ついに全長30mもあるバスが出てきたワケだが…

このお話.

バスと電車を混ぜ合わせたような道路を走る乗り物を想像してほしい。とはいえ、以前ご紹介した中国の道路をまたぐ奇妙な乗り物ではない。ボルボがブラジルのリオデジャネイロで開催された展示会「FetransRio」で、非常に大きな連結型バスを発表したのだ。この新型バス「Gran Artic 300」は、2ヶ所の連結部

情報源: ボルボ、全長30メートルもある世界最大のバスをブラジルで発表 – Autoblog 日本版

ついに全長30メートルものバスが出てきたわけで,これは「BRT」用らしい.ところが日本ではこのバスを導入することができない.

もちろん,道路交通法上の問題がまず最初に立ちはだかるわけだが,それが解決しても日本のバスの運賃収受システムでは,前乗りだろうが後乗りだろうが特定の1箇所の出入り口を通過させる方式なので,バスの全長が長くなれば長くなるほど,客数が多くなれば多くなるほど乗降時間が長くなる.

つまりこのバスは「信用乗車方式」前提のバスである.

300人もの乗客が終着の電車の乗換駅などで一斉に降りようとしたらどうなるだろう.学校前のバス停で一斉におりようとしたらどうなるだろう.

一人1秒ずつでも300秒,つまり5分かかる.3秒ずつなら900秒≒15分.誰かがチンジャラ両替なんぞ始めようものなら全員降車するのに20-30分かかるという笑えない状態になる.

そろそろ気付きましょう.国土交通省の言っている「BRT」と世界標準概念の「BRT」は別物です.連節バスを導入してバスを長くすればBRTになるわけではありませんよね.