再びトイレの話 再びトイレのお話.街歩きにトイレは重要であり,LRTシステムの整備にあたって意外と触れられることが少ないけど,実際によく合わせて整備されている設備でもある. 有料の場合が多いが,珍しくここは無料.ただし,時間制限有り.ボタンを押して開けると,こんな感じ. 便器に便座がなく,小はともかく,大や女性はどうするの,という設備.便座の上にあるのはトイレットペーパーのようだが,これをシートカバーとして使うのか? 手洗い設備もあり.概ね列車のトイレレベルの設備.
LRTでよく見る意外な設備 それは「警報器」. 日本の踏切のように「カンカンカン」とは鳴らないが,トラムが近づくと一つ目のランプが赤く点滅する. フランスの他に,ドイツやスウェーデンでも見たことアリ. 何でもかんでも「LRT=トランジットモール」ではなくて,要はTPOということ.危ないと思えば警報器も付けるし,大丈夫だと思えば混合交通にもするということ.
地表集電 ボルドーのLRTは中心市街では架線から集電するのではなくて,地表の電極から集電することは有名だが.架線によって都市景観を乱さないようにすることが目的だ. ところが,さほど景観が優れているというわけではない区間にも地表集電の区間がある. 架線柱を立てるには路側の歩道が広いワケではなく,かと言って沿道の建物からワイヤーを張って給電線を支えられるほど建物が立派というわけでもない. …ということで地表集電になっているのだと思う.地表集電はややコスト高だという話もあるが,終電インフラの設置まで考えると,これが一番ローコストなのかもしれない.
電動ボラード ヨーロッパの中心街では,野別幕なく自家用車を使わせないために自動車の進入をコントロールしていることが多い.日本だと標識だけで進入をコントロールしようとするのだろうが,もっと積極的にコントロールしていることも多い. 例えば,個々は太い柱が地面から生えている.右の注意書きを見ると,上下するようだ.電動式のボラードというものである. この横には,なにやらコントロールパネルがあり… どうやらICカードのようなもので開けるようである. 上の写真はニースだが,別の街の動画がある.こういう動作をする. https://rtpl.ce.osaka-sandai.ac.jp/ByRail/wp-content/uploads/2016/03/Bord-borado-99.m4v 日本も,もうちょっと工夫しようよ.言い訳ばっかりで,何もできてないよね.
バリアフリー電停 交通バリアフリーでは,ホームまで滑らかにスロープでつなげよという話がある. いやいや,ホームは面一にして,線路を下げてしまえば良いんじゃないの,という逆転の発想も,またあったりなんかする.
バッテリーでGO LRTシステムを導入する際,せっかくメインストリートから電柱をなくしてスッキリさせたのに,わざわざ再び電線を張るのか,という議論になることがある. そんな時は,電車の集電装置をたたんで,電線も取っ払ってしまえば良い. ほらね. 電車に積んだバッテリーでGOだ. これなら,こういった景観重視の区間でも走れる.問題解決. フランスのニースのお話.
自動車の自動ブレーキ装置を路面電車に積めば… 最近,自動車に自動ブレーキ装置が搭載されることが多くなってきたが,これと同じものを路面電車に登載すれば,自動車と同じく事故を減らせるはず. とすると,”歩行者との事故が心配”なトランジットモールについても,事故の心配が無くなるわけで,課題解決となるかも. 自動ブレーキ装置の搭載を条件に,トランジットモールを正式に認めても良いのでは?
歩道と軌道を明確に区別する方法 日本でなかなか実現しないトランジットモール.歩行者が軌道に入ってくることを問題視しているわけだが,不用意に軌道に入り込まないようにするためには,こういう方法もある. つまり,軌道部分をマウントアップしてしまい,軌道を横断するのなら意思を持って10cmほど昇らなければならないようにしているわけだ. …ま,これでも「足を引っかけて転倒する人ガー」とか言うんだろうな.日本人て,そんなにウスノロか?
LRTシステムの一要素…公衆トイレ LRTシステムを構成する要素としては… 高性能低床式電車 優先信号システム 共通乗車券 トランジットモール パークアンドライド …etc 実はあんまり語られない要素がありまして,それは,これ. 公衆トイレである. 新規整備されたLRT路線を訪れると,主要電停に公衆トイレが設置されていることが多い.日本の場合はコンビニとか,各種商業施設とかのトイレを無料で使用できるが,欧州の場合はどこで大便小便するのかというのは,街歩き上のちょっとした課題である.もちろん有料だが,日本円換算で50〜120円くらいで用を足せるのなら安いという話もある. 電停をきれいに保つための工夫の一つ,なのかもしれない.
ニース駅の大屋根 ヨーロッパの駅のホームには大屋根がかかっていることが多い.最近では日本でもJR大阪駅のホームにかかっている. 多くの大屋根は角張っている…というか円弧が浅いのだが,フランスのニース駅の大屋根はまぁるい きれいなアーチになっている. 架線柱が無くて,ケーブルでトロリー線を支えていることもスッキリ感に影響しているかな.