本日は,ほとんど鉄分ゼロのお話.
ヨーロッパの市街を見ると,古い建物が並んでいる.物持ちが良いのかなぁ,と思っていたが…
ビル工事だ.古い建物の写真が幕に描かれている.工事中の景観維持かしら.
裏にまわると,鉄骨で壁だけを支えている.
つまり,古い建物の壁だけ残して,本体をそっくり建て替えようということのようだ.
日本でも壁の一部を残している例は無いこともないが,この建物の場合は完成後は知らなければどうやってリニューアルしたんだろうというような仕上がりになりそう.
(ドイツのミュンヘン)
ドイツにも新幹線のような高速専用線は存在する.ところが,全国的にICEのサービスを展開している割には高速新線は非常に少ない.
その理由は在来線改良にある.
元々200km/h近くで走行できる路線が多いため,ちっと改良するだけで300km/h運転は無理だけれども,200km/h台の運転は簡単にできてしまう.
そんなわけで,結構あちこちで線路改良工事を見ることができる.
これは,ミュンヘン-アウグスブルグ間の区間.ここは線増で遅い列車と早い列車の線路を分離しているように見える.
線路自体はほとんど真っ直ぐなので,緩急分離するだけで十分高速運転対応の路線になりそうだ.
もちろん,信号システム等は高速運転用のものが導入されていると思う.
駅はというと,構造が複雑で建設費が高価なため,そのまま使い続けていることが多い.
日本では,「高速鉄道=高架の高速新線」になっているが,いろいろと創意工夫の余地はあると思う.現時点では,知恵が足りないかも.
ついに,スイスのゴッタルトベーストンネルが開通した模様.
スイス・アルプスを南北に貫く全長57・1キロの「ゴッタルドトンネル」が1日、開通した。日本の青函トンネル(53・9キロ)を抜いて世界最長の鉄道トンネルだ。開通式には、スイス政府首脳や、近隣のメルケル…
情報源: スイスに最長の鉄道トンネル開通 青函抜き全長57キロ:朝日新聞デジタル
ということは,3日前に通ったこのトンネルは「世界最長トンネル」の”最後の姿”だったということか.
実はスイスは新幹線相当の線路がほとんど無い国であり,その中でもまとまった高速新線相当になるのが今回のゴッタルトベーストンネルである.
何で「ベース」という名前がついているかというと,通常はトンネルをなるべく短くするために線路は山を登って,いよいよ登れなくなると最小限のトンネルを掘る,というのが基本だ.だが,この「ベース」トンネルは山のベース,つまり,下の方をわざわざ長いトンネルで抜けており,山を登らずになるべく緩やかな勾配で山地を抜けることを目的として建設されている.つまり,実は貨物列車対応のトンネルなのである.
スイスの自然豊かなアルプスを自動車の公害から守るため,鉄道貨物を通しやすくしたわけだ.
日本も環境対策を前面に押し出して鉄道建設した方がいいかも.
リンク先の記事には,貨物列車優先だという話は書いてあるが,その背景政策までは追い切れていない模様.
北海道新幹線札幌駅の件である.札幌までやってきたので,観察してみる.
まずは,1番線と2番線を新幹線に転用できるかという点.長距離列車のターミナルのホームとしては,やや幅員が狭い感じもするが,まぁ,何とかなるレベル.
線路については,軌間が異なることと,車体サイズが異なることへの対応が必要だ.スラブ軌道になっており,青函トンネルのように新幹線軌道の敷設を前提としたスラブ(コンクリート板)では無いので,スラブは交換が必要.写真右側(南側)には余裕がありそうなので,まぁ,これも何とかなるかな.
小樽方.ホーム西側に出ればすぐに南側ビル群の制約が無くなるので,新幹線の線路を南側にカーブさせれば問題無さそう.この鉄骨の柱は屋上駐車場のものか? 邪魔だなぁ.
2番線は3番線と近接しており,在来線と新幹線とで建築限界が交錯しそうだ.線路中心を2番線側に寄せる方向で,2番線のホーム端を40cmほど削れば何とかなりそうだが,やや苦しいなぁ.できれば2番線はそのままにしたいところ.
ということで,1番線2番線の新幹線を転用することは物理的には何とかなりそう.できれば2番線の転用は避けたいところ.
しばらく札幌駅のホームで観察していると,この駅,各方面の終点になっている関係もあり,列車がホームをふさいでいる時間が長い.中には,ホーム上で増解結している列車まである.
関西方面でいうと,京都駅や大阪駅,あるいは新大阪駅のホーム上で増解結や車内清掃をしている列車は(関空特急や山陰特急を除いて)あんまり無い.
在来線が忙しいので…というJRの説明のようだが,改善の余地はありそう.
いやそれ以前に,1番線2番線て,現時点で既に割とヒマでは無いかな?
(つづく)
北海道新幹線の現在の終点は「新函館北斗」駅だが,ちょっと前まで「渡島大野」と名乗っていた.その時の様子はこちら.いちおう,After編である.
まずは,新幹線の線路の終点であることを確認.確かに今はここで終わり.
改札を出て,右に曲がる.
在来線ホームの上に出てみると,ホームがまっさらに更新されている.だが,まだかつての面影がある.
向きを変えて,正面に出てみる.かつての駅舎からは想像もできないくらい立派だ.
駅前広場も整備されており,駅を出たら田舎の風景が広がっていたのは今は昔.
では,今度は反対側の駅前広場に行ってみよう.かつての渡島大野駅は西側にしか出られなかったが,新函館北斗駅には東側駅前広場も整備されている.
こっちは何にも無いが,小ぶりながらきれいな駅前広場が完成している.一台停まっている車の向こう側で何かがうごめいている.何かな?
ん?
う,馬だ.野良馬?
なんだか,ちょっと安心した.
【祝】早期開業!
2027年の名古屋開業を目指すリニア中央新幹線について、自民党の特別委員会は24日、JR東海が45年に計画している大阪延伸時期を短縮するための検討を始めた。財政…
情報源: リニア大阪延伸時期短縮へ検討開始
まだ決まったわけではないけど.2037年開業らしいが,もう一声! と言いたいところ.JR東海に低利融資して建設する方式のようなので,2027年の名古屋開業を待って工事部隊を西に移動させ,工期10年程度で開業という算段だと思う.
昔の公団方式で国費建設の後,民間引き渡しという方法なら名古屋開業を待たずして名古屋以西の建設がはじめられると思うが,たぶん,JR東海が大量に建設部隊の人員を採用してしまっているから,それに配慮しているんだろうなぁ,などと思う今日この頃.
「南海トラフ地震は2038年」とか書いてある本があったが,ギリギリだな.
岡山駅を出て…
早速,単線に.
南に進路を変えるが,よく見ると右側には複線用の用地がある.でも単線.
高架区間に入ると,複線に.短い単線区間だが,岡山駅構内を複線にすることができない(か,あるいはコストが高い)のかな.
しばらく走って…
高架区間が終わると,再び単線に.
下に降りたら,すぐにまた複線に.こんな短区間なら,つないじゃえよぉ.
駅を過ぎたら再び単線に.
しばらく走ったら…
再び複線に.
駅を過ぎたら,再び単線に.
しばらく走ったら…またまた複線に.
このまま複線で進むかと思いきや…
茶屋町駅の手前で再び単線に.
高架に昇ったら…
複線になる.ここも繋いじゃえよ.
ここから南は,ずっと複線.
短い単線区間であっても,複線で連続させずにわざわざ単線で繋いでいる.たぶん,信号システムをいじるのが面倒なんじゃないか(費用がかかる)と想像.
こまめなコストカットやね.