ナンシー駅8時過ぎ.ストラスブール行きのTER(地域急行)の電車は…
…ボロい.内装はもっと干からびていた.
出発.ゴロゴロごろ.ゴゴゴゴご…
…すいません,ナメてました.over 150km/h運転でした.
ドイツ西部では幹線の不通区間の影響でICEが運休して代わりにIC(インターシティ)が走っている.トラムで有名なフライブルク駅の電光掲示板にも「IC99xxx」というインフレナンバーのインターシティの時刻が見られる.他の列車も臨時ダイヤじゃないかと思う.結構珍しいかも.しかも温泉地のBaden-Baden行き.サンダーバードで金沢に向かおうとしたら,「芦原温泉」と行き先表示された列車が来たような気分か?
…で,こういう列車が走ってくる.
今ではICEに取って代わられてずいぶん少なくなった機関車牽引の10両編成のインターシティである.最後尾には運転席もあるので,そのまま逆方向にも200km/hで走れる.
車両は古いが,そもそもFrankfurt-Karlsruhe-Rastatt-Freiburug-Baselを結ぶ路線は高速新線ではなくて改良線なので,200km/h運転でもICEに比べて速度自体はそんなに大きくは変わらない.
問題はやはり不通区間で,バスとの乗り換え×2回+バス走行によって,1時間以上余分に時間がかかるわけで,そこを通らないと空港まで行けないわけで,…めんどくさいなぁ.
なんかこっそり「都構想」を進めようとしているらしい.今回も市民の意見は聞くけれど,府民の意見は聞かない模様.そもそも,前回の大騒ぎ時点から何が変わったのかよくわからんのだが…
今度は堺市も解体する方針の模様だが,堺市を解体すると,もはや元大阪市の特別区(?)と元堺市の特別区(?)の区別は付かんようになるんやろうなぁ.
ちゅうか,相変わらず大阪長期低迷の原因は行政組織の構造だと思っている模様.問題はそこじゃないんだよなぁ.
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第1話-新幹線偉大なり編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第2話-産業振興VS交流編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第3話-他の交通網編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第4話-東海道VS中山道編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第5話-新幹線駅が都市圏形成編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第6話-駅アリ>駅ナシ編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第7話-20年差が命取り編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第8話-後手必敗編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第9話-東密西粗編)
都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり(第10話-リニア編)
そういう点では,リニア関係で沿線が集まるらしい点は何もしないよりは評価できる.だが,結局のところ「沿線」でまとまってて,大阪という中心性を発揮できてない模様.相変わらず大阪は周辺を巻き込むのが上手ではないように見える.
3兆円投入されたのも「沿線パワーのたまもの」とか「大阪が頑張ったから」ではないです.中途半端な開業状態が長く続くと,国土の形が変わってしまうので,なるべく同時開業できるように資金投入してもらったものです.同時開業は「金がないから無理」とJRが言い続けていたので,言えないように資金投入してもらったものです.
リニア開業が8年前倒しになって「名古屋開業から10年遅れ」が現在の計画だが,既に資金面では3-5年遅れ程度でも何とかなるようになっていると思いますがねぇ.
続報,というか,8月12日には事故は起こってたようなので,今更ではあるが情報収集してみた.
まずは,線路の沈下の様子.(↓)
あー,こらあきまへんわ.
ことの成り行きを説明した公式サイト.Google先生に適当に翻訳してもらってね.川の底をぶち抜いたわけでは無さそう.シールドマシンで掘っていて,掘った直後のセグメントがずれてトンネル崩壊ということかな? とりあえず掘ったトンネルにコンクリートぶち込んで,固まるのを待っている最中,ということだろうか? 博多駅前の事故と似てる??(↓)
掘ったトンネルを塞いでしまうようなので,新線(Rastatt駅構内は線形が悪いので,通過列車用のバイパス線まな?)の開通は遅れそう.
日本で例えるなら,熱海駅で毎度減速するのも何なので,熱海駅をバイパスするように通過列車用の線形のいい線路を新規工事してましたが,既設線との交差部分でやらかしました,的な.
フランクフルト空港駅やマンハイム駅から南に向かってICEに乗ろうとすると,やたらとカールスルーエ行きが多い.カールスルーエって,ICEの終点になるような駅じゃないんだけどなぁ.
調べてみると,ドイツ鉄道のサイトにこう書いてある.
Line closure between Switzerland and Germany until 7 October
Due to a disruption to the line between Rastatt and Baden-Baden, the line is closed until 7 October. Passengers can use rail replacement services. The disruption is causing an increase in travel time by 60 minutes. Up-to-date travel connections can be found in the travel information.
…うっ.なんか不通になってるみたい.バス代行の模様.しかもBaden-BadenとRastatt間て,今回の調査旅行の後半で通るじゃん.
さらに調べると,トンネル工事の失敗で線路が沈下したとある.
Rastattというと,この辺を南北に走る幹線上の都市だが,ちょっと思い当たる節がある.北方から複々線で走ってきた路線がRastattで複線になり,南方のBaden-Baden方面に抜けてゆく.
工事って,もしかしてここか? 線路工事っぽいが,航空写真では水路のようにも見える.もしかして,近くの川の底をぶち抜いてしまって,大量に水が流れ込んだとか.
はてさて困ったねぇ.この区間のICEが運休で,REとかRBに乗って,途中がバス代行みたいだが,1時間ほど余分に時間がかかる模様.ICE基準だとさらに時間がかかるわけか.致命的って程じゃないけど,旅程の変更は若干必要そう.
…だがまぁ,しかし,この国は訪れるたびに幹線鉄道が改良されており,この工事の失敗もその一環か…?
このお話…
新潟県政の長年の課題となっている新潟空港(新潟市東区)のアクセス改善策をめぐり、米山隆一知事が年内に一定の方向性を打ち出すことに意欲をみせている。焦点は、下りの…
情報源: 新潟空港アクセス改善策、焦点は上越新幹線の延伸 年内に方向性 知事が意欲 – 産経ニュース
在来線を伸ばすか,新幹線を伸ばすか,という議論のようだが,延長が数キロしかないので,新潟駅を基準にするとどっちを伸ばしても大した差はない.
問題はその先(新潟駅以遠)で,新潟空港にはどこから客を集めたいのか,という点が重要.在来線だと新潟空港からあまり遠くからは集客しにくいが,比較的こまめに客を拾える可能性がある.新幹線だと燕三条,長岡,湯沢の各駅周辺が主な対象かな?
新線整備するなら,最初から狭軌と標準軌の三線軌を敷いておいて新幹線も在来線も両方走行できるようにしておくという手もないではない.(電源や信号が面倒そうだけど.)
なお,うまいことやれば,ホームは共用できる可能性はある(↓).
フル規格新幹線と在来線車両に関するトリビア
約1年半ぶりに徳島から大阪方面に高速バスに乗ろうとした.土曜日の朝8時過ぎのことである.再びバス乗り場のど真ん中にある「高速バス」と大きく書いている案内所に行って聞いてみる.
私:大阪方面に行きたいんですけど.
案:うーーーーん,今日は昼12時過ぎまで満席ですねぇ.
自由席や立ち席が存在しない以上,席が取れる便まで待つしか無いのか? いやまて,フェリー埠頭に行って和歌山までフェリーに乗った方が早く帰れるのか? とりあえずこの案内所は退散である.
大阪方面へは複数のバス会社が走っているので,別会社の便なら空いているかもしれない.ビルの1階にある高速バスのチケットカウンタに行ってみる.窓口は先ほど「いっぱいです」と言われた会社のカウンタと,別会社のカウンタが左右に並んでいる.なぜか「いっぱいです」と言われた会社のカウンタの方が人気である.
若干戦略を変えながら,列の短い方のカウンタのお姉さんにアタックである.
私:大阪方面に行きたいんですけど.舞子でもいいんですけど.
姉:えーと,9時の三宮行き(…厳密には,神戸空港行き)なら空いてますね.
私:じゃぁ,それで.
かくして「本四海峡バス」という会社の便で海を渡れた.この気分,どこかで味わった気分だなぁと思ったが,サンフランシスコで帰国便に乗り継ぎ失敗して1昼夜足止め食らったときの気分に似ていることに気づいた.
やっぱり,鉄道って楽だわ.
フリーゲージトレインの話である.
検証走行試験やコスト削減策の検討を進めてきたようで,資料によると,FGTの経済性の検討結果は一般の新幹線と比較して製造コストが1.9倍,メンテナンスコストが2.7倍,全体では2.3倍らしい.
以前がひどかっただけに改善したように見えるが,まだまだ倍以上である.
ところで,FGT導入に関するコストアップは車両そのものもさることながら,軌道に関する面も課題であったかと思う.以前は興味を示していた鉄道会社が試験走行以降は全く興味を示さなくなった原因は,導入前の軌道強化費用が馬鹿にならなかったことと,導入後の軌道保守の手間の煩雑さ(コストアップ)であったかと思う.さらに導入後の在来線の走行速度は現行車両以下で乗換が減ってもあんまり便利にならないことも課題ではなかったろうか?
導入時の軌道強化費用はどの程度低減できたのだろう.あるいは導入後の軌道保守はどの程度低減できたのだろう.在来線走行時の曲線通過性能の改善はいかに? 脱線係数の改善はいかに?
車両だけ注目していても,トータルとしてのシステムの課題が解決できていないと,導入は道遠し,なのだが.
#やはり新幹線ではない鉄道線(例えば近鉄の京都-橿原神宮前-吉野,とか,関空-天下茶屋-河原町,とか)で実績を積んでから高速鉄道に導入するのが安全だと思う.