終電後の線路で何かしている.
こっちには門型のクレーン?
翌朝確認すると,どうやらレールの溶接をしていたようである.
この「えぐれたレール」の交換かな.
またまたバーゼル駅である.この写真にヨーロッパの駅の独特の構内配線が写っている.便利でもあり,遅れの原因でもあり.
この線である.端っこから端っこまで斜めにゴリゴリと全線路を横切る渡り線.そして横切る際にはご丁寧に全箇所ダブルスリップスイッチ,つまりどちらから進入してもどちらにでも出て行けるという便利な分岐器が設置されている.この駅は左手前から右奥方向だけだが,駅によっては右手前から左奥方向にも設置されていることがある.
便利な分,高価であり,複雑である.そしてなによりも,これを使って端から端までゴリゴリと列車が駅に出入りしている最中は,他の路線の列車の発着が一切できなくなるので遅れの原因にもなる(高価でメンテが大変で遅れの原因になるので,日本ではまずやらない使い方らしい).
でも,これ見るとヨーロッパに来たなという実感があるよね.
大雨が原因できのくに線こと紀勢線が止まっているようだ.箕島-御坊間が不通らしいが,そういえばガキのころ,家の近所の崖が崩れて3ヶ月くらいバス代行になってたっけ.
ここですね.
放課後に復旧現場を見物に行き,そのまま線路の上を歩いた記憶が…
それから数年後,こっちでは崖が崩れたところに新宮行きの夜行便が突っ込んで脱線したっけ.
ここですね.
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昭和30年代に全通して以降,一部区間を除いてそのままなので,昔から災害に弱いのが泣き所. 国道は年々改良されてバイパスも建設されるが,こっちについては抜本的対策は成されていない.
欧州では線路インフラの整備は国や地域の仕事,運営は事業者の仕事になっているが,日本では独立採算の美名の下,放置されているのが現状である.
通常は,線路というものは下部の構造物があって,道床があって,マクラギがあって,そしてレールがある.この風景を見るまでは,そう思ってました.
この写真の手前の軌道は,よく見るとレールにマクラギがぶら下がっていて,マクラギが仮の木製ブロックの上に載っかっている.どいうこと?
これは高架橋上の軌道の敷設現場であるが,まずレールの高さを厳密に測って高さを調整しておき,それにあわせてマクラギをぶら下げて,最後にそれにあわせてコンクリートを流すそうな.完成する遠くの軌道のようになる.
なーるほど.最終的に必要なのは正確なレール面の高さなので,実に合理的である.固定観念にとらわれてはいけない,ということか.
…と感心していたら「えぇー,せんせぃ,知らんかったん?」と言われてしまった.さすがに現場の施工方法までは知らない.世の中,知らないことの方が多いと思う.
一時期,LRTの整備方法の一つとしてゴムタイヤトラムが注目された感がある.いくつかの方式があるが,その一つとしてTVR方式というのがあり,フランスのナンシーとカーンで採用されている.
ところが,開発元のBombardierがこの方式からの撤退を表明し,カーンについては将来的に通常型のLRTに敷き変えるそうな.結果として,安物買いの銭失いになってしまった.
ナンシーも同じTVR方式である.軌道がずいぶん劣化していたが,早晩車両も含めて設備更新が必要で,何らかの判断が迫られるところ.どうするのかな.
特殊な方式を採用すると,メーカーの都合が大きく影響する例である.トラムに限らず,特殊な都市交通システムを導入すると常にこの手のリスクがつきまとう.(が,往々にしてお役人様は新手の都市交通システムが大好きなのが困ったところ)
連節バスの方がマシかも.(でも,それってもはや単なるバスだよね)