かつて,大阪から北陸方面に特急に乗って行くと,近江塩津の手前(その後,敦賀を過ぎたあたり)での恒例行事があった.
頭上の架線から供給される電源を低圧の直流から高圧の交流に切り替えるために,いったん車内灯が切れ…
そして,再び点灯.モーターの音も少し変わった.車内灯は「電動発電機」なるもので走行用の電気から灯具用に変換されていたので,切り替え中はいったん発電機が止まったからだ.電源が切り替わって長いトンネルに入ると北陸に来たなと感じたものだ.たとえ夜でも電源は切り替えられるので,車内は真っ暗になる.
こういう古い電車ですね.
今は「電動発電機」ではなくてインバーターで低圧に変換した後はいったんバッテリーに充電して,それを使うようになっているようなので,北陸に突入したからといって車内が暗転したりはしない.
長距離列車に乗っていると,その地にやってきたことを実感させる「サイン」があるが,北陸新幹線になったら,なにがサインになるんだろうか.
#阪和線で和歌山に入る場合は「紀ノ川鉄橋」,東海道新幹線で東京に着く前には進行方向右なら「花キューピット」…etc.