自動運転の自動車が話題になっているが,忘れてはいけないことアリ.
運転が自動になるだけで,都市空間の利用効率が劇的に上昇したり,エネルギー効率が飛躍的に上がったり,環境負荷が顕著に下がったりするわけではないです.
以上,念のため.
英国のコベントリ.街路関係では古典中の古典で,最近はこれと言って話題になることも少ない.…が,行ったことがないので行ってみた.
まずは,ゾーン30ならぬゾーン20,いやいや,速度の単位がmphなので,時速に直すと32km/hで,ゾーン30相当.ちゃんと区域外からの入り口は狭窄(きょうさく)にしてある.
英国なので,もちろん横断歩道は黄色いランプつき.この黄色のランプがチカチカして,ここが横断歩道であることを知らせる.この程度の施設,日本でも導入すればいいのに,やらないね.
別の横断歩道では,狭窄を兼ねて「石」を置いてある(奧の横断歩道).日本なら邪魔だとすぐに苦情が来そう.手前の石は速度を抑えるためにあえて進行方向の正面になる位置に置かれており,びゅーんと走り抜けにくいようにしている.
下の写真は上のアーチに目が行きがちだが,下の舗装が変化している部分に注意.
左奥から右手前の道と,左下から右奥への道が交差する十文字が基本だが,舗装が変化している部分は十文字の交差点の斜め方向である.
よく見ると,右側の標識に「バス専用」と書かれており,この交差点を真っ直ぐ進めるのはバスだけ.一般車両は強制的に右左折させられる,という交差点である.
このほかにも,様々な工夫がされており,まさに古典中の古典である.
だが,東洋の某国では,その古典が紹介されて何十年にもなるというのに,いまだにまともに導入できてないんだとさ.
単なる郊外鉄道だったトラムが,ここ2−3年で市街地まで伸びてきた英国Birmingham.トランジットモールまでできている.ここはEdinburgh的トランジットモールではなくて,歩行者が闊歩している.
さて,市内中心市街をウロウロしていて発見したのがこの軌道.
どこにも繋がっていなくて,20mほどだけ敷かれている.敷かれていると言うよりは「取り残されている」と言った方が正確かもしれない.場所はMuseumの裏側.博物館の展示物?? それともモニュメント?
新品のレールではなくて,すり減ったレール.この写真の奥はNewStreet駅,つまり中心駅である.
奧の工事はオフィスビルの新築工事のようであり,そのビルの向こう側にトラム路線の延伸工事が計画されているようである.
この古い軌道は,新しいトラムの姿を見ることができるんだろうか?
バーミンガムの延伸開業区間のBefore & Afterである.いずれも,上が2013年3月下旬のBefore,下が2016年9月上旬のAfterである.まずは,中心駅であるNewStreet駅(Grand Central駅)付近である.
威圧感絶大のこの建物,「目」の部分は巨大ディスプレイでした.
ディスプレイじゃなくて,大きな窓でも良かったかも.
そして,延伸区間の終点のGrand Central駅は,このディスプレイの左下から出発してました.
中心街路のコーポレーションストリートからGrand Central駅に入る部分は,こんな感じで工事してましたが,今は線路が敷かれています.
昼間,電車から見るとこんな感じの人通り.
エジンバラのPrinces Streetの様子.
奧から,公園,歩道,バス/タクシー専用レーン,バス/トラム専用レーン,バス/トラム専用レーン,バス/タクシー専用レーン,歩道,店舗.
「トランジットモール」の定義に従うと,ここは公共交通と歩行者だけの通行を許した街路なので,トランジットモールである.しかも約900mもある.
…だが,だ.
トランジットモールに期待される機能としては,公共交通をスムーズに通すだけでなく,歩行者の視点で市街の分断が解消されていること,自由に街路の向こう側にわたれること,であったはず.
ところがここは,歩行者の横断は信号のある交差点のみが原則で,しかもバス交通が多いもんだからなかなか歩行者用信号が青にならない.
これって,トランジットモール,なのか?
なんだか,単なる長いバスをBRTと称している某国の街路&交通部門が「これはトランジットモールだ」と言って真似しそうで,やだなぁ.
2013年の3月のBirminghamの写真.NewStreet駅付近である.
なんか工事してるなぁ,と思いながら何となく撮った写真.
今夏再訪することにしたのだが,どうやらこの工事はLRTの新設工事だったようである(たぶん,関連工事).
さて,どうなっているのかな?
(この投稿が公開される頃は,英国に着いたあたりかな?)