TPP参加で鉄道車両や鉄道システムが売りやすくなるぞ,なんていう幸せ回路が働いている最中かもしれないがこういうシナリオもあるかも.
TPP参加に伴い,外国企業(特に米国)が日本国内で自由に事業ができるようになるとしよう.
そうしたとき,「おや,日本の新幹線事業は公設民営じゃないか.オレにも事業参入させろ」と言ってくるんじゃないかと想像してみる.
ついでに,「おや,日本の昔からの新幹線事業は地域独占させて特定企業が儲けているじゃないか.強制的に上下分離させて「上」に事業参入させろ」と言ってくるんじゃないかと想像してみる.
前者はヨーロッパでは当たり前.
後者も電力事業の発送電分離や,NTT独占だった電話事業の市外通話で事例があり,ネットワーク産業では珍しくない.むしろ鉄道事業は珍しい方.
「技術的な問題が…」と言ったところで「汎用的なシステムを導入していないのは障壁だ.ウチのシステムこそ汎用システムだからこれに変更しろ!」とか,「現行技術の公開・解放をしろ!」と言ってくるんじゃないかと想像してみる.
拒否したら「不公平な商慣行を許している国が悪い」とISDS条項発動で揉めるんじゃないかと想像してみる.
株主総会を開いて対抗策を審議しようとしたら,すでに株主の多くが日本の方ではなくて,方針に賛同してくれない事態に陥ってしまったりなんかする…と想像してみる.
ウチの事業は関係ない,などと「正常性バイアス」に浸って手を打っていないと,たいへんなことになるかも…と想像してみる.
#まぁ,TPPに米国が乗ってくるのかという話もあるが.