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フランスあるある(その3)

フランスのダメダメは続く.

  • 列車のバス代行がしょっちゅう発生するので,駅の発車案内の電光掲示板には,最初からバスの図柄マークが準備されている.そして,掲示板には常にローカル列車の一部にバスマークが点灯している.
  • その代行バスは駅のどこから出発するのか,知る人のみぞ知る.
  • 列車のトイレはウ○コが山積みのことがある.ただし,古い客車の「ダイレクトに自然に還す方式」ではそれは無い.
  • 日本のみどりの窓口に相当するチケットオフィスは,まるでサロンのように小ぎれい.銀行のような順番カードを取って待たされる.でも待ち時間が短いわけではない.
  • かなり待ってたどり着いた窓口でチケットを発行してもらう.駅を出てからよく見ると,再度並び直すほどではない程度の間違いが必ずある.
  • 座席指定をとって乗車すると,なぜか正規のチケットを持った人が既に座っている.
  • 全席座席指定のはずなのに,なぜかデッキには補助イスがあり,常に困った顔の人が必ず座っている.
  • 一等車の空調は,なぜか「暖房」になっていて我慢大会.車掌が「あっちの方がいいよ」とやさしく二等車のことを教えてくれる.
  • ホームの飲料自販機は壊れてコインが入らない.隣のホームの飲料自販機も壊れてコインが入らない.隣の駅の飲料自販機はコインは入るがすぐに戻る.その次の駅の自販機もコインがすぐに戻る.結局有人売店で買う.

こんな感じかな.総じて機械ものはダメダメな印象.

フランスあるある(その2)

フランスは,とにかく機械ものの故障が多く,システムの運用も課題が多い.

  • 非接触ICカードは,読み取り機の反応が悪い.反応が悪いクセに,ちゃんと認識したかどうかを確かめる方法が無いこともある.
  • 車内検札で,その反応の悪いICカードがバリデーション不良だと言うことが発覚すると,”こんニャロ,今回は許してやるけど,次回は緩さ許さんぞぉ”という顔をされる.
  • 地下鉄の券売機は壊れている.それを直す作業員は「壊れてるんで,券無しで乗ってOK」という.実際に改札機の横のゲートが開放されている.
  • 地下鉄(RER?)の改札機も壊れている.使用開始時刻として,おとといの日付が書き込まれる.そして,出るときに引っかかって駅職員と揉める.
  • LRTの開業日には,開業準備ができていない.5日経っても準備が完了していない.
  • なのに客を乗せて営業するので,途中で先に進めなくて運転中止.とにかく降ろされる.
  • その電停では客が困った顔をして電車が来ないか待っている.そして翌日には電車を待つ客は少なく,電車も空いている.

まだあると思う.

フランスあるある(その1)

日本は発想はともかく,維持はできる国である.だが,発想はすばらしくてもそれを維持することが不得意な国も多い.フランスはおそらく後者.

  • 機関車牽引列車は,たいてい機関車の調子が悪い
  • 列車の出発準備は,発車直前に始める.そして発車時刻になっても準備は続く.
  • 始発駅なのに5分遅れ.その後も,大きなトラブルがないのに,じりじり遅れて終着駅には20分遅れ.
  • でも,その遅れた列車を待っているTGVがある.(320km/h運転は意味あるのか?)
  • 普通列車でも140-150km/hで運転されているが,大きな駅の手前では入線待ちで5分ロスする.
  • 列車の遅れの原因は,客がぎりぎりに乗車しようとすることが原因だと思っている.発車2分前には乗れという警告文があり,駅や車内アナウンスがある.30秒前には車掌は笛を吹き,ドアを閉めようとし始める.でも遅れる.
  • 通勤電車のドアは,壊れて開かないことがある.
  • LRTの電停でチケットを買うと,レシートだけ出てきて肝心のチケットが出てこない.
  • 自動券売機があっても,券売の有人窓口があると,列が長かろうが並ぶ.
  • その頼りの窓口が閉まっていると,5分だけ乗車するために10分間券売機の列に列ばなければならない.

まだまだ,あるかも.

TGV6866

日本の新幹線と違って,独仏のICEやTGVは必ずしも大都市間だけを結んでいるわけではない.そういう列車は朝晩の計2本しかない,などということも多く,走行経路も変である.今回のフランス訪問は,そういう列車の存在なくしては成立しないスケジュールで,ディジョン→ナンシーを午前中に移動することが必須であった.
乗車した列車は,TGV6866.始発は南仏のマルセイユ(6:14発)であり,途中,リヨン(Part Dieu駅)(8:04),ディジョン(9:52),Culmont(10:45),ナンシー(12:11),終点がメス(12:53)である.フランス東部を縦に走るという珍しいTGVである.
ディジョン駅で待っていると,発車時刻よりも10分以上前に南側から入線してきた.まぁ,余裕を取ってるんだろうと思って乗り込むと,定刻発車.あれ?南側に出発してゆく.ディジョン駅で進行方向が変わったようである.
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30分あまり走行して,周囲は農地だらけの小都市Culmontに到着.南東から回り込んで西向きに入線.ここも時間に余裕を取ってあるなと思ったら,定刻に発車.東向きに走り出してカーブを曲がって北向きに進路が変わった.
途中の線路は,いちおう複線電化しているが速度は100km/h前後で日本の在来線特急なみである.TGVが走るからと言って,全てが150km/hとか300km/h対応というわけでは無いようである.まぁ,朝と晩しかTGVが走らない路線なので仕方ないか.
そして降車予定のナンシーに定時到着.南側から回り込んで,列車はほぼ北側から南向きに入線した.降車した後,出発の様子を見ようと待っていると,再び10分程度の停車時間を取ってあるようであった.そして出発.再々度向きが変わって,北向きに出発していった.次は終点メス.
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気がついた限りで3度の方向転換があったが,リヨンについては南方から高速新線を走行して市の郊外で南からPart Dieu駅への進入経路がありそうで,そのまま北方に出ればディジョン方面へ行けそうなので,この列車の進行方向変更回数は3回のようである.
ちなみに,マルセイユからメスやナンシーまでの時間だけならパリ経由でもあまり変わらない.そこまでして直通運転にこだわるか,という気もするが,客に乗り換えをさせないというフランス流の気遣いであるのかもしれない.今はもう無くなってしまったが,東京を無視して日本海を縦走していた特急白鳥号みたいなものか.

羽田乗継ぎ便を試してみた

羽田空港が近年再び国際線が発着するようになったので,(大阪からパリへの直行便があるのは承知で)伊丹空港から羽田経由の乗継ぎ便を試してみた.実に久々の羽田空港利用である.十数年ぶり?
乗り継ぎ時間は十分取ってあり,休憩たっぷりかと思いきや,そうでもなかった.原因はこのバス連絡.国内線ターミナルと国際線ターミナルの間がバス連絡になっており,10分程度毎に往来してはいるものの,空港内をくねくねと走り回り,結構時間を食う.国際線ターミナル内もそこそこ歩行し,結局,概ね搭乗開始時刻にゲートに到着.
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一方,到着側のパリでは,ターミナル間にVALが走っており,そこそこ便利.
IMG_5832羽田空港の課題は,ターミナル間の迅速な移動かな?

国土強靱化-幹線鉄道網でありそうな事態

リニア新幹線が整備される理由は,東海道新幹線だけに頼っていると南海トラフの地震で東西間交通が途絶すると困るから,ということになっている.資金の制約から,とりあえず2027年までに東京-名古屋間を開業,というのは今やよく知られているお話し.
一方,その先の大阪までについては,これまた資金の問題から2045年開業予定ということになっている.
ところで,「2020年,東京オリンピックばんざーい」によってすっかり影の薄くなった南海トラフ地震であるが,その発生確率は30年内に70%だとか80%だとか言われている.オリンピック開催が決まったからと言って,発生を数年待ってくれる,なんてことはあり得ない.そういえば,2011年の東北の地震が発生するまでは,次の南海・東南海地震は2035年頃,とか良くいわれてなかったっけ?
実際の発生時期は神のみぞ知る世界であるが,もっとも危惧される事態は,ほんとに2035年頃に南海トラフ大地震が起こってしまうことである.つまり,リニアが名古屋暫定開業状態で,北陸新幹線も大阪まで達していない状態である.
リニア自体はこれから建設される構造物なので,対災害については細心の注意を以て設計され建設されるが,問題なのは東海道新幹線である.補修工事が既に現時点で開始されているとは言え,静岡県下の震度7地帯,愛知県下の震度6地帯を長距離にわたって通過するので,東からリニアで名古屋まで到達できても,その先の西に行くすべがない,という事態が生じうる.
北陸新幹線も中途半端な位置で建設が止まっていたとすると,東西間移動に北陸新幹線と在来線を乗り継がなければならなくなったりで,不便この上ない.
さらに関西とってもっと悲劇なのは,この事態でリニアの西進が大幅に遅れる可能性がある.大地震が発生して東海道新幹線が途絶した場合,誰が復旧させるかというと・・・もしかしたら鉄道会社は「国の災害復旧費用で」と考えているかもしれないが,最大200兆円の被害である.国は各種の復旧工事と支援でカネが無くなるであろう.そうすると「余力があるなら新幹線の復旧は鉄道会社の自力で・・・」という話になりかねない.その東海道新幹線の復旧費用の財源はというと,元々はリニアの関西延伸に使うはずだった資金を転用ということになるだろう.
かくして,2045年リニア全線開通は大幅延期,というシナリオが発生しないでも無い.北陸新幹線を早期全通させるか,リニアを早期全通させるかしない限り,ありそうな事態だと思うのは私だけだろうか.最悪の事態は最悪のタイミングでやってくる・・・かも.

完成したのに未使用の超高級インフラ

普通なら,会計検査院がすっ飛んできて大目玉ということになりそうな話のはずだが,完成したのに使っていない超高級インフラが存在する.
それが,これ.
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そう,瀬戸大橋.えっ,もう二十数年前には使われはじめてるってか? よーく見てみよう.
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わからない? じゃぁ,これは?
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線路の左側(外側)の空間が妙に広い.おまけに台座のようなものも見える.つまり,「新幹線用地」(というか新幹線用空間).せっかく確保した新幹線用の空間である.使わないのはもったいない.16両フル編成がすれ違えるだけの荷重設計がなされており,その分,橋自体もゴツくなっている.なのに,使われていない.
何がもったいないかって言うと,せっかくつくったのに,使われずに放置されているインフラほどもったいないものは無い.
意味が分からない人は,明日,かーちゃんが作った食事に手を付けずに捨てたり,他のものを食べたりして見ろよ.身にしみて分かるぞぉ.
IMG_0614おまけ.上の写真は珍しいレールの継ぎ目である.橋の伸縮に合わせて,レールも伸縮する仕掛けである.ここ以外では,広電の「天満橋」で見たっけな.
#まだ旅立ってないので,これは「自動投稿」ではありません.

鉄道後進国ニッポン(長距離列車の「車内食」)

北米にせよ,欧州にせよ,長距離列車に供食サービスはつきものである.この点では日本の新幹線はTGVやICEほか数々の長距離列車に負けている.駅弁があるって・・・? やはり弁当と温かいちゃんとした食事は違う.コンビニ弁当があれば街の定食屋は絶滅かというとそうでは無い.
例えば,北米西海岸の長距離列車.シアトル→バンクーバーのAmtrak.
Amtrak0326-012
 
ちゃんと食堂車が付いている.
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食堂車の内部.
Amtrak0326-030
 
出てくる食事自体は,豪華,というわけではないが,航空便の機内食と同程度かそれ以上のものは出てくる.Amtrak0326-046
乗降の激しい新幹線では難しいという意見があるかもしれないが,この手のサービスはちょこちょこと停まるドイツのICEでもある.(しかも,1等なら座席まで持ってきてくれる)

リニア大阪開通で神戸が京都と似たような条件になる件

リニアが大阪まで開通するにあたって,京都が危機感を覚えている状況にあるが,もし原案のままだと東京(品川)から京都へはこう変わる.

  • 現在:品川→(のぞみ)→京都,134分,乗換0
  • リニア:品川→(リニア)→名古屋,40分
    乗換10分
    名古屋→(のぞみ?)→京都,35分,計85分,乗換1回

    • つまり,時間は-49分で乗換が+1回

実は,大阪までリニアができると似たような状況になるのが神戸である.新神戸基準では・・・

  • 現在:品川→(のぞみ)→新神戸,161分,乗換0回
  • リニア:品川→(リニア)→新大阪,67分
    乗換10分
    新大阪→(新幹線)→新神戸,13分,計90分,乗換1回

    • つまり,時間は-71分で乗換が+1回

三ノ宮基準では・・・

  • 現在:品川→(のぞみ)→新神戸,161分
    乗換10分
    新神戸→(地下鉄)→三ノ宮,3分,計174分,乗換1回
  • リニア:品川→(リニア)→新大阪,67分
    乗換10分
    新大阪→(新快速)→三ノ宮,26分,計103分,乗換1回

    • つまり,時間は-71分で乗換が±0回

京都は所要時間が短くなるけど,乗換が増えてイマイチなのに対して,神戸は元々乗換があるので,時間短縮の効果がそのまま享受できて,結果としてリニアが原案のまま開業すると京都と神戸の,東京方面から見た相対的な位置関係がほとんど同じようになる(新神戸の場合).今は30分の差がある.

大陸横断鉄道(4日目)

そして,4日目.まだ夜明け前.まだ終点のバンクーバーは遠いはずなのに,街の明かりが見える.
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途中5時間遅れのところもあったが,まさかの2時間早着.
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機関車を機回しするんじゃなくて,最後はおしりから駅に到着.
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トロントから3000km,約70時間.
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