もうすぐループ線になりそうな,札幌市営の路面電車.目指せ,札幌駅,というところか.歩いてもすぐなので,そんなに高いハードルでもなさそう.道も広いし.
今のところ行き止まり.(写真はちと古いが)
この角を電車が曲がるのかな?
サイドリザベーションのようだが,この際,歩行者ゾーン化できないのかな.(日本じゃ,まだ,ハードル高いか)
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どのレーンがもっともよく働いているか
どのレーンがもっともよく働いているか,という授業時によく学生に出すクイズである.
選択肢は3つ.
- 端っこのバス専用レーン
- 2車線ある道路
- 中央の路面軌道
答えは,まぁ見え見えだが,3の路面軌道.ここ(熊本)では,路面電車が走ってくると,30人くらいは乗っている.車道を走る自動車は1台に1-2人程度しか乗っていないので,奥まで数えても数十人くらいしか乗っていない.しかも動いていないので,実は運んでいない.つまり,路面電車が2-3両走ってくると逆転勝利.しかも,奥まで見渡す限りクリアな軌道…ということは効率よく運んでくれる.
バスについても,空いていても10人くらいは乗っているので,これだけ数珠つなぎにバスがやってくると,運んでいるふりをしている自動車よりもたくさん運んでいる.
ミニ地下鉄
ミニ地下鉄という地下鉄がある.交通システムの教科書では,中量輸送機関に分類されている小型地下鉄である.
地下鉄は地下を掘るため工事費がかさむが,同じ掘るなら掘る用が少ないほど工事費が安くなる.少しでもトンネルのサイズを小さくするために,通常型の地下鉄でも,屋根上の集電装置ではなくて第三軌条という三本目のレールを使って集電している.
電車だけれども屋根上スッキリ.
さらにトンネルを小さくするために,電車そのものを小さくし,床下の車輪も小さくするために通常のモーターでは無くて平べったいリニアモーターを使っている路線も多くなってきている.ホームの高さが低い.
もちろんトンネル径も小さいのだが,ミニ地下鉄が建設されるのは通常型の地下鉄よりも深いところであり,割安ではあるものの,建設費の絶対額は余りやすくはなっていないのが悲しいところ.
このミニ地下鉄はレール間のリアクションプレートが必要だが,レールは通常のレールなので,工夫すれば通常型の地下鉄路線への乗り入れもできるんじゃないかなとも思う.ホームの高さが通常のものとは違うので,ホームに段差をつけないといけないが,大阪市営地下鉄千日前線のように半分くらいホームが遊んでいる路線ならホームの前後で高さを変えればいいかも.集電装置が必要だが,通常型地下鉄と同じく,台車に付けてしまえば何とかなるかな.
今里筋線を千日前線に入れてしまえ,という,いささか強引なお話し.
この踏切に引っかかると留年
ほんとかどうかは知らないが,この踏切に引っかかると留年したらしい.
大阪市立大学のすぐそばにあった,貨物線の踏切である.今はもう無い.滅多に列車が通らないので,その希有な列車に引っかかると留年する,という都市伝説があったらしい.
大阪から南に延びる阪和線と,東に延びる関西本線とを都心を迂回しながら結ぶ路線であった.南方面,つまり,和歌山方面の貨物列車が無くなった後は,回送列車がたまに走るくらい.その回送列車も天王寺駅構内に阪和線と関西本線とを結ぶ短絡線ができるとそちら経由になり,用が無くなって廃線になってしまった.
単線分しか用地は無いが,人口密集地帯を通っているので都市交通施設の用地として活用できそうである.LRTとして使えそうでもあるが,簡単に済ますなら,少なくとも日本式の自称BRTくらいの整備はできそうである.
ほぼ観光専用路面電車
LRTというと,環境にやさしいとか,お年寄りの乗り降りがしやすいとか,市街地活性化に寄与するとか,都市計画的視点が取り上げられることが多いが,中には明らかに遊園地の乗り物的目的を持って運行されている路線もある.
写真は,米国シアトルの「ほぼ観光専用」の路面電車である.高床式ホームなので一応バリアフリー配慮だが,どう見ても最新式とは言い難い.
路面電車の割には軌道がごついが,米国なので超重量級貨物列車が通れるような軌道構造をそのまま採用しているように見える.臨港貨物線の転用かもしれない.
日本でも貨物線跡が残っているような観光地で,都市計画的効果を期待せずに,遊園地の乗り物的に整備をしてしまうという手もないではないと思うが,ま,なかなか難しいかな.(例えば小樽とか)
CIVISがBRTなわけ
パリからSNCF急行で北西に1時間ほどのRouenにはLRTが走っており,都心部は地下,広場や交差点の下も地下で,簡易地下鉄として走り,郊外方向には街路併設のLRTとして走行する,
さて,Rouenにはこの簡易地下鉄LRTが中心部で南北に走るのとは直行するようにBRTも走っている.
この写真だけ見ると,単なる連節路線バスであり,国土交通省が喜びそうな風景である.しかし,日本が称するBRTとこのバスとの決定的な違いは何かというと,ここではないだろうか.
二重の白線の点線? いえいえ.そこではなくて,プラットホームがあること.
バスが来ると,ホーム側からは電車タイプのLRTと同程度のバリアフリー度が提供される.このCIVISというシステムは二重の白線の点線で走行を案内するシステムとして知られているが,ハンズフリーで運転することが目的ではなくて,停留所で車体をホームにぎりぎりまで寄せる目的で導入されていると思われる.(ナントのBRTはこのシステムは無いが,ドアの足下からは渡り板が出てくる.)
停留所を過ぎると,点線はなくなる.(奧のクルマが横切っているあたりで点線がなくなる.クリックをすると拡大.)
トヨタが開発したCIVISに似たようなシステムは,ハンズフリーや無人運転といった技術ばかりが強調され,その正しい使い道が提示されていないのかもしれない.
CAENのBRTの乗り心地はあまり変わらず
CaenにもTVR方式のゴムタイヤトラムが導入されている.もう10年以上走っているわけだが,こちらの乗り心地は,10年前に比べて幾分落ちて,例の遊園地の乗り物系の振動は感じるもののNancyほどの劣化はない.
その差は,やはりタイヤが踏みしめる走行路盤のようである.Cenでは全線にわたって強固なコンクリート舗装が採用されており,タイヤが踏みつけている部分の劣化はあまり無さそうである.
Nancyについては10年前に訪れた時点で既に一部に掘れが見られたが,もともとの材質が弱い(アスファルト?)だったようだ.その後の補修も結構いい加減である.Caenは一部補修した形跡が見られるが,基本的には建設時そのままのように見える.
トロリーバスの延長として導入したNancyと,LRTの代替として導入したCaenの違いが,こういった建設コストのかけ方の違いとしてあらわれているということであろうか.
狭小街路にLRT
LYONのバストランジットモール
LYONのバストランジットモールのデータ取りに行ったわけだが,なぜか,バスがさっぱり走っていない.カメラ構えてバス待ちしているが,来ないので立ちん坊になっていると,現地人や旅行者からいろいろ聞かれる.
「道路が通行止めになってたけど,何があるの?」「何撮るんだい?」「今晩いい泊まるところ,知らないかな」etc… 他にも人はいるのに,なぜ俺に聞く.知らんがな.
警察が交通整理をして30分ほどすると,こういう隊列がやってきた.
乗り物が数十年前の軍用車で,米英仏の国旗.後方の楽隊の演奏曲は邦題が「錨をあげて」.どうやらドイツの占領から解放されて70周年の記念パレードのようである.
トランジットモールの使い方の一例であった.…が,肝心の調査は遅れまくり.バスが走ってれば,こんな様子.