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久しぶりに青春18切符買ってみた(2)

久しぶりに買った青春18切符の使用2回目である.今回は研究会への出席(もう資金がないので出張申請していない.単なる個人旅行だね.)で大阪から広島の宮島までである.

実際の経路に沿って正規料金を支払うと…

自宅最寄り駅-相生-岡山-宮島口:6480円
相生-岡山間新幹線自由席特急券:970円
宮島航路:180円
合計:7630円

実際に払ったのは,18切符1日分:2370円
相生-岡山間自由席特急券+乗車券:2110円
合計:4480円

まぁ,一応元は取った.

山陽本線を西へ西へと向かう場合,姫路か相生で岡山方面の電車へと乗り継ぎ,岡山で広島方面へ,そして糸崎で岩国方面へと乗り継いでゆくのが標準であるが,今回は待ち合わせ時刻に間に合わないため,「オプション」を使ってみた.

あまり長距離の「オプション」では安価な移動ではなくなってしまうので,新幹線特急料金が隣接駅間の特例が使える範囲で,なおかつ列車本数が少なく,時間がかかる区間が効果的である.

山陽本線なら相生—岡山間(新幹線オプション),東海道本線なら米原-大垣間(特急オプション)かな.

なお,大都市を早朝に出る18キッパーの移動の大波に身を任せてゆくと,結構な人数があるにもかかわらず西に向かうにつれて,8両or12両編成→(姫路or相生)→4両編成→(岡山)→4両編成→(糸崎or三原)→3両編成などとなり,次第に阿鼻叫喚状態になりかねない.

その点,わずか15分ほどの乗車であるが相生—岡山間の新幹線オプションを使うと,西に向かう18キッパーの移動の大波よりも1時間分ほど前に出ることができ,移動が快適になるという副次効果もある.

ということで,今日も疲れたぁ.

電化区間のちっちゃいトンネル

比較的最近になって電化した区間に,古いトンネルがあるとこんな感じになっていることが多い.

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以前,予讃線のトンネルを紹介したことがあるが上の写真の舞鶴線のトンネルも同じような感じだ.

高度成長期頃までに輸送力増強の一環として電化するような場合には,狭小トンネルは掘削し直すなどの対応がとられることが多かったが,近年の電化では線路の下の地面を掘って高さを稼ぎ,上部の電線についても高さがギリギリになるのでパンタグラフの押し上げの力が強くてそれに対応できるようにトンネルの部分だけ別の電線が添えられている.

上の写真もよく見ると,本来の給電用の架線の左右にパンタグラフの押し上げ対応の電線が添えられている.

まぁ,一応は電化という所期の目的を達成しているが,かつてはそれに合わせて行われることの多かったインフラそのものの更新が行われなくなってしまったわけであり,この先,いつまで使えるのかといった点が少々心配ではある.

もっと鉄道のインフラ投資しようよ.

#今日は「架線」の話でした.

単線特殊自動閉塞

単線区間では,線路が1本しか無いというだけで無く,場所によっては保安装置が簡易なこともある.

理想は複線区間と同じような装置で,進行方向と逆方向用の信号機はすべて赤,進行方向の信号機は複線の片側と同様の働きをする,というものであり,実際にこういった区間はある.

簡易なシステムはいくつかある.例えば下の例では信号機が2つ写っており,あぁ,赤信号の1つ手前の信号だから黄色なのか,と考えてしまうが,本当の信号機は奧の赤信号だけで,手前の信号は奧の赤信号に単純に連動しているだけである.

つまり,もしも黄色信号の横を電車が通りかかってもこの黄色信号は変化せず,黄色のまま.あくまで信号は奧の赤信号だけである.

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列車がいるかどうかは,通常はレールに電流を流しておいて,車輪が左右のレールを短絡することで電気が流れて列車を感知するが,この写真のような区間では駅の付近に短い検知区間があるだけで,あとは列車の存在を直接検知できない.

駅を出発したことを検知したら,その先の区間には列車があるはず.次の駅に到着したことを検知したら,その手前の区間の列車はいなくなったはず.というものである.

列車の発着だけなら,赤外線のリモコンのようなものでも良かろう,ということで,実際にそういったさらに簡易な列車検知システムも存在する.

最近はそういう例は無いが,走行途中に列車が分離してしまって,しかも先頭の機関車がそれを知らずに次の駅まで走ってしまい,さらに,それを知らずに反対向きの列車が走るなどということがあると衝突事故になる.

あるいは区間の途中で予期せぬ列車が入ってくると,列車の存在を知らずに反対向きの列車が走ってしまい,衝突になる,というのもある.信楽高原鉄道の事故は,これに近いものだったっけ.

高速道路は延びるが…

京都駅から北西方向というと山陰本線.かつては保津川沿いの線路を走り,その後も単線の線路をゴトゴトと走っていたが,今やそんなことをしていてはこいつに負ける.

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園部まで複線化,京都府下は全線電化したものの,高速道路と特急の所要時間はほとんど同じ.家族連れなら安さの面で自動車の勝ちか?

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電車も新車になって,に比べると早く着くようになったが,状況は厳しそう.

道路はどんどんできるのに,鉄道の高速化はなかなか進まないのは,財源制度,整備制度の違いが原因.資金潤沢な会社がある一方で,ヒーヒー言ってる会社があるのも,制度設計の問題.内部補助けしからんという話はよくあるが,世の中,内部補助で保っている面は多い.

高速鉄道整備,欧州ではかなり進んでるのにね.

 

久しぶりに青春18切符買ってみた

久しぶりに青春18切符買ってみた.

自宅最寄り駅-京都-綾部-西舞鶴:2590円
西舞鶴-東舞鶴:210円
東舞鶴-小浜:670円
小浜-敦賀:970円
敦賀-自宅最寄り駅:3020円

合計:7460円

とりあえず,1日分の元は取ったが,あと4日分ある.どうするかな.

疲れたぁ.

リニア「国家プロジェクト」化のテキトーな批判記事

この記事で気になる部分(元記事参照)が…

安倍晋三首相が打ち出した経済対策では、リニア新幹線に財政投融資資金を投入し、東京─大阪間の開業を8年前倒しする構想が盛り込まれた。未来投資の看板として「国家プロジェクト」化が鮮明になったが、採算性や経済効果などで先行きを危ぶむ声もある。大阪圏の政財界による活発なロビー活動が政府を動かしたとの指摘もあるリニア計画浮上の過

情報源: リニア新幹線「国家プロジェクト」化、採算や経済効果危ぶむ声も

採算については,当の事業主が ”いまいち” 的な発言をポロッと言っていたかと思うので,あんまり良くないでしょう.「国家プロジェクト」化によらず,ですね.

それから,ターミナル駅がイマイチなので,列車の速さの割には経済効果についても, ”いまいち” かもしれませんね.東京—大阪1時間で爆発的経済効果があるなら,すでに航空機でその程度の時間で結ばれているので,既に爆発的な経済効果が発生しているはず…なんだがねぇ.これも「国家プロジェクト」化とは関係ない話ですね.記事書いていて,因果関係変だと思わないのかな?

さて,気になったのはその部分ではなくて,1ページ目のこの部分.

「政府の支援なんかいらない。金を出せば政治は必ず口も出してくる。もうこりごりだ。自己資金での計画ができているのだから、(JR東海の柘植康英社長は)財投活用にノーと言ってほしい」――。リニア中央新幹線のプロジェクトに関わったことのある東海旅客鉄道(JR東海)幹部の1人は、吐き捨てるように言った。

例え3兆円の融資を受けなくても,がっつり国策の「中央新幹線」に載っかってるのに,何を言ってるんだろう.鉄道事業法に基づいて,自由に路線を引いて,特認の書類を山ほど作れば国の新幹線の審議会を経由せずとも作れたんじゃないかな.国策に載っけるために,わざわざ全幹法まで書き換えてもらったのに,何言ってんだか.税金対策のために法律も作ってもらってなかったっけ?

そもそも,この会社,営業範囲が他社に比べて変わっているのは国家の意思が働いてのことなんだが,何を言ってるんだか.技術も「日本国有鉄道」由来だし,何言ってんだか.JR他社に比べて営業的に有利な部分だけで営業できるような会社になっているのに,何言ってんだか.

カネ出せるなら何してもいいと思っている時点で,自社の社会的役割を理解していないということでしょうな,この幹部の方は.

さらに同じく1ページ目.

大阪延伸の工事を8年も前倒し着工することは、人手や工期などに相当の負担が発生するリスクがあるという。

いやいや,全部社員でしなくてもいいんですよ.大規模工事したことのないJR東海よりももっと鉄道建設のノウハウをたくさん持った集団もありますから.それから,名古屋以西はアルプスのような難工事区間はありませんので,名古屋開業後10年で大阪開業というのは,工期がほとんど重ならないでしょうから,「相当な負担」は無いですよ.

2ページ目以降にもいくつかツッコミどころがある記事だね,これ.

テキトーに批判記事書いてますね.

 

経済対策20兆円

参院選の公約に対応するものかな?

政府が経済対策の事業費を20兆円規模とする方向で調整していることが20日、分かった。素案では国と地方自治体の追加歳出を3兆円超に抑えた上で、融資や民間企業の支出…

情報源: 経済対策、事業費20兆円 政府調整 融資・民間支出で拡大

鉄道関係では,リニア3兆円,整備新幹線8千億らしい.

リニア3兆円は大阪までの全線開業を目指したものだが,名古屋—大阪間の事業費の大部分に相当する額の融資にもかかわらず,開業の前倒しは8年であり,名古屋開業の10年後である.

3兆円÷これまでの東海道新幹線ローン払い年額≒8年

これが前倒しの年数の概算式だろうと思うが,融資を受ける3兆円は通常の有利子負債とは分けて考えて,ちゃんと資金計画シミュレーションしようよ.せっかく別腹準備されたんだから.

3兆円を準備した背景は,早期全線開業させて国土構造を変化させない,というのが目的なので,これじゃぁ,単に鉄道会社の経営を楽にさせてるだけじゃないか.楽になった分で,沿線開発するぞぉ,なんて考えてないよね.

この鉄道会社,自身が国土を形成させうると同時に破壊もしうるということは知ってるんだろうか?

14両編成(続・ハインリッヒの法則)

学研都市線こと片町線.6/26の午後9時頃に「車両トラブル」で停まってしまった.故障が直らず,線路上で客を降ろして後続電車に押してもらって長尾駅方向に移動.

これがその故障車である.先頭の4両の室内灯が消えており,これが当該編成の模様.その後ろの3両は室内灯が点いている.

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踏切ごとに警笛を鳴らし,かなりゆっくり通過して行く.

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室内灯の消えた4両の後ろに3両.この前7両が故障した電車.

その後ろに室内灯の点いた7両が続く.これが後押ししている電車.

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全部で14両編成.この路線では見たことの無い長さだね.

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午前2時半頃の光景.

このあと,10分おきくらいに長尾方面に電車が走っていった.午前3時頃までは観察してみたが,さすがに眠いのでそこまで.たぶん,押されていった故障した電車は,ふたたび押されて放出の電車の車庫に戻ったのではないかと思うが,さすがにそこまでは確認できず.

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さて,以前指摘したお話を思い出してみよう.最近,JRの電車の車内では球の切れた室内灯が多くなったという話をした.小さなトラブルが数多く発生するような状況下では,いつか大きなトラブルが起きる.

そして大きなトラブルが,また頻発するようだと,より大きなトラブルが起きる.学研都市線のトラブルは4日連続らしいが,大丈夫かしら,この電車.

#「非常ブレーキが誤作動」などという情報があるようだが,編成に引き通されているブレーキ管から空気が漏れて緩解しなくなったのかしら(故障列車がゆっくり通過する際にも,なにやら空気が抜ける音がしていたような気がする).とすると,ブレーキ系統のかなり基本的な整備不良なんだが…大丈夫かしら,この電車.

#その後,原因が公表されたが,雨水侵入による電気配線のショートらしい.それはそれで,大丈夫かしら,と思うわけだが.

リニア「京都だとカーブきつい」

このお話.

JR東海は、リニア中央新幹線の大阪延伸を前倒ししても、中間駅を奈良市付近とする今の計画を変更しない方針だ。京都の政財界が求める京都経由のルート案には応じない。カーブがきつくなって走行速度が落ちるなど…

情報源: リニア中間駅は奈良 JR東海「京都だとカーブきつい」:朝日新聞デジタル

まぁ,方便なんですけどね.

東海道新幹線の真下にトンネル掘るつもりなら「速度落ちるような曲線」になるけど,西山の裏側から箕面方面に抜けるのなら,十分緩い曲線で大丈夫なんですけどね.

リニア新大阪駅を東西方向じゃなくて,南北方向にすれば難なく線形が決まるし,東西方向だったとしても,そもそも新大阪駅の直前すぐまで500㌔運転するわけじゃ無いので,新大阪駅の手前の曲線の半径は8000メートルも無くても大丈夫.

ところで品川駅近辺のカーブって8000メートルもあったっけ? しばらく半径数百メートルの東海道新幹線の曲線直下を進むつもりだよね.

新聞の取材って,このレベルの方便にツッコミもできないクオリティなのね.

#変な方便使ってないで,サービス業なんだから顧客たる沿線地域とちゃんと向き合った方がいいと思う.民営化して「自由だ!」と思い込んでいるようだが,許認可地域独占事業で事実上の需給調整対象事業なので,地域には他に選択肢が無い.自治体の向こう側には顧客がいることを忘れない方がいいと思う.顧客に不安を感じさせてしまうサービス業って,どうなんだか.沿線に対するサービス提供の長期的展望が示せていない,ということだよね.

在来線車販絶滅寸前

車内販売は電車移動での楽しみの一つだ(った).

コンビニや自販機の発達で売り上げが減ったのが原因か,売り子さんの確保ができなくなったのが原因かは定かでは無いが,在来線では今や観光列車であっても車内販売にお目にかかることはほとんど無くなってしまった.

これじゃぁ,列車の楽しみが一つ減って,乗る理由が少なくなるよね.

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最近車販で買ったのはどこだったかなと思い出してみると…新幹線を除けば,北海道の北斗,車販終了前のサンダーバード,九州横断特急,あとは何だったっけ?

車販の無い特急の停まる駅には,駅の売店も無かったりすることも少なくないので,飲食物や弁当等の調達を忘れると飲まず食わずの2-3時間になることも少なくない.観光目的の乗車なら「二度と乗るのはやめとこう,次はクルマね」と思わせること間違いなし.

通信の発達した昨今,駅前の商店と提携して客の注文を聞いて飲食物を積み込むとかできそうなもんだが,積極的な商売するつもりは無さそう.

車両が無駄ということで「BAR」や「ビュッフェ」も無ければ売店コーナーも無いし,在来線特急は目的地まで座っているだけの護送車と化しつつある.提供するのは輸送サービスだけじゃ無いんだけどなぁ.

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