山形新幹線の山形、福島両県境区間で豪雪などによる運休や遅延が相次いでいることを受け、JR東日本は、防災対策事業の概要をまとめた。
情報源: 運休相次ぐ山形新幹線…トンネル新設の工事費は1500億円 JR東、事業化の是非を検討 – 産経ニュース
例の「山形新幹線最弱伝説」への対応である.いっぺん言及した件でもある.
この記事をよく見ると,120億円追加すればフル規格の電車が通過できるトンネルサイズにできる,とある.ということは,原案は在来線サイズのトンネルということか.
この区間(福島ー米沢間)は新幹線の基本計画である奥羽新幹線の一部でもあるので,「常識的には」フル規格対応で作っておいて,必要に応じて転用するのが妥当だろう.いったん完成して使い始めると出戻り工事は不可能だからだ.まぁ,要するに青函トンネル方式である.
正式な高速道路が欲しいんだが,なかなか整備されない区間において,まずは一般国道のバイパス的な自動車専用道路を建設(線形そのものは高速道路で対面通行など)しておいて,時期が来たら高速道路網に組み込むということが行われることがある.「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」というやつである.
例えば,和歌山の海南湯浅道路(国道42号)→阪和自動車道,とか,高松東道路(国道11号)→高松自動車道とか.そのほか,高速道路への正式編入はされていないものの実質的に高速道路網の一部になっている自動車専用道路は全国にたくさんある.
高速道路以外にも,一般国道2号のバイパスを有料の県道として整備した欽明路道路(30年くらい前に無料開放)というのもある.
そういったアイデアが新幹線ネットワークにあってもいいと思うんだが,「常識」の通じない頭の固いセクションがあると実現しにくいかも.
山形新幹線については最近もさらに別のトンネルの建設を要望する記事があったが,米沢盆地と山形盆地の間の山地部分あたりかな?