鉄道で国づくり」カテゴリーアーカイブ

再び,ソニーのフェリカ担当様へ

再び,ソニーのフェリカ担当様へ.

同じ話で恐縮だが,またもや紙製のICカードに遭遇しましたのでご報告します.

今度はフランス北部のランス(Reims)です.一日券4€(運賃3.85€+券そのもの0.15€)で販売されておりまして,外見はこんな感じ.

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裏返すとこんな感じで,4回まで再チャージできる模様.

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陽光に透かしてみるとこんな感じで,ループコイルとICチップのようなものが見える.

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100kg越の人が8年間にわたって尻の下に敷いても大丈夫なだけの耐久性も大事だが,耐久性を下げてデポジット料金をほぼゼロにして,一見さんでも使えるようにするのも大事な視点じゃないのかしら.(特に海外にシステムを売り込みたいのなら)

 

例の「Liège」駅のデザイン

車窓から見たまま.

例の「Liège」というベルギーの都市.無知な方はどこの田舎の小都市だ,などと言っていたが,ちゃんとフランス-ドイツ間の国際特急の停車する都市である.

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駅舎までは確認できなかったが,ホームの大屋根の構造が他駅とは明らかに違っており,デザインは凝っているようである.

そりゃぁ,怒るわな.

高速鉄道の「機内食」

例の国際特急に乗った.日本では食堂車はどんどん廃止されているが欧州の特急列車では,食堂車が連結されているものが多く,無くても軽食の提供設備はほぼ必ずある.

ケルン→パリ間で乗ったThalysの場合は軽食の提供設備もあるが,一等車の場合は飛行機の機内食のようなものが出てくる.

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出発してしばらくすると,各席に出される.味は機内食以上でも以下でも無く,それそのものである.

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日本では事前に弁当を持ち込むか,車販で弁当を頼むしか手が無いが,都市間輸送における供食というのは,実は重要な要素なんじゃ無いかと思う.最近は,車販を省略する特急列車も多くなってきており,かといって駅の食堂等もショボく,メシをどこで食うかというのは長距離移動の大きな課題でもある.

 

地下鉄の中にある橋

パリの地下鉄駅の構内.まだ電車が来ていないのに,大きな音でガタンガタン.どこに電車が走っているんだろうか.薄暗かったので,手ブレがひどいが,それでも原因がわかる写真がこれ.

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地下鉄のトンネル内なのに,天井部分に橋の一部のような構造が見えている.プレートガーダー橋?

この橋の上を別の地下鉄が走っているようである.地下鉄の立体交差.

日本の地下鉄でも「この真下10cmほどのところに別の線路が走っています」等というのがあるが,ここは地下鉄トンネル内に別の地下鉄の線路が食い込んでいる.

列車版LCC

欧州では,線路とその上の鉄道運行が基本的に上下分離されている.旅行者としてはICEやTGVをよく使うのでほとんどそのことを意識することはないのだが,最近,特にドイツなどでは比較的近距離の都市間連絡列車で,見かけない会社の列車を見かけることが多くなってきている.

例えば,この列車.

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機関車は比較的最近の機関車で,確か発車時には「ドレミファソラシド…」という音を発したはず.けど,よく見るとかつては書かれていた「DB」の赤い文字が無い.

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ハンブルグとケルンを結ぶ列車のようである.

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車両は結構年季の入ったもので,元オーストリア国鉄? 土手っ腹には大きく「HKX」と書かれている.

ハンブルグとケルン間ならICE等を使って移動するのが通常の方法だが,同じ線路上を別のHKXという会社(私鉄)が列車を運行しており,ドイツ鉄道の列車に乗るよりも安価に移動できるようになっているようだ.

ただし,車両はお古の使い回しであり,とにかく安く,しかも早く移動したいというニーズを満たしているようである.

ユーレイルパスでも乗れるようだが,良い時間帯の発着時間は確保できていないようで,あまり便利では無い.しかもICEにも乗れるチケットでわざわざ選択するような列車では無い.

だが,地元の人にとってはこういった別の選択肢も準備されているのである.

日本では,都市内交通が自由化されている一方,新幹線を含む幹線鉄道および同じ線路上を走るローカル列車の運営は国鉄時代からの地域独占が継続しており,ユーザーの選択肢は限定的である.

【祝】ヒゲ線延伸

まだ工事中なんだが,ずいぶん長らくかかったが,福井鉄道の通称ヒゲ線,つまり福井駅前への乗り入れ線ができそうである.

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路面電車の新線工事というのは非常に珍しい.完成すると,こういう形になるようである.

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福井駅新幹線高架橋,間もなく使用開始か?

先行工事したものの,長らく雨ざらしになっていた福井駅の北陸新幹線用の高架橋.久しぶりに見たら…

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おぉ,開業寸前ではないか.

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ただし,えちぜん鉄道の福井駅として.

かつて東海道新幹線が開通する前,大阪の北東部の淀川沿いで,阪急電鉄と併走する区間で,工事の都合で1年未満の期間であったが阪急の電車が新幹線の線路を走るという出来事があった.

新幹線の施設を他の鉄道が使用するというのは,それ以来の出来事ではないだろうか.

#あと,東海道新幹線の日本坂トンネルとかも在来線で一時使用してたっけ?

あったあったケルン駅にもAirRail

以前,鉄道は航空路だという話をしたが,ケルン駅の構内にもあったあった.

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日本でもすぐにできるサービスのはずだが,航空と鉄道は犬猿の仲だからか,協力関係を築くことができない.

海外客のインバウンドがあーたら,どーたら,と言うなら,これくらいのサービスは始めてもいいと思うのだが.特にインフラ投資も必要なさそうだし.

日本の区画整理に曳家というのがありますがドイツでは…

「質より量」と言い切ってしまうドイツのカールスルーエのトラム.さすがに量が多すぎてトラムの渋滞が問題になり,地下化することになった.この光景ももうすぐ見納めになる.

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市内中心街は工事のまっただ中で,日本の土地区画整理なら曳家という方法で建物を移動させますが,ここドイツでは…

IMG_4194おおおおぉぉ…すごいことやってる.カナダで小さな家をトラックで運んでいるのは見たことがあるが,クレーンだ.ん?

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なんだ,これは??? 家に根っこが…

この工事現場の角を曲がったところには…ん?

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どうやら,殺風景になりがちな工事を楽しくやり過ごしてもらえる工夫,アートのようである.

日本の工事現場も昨今は「○○の工事をしています」という看板を掲げたり,遮壁の一部を透明にしたりしている努力をしているが,こういった工夫もありなのかもしれない.

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夜には明かりも灯ります.

日本のガソリンは高いと言うが…

日本のガソリンは高いと言うが…それは北米に比べてということである.これを見てもそう言えるだろうか.

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ユーロ標記なので,上から順に140円/€で換算すると…

  • 軽油   :159円/ℓ
  • バイオ燃料:187円/ℓ
  • レギュラー:190円/ℓ
  • ハイオク :201円/ℓ

原油の元値自体は欧州も日本も変わらないはず(むしろ日本の方が高値のものを買わされている可能性も…)なので,この差は税金であろう.この税金が環境対策や公共交通の拡充および維持にまわっている,ということなのであろう.

これを見ても日本のガソリンは高い?

#写真は,ドイツのKarlsruheの2015年9/10の価格.