日本政府さん公共交通支援額をうっかり2桁間違えてしまう

第二次補正予算の公共交通支援の内訳の情報によると,先日の分析通り,メインの支援は政策金融公庫や持続化給付金,雇用調整助成金他で借りるなりしてくれということのようで,やはり例のクーポン券の束のようなのが支援メニューのようである.

それよりも驚いたのが,3枚目の右上の金額である.

「140億円程度」

えっ?! 2桁金額間違えてませんか?

クーポン券の項目だとそんなもんになるのかもしれないが,通勤通学需要の減退,出張需要の消滅,インバウンドの消滅,書き入れ時期の観光需要の消滅で,公共交通事業はかなり痛手を受けてるはず.(そして,当面それは続く.)

140億円? ご冗談でしょう.自動車社会の米国ですら2.7兆円ですよ.

1枚目の「基本的な考え方」のところにちゃんと書いてるじゃぁないですか.

    1. 緊急事態宣言下も含め,感染拡大防止策を講じながらサービス提供が継続されることが必要.
    2. 需要減に伴う減収から財務面での事業存立基盤が揺らいでいる事業者について,事態収束後にサービスの提供が困難となる事態を回避することが必要.
    3. 事態収束後は,十分な感染拡大防止策を講じつつ,ビジネスモデル面も含めた円滑な移行に向け準備することが必要.

140億円でこれが実現できる? ご冗談でしょう.

一般的な商売なら,借金してでも良好な事業をすれば事業の成長があって,借りた金以上のもうけが出るかもしれないが,日常生活を支える交通事業の場合は,事業が軌道に乗ってもせいぜいトントンレベルで,借金返せるほど儲かるわけじゃないんですよ.

世の中の交通事業者が巨大鉄道事業者ばかりじゃないですからねぇ.日本政府さん.

#なお,物販や不動産業で企業グループ全体を支えている交通事業者も多いと思うが,物販→Eコマース,オフィス需要→テレワーク…により,今後もじりじりと収益源を失い続ける可能性アリ.