鉄道で国づくり」カテゴリーアーカイブ

鉄道後進国ニッポン(長距離列車の「車内食」)

北米にせよ,欧州にせよ,長距離列車に供食サービスはつきものである.この点では日本の新幹線はTGVやICEほか数々の長距離列車に負けている.駅弁があるって・・・? やはり弁当と温かいちゃんとした食事は違う.コンビニ弁当があれば街の定食屋は絶滅かというとそうでは無い.
例えば,北米西海岸の長距離列車.シアトル→バンクーバーのAmtrak.
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ちゃんと食堂車が付いている.
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食堂車の内部.
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出てくる食事自体は,豪華,というわけではないが,航空便の機内食と同程度かそれ以上のものは出てくる.Amtrak0326-046
乗降の激しい新幹線では難しいという意見があるかもしれないが,この手のサービスはちょこちょこと停まるドイツのICEでもある.(しかも,1等なら座席まで持ってきてくれる)

AMBASSADOR BRIDGEと川底トンネル

大陸には陸続きの国境があるが,カナダと米国の国境には川が流れていたりする.そこには橋が架かっていて,料金所のような国境ゲートをドライブスルー.実は橋も結構有名で,土木系の学科の授業の橋の授業では時折,名前が出てきたりする.
AnnArbor11-056AnnArbor11-066AnnArbor11-072AnnArbor11-117じゃぁ,鉄道はというと,意外と知られていないが,海底ならぬ川底トンネルが掘られていたりする.
カナダ側のトンネルの入り口と・・・

米国側の入り口

途中のトンネルのイメージは,こんな感じ(この図自体は上の川底トンネルよりももう少し北方のトンネル計画の完成予想図).旅客列車のAmtrakもここを通る.

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EUROSTAR(今はなきWATERLOO INTERNATIONAL駅)

かつては英国と欧州大陸を結ぶ特急列車はWaterloo International駅から出発していた.
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この駅から海峡トンネルの入り口までは,第三軌条式の在来線をゴトゴトと走るので,超絶遅く,車内にまわってきたアンケートに「遅すぎ〜」と書いた記憶がある.
Waterloo International駅で「出国手続」をして列車に乗って,ベルギーなりフランスなりに行くと,降車駅で再び「入国手続」があって,汽車のマーク入りの日付スタンプを押してくれた.
今は,「遅すぎ〜」の在来線ではなくて300km/h運転対応の高速新線が英国内でも開通し,St.Pancras駅発着になっている,出入国も英国で出発する段階で「出入国手続」を1度するだけである.
このタイプの電車も間もなく置き換えが始まり,いずれはドイツのICEタイプの電車になるようである.
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バス・トランジットモール

ここは,カナダのバンクーバー.バスのトランジットモールがあるが,何故か,LRTのトランジットモールとは何となく様子が違う.
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何故か,横断歩行者が非常に少ない.時間帯の問題か?
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バス用のトランジットモールということを知らなければ,単に交通量の少ない道にしか見えない.
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リニア大阪開通で神戸が京都と似たような条件になる件

リニアが大阪まで開通するにあたって,京都が危機感を覚えている状況にあるが,もし原案のままだと東京(品川)から京都へはこう変わる.

  • 現在:品川→(のぞみ)→京都,134分,乗換0
  • リニア:品川→(リニア)→名古屋,40分
    乗換10分
    名古屋→(のぞみ?)→京都,35分,計85分,乗換1回

    • つまり,時間は-49分で乗換が+1回

実は,大阪までリニアができると似たような状況になるのが神戸である.新神戸基準では・・・

  • 現在:品川→(のぞみ)→新神戸,161分,乗換0回
  • リニア:品川→(リニア)→新大阪,67分
    乗換10分
    新大阪→(新幹線)→新神戸,13分,計90分,乗換1回

    • つまり,時間は-71分で乗換が+1回

三ノ宮基準では・・・

  • 現在:品川→(のぞみ)→新神戸,161分
    乗換10分
    新神戸→(地下鉄)→三ノ宮,3分,計174分,乗換1回
  • リニア:品川→(リニア)→新大阪,67分
    乗換10分
    新大阪→(新快速)→三ノ宮,26分,計103分,乗換1回

    • つまり,時間は-71分で乗換が±0回

京都は所要時間が短くなるけど,乗換が増えてイマイチなのに対して,神戸は元々乗換があるので,時間短縮の効果がそのまま享受できて,結果としてリニアが原案のまま開業すると京都と神戸の,東京方面から見た相対的な位置関係がほとんど同じようになる(新神戸の場合).今は30分の差がある.

大陸横断鉄道(4日目)

そして,4日目.まだ夜明け前.まだ終点のバンクーバーは遠いはずなのに,街の明かりが見える.
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途中5時間遅れのところもあったが,まさかの2時間早着.
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機関車を機回しするんじゃなくて,最後はおしりから駅に到着.
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トロントから3000km,約70時間.
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大陸横断鉄道(3日目)

大陸横断鉄道3日目.雪が少なくなってきて,平原を走る.今は平原,今も平原・・・
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時折,長大貨物列車とすれ違うが,おもしろいことに複線区間を走る貨物の方が編成が短い.単線区間の方が線路容量(最大運転可能本数)が限られているからであろうか.1両,2両,3両・・・100両,101両・・・120両編成.1両あたり20mとして2km越えか.
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そして,給油を兼ねた長時間停車.このエドモントン駅では結構多数の客が降車した.
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航空機の荷物預かりと同じで,駅で荷物を預けて降車駅で受け取ることができる.他の列車とは異なり,この列車だけ1人あたりスーツケース6個まで預けられる.他の列車は2個まで.移民時代の名残であろうか.特別な列車である.
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機関車への給油はタンクローリー直づけ.この駅から先はロッキー山脈に登ってゆくので,機関車がもう1両増結されて機関車2両になる.
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そして出発.緩やかな上り坂が延々と続く.
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夕刻ジャスパー着.補機が外され,あとはひたすら下り坂.
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大陸横断鉄道(2日目)

車内の行動パターンは,「寝る」→「食う」→「個室か展望車でぼーっとする」→ 「食う」→「ぼー」→「食う」→「シャワー」→「寝る」
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基本的に極寒地帯を走るので,車内といえどもドア付近は凍り付いている.
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そして,数時間おきの長時間停車.ホームくらいならお散歩できる.
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そして,雪原.また雪原.
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隔日運行なので,1日に1度は反対向きのカナディアン号とすれ違う. 警笛を鳴らしたり,大声出したり,乗務員が賑やか.
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5時間遅れでウイニペグ到着.北極圏行きの列車が接続待ちで5時間遅れで出発してゆく.
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この頃になると,知らない人達と食堂車でお話しするようになる.
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大陸横断鉄道(1日目)

大陸横断鉄道というと米国を思い出すと思うが,Amtrakは今やシカゴで乗換なので,実はカナダの列車の方が走行距離は長い.10年以上前のお話しなので,出かけるときはスケジュールのご確認を.(もっとも,なかなかチケットがとれないが)
トロントを朝出発.目指すは西海岸バンクーバー.3泊,約72時間の旅.主な停車駅はこんな感じだが,途中の小駅にも停まる.列車名は「カナディアン号」で,列車番号は「1」.
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運行はほぼ隔日運行である.夏頃からチケットをリクエストして,とれたのは冬.出発前から,既に寒そう.
BC0106-017車内の設備はPEI方面に行った際に乗ったものと基本的には同じだが,3泊の食事込みのチケットなので,共用部にはこんなサービスもある.
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定時に出発.
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出発してしまうと,特に冬なので車窓は基本雪景色.今は山中,今は川,ではなくて,今は雪原,今も雪原,鉄橋もなくて・・・線路は続くよどこまでも,雪原も続くよどこまでも.
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途中,約500kmごとに30分から1時間の長時間停車がある.何のことはない,機関車への給油である.
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5扉車?6扉車??いえいえ・・・

東京の通勤鉄道や地下鉄には、時々ドアだらけの電車がやってくる。ラッシュ時の乗降時間を短縮するためだが、その分、車内の座席が少なかったりする。
英国にも(ちょっと前まで)ドアだらけの電車があった。今はもうないらしい。下の写真の電車がそうで、クロスシートというかほとんどコンパートメントのような配置になっている座席の各ボックスごとにドアがある。席に座って向かいの席との間の窓の部分がドアになっている。ドアには注意書きがあり、走行中開けるな、と。開けたら列車が止まるぞ、とも書いてある。
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車内はこんな感じ.
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大昔の馬車のコーチ(客室)の延長だろうな。今から15年くらい前のお話。