低迷する大阪を何とかしたい,その問題意識は正しい.
だが,大阪の長期衰退の原因は,西日本における中心性の低下,国土の双眼構造の崩壊に他ならない.
府と市をくっつけて都を名乗ればそれで解決できるようなレベルではない構造的な問題が既に発生しており,数十年単位でこの先,大阪(および近畿一円)が苦しみ続けるのではないかと心配している.だが,残念ながら現時点では内向きの議論ばかりなのが悲しいところ.
首都圏と関西圏では新幹線をはじめとする広域交通インフラの差が歴然としており,これが西日本における中心性を失っている主因である.
ドーナツは周辺があるからドーナツだ.周りがなければ,どこが中心かわからない.
詳しくは,以下のリンクを参照.
「都構想の陰で進行する大阪長期衰退の始まり」
第1話-新幹線偉大なり編,第2話-産業振興vs交流編,第3話-他の交通機関編
第4話-東海道vs中山道編,第5話-新幹線駅が都市圏形成編,第6話-駅アリ>駅ナシ編
第7話-20年差が命取り編,第8話-後手必敗編,第9話-東密西粗編編
第10話-リニア編