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東海道新幹線が止まってて大変らしいが…

コロナ感染で期せずして自宅療養である.
バカ高い治療薬がよく効いて,3日目なのに「なぜ元気なのに私はここにいいるんだろう」状態.

ということで時間ができたので久々の更新である.

世間では東海道新幹線が期せずして止まっていて,大変らしい.

航空便の臨時便が出ているがキャパが足らない模様.新幹線1便を代替するには大型旅客機2−3便が必要であり,焼け石に水の模様.

東名高速の高速バスもあるにはあるが,新幹線1便を代替するにはバス20台くらいが必要であり,これも焼け石に水の模様.

テレビではあまり表に出ていないが,不通区間を「東海道本線」で移動するというのが割とお手軽で,新大阪-名古屋がこだま号で70分,名古屋-豊橋が新快速で50分,豊橋-浜松が普通列車で35分,浜松-東京がこだま号で120分,計5時間弱の模様.ただし,これもJR東海のSNSによると在来線部分の混雑が激しい模様.在来線の臨時列車の運転もしている模様.キャパの限界か.

北陸新幹線も頑張っており,指定席は満席らしい.敦賀で乗り換えれば5時間半程度で東京へ.新快速でもなんでも敦賀駅に達しさえすれば(いや,ハピライン福井に乗り継いて金沢駅に到達できれば),多少自由席はあるので早期に動き始めていれば今日中には東京まで到達できそう.

あとは伏兵,塩尻経由特急乗り継ぎ(しなの+あずさ,8時間くらい)とか,長野乗り換え(しなの+新幹線あさま,6時間半くらい)とかの技がないことはないが,経験的に「お尻の皮の限界」がありそう(経験済み,もう二度とやりたくない).

東西間の代替ルート確保って大事だね.

 

北陸新幹線(敦賀乗り換え)

さて,京都から福井まで往復した際の話(3/18)である.御存知の通り,北陸新幹線は敦賀駅で乗り換えである.

往路はあいにく,春の嵐でサンダーバード号が湖西線の途上で足止めになった.高島のあたりだろうか.30分ほど動かない.どうやら後続のサンダバは米原まわりに変更になったようである.

敦賀駅には定時よりも1時間は遅れてはいないが40分程度は遅れて到着.到着前には「予定の新幹線は接続しません」「特急券は払い戻しになります」とのこと.

敦賀着.

北陸新幹線のホームに急がされるが,案の定,中間改札で詰まる.外国人観光客がどうしていいのか戸惑っている模様.

本来の接続相手ではない新幹線がホームで待っている.案内放送では「空いている席か自由席に座れ」とのこと.

とりあえず席について,出発.車内放送でも「特急券は払い戻しになります」「詳しくは駅の出口改札で」とのこと.はて? 特急券の払い戻しって2時間以上遅れないとならないんだったと思うけど,1時間未満でも払い戻しなの??

10分ちょいで福井駅に到着.出口の改札で駅員に特急券を見せて,これは払い戻し対象になるのか聞いたら,特急券に「急?乗承(福井)」なる判子を押されて,みどりの窓口に並べとのこと.

うーん.

退散.
確か降りた駅でなくても払い戻しはできるはず…

聞いた話では,この件とは別に事故でサンダーバードの特急券払い戻しになった際には,1列車分で200万円ほどの払い戻しになったとのこと.うーん,儲からないねぇ.

帰路もなんだか遅れている.10分ほどの遅れだったので,接続先のサンダーバードを待たせておいてから出発.

まぁ,遅れても着けたから良かったんだけどね.十数年前には風雨で福井で足止めされて帰りが翌日になったこともある.


さて,後日談である.

特急券払い戻しを通勤途上の四条畷駅で試みた.そもそも特急の走っていない学研都市線なので,特急券の払い戻し経験が少なかった模様.窓口駅員がどうしていいのか右往左往.奥に行ってしまって誰かと相談.戻ってきて「半額払い戻しになります」と言って電卓叩いて半額現金でくれた.

さらに半月後,JR提携のカード会社から要領を得ないお手紙.四条畷駅より京都‐福井の乗車券の精算方法について相談したいとのこと,らしい.

とにかく駅の窓口に行くと,「半額払い戻しじゃなくて全額払い戻しでした」とのことで,残額さらに返金.(なぜ全額返金なのか聞かなかったので,1時間未満でも払い戻しの理由は未だ不明.)

乗り継ぎ,面倒だね.

 

日本の鉄道150年≒30×5

日本に鉄道ができたのが150年前.1872年.

  1. 最初の30年くらいは,とにかくつなげる30年.
    全国各地を遠回りでもいいから,何とかつなげて,各都道府県がほぼ鉄道で行けるようになった.20世紀に入った.
  2. 次の30年は,充実させた30年.
    全国津々浦々まで鉄道を敷いて,幹線も速く走れるようにした.大戦前になった.
  3. その次の30年は,成長の30年.
    戦災復興,高度成長.とにかくたくさん運んだ.
  4. さらなる30年は,鉄道再発明の30年.
    新幹線を走らせた.でも,全国に張り巡らせられなかった.
  5. 最近の30年は,効率の30年.
    民営にして効率化した.
    新幹線も少しは増やせた.でも,末端部が消えかかってきた.

これからの30年は…どんな30年?

そろそろ大きく日本の鉄道の形態が変わる時期かも.

 

JR陸羽西線、国道トンネル工事で2年運休

陸羽西線(10駅、43キロ)が14日、並行する国道トンネル工事のため約2年の全線運休に入った

情報源: JR陸羽西線、廃線に危機感 国道トンネル工事で2年運休 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS

2年も運休するなら,標準軌に改軌しちゃえよ…と思うのは私だけ?

新庄から庄内平野方面に向けて,「山形新幹線延伸を!」っていう構想あるよね.

#工事中に改軌すればいいということに気づいてなかった模様@山形.(2023/9追記)

特急「うずしお」回転しない

香川県さぬき市からの帰り道.ことでんでコトコト揺られること40分あまり.

高松築港駅からJR高松駅へと歩いてたどり着くと,まもなく「うずしお」岡山行が来るではないか.「うずしお」の基本は高徳線往復内であるので,珍しい「岡山行」である.岡山まではマリンライナーが基本だが,この岡山行に乗らない手はない.

(写真は岡山駅到着時)

窓口で早速きっぷを買っていざ乗車.

高松駅はJRでは比較的珍しい頭端式なので,徳島から到着した列車は走行方向が変わる.自由席に乗ってみると…徳島から走ってきたままの座席の方向である.誰も座席を回そうとしない(??)

空いていたので,自分の席だけ回転させて着席.すぐに出発.

車内放送「次は宇多津,宇多津です.」

ん??? 坂出じゃないの?

車内放送「次の宇多津で南風号を連結します.」

ん??? もしかして…

しばらく走って,坂出駅を通過.何故かわざわざ分岐器を曲線側に進んで,待避線側をゆっくり通過.そして,宇多津駅.

車内放送「宇多津で進行方向が変わります.」

ん??? みんな座席を回そうとしないのは,進行方向が2回変わって,結局は徳島駅を出たときの元の進行方向に戻るのを知ってたのね.

「うずしお」なのに,回転させないのが正解とは…

#マリンライナーがいつも通る線路は,宇多津駅の構内扱いらしい.

 

 

第2青函トンネル建設へ調査会設立

道内と本州を海底で結ぶ第2青函トンネルの建設を目指す調査会を近く設立する方向で調整に入った

情報源: 第2青函トンネル建設へ調査会設立 自民道連が調整:北海道新聞 どうしん電子版

金払ってないので,冒頭部分しか読めないが,そういうことらしい.

御存知の通り,青函トンネルは在来線の貨物列車と新幹線が共用しており,新幹線の風圧で貨物列車が転倒したりしないように新幹線の速度が160km/hに抑えられている.

トンネルそのものは,フル規格サイズで建設されているので,連続勾配の上り下りができる車両ならば260km/h以上で運転できる(はず).もったいないもったいない.

これに加えて,青函トンネルは全通から35年を経ており,掘削開始の1964年からだとすでに初期にできた部分は60年近く経過している.建設を意思決定するまでに10年,新トンネルの工事に15年とすると,新トンネル完成時には現トンネルの一部は80年以上経過した老朽構造物になっている.

今のところは安全性は担保されているが,異常を検知して議論を始めていては遅いかもしれないので,荒唐無稽な議論開始ではない.

さて,新トンネルについては議論はこれからだが,道路トンネルと単線の在来貨物専用線を1つのトンネルとする案を見たことがあるが,私なら別案を考える.

道路併用とするかはともかく,新トンネルの線路は絶対に標準軌と狭軌の併用にすべきである.

現トンネルはいずれ大規模改修が必要になるが,列車を止めるわけにはゆかない.そうすると,改修工事中の一時的な列車の迂回経路が必要になる.新トンネルを標準軌と狭軌の併用にしておけば,その役目を果たせる.普段は,貨物列車と新幹線は別トンネルに分けて運用すればよい.

あるいは,新トンネルを新幹線利用主体とすれば,新幹線は電車なので,貨物列車に比べると勾配を登りやすく,新トンネルの長さを短くできる可能性がある.(海底部分の長さは勾配の緩急に関わらず同じなので,建設費はあまり変わらないという話もあるが)

いずれにせよ,新トンネル建設時には,老朽化した旧トンネルをどうするかという視点を同時に保つ必要がある.…が,政治家の先生方はそこまでわかってるのかなぁ.

#もっとも,現トンネルの新幹線の速度である160km/hは,確か当初の新幹線電車の青函トンネルにおける設計速度ではなかったかと思う.昔の新幹線電車の性能では,連続の勾配を200km/h超で運転できなかったんじゃないかと思う.(工事記録みたいな本に書いてあったような気が…)

導入例のない新幹線、「スーパー特急方式」とは(…とは???)

導入例のない新幹線、「スーパー特急方式」とは

情報源: 導入例のない新幹線、「スーパー特急方式」とは – 鉄道コム

 

………………… いや,あるんだけど.(別名:青函トンネル方式)

(しかも,過去形で書いてるけど,今も検討メニューに存在するけど…)

詰めが甘い「幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査」

以前から億単位の調査費をかけて何をしてるのかわからなかったが,こういう調査結果が並んできた模様.

以前から何をしているのかよくわからないので,知ってそうな人に時々尋ねると「せんせ~の講演とか論文をくっつけたようなの作ってるみたいですよー」とのことだったが,確かにそのとおり.

どこのコンサルが作ったんや? ワシが前から講演したり論文にしたりしてるのをほとんどそのまま組み込んでるやんけ.何だよこれ.調査費の1割くらいはワシにもよこせよ.おめーらアイデアで金稼いでるなら元ネタにも敬意を表せよ.(*1)

ところで,この令和2年調査結果概要なんだが,p.5を見て「詰めが甘いな」と感じた.郊外部や山間部を新線化して,市街地部を既設線改軌(もしくは狭軌ならそのまま)というものだが,詰めが甘い.

市街地部分なら「連続立体交差事業」というものがあるじゃないか.線形改良できるような枠組みではないが,建設費の大部分を街路事業費から出せるので,高架線の建設費を大幅に圧縮できる.

省内の別部門への忖度が働いて書きにくいのかもしれないが,新幹線化して列車の長さが長くなったり本数が増えたりして,さらに市街地が発達してきて,地べたを新幹線が走ってたら邪魔だろ.

何もないところに新線を敷くには使えないけれど,「改軌」するなら元々の線路はあるわけだし,そのまま既設線使うなら市街地を横切る線路は現存するわけだし,連立が使える可能性あるんじゃないの?

まだまだやな.

(*1)とある大手有名な大学の都市計画を専門とする先生が「ヒアリングにやってきて,タダでアイデアよこせという輩が多い」と怒ってたのに遭遇したことアリ.

 

「電車で2時間半以内の距離」の国内線空路を全面廃止へ

電車で2時間半以内の距離の国内線空路を全面廃止

情報源: フランスが「電車で2時間半以内の距離」の国内線空路を全面廃止へ – GIGAZINE

…だそうな.

かたや,「自由競争こそが最良の最適化」と未だに思い込んでいる東洋の島国があったそうな.放置して最適解に到達できるのなら,とうの昔に日本は楽園になっているはず.

放置国家ニッポン.

46%削減するんだってね.46%削減てのは,航空機は飛行禁止,自動車は運転禁止を目指すくらいの勢いで実施して,ようやく実現できるレベルなんだけどなぁ.

アンモニア発電で46%削減 → そのアンモニアはゼロカーボンで生成できるの?
太陽光発電で46%削減 → シリコン作成時に大量の電気
電気自動車で46%削減 → せいぜい乗合バスレベル
水素発電で46%削減 → その水素はゼロカーボンで生成できるの?
原発で46%削減 → 廃炉まで入れると割に合わない
風力で46%削減 → 台風で飛ばされる

なお,ドイツも似たような政策している模様.

 

幹線鉄道網の冗長性は必要

13日深夜の地震で,東北新幹線が10日ほど不通らしい.

常磐線特急と高速バスと航空便と羽越本線で代替輸送するらしいが,東北新幹線の輸送量能力に比べるとかなり非力かな.コロナで需要そのものが少なくなっているので今回は運べてしまうかもしれないけど.

こういうときに重要だなと思うのが路線網の冗長性.常磐線が復旧していたので仙台市までは(ちょっと時間がかかるが)いちおう運べるし,そこまで行けば山形市はすぐだ.羽越本線が使えるので秋田市までも(ちょっと時間がかかるが)いちおう運べる.

在来線経由になったりするので時間はかかる.もし羽越新幹線とか実現してれば,北海道行きの列車は上越新幹線,羽越新幹線を迂回して運転されるんだろうな…と,ふと思った.