複々線というと首都圏や京阪神圏の通勤鉄道線区間を思い出すが,鹿児島本線も一部区間は複々線である.ほれ(北九州).
ただし,各駅停車を快速列車が走りながら追い抜く,というような使い方がされているわけではなくて,2線が旅客線,2線が貨物列車用である.
炭鉱や製鉄業をはじめとする重工業の集中する地帯だったわけだが,今となってはこの重装備のインフラが力を持て余していてもったいない.かといって,線路をはがしてしまってはサービスダウンである.何か良い使い道はないかしら?
では,北陸新幹線に乗ってみよう.
せっかくなので,金沢駅で弁当を買い込んでみる.有名どころの富山のますの寿司が売られているのはもちろんのこと,それ以外にも何種類もお弁当が売られており,よりどりみどり.迷ったあげく,今回はこれをチョイス.
1つに絞り切れてないじゃないかという指摘はごもっとも.
へへへ.
富山平野に入ると,立山連峰が見えてくる.整備新幹線はトンネルが多くて景色がイマイチなことが多いが,ここはなかなか楽しい.E席が「山側」である.
「遅い方」の「はくたか」でも3時間ほどで到着.(東京に近づけば近づくほど,停車駅は少なくなるが,走行速度は遅くなって行く.)
北陸新幹線が開通したので,東京出張の片道を北陸新幹線に変えてみた.以下,京都発着の場合なので,大阪発着の場合が同じようになるのかどうかは知らない.
まず,通常通り単純往復すると,通常期の場合はこうなる.
京都←(新幹線)→東京
運賃8210円+のぞみ5700円=13910円
往復すると,13910円×2=27820円
さて,こうやって一周してくると
京都→(サンダーバード)→金沢→(新幹線)→東京→(新幹線)→京都
特急料金は,1450円(乗継割引)+6780円+5700円=13930円
問題なのは運賃部分であるが,京都から時計回りにぐるっと回ると京都の隣の駅の山科駅と京都駅の間が往復になってしまって切符が二枚になってしまう,とかいう話があるのだが,こういう解決策があった.
13820円也.先ほどの特急料金とあわせると27750円.70円安くなった.
昔の国鉄時代なら山科駅までしか買えなかったようだが,往路を在来線指定して復路を新幹線指定し,発側を京都市内,着側を京都駅限定にすることで,ぐるっと一周の切符を発券可能になるようだ.
ちょっと時間がかかったが一発発券.さすがプロの窓口担当氏である.
#もっとも,東京駅しか途中下車できないので,都内をJRで移動すればその分高くなるが…
こういう記事を見た.
超電導リニア世界記録 鉄道先進国フランスの反論 | 乗りものニュース
(1)リニアモーターカーは列車ではない
→まぁ,「鉄」道ではないな.でも車両を連ねてるから「列車」だよ.
(2)リニアモーターカーはもっと速くできる
→まぁ,技術的にはそうだな.経済的,営業的,環境的に成り立つかどうかは別問題.でも,これって反論?
(3)リニアモーターカーは他路線に直通できない
→まぁ,そうだな.日本じゃぁ「新幹線」も在来線には原則直通できまへん.
(4)コストに大きな差がある
→まぁ,TGVのほうが安いというのは確かだが,何度もTGVに乗った感想としては,値段相応.
(5)コンクリートの道に分岐を設ける難しさ
→VALみたいなもんだよ.鉄のレールでもTGVはあまりうまくできていないよね.そもそもTGVは追い抜きほとんど無いけど.
(6)安全性は?
→600km/hなら30kmもの「車間距離」が必要になってしまう…30kmを走行するのに3分なので,3分間隔だが,それの何が問題なの?
(7)遅い開業
→大阪までは2045年…まぁ,そうだね.
・・・で,TGVはいつになったら時速500キロで営業運転するんだい?
日本の駅のホームで待っていると,ホームを貨物列車が通過して行くことがある.例えばこんな感じ.
この風景に慣れているとあんまり違和感ないのだが,フランスとかドイツの駅で待っていて,貨物列車が旅客ホームを通過して行く光景にあんまりお目にかかったことがない.もちろん,皆無ではないのだが,あまり旅客ホームを通過することは無いように思う.
旅客駅とは別線で貨物線があったり,駅の奥側に貨物用の留置線兼通過線があったりで,旅客の目の前を通過することはあまり無いような気がする.安全上の配慮だろうな.
#コンテナの台車だらけの回送列車なんかがホームに停まっていると,乗ってみたくなるよね.(でも,時々ほんとに乗って捕まってる人いるけど.)
尼崎の列車事故からちょうど10年である.このサイトの前身のサイトにも当時のことを記事として書いたが,今,内容を読み返してみてあんまり状況変わってないなぁと感じた.以下,その一部.
…ここの大学でも2名の学生が命を失い、10名近くがけがをした。件の列車は、事故がなければ私の自宅の横を午前10時に通過することになっていたのだが、来なかった。テレビには惨状が映し出されている。列車は確かに来ない。血の気が引いた。仕事柄、事故の規模は即座に察しがついた。それからしばらく、マスコミの方々から毎日のように取材の電話がかかってきたが、事故原因を説明させて、言葉尻を捕まえて「鉄道は危ない」と言わせたそうなものが多かった。結局、テレビ出演から記事や番組のコメント等々まで、すべて断ったのだが、鉄道事故の発生頻度についての基礎知識の少ない方が多そうであった。
自動車事故で亡くなる方は年間1万人前後である。2005年は飲酒運転の取り締まりなどが功を奏したのか、7,000人程度まで減ったようだが、それでも鉄道の乗客として事故死する方の数とは1~2桁違っている。運んでいる量が自動車の方が多いことを考慮してもかなり多い。(この大学でも毎年数名の学生が自動車やバイクの事故で命を失っている。事故でけがをする人数はもっと多くて、私のいる学科だけでも、各学年1~2人ずつ交通事故に遭っているようである。)マスコミの取材電話で、「今回の鉄道事故は確かに大惨事です。ですが、あなた方は、毎日毎日、新聞記事にもなっていない自動車事故が多数発生していることをご存じですよね? それでも鉄道の方が危ないですか?」と話すと、たいてい同意する。そして、つまらなさそうに電話を切る。確かにあれは大事故であって、まさに私が日々通勤に使っている電車(事故列車の運転士が運転する列車に私も日々乗っていたはず)が危険だったわけだが、だからといって電車通勤をやめて自動車で通勤しようというキャンペーンなど張っていただいては、かえって事故で死ぬ人の数が増えることになってしまう。100名以上の方が亡くなるような事故が発生したとしても、みんなが自動車に乗ればもっと事故死する人の数は増えてしまう。
だがやはり鉄道の事故は重大である。航空機や自動車は、鉄道に乗ることによって事故を避けることができる。だが、鉄道が危なくなっては、もはや代わりの交通機関がない。…
正しく安全面での規制が行われ,正しく設備投資していれば,防げた事故であった.後者は良く言われている話であるが,前者は今だ誰も指摘できていない.
かつて,大阪から北陸方面に特急に乗って行くと,近江塩津の手前(その後,敦賀を過ぎたあたり)での恒例行事があった.
頭上の架線から供給される電源を低圧の直流から高圧の交流に切り替えるために,いったん車内灯が切れ…
そして,再び点灯.モーターの音も少し変わった.車内灯は「電動発電機」なるもので走行用の電気から灯具用に変換されていたので,切り替え中はいったん発電機が止まったからだ.電源が切り替わって長いトンネルに入ると北陸に来たなと感じたものだ.たとえ夜でも電源は切り替えられるので,車内は真っ暗になる.
こういう古い電車ですね.
今は「電動発電機」ではなくてインバーターで低圧に変換した後はいったんバッテリーに充電して,それを使うようになっているようなので,北陸に突入したからといって車内が暗転したりはしない.
長距離列車に乗っていると,その地にやってきたことを実感させる「サイン」があるが,北陸新幹線になったら,なにがサインになるんだろうか.
#阪和線で和歌山に入る場合は「紀ノ川鉄橋」,東海道新幹線で東京に着く前には進行方向右なら「花キューピット」…etc.