスクが高かった地域のようだ.
使い方は基本的には検索サイトなどで提供されている地図の閲覧サービスと同じなので,拡大してみると熊本駅のある地域とその南側とでは地震のリスクの段階が異なっており,南にゆくほどリスクが高そうだ.
サイトの画面の上の方に表示させる条件がいろいろ変えられるようになっているので変えてみると,概して熊本城とその周辺の城下町あたりは地震リスク低め,熊本駅はそれに比べるとややリスク高め,新幹線の線路に沿って南下すると,白川や緑川といった河川流域はかなりリスク高め.河川で運ばれてきた堆積物で出来た平野のようである.
わずか1分ほどの走行らしいが,その列車位置の差が原因で脱線してしまったのかもしれない.地盤は大事.駅の位置の選定や路線の位置の選定も大事,ということかな.
#なお,首都圏や京阪神圏あるいは太平洋岸などでは,今回の脱線現場と同程度の地震リスクの箇所をかなり長距離にわたって新幹線の線路が走っている.