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なかなかできないFGT

軌間可変電車のお話し.最初に見たのは神戸の車両工場だったっけな.10年ほど前のこと.1-2年前に台車だけ,山口県の車両工場で見たっけな.でも,まだ完成していない模様.完成すればかなり便利なはずだが,高速走行性能がやや足らない&在来線走行するときの軌道への負担が大きい等々でなかなか完成しない.
開発費は次年度28億だそうだが,開発に何年かかってる?
軌道強化にカネがかかるのならば,その程度,公費の改良スキームつくろうよ.高速新線つくるより安いだろ >MLIT殿

大鳴門橋

今さらながらのお話しであるが,本州と淡路島を結ぶ明石海峡は,コストダウンのために道路単独になってしまい,鉄道を通す部分はない.
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淡路島から四国への大鳴門橋については,瀬戸大橋と同じく,鉄道を通す空間が最初から作られており,若干の改良を施せば道路鉄道併用橋になる.
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これは,その鉄道用の空間.新幹線が複線で通せるようになっている(ただし,実際に走る際には信号制御で同時に橋の上ですれ違わないようにするらしい).瀬戸大橋の空間と同じく,もったいない話である.通常なら会計検査院から大目玉の案件である.
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これは横から見た様子.
DSCN0747四国新幹線用の空間であるが「四国新幹線をリニアで」という話があるのだが,もちろん,ここを通過することを想定していると思う・・・が,この鉄製の橋を磁石の塊であるリニアは果たして通れるんだろうか?
確か,リニア用の橋は普通の鉄製の橋ではなくて,いろいろと特殊だったと思うが.

宗谷海峡大橋,だと?

フォルダにあった,どこかで写したパネルの写真.どこで写したのか忘れたが,北海道だと思う.その内容は・・・宗谷海峡大橋,だと?
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トンネルの案もあるようだ.
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日ロ間については国境線が確定していない,ロシアの政治的問題,ロシアの鉄道が広軌で軌間が異なるなど数々の課題がある.だが,工事のしやすさを考えると対馬海峡にトンネルを掘るよりは距離が短く,サハリンと大陸間の間宮海峡も浅い海であるなど工事そのものはしやすそうであり,その気になれば意外と日韓トンネルよりは可能性が高いかも.

モノレールがもてはやされるワケ

モノレールというと日本では空港に行く乗り物というイメージが強いが,今から50年以上前には未来の交通の主役として期待されていたフシがある.海外ではいずれ200km/hを超える高速運転されるものとして期待されていたのでは無かろうか.エアロトランも一種のモノレールである.
カリフォルニアやフロリダの「夢の国」に行くと,園内あるいは園間を結ぶ交通としてモノレールが整備されている.東京の「夢の国」のまわりをぐるぐる回る交通機関がなぜモノレールなのかというと,このあたりに起因しているのではないだろうか.
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その後に米国で開業したモノレール(シアトル)も遊園地行きの交通機関である.
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Seattle0324-095子ども向けに夢を与える未来風の交通機関ではあるが,実際にはコンクリート上をゴムタイヤで走行する交通機関なので,走行性能には限界があったようだ.

弾丸列車計画の駅選定とリニア計画

東海道新幹線計画の祖先こと弾丸列車計画.正式には「新幹線計画」と言ったらしいが,最近刊行された書籍を読んでいると,どの都市とどの都市を結ぶべきか,つまり駅選定の際に考慮した事項が載っている.
大きく,3つの事項が考慮されていることがわかる.

  1. 輸送的観点…発着旅客数や貨物量
  2. 社会事情的観点…下記参照
  3. 現在線急行列車の停車駅…まぁ,つまり当時の実績ですね

2つ目の社会事情的観点については以下の項目が列んでいる.

  1. 人口
  2. 経済事情…生産力,海運移出入
  3. 政治事情…選挙区,議員数,官庁の分布状況
  4. 文化事情…大学や専門学校の設置状況
  5. 観光…観光地の状況
  6. 軍事…師団や旅団の司令部等の配置
  7. 交通事情…接続路線や後背勢力圏など

軍事はともかく,他は幹線鉄道計画としては至極当然の項目が列んでおり,これらをもとに東京〜下関間で20駅が選定されている.当時の列車の想定速度は150km/hであった.戦後,この計画は200km/h運転の東海道新幹線プロジェクトに引き継がれ,原案が鈴鹿山脈越えであったものを米原経由に変更した上で建設されている.元の検討の前提条件は150km/h運転,実際には200km/h運転なので,概ね+30%である.
さて,リニア中央新幹線計画については,1973年に決められた250km/h運転を想定した中央新幹線計画のルートを踏襲している.引き継ぐにあたって速度が250→500km/hと+100%になっており,ほとんど別物の交通機関になっているのだが,基本的なルート選定については「1973年の基本計画に書いてあるから」で済ませてしまっている.ホントにそれでいいのか?
ちなみに,東海道新幹線開業直前のビジネス特急こだま号は110km/hなので,200km/h運転になることでほぼ倍.つまりリニア新幹線プロジェクトは東海道新幹線登場時と同程度の速度引き上げ比率なのだが,500km/hという超超高速運転の乗り物は日本国のどことどこをどこ経由で結ぶべきなのか,まともな議論はされていない.
250km/h運転想定の計画を,+30%程度の320km/h程度のプロジェクトとして引き継ぐのであれば,さほど問題はなかったんだけどね.倍半分だとさすがに誰でも気づくほど差があるよね.

予讃線のトンネル

予讃線は県間を結ぶ幹線鉄道なのに,なぜか単線のままで特急列車が向かいから来る特急列車を待ち合わせ...などということもある.この日は向かいから来る列車がちょっと遅れているようだ.ちょっとクスッとくるような理由で(内緒).
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割と似たような沿線状況の紀伊半島の紀勢線沿線で育った身なので,複線化していない点についてはもうちょっと何とかならんかったものかと思う一方で,振り子式電車が走っている点については,似たようなものかなとも感じた.
紀勢線は国鉄時代の1978年に電化され,同時に紀伊田辺までの複線化が完成している.時期がもう少し遅かったらこの予讃線と同じ状況になっていただろう.予讃線の電化は観音寺より東側が国鉄の最末期の1987年3月,松山まで電化が完成したのが1990年代である.
そういうわけで,インフラについても厳しい状況の箇所があり,このトンネル,何か・・・小さい.
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よく見ると,架線が三重になっており,狭小トンネル対策がされている.電化に合わせて,盤下げ(下側の地面を掘って削って高さを稼ぐ)もされているらしい.
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トンネル自体もレンが巻きでかなり古そうだ.昔なら電化という設備投資に合わせて,トンネルを掘り直したり曲がりくねったSカーブを改善したりといった手直しがされることが多かったと思うが,最小限の投資しかされていないように見える.
新幹線の予算も充分には確保しなければ,その他の改良の予算も確保しない.どうなってんのかな.株式会社にしさえすれば,事態は好転して改善されると思ってたんだろうな.そういえば,この路線の運行している鉄道の株主って,誰だったっけ? 株主の責任が問われているかも.

さようなら五新線

奈良県五條市と和歌山県新宮市を結ぶはずだった「五新線」.五條市内の国道24号にはこういった[廃線跡]が残る.
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西吉野までの一部区間はバス専用道路として供用されたが,その先は道路として使用されることも無く,幻のループトンネルなどもあったようだ.
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一部のトンネルは国道のトンネルとしても利用されたものの,ほとんど使われること無く建設中止となり,今に至る.もし完成していれば飯田線に勝るとも劣らない秘境路線になったに違いない.
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終点の和歌山県新宮市内には「五新」という地名があり,もし路線が完成していればここに顔を出す予定だったのでは無かろうか.(「五新」出身の学生に確かめたことがあるが「さぁ・・?」という返事)

エアロトラン

エアロトレインとも言うが,リニアの宮崎実験線跡で研究しているあれではない.
フランスのオルレアンからパリに向かう路線で,進行方向右側つまり東側に,オルレアンを出発してからしばらくの間,こういう施設(の残骸)が見え続ける.
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橋脚の上に載っかっている桁の断面が逆T字になっており,この上をプロペラ付きのモノレールのような車両を走らせて高速鉄道にしようとしたわけである.
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試験は430km/hまで実施されたようだが,TGVが実用化されて開発中止,今に至るという感じ.もし実用化されていたら,フランス国内は轟音を立てたエアロトランが走り回っていたのだろうか.
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パリRERのE線

パリには地下鉄の他にSNCFが運行するRERという地下鉄道がある.東京の郊外鉄道が都心に地下鉄道として乗り入れたり,地下鉄と相互乗り入れしていることに刺激をうけて建設された路線のようだが,このうち,E線は北東方向からTGV等が発着する北駅や東駅付近に達している.その駅がこういう駅(Magenta駅)で・・・怪しい雰囲気である.日本ではまずあり得ない照明.
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さて,Magenta駅から都心に突っ込むはずが,次が終点.St.Lazare駅.SNCFの近郊線や北西方面への長距離線の発着駅になっており,E線はその地下に駅がある.いちおう,ここでE線は終点で完成のはずなのだが,気になるのでその先のトンネルを覗き込んでみると・・・
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ほんとうに終点なら立派な車止めをつくると思うんだが,簡素な上に,レールはその先にもしばらく続いて暗闇に消えている.まだまだ作る気かな.地上ホームに発着しているSNCF近郊線を地下化して乗り入れさせたり,すぐ近くに走っているA線と直通させたり,何らかの構想はあるのかもしれない.
こういう不思議な構造って,地下線には時々あるよね.

ゴムタイヤなのに乗り心地がイマイチ

営業運転しているトランスロールの電車(?)であるが,乗ってみると車内が他のLRTなどよりも狭く,車両自体が小さいようである.狭軌のLRVと同等程度のサイズであろうか.
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外見のデザインはなかなかいいのだが,乗り心地が何となく・・・・昔懐かしい振動.なんだったかなぁ,と思いだしてみると,百貨店の屋上遊園地の遊具の電車である.要するに,サスが効いてない感じである.
同じくゴムタイヤトラムであるTVRは乗り心地はバスに近かったが,こちらは何となく残念な感じ.ゴムタイヤなのに乗り心地がイマイチなのはなぜ?・・・元々の会社がトラックメーカーだからか?