温泉街や有名観光地には風情のある建物などが並び,ぶらぶらと歩くのが楽しみの一つである.
街路も一般のものとは異なり,意匠的な工夫の凝らされたものも多く,道路面が石畳風などの特殊な舗装になっていることも多い.
ところが,意識されているのはそこまで,つまりハードウェアまで.自動車は入り放題という場合がほとんどで,はっきり言って風情が台無しのことがほとんど.
モノをつくったら,魂入れようよ.
高層ビルにはエレベータはつきもの.階段ではとても昇れない.だからといって,エレベータに乗る際にいちいち料金を取るなんて話は聞いたことがない.(除く,観光用展望台行き)
じゃぁ,都市の市街地はどうだという話.移動に手間がかかるなら,市街地の装置としてLRTを導入してタダで移動者を乗せてしまえという話.実際にやっている都市はいくつかあり,米国ポートランドはその一つだった.
中心街をクルクルと回る路線は原則無料で乗降できた.「原則」というのは,厳密には路線の一部が有料区間で,大半は無料区間だったということ.
大学の構内にも乗り入れており,この写真は有名な構図.
一部有料区間があったので,券売機が車内にあったが,当時は誰もチケットを買っている気配がない.
日本では「ロータリー」と呼ばれていることが多いが,優先権の考え方の違いからロータリーとラウンドアバウトは異なるそうである.詳しくは,別サイトを見ていただいた方が正確な情報が得られる.
さて,このラウンドアバウトであるが,最近日本で導入された箇所については早速「渋滞ガー」ということになっていたかと思う.だが,そもそも論として欧州でラウンドアバウトをよく見かけるのは,わざわざ交通量が少ない田舎道で信号機を維持してゆくのは経費がもったいないとか,交通量が少ないのをいいことに田舎道をぶっ飛ばす自動車があるので,ラウンドアバウトで強制的に速度を落とさせるとか,そういった目的ではなかったかとおもう.
そういう点では,ラウンドアバウトの設置箇所は,日本ではもっと田舎の方が良かったのかもしれない.
なお,日本初の本格的「ロータリー」は北海道の旭川になるそうであるが,その設置目的は「ロータリーはやっぱりダメだな」という結論を導き出すためだとか何とか(という噂がある).
あんまり大きな話題になっていないが,ちょっと前にこういう新聞記事があった.
- …世界40か所で観測している大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の平均が今年3月、400.83ppm(10000ppmが0.1%)となり、1980年の観測開始以降初めて400ppmを超えたと発表した。 情報源: CO2、初の400ppm超え…化石燃料原因か : 環境 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
CO2の大きな発生源としては火山等も考えられるが,そういう一過性のものではなくて,年々増加傾向にあるらしい.
- 二酸化炭素濃度の経年変化 情報源: 気象庁 | 二酸化炭素濃度の経年変化
京都議定書締結が1997年で,それ以降増加が緩やかになったかというと,全くそういう気配はない.日本の排出量については,省エネが推進されているはずなのに,総量も1人あたり排出量もさっぱり減っていないように見える.
- 全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA) 情報源: 4-3 日本の二酸化炭素排出量の推移 (1990-2013年度) – JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター
ここ数年の二酸化炭素排出量の増加は原子力発電所の稼働問題のせいにされている気配があるが,そうではない根源的な排出量増加の社会構造が存在しているのではないだろうか.
このままでいいのか,クルマ社会.マズいぞ,クルマ社会.生ぬるかったチームマイナス6%ですらどこに行ったんだ?
・・・と,いつも思う.
東海道新幹線が計画された際に(方便だとは良くいわれるが)貨物電車を走らせて,いわゆる国鉄コンテナを東京−大阪間で輸送しようという計画があった.そのための風圧試験も行われて,150キロ運転くらいまでなら何とか使えそうだが,それ以上は転倒しそうだということで,解決が先送りになっている.
東海道新幹線貨物列車は,夜間に150キロ運転で東京−大阪間を結ぶという話が一応あったが,皆がよくご存じのように夜間は保守作業に充てられ,実現はしていない.
その後,放置されていた課題は青函トンネルの貨物列車と新幹線の風圧問題へと,50年の歳月を経て繋がるわけだが,そもそも裸のコンテナを積載して走らせるから問題なわけで,車体内に収納するコンテナならばさほど問題ないはずである.
ボディ内に収納するコンテナといえば,これ.
そう,航空コンテナである.いくつかのサイズの規格があるが,標準的なサイズのものはそのまま新幹線の車体内にも収まりそうなサイズである.
TGV郵便列車のような専用車両で,車内に航空コンテナを収容させて走らせれば高速走行でも何の問題も無いと思うのだが,ダメかな.既にある技術の組合せで実現できるので,割と簡単に実現できると思うのだが.