よく,LRTを紹介する際には「電車とバスが同じ平面内で乗り換えられます」みたいな写真を示すことが多い.
確かにそういう構造の拠点は多いのだが,もっと引きの構図で撮ってみると…駐車場併設だったりする.
交通拠点なので,自動車との乗り換えも当然,という発想かな.
ストラスブールの「鉄の男広場」も円形モニュメントのある広場の地下は駐車場だね.
よく,LRTを紹介する際には「電車とバスが同じ平面内で乗り換えられます」みたいな写真を示すことが多い.
確かにそういう構造の拠点は多いのだが,もっと引きの構図で撮ってみると…駐車場併設だったりする.
交通拠点なので,自動車との乗り換えも当然,という発想かな.
ストラスブールの「鉄の男広場」も円形モニュメントのある広場の地下は駐車場だね.
フランスのニース駅の構内には,こういう貨車が停まっている.
「車運車」という貨車である.日本では工場から出荷された車を運搬する際に使われる貨車だが,海外ではフェリーのような使われ方がされていることもある.
どうやら,「Auto Train」というらしい.
待合所のような所の入り口には,料金所のようなゲートもある.
専用webサイトもあるようだが,ニースへはパリから運行されており,季節によって運転されている曜日が違うようだが,パリ発の場合は出発日の10-19時に車を預けると翌日の12-18時にニースで受け取れるようである.逆向きは9-17時半預けて翌日9時半-20時受け取りのようだ.カギを預けてしまって積み込みはプロがするんだろうね.海外のホテルで時折ある「バレットパーキング(Valet Parking)」みたいなもんだね.
運賃は119ユーロ,つまり1万5千円からのようなので,自分で運転しなくても良いことを考えると悪くないサービスかも.「客は運ばない」という注意書きもあるようなので,”宅急便の車運搬サービス”のようなものか(そんなサービス聞いたこと無いけど).荷物も車に積んでおいていい,みたいなことも書かれているようなので,結構便利かも.自転車も2台までOK,とも書かれているあたりは自転車好きのフランスならではかも.
日本でも,トラックの荷室だけ運ぶRORO船というのがあるが,それの自家用車列車版か.このサービス,日本でもできると思うんだけどなぁ.サービスレベルが微妙な寝台列車にする必要もなさそうだしね.
ここ何日間か,観光バスの事故が頻発…
…しているように見えるんだが,おそらく碓氷峠の15人の犠牲者を出した事故を受けてマスコミが事故を積極的に報道しているだけなんだろうと思う.
大事故があって,バス会社各社は体制を引き締めて運行している真っ最中だろうと思うので,普段はもっと多いんじゃないだろうか.
先般の事故の犠牲者を見ると,若い人が多い.つまりあまり移動に費用をかけられない客層だ.夜間移動すれば宿泊費も節約できる.
かつては夜行列車がたくさんあって,特急ではない便も結構あった.夜間列車を走らせるには費用がかかるという話はよく聞くが,夜行貨物列車が走っているような路線では,昼間走っている電車そのままでも良いので,できないことも無いんじゃないかとも思う.バスよりはかなり安全だ.
あるいは,夜遅めに新幹線を出発させて,途中のどこかで長時間停車させて夜明けとともに運行再開するという方式も,昔からよく言われているが,そろそろ実行に移してもいいんじゃないだろうか.
そりゃぁ,無理ですよセンセ.費用と手間が…保守が…という話が聞こえてくるのは承知だが,鉄道における夜間移動サービスの提供は,ちょっとは考えてもいいんじゃないだろうか.
鉄道会社はサービス内容を単純化して利益を効率よく得ること以外にも,様々なニーズに対して様々なサービスを提供することをもっと考えてもいいと思う.それも一つの社会的役割だ.
続いて東海道新幹線編の答え合わせである.
左寄りのマスコミがいろいろ揶揄していたことに反し,開通したリニアは好調である.だがその陰で従来の東海道新幹線をどう活用するのかが課題になっている.
リニアの議論の陰で,今後の東海道新幹線をどう活用するかの議論があってしかるべきなのだが,そういう話はまだ始まっていない.人口減少社会に突入している状況下において保持するインフラの量が倍増する鉄道会社にとっては,旧来のインフラをどのように活用してどのように増収につなげてゆくか,それは鉄道会社の今後の盛衰を左右するほどの生命線のはずである.放っておいても客が増えると思ってるんだろうか?
東京駅で東北新幹線とスルー運転できたおかげで,…同時に北関東にも東海道新幹線の列車が折り返すための設備を設置した駅が新設されている.
残念ながら東海道新幹線の活用策の議論が進まないので,スルー運転の話も無い.
こういった折り返し設備を活用して長距離列車が首都圏スルー運転されるとともに,時速200km/h運転の快速電車が新幹線線路上で運転されるようになった.この高速快速電車は,車両は英国のclass-395のような列車で,….
かつて,全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画が策定される前は,首都圏において主要各方面に高速通勤新線が計画されていた.東海道新幹線の活用策についても通勤輸送の話があるのかもしれないが,そろそろ新駅計画を含めて話が進んでもいい時期じゃ無いかと思う.(…が,何も動かず)
線路容量に余裕のできた東海道新幹線では,物流サービスも始まっている.少子高齢化の進行に伴い,高速道路を走行するトラックの運転手の確保が問題になっている.
トラック(やバス)の運転手不足は深刻化しているようである.
自動運転技術も進行して高速道路上のトラックのカルガモ走行も実用化されてきているが,異常気象時への対応や非自動化車両との干渉などの課題が完全に解消されておらず,隊列走行による運転手の削減は限定的である.
車の自動運転技術は日々向上しているようであり,比較的道路状態が安定している高速道路については結構自動化の実用化は近いかもしれない.
そこで,東海道新幹線のこだま号のように各駅に停車して荷物を積み卸しする列車が設定されるようになり,高速軽量貨物の輸送に活躍することになった.荷下ろしは自動化されており,サービス開始前に懸念されていたほど停車時間は必要ないようである.重量物は依然としてトラックか在来線の貨物列車で運ばれている.
残念ながら新幹線鉄道網を活用した物流サービスについては,全く話が進んでいない.Amazonがドローンで物品配達しようとしているご時世なのに,である.
東海道新幹線は2015年以降285km/h運転が徐々に導入されたが,その後,一部の直線の多い区間を中心に部分的に300km/h運転が導入されている.だが,曲線が多いので数分の時間短縮にとどまっており,画期的な時間短縮にはなっていない.
東海道新幹線の285km/h運転は(あまり大きな話題になっていないが)始まっている.全列車が285km/h運転に移行した後は,もしかしたら本当に部分的に(例えば米原−京都間などで)さらなる高速化が行われるかもしれない.
リニア開業後の東海道新幹線は,当初は京都と横浜の人々が…ふたを開けると京都発着の客は名古屋駅でほとんどリニアに乗り換えてしまっており,横浜の客も品川駅に向かっているので予想よりも旅客が少なく,けっこう空席の目立つ列車が多い.…リニア橋本駅への出やすさが売り文句になっているようだ.商業ビルについても似たような傾向に見える.
まだリニアは開業していないので,この辺の客の流動変化については何とも…
線路容量がずいぶん空いているので,大阪近辺では関空アクセス列車はリニアではなくて東海道山陽新幹線の支線として建設した方が良いという議論になり,北陸新幹線も乗り入れることになった.…
私案レベルでは北陸新幹線を関空新幹線と直通運転すべしなどという話が出てきている.
当初はリニアと東海道新幹線で半々の客を受け持つ予定だったが,結果はリニアは大人気.あれだけネガキャンしていたマスコミの人々も手のひら返しで賞賛している.東海道新幹線は静岡と京都と北陸方面の人のための支線新幹線のようになってしまい,国土の構造が変わってしまった.
北陸新幹線は開業前はいろいろと揶揄されていたが,実際に開業するとテレビ番組は金沢特集だらけ.はてさて,リニアはいかに.
つづく
甥っ子が高三で,そろそろサッカーの試合に出るのも終わりなので,試合中の写真を撮っておいて欲しいという.そこで,撮影機材一式を持って,新幹線の製造工場の近くにあるとある高校のサッカー場まで片道200km,往復400kmの道のりを(他にも寄るところがあったり,同乗者のスケジュールの都合もあり)クルマで往復したわけだが…
…若い頃はなんてことは無かった距離のはずだが,昨今は400kmの運転はつらい.
高齢化のこのご時世,生産年齢人口の貴重な時間と体力を奪う「道路+クルマ」による交通システムは,費用と時間という交通システムを特徴づける2つの指標では表現できない大きな損失を伴っていることを実感した一日であった.
翌日である本日も疲労がとれず,ほぼ1日つぶしてしまったわけで,指標に顕在化しない社会的損失は大きい.
#かといって電車で同じような行動を1日で出来たかというと出来ないので,事実上クルマしか選択肢が無かったわけで,痛し痒し.
なるほどね…
政府は23日、地球温暖化がもたらす国内の被害軽減策をまとめた「適応計画」の案を公表した。
情報源: 温暖化:政府が適応計画案…災害など7分野で被害軽減策 – 毎日新聞
…でも,これでええのか?
地球温暖化が,単純に自然現象ならば,そりゃぁ適応して生き延びてゆくことは重要だろう.
でも温暖化の原因が人為的なものがわかっている以上,確かに「適応」できなければ困るが,原因の除去に全力を挙げるのが最重要課題なはずだ.
2030年にCO2排出半減とか,2050年にCO2排出80%削減などという話もあったやに思うが,そういう方向性の政策はどうなった?
1997年のCOP3から,もうすぐ20年になろうとしている.これまでの生ぬるい方針では何も変わらなかった,という反省をするべき時期に来ている.
当事者意識持とうよ。