ドイツ版新幹線と言われるICE.高速新線を走っているよりも,在来線相当の線路を走ることの方が多いので,実は「ATS」がついている.
先頭車の,最初の台車の進行方向右側に車上子がついているようで,ホームからでもわかる.
こういう位置についているので,地上子も線路のレールの外側についている.
まぁ,そんだけ.
なお,高速新線を走る場合は日本のATS-P形相当やATC相当の保安装置も積んでいるので,そっちを使って走る模様.
ベルリン中央駅はベルリンの中央駅だが,実は新しい駅である.東西にベルリン市が分断されていた関係で,長距離列車の発着する駅は他の駅だったわけだが,東西統一を機に中央駅を整備した.
新規整備なので,路線の形態はヨーロッパの大きな駅でよく見られる頭端式では無くスルー運転できるような構造になっており,しかも十文字に路線がクロスするという変わった形態である.
そんなわけで,ホームは多層式になっており,各ホームに長距離列車が発着するので,圧巻である.
こういう記事があった.
自民党は3日、7月の参院選へ向けた公約を発表した。日銀のマイナス金利政策を活用して、官民合わせて5年で30兆円の資金をリニア中央新幹線の大阪への延伸前倒しや整備新幹線の建設などに投じる。 民間では困
情報源: 自民が参院選公約 5年で30兆円投資、リニア延伸前倒し :日本経済新聞
「5年で30兆円の資金をリニア中央新幹線の大阪への延伸前倒しや整備新幹線の建設などに投じる」がほんとなら,ものすごいことだ.
整備新幹線,リニア,新幹線の基本計画線,その他幹線の改良など,全部合わせても40兆円ほどでできてしまったと思うので,30兆円も投資するなら,幹線鉄道がらみの懸案事項はすべて解決.
…といけばいいのだが,たぶん,総額30兆円の投資で,その一部がリニアや整備新幹線の建設費にまわるというものだと思う.
記事本文を見ると,奨学金の話や開かずの踏切対策なども列挙されており,これら以外にも投資先はあるのかな.目立つ新幹線を標題にしただけという,やや精度の低い記事.
なお,財投債は返済を前提としたものなので,いわゆるプライマリバランスには影響しないらしい.
車内販売は電車移動での楽しみの一つだ(った).
コンビニや自販機の発達で売り上げが減ったのが原因か,売り子さんの確保ができなくなったのが原因かは定かでは無いが,在来線では今や観光列車であっても車内販売にお目にかかることはほとんど無くなってしまった.
これじゃぁ,列車の楽しみが一つ減って,乗る理由が少なくなるよね.
最近車販で買ったのはどこだったかなと思い出してみると…新幹線を除けば,北海道の北斗,車販終了前のサンダーバード,九州横断特急,あとは何だったっけ?
車販の無い特急の停まる駅には,駅の売店も無かったりすることも少なくないので,飲食物や弁当等の調達を忘れると飲まず食わずの2-3時間になることも少なくない.観光目的の乗車なら「二度と乗るのはやめとこう,次はクルマね」と思わせること間違いなし.
通信の発達した昨今,駅前の商店と提携して客の注文を聞いて飲食物を積み込むとかできそうなもんだが,積極的な商売するつもりは無さそう.
車両が無駄ということで「BAR」や「ビュッフェ」も無ければ売店コーナーも無いし,在来線特急は目的地まで座っているだけの護送車と化しつつある.提供するのは輸送サービスだけじゃ無いんだけどなぁ.
札幌駅の件の続き,今度は西側(小樽方)である.
西側については,駅の高架と南側の建物の間には少しだけ空間があり,かなりがんばれば線路1線程度は建設できそう.
駅の真ん中の南側あたりから西を見ると…
駅の西端南側から東方向を見ると…
いちおう,1線程度は建設できるが,奥(東)には建築物があり,この建築物を除去しないと十分な長さのホームが建設できない.
下の写真のように駅のさらに西側には空間の余裕があり,道路の上部空間が使えないこともない.道路奥に見える緑道までは約270mであり,10両編成の電車がギリギリ収まるレベル.
下の写真の左側のビル群は,手前から奧へと順に,郵便局跡の再開発ビル?,JRの関連会社のビル×2,という構成.副業ばかりに目が行って,本業の将来展望が無かったか?
線路は何とか作れるが,電車の留置線は駅の東方に作るしか無く,やはり1番線は転用せざるを得ない.
駅の東方にホームを作るよりは,西の方が地下鉄までは近いが,程度問題であり,地下鉄への乗り換えや在来線への乗り換えは不便そう.
ということで,ここもあんまり便利な立地にはならない.アカンやん.
ついに,スイスのゴッタルトベーストンネルが開通した模様.
スイス・アルプスを南北に貫く全長57・1キロの「ゴッタルドトンネル」が1日、開通した。日本の青函トンネル(53・9キロ)を抜いて世界最長の鉄道トンネルだ。開通式には、スイス政府首脳や、近隣のメルケル…
情報源: スイスに最長の鉄道トンネル開通 青函抜き全長57キロ:朝日新聞デジタル
ということは,3日前に通ったこのトンネルは「世界最長トンネル」の”最後の姿”だったということか.
実はスイスは新幹線相当の線路がほとんど無い国であり,その中でもまとまった高速新線相当になるのが今回のゴッタルトベーストンネルである.
何で「ベース」という名前がついているかというと,通常はトンネルをなるべく短くするために線路は山を登って,いよいよ登れなくなると最小限のトンネルを掘る,というのが基本だ.だが,この「ベース」トンネルは山のベース,つまり,下の方をわざわざ長いトンネルで抜けており,山を登らずになるべく緩やかな勾配で山地を抜けることを目的として建設されている.つまり,実は貨物列車対応のトンネルなのである.
スイスの自然豊かなアルプスを自動車の公害から守るため,鉄道貨物を通しやすくしたわけだ.
日本も環境対策を前面に押し出して鉄道建設した方がいいかも.
リンク先の記事には,貨物列車優先だという話は書いてあるが,その背景政策までは追い切れていない模様.
札幌駅の東側,つまり旭川方に出てみる.
下の写真は右側が駅の高架橋,左側がホテルに併設された駐車場棟である.近接しており,その間はせいぜい1メートル程度.このままじゃぁ何も設置できない.現1番線を新幹線に転用して,ホームを南に設置し,これらの上階に新幹線の線路とホームをさらに設置するのは難しそう.
何でこんなアホな設計したんや? 本当に新幹線が来るとは思ってなかったんだろうな.
下の写真は駅東側の線路に隣接する空き地である.今は駐車場として使用されている.
中央奥の茶色のマンションまで約370メートルあるので,10両編成の新幹線は十分収容できる.現在の1番線を上下線共用の本線としてこの空間への出入りに使うのなら(名鉄の新岐阜駅のような感じ)さほど問題は無さそうだが,在来線のホームや地下鉄までが遠い.
東側はアカンな.