下の写真は阪神尼崎駅の構内である.近鉄大和西大寺ほどではないが,けっこう複雑である.
西大寺の醍醐味は線路の数の多さであるが,この駅の構内の醍醐味は変わった分岐器である.狭い駅構内で列車を各ホームに振り分けるために,複雑な分岐器を使わざるを得ないということであろう.(逆にJRの駅構内は広々しており,単純な分岐器の組合せで処理している.)
2方向から入ってきた列車をあらゆる組合せで2方向に分けるダブルスリップスイッチはまぁ序の口.
最初の写真を拡大下物が下の写真である.まず,中央手前にクロスが見えるが,このクロスの右側にはスリップ用の曲線が併設されている.大きなシングルスリップスイッチ? でもシングルスリップスイッチはトングレールがクロスの菱形の内側なので(上の写真参考),これはシングルスリップスイッチではない.かといって,単純な片開き+クロスでは絶対に構成できない特注品であろう.
そのすぐ奧にはゴリゴリと線を横切るクロッシングが横たわっており,さらにその奧やや左には3方向分岐風の分岐器がある.だが,よく見ると一気に三方向に分岐しているわけではなく,Y字分岐に片開きをくっつけたような,特殊な分岐器が見える.
メンテナンスが大変そうな駅構内である.
なお,現在は阪神と近鉄が直通運転するために,構内配線は上の写真とは変更されている.
カエル橋
日本のトランジット「寝ーる」
架かっている橋が電車専用なので,この通りにはあまり通過交通の自動車が入ってこない.なので,事実上,歩行者と電車の専用道路に近い使われ方になっている.トランジットモール,と言いたいところだが,法的にはそうはなっていない.でも,ワンコが寝てるくらい,自動車は少ない.
この写真を見れば,だいたいどの辺か見当がつく人は多いはず.
10年くらい前の写真で,乗降用の場所の舗装もいい加減である.今は緑色の舗装が塗り直されて,ちょっとだけ小ぎれいになっている.
夕日がまぶしいぜ.
南側の大通りに線路を付け替えようかという話があるようだが,沿線の方のお話しでは署名活動してでもその話は阻止したいとのこと.どうもこの光景に愛着がある模様.こないだ,長時間カメラを持ってうろうろしていたので,たぶん不審者と思われて話しかけられた際に聞いたお話.
BEFORE & AFTER の写真を撮るのは大変
交通整備のBefore & After の写真を撮るのは大変である.Afterは完成してから祝賀ムードが一段落した頃に訪れればだいたいOKなのだが,Beforeはこれから発生することを予測しながら撮影しなければならないので,実は難しい.予測が外れることも多々ある.
今回はBeforeを撮ったつもりだが,空振りだった写真のギャラリーである.撮影は10年前である.
距離自体は大したことないんだけどねぇ.なかなかこじれると難しいねぇ.
このへん.
BEFORE & AFTER の写真を撮るのは大変
交通整備のBefore & After の写真を撮るのは大変である.Afterは完成してから祝賀ムードが一段落した頃に訪れればだいたいOKなのだが,Beforeはこれから発生することを予測しながら撮影しなければならないので,実は難しい.予測が外れることも多々ある.
今回はBeforeを撮ったつもりだが,空振りだった写真のギャラリーである.撮影は10年前である.
距離自体は大したことないんだけどねぇ.なかなかこじれると難しいねぇ.
このへん.
アンダーパス(建物の・・・)
ラストNOステップ
日本に限らず,電車とホームの間には段差や隙間が残っており,交通バリアフリーで市街地も,駅の構内も段差が解消されつつあるのに,最後の1段がなかなか解消されないという話は折に触れてお話ししている.
じゃぁ,新設のLRT以外は望みが無いかというとそうでもなくて,上の写真はフランスパリの地下鉄であるが,電車とホームの間のギャップはエレベータなみである.
日本のバリアフリーもこのあたりを目標にして欲しいところ.
【祝】整備新幹線開業前倒し(だが・・・)
まだ決まったわけではないのだが・・・整備新幹線(北海道,北陸,長崎)の完成時期を早めるべく,資金計画の練り直しがされつつある.
その点だけを取り上げれば「【祝】整備新幹線開業前倒し」なのだが,そう手放しでも喜べない.
新しい資金計画のポイントは,各整備新幹線が開業することによって発生することになっている将来のリース料収入を担保にして,借金をして建設資金に充当して完成を早めるというものである.新たな国庫財源を探すことなく建設時期を早められるということであるのだが,ちょっと待てよ・・・その案は,タコが自分の足食ってるに近いぞ.
確かに開業は早まり,発生する便益を早期に享受できる.そういう点では社会的便益は大きい.ところが,各整備新幹線が完成するに至った場合,新たに完成した新線のリース料収入は借金の返済に充てられ,リース料収入を財源とした新たな路線の建設はできないことになる.
つまり,どういうことかというと,「今着手している路線の建設が終わったら,新幹線の建設は終わり,終了」ということである.
1970年の全幹法成立直後の基本計画が,2010年代半ばの段階の観点において建設すべきか,せざるべきか,しないとするならば他の都市間鉄道サービス改善の代替案は存在するのか,等々の一切の検討をすることなく,「今着手している路線の建設が終わったら,新幹線の建設は終わり,終了」である.
この国には,幹線鉄道網計画全体を俯瞰できるリーダーは,残念ながら存在しないようである.ちゃんと財源探そうよ・・・
ただいま路面電車の線路の修繕中
ICEの「特等席」
新幹線やTGVには無くて,ドイツのICEにだけ「特等席」がある.
上の写真がICEであるが・・・割とレアな「ICE-T」である.最高速度はICEにしてはちょっと遅めの230km/hだが,カーブに強い車両である.日本でいえば四国や九州の特急とか ,紀伊半島に向かう特急とかが似たようなシステムを持っている.
そんなわけで,台車はちっとゴツい.
で,話を元に戻すと,日本の新幹線やフランスのTGVでは「運転席かぶりつき」ができないのだが,ICEについては旧式の一部のICEを除き,運転席直後に座席があり,間仕切りがガラス張りになっている.もちろん,予約可能.空いていれば予約が無くてもレイルパスなどでも座れる.
ガラスには液晶が仕組まれており,「ヤバイ場面」になると曇りガラスに一瞬で変わる.
あ,そうそう,以前青函トンネルの話を書いた際に運転席側からの前面展望の写真を載せたが,北海道新幹線が完成するとこのような光景は簡単には見られなくなる.