日本では,これを「BRT」と呼びたいらしい.
どう見ても,「バス」だよね.
かつて鉄の塊に「お前は鳥だ,飛べるんだ」と何度も語りかけていると飛行機になったという漫才のネタがあった.
バスに「おまえはLRTだ」と何度も語りかければ,何万年か経過するとそうなるんだろうか?
(写真は,プラハのバス)
大阪のあべの橋界隈(JRの駅は,天王寺,阪堺線の電停も天王寺駅前)で再開発が進んでいるが,阪堺電軌軌道の線路もリニューアルされつつある.
元々の電停は,こんな感じだが…
(まだ出来ていないけど)こんな感じに.
最も印象が変わるのは,やはり緑化軌道か
元々の軌道の状態がこんな感じなので,その差は格段に大きい.
さてさて,路面電車の軌道工事というのは滅多に見られないので,よく観察してみよう.緑化軌道の芝生は下の写真のような普通の線路の上にスポッとはめ込むような形で置かれているようだ.
そんで,この軌道が作られる前はというと,整地された路盤.この上にインターロッキングを並べればそのまま歩道になりそうである.
さらに,その整地された状態の前はというと,古い舗装の単なる道路.つまりこの状態から順に写真を上にたどって行くと,きれいな緑化軌道が出来上がるというわけだ.
そんなに難しい工事でもないはずなので,もっと緑化軌道があってもいいなと思う.
ルマンのLRVの運転席のボタンを観察してみよう.
見える範囲では,左上と右側だな.
まずは左上.速度計は80km/hまで目盛りがあるが,70km/h以上はレッドゾーンのようなので,70km/hまでが常用域か?その左のレバーは前照灯のハイビームとロービームの切り替え用のようだ.
オレンジ色のボタンのうち,下のボタンは○に()が付いていて,制輪子のように見えるので非常ブレーキか? △は自動車のハザードランプにも付いている記号だ.
上の「V!」は何だろ? 電気関係っぽいがよくわからない.だが,下のボタンが非常制動で「当たり」ならこっちも同種のボタンだろう.とすると「電源断」か?
さて,今度は右側である.こっちはボタンだらけだ.
右上はわかりやすい.信号機マーク付きなので,優先信号を作動させるボタンだな.その左側とさらに左側は分岐器の左右を決めるためのボタンだろう.
二段目にゆく.右側の白いボタンは何か文字が書いてあるが,読めないので昨日不明.そん左側のオレンジ色のボタンは,ドアっぽいイラストに内向きの矢印なので,ドア閉だな.その左の赤いボタンは指で隠れていて見えない.ずっと左の白い「i」のボタンは何だろう.車内アナウンス関係か?
三段目だ.オレンジ色の右向き矢印は方向指示器ランプか? その左の緑色のボタンはドアの図で外向き矢印なのでドア開か? その左は手で隠れて見えないが,赤いハザードマークのボタンが見えるので自動車のハザードランプと同じ機能かな.
一番下,手元付近のオレンジ色のボタンは再びドアの図だが,今度は閉まった状態の図だ.左右のドアの接触部上方に何か矢印のようなものが描かれている.ドア関係で残る機能と言えば,ドアのロックか? 欧州のLRVのドアは,客がドアのところでボタンを押せば開けることができるが,出発準備ができるとそのボタンが無効になる.その操作用のボタンだろうか.
液晶パネルにもいろいろ書かれているが,これの解読はまた後日.
よく,LRTを紹介する際には「電車とバスが同じ平面内で乗り換えられます」みたいな写真を示すことが多い.
確かにそういう構造の拠点は多いのだが,もっと引きの構図で撮ってみると…駐車場併設だったりする.
交通拠点なので,自動車との乗り換えも当然,という発想かな.
ストラスブールの「鉄の男広場」も円形モニュメントのある広場の地下は駐車場だね.
何度も同じ話ですいません.(大事な話なので)
フランスのナントの路面電車.低床電車のパイオニア的電車であり,今や古い部類になりつつある.
電車の床は低くなっており,ホームとの間には上下方向の段差はない.だが,隙間はある.そこで…
可動式の板を出して,隙間を埋める.これなら車イスの一人移動でも問題なし.介助者なしでもOK.気軽なまちなか移動の実現!
横から見ると,こんな感じ.
日本では,交通バリアフリーが注目されるようになって早15年.街の中はバリアフリーになり,段差が少なくなってきて,ホームまでは楽々移動.
ところが電車に乗り込む際に最後の一段が待っており,駅員を呼ばないと一人では何ともならない.
心のバリアフリーはなかなか解消しない.解消したのは大阪モノレールくらいか?(結構実現は大変だったらしいが)
なお,ナントの最新式電車はもうちょっと進歩しているようであり…
わざわざ板を出さなくても隙間が極小になるように車両設計がされている模様.
横から見るとこんな感じ.
日本はというと,LRTについてはもはや周回遅れの状態で残念だが,ラストワンステップの方は存在が日本でも認識されてきたようで,車両とホームの間の隙間や段差を最小化すべく,軌道やホームの調整をする鉄道会社が徐々に増えてきている模様.