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経済対策20兆円

参院選の公約に対応するものかな?

政府が経済対策の事業費を20兆円規模とする方向で調整していることが20日、分かった。素案では国と地方自治体の追加歳出を3兆円超に抑えた上で、融資や民間企業の支出…

情報源: 経済対策、事業費20兆円 政府調整 融資・民間支出で拡大

鉄道関係では,リニア3兆円,整備新幹線8千億らしい.

リニア3兆円は大阪までの全線開業を目指したものだが,名古屋—大阪間の事業費の大部分に相当する額の融資にもかかわらず,開業の前倒しは8年であり,名古屋開業の10年後である.

3兆円÷これまでの東海道新幹線ローン払い年額≒8年

これが前倒しの年数の概算式だろうと思うが,融資を受ける3兆円は通常の有利子負債とは分けて考えて,ちゃんと資金計画シミュレーションしようよ.せっかく別腹準備されたんだから.

3兆円を準備した背景は,早期全線開業させて国土構造を変化させない,というのが目的なので,これじゃぁ,単に鉄道会社の経営を楽にさせてるだけじゃないか.楽になった分で,沿線開発するぞぉ,なんて考えてないよね.

この鉄道会社,自身が国土を形成させうると同時に破壊もしうるということは知ってるんだろうか?

リニア平城山駅?

リニア新幹線の「奈良市付近」の駅の位置については諸説あり,北は京田辺,城陽,祝園,生駒市高山,高の原,JR奈良,金魚で有名な大和郡山,そして南は天理.

地質調査をしていたという噂話から,奈良市内ならJR平城山駅付近という話もあるようで,確かにこの辺は東西方向に市街化されていない地区が広がる.丘陵地なので,地震に対してもやや有利である.

都市計画上の土地利用の方針である用途地域を見てみると,何とここは用途地域の指定対象外のようであり,風致地区(自然保護地区のようなもの)だ.しかも大半が第一種.高さ8mまでのようなので,高架橋は無理じゃないかな.切り土盛り土は2mまで.

さらによく見ると,この付近は古墳だらけである.古墳に印を付けてみると,こんな感じで,この東西方向に広がる緑のベルトの南半分は古墳を避けて線路や道路を敷くのは困難そうである.

平城山

北半分は古墳こそ無いようだが,奈良なので,単に現時点で古墳等の重要な文化財が発見されていないだけかもしれない.神社の裏山を調べてみると実は…だった,とか.

風致地区の件はクリアしたとしても,工事を始めると「歴史的発見」がいろいろとあるかも.(工事計画としては,「チャレンジャー」かも.)

コードシェア

シュツットガルト中央駅のホームの時刻表である.

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11:27発は,ICE578であるとともに,ルフトハンザ353便とのコードシェア便.13:27発は,ICE576であるとともに,355便とのコードシェア.

世界はここまで進んでいる(写真は5年前だけどねw).一方,日本では空港駅の設置を拒否した鉄道会社が有るとか無いとか.

今から設置の段取りをしたら,完成は2027年頃だと思うんだがね.将来の需要の種まきしなくて大丈夫かい?(その辺の意識が意外と薄そうだけど.)

リニアめ〜駅

ビル工事だらけの,め〜駅こと名古屋駅周辺.当然,リニア新幹線の開業を前提としたものになっている.そして,このビルの真下がリニア新幹線の「め〜駅」のようだ.

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外観は他のビルに比べて特に目立つというわけでは無い.

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だが,そのビルの名称は「名古屋駅新ビル」.つまり,新しい名古屋駅ビルということだ.ビルはリニアの真上にあるとともに,名鉄線の上でもあるのでその関連工事も行っているようだ.

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ビルそのものはほとんど完成しているように見えるが,1階部分には開口部があり,そこから工事車両が出入りする.どうやらここが地下のリニア駅本体工事の出入り口のようだ.リニアの線路(駅)もこの開口部のほぼ真下のようである.

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来年4月には駅ビルは部分営業開始.

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「森永キャラメル」は今や昔.すっかりイメージが変わってしまっている.大阪の皆さーん,リニア大阪開業8年前倒しで喜んでる場合じゃないですよ.8年前倒しでも,「10年も遅れる」わけですから.

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なお,リニアめ〜駅には難点もあり,周辺は存外海抜高度の低い低地である.現地人は必ず「えっ,めー駅の地下? あんなところで大丈夫?」という地区であり,水没被害が出やすい地区だ.

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品川も新大阪も,低地だね.ちゃんとサブターミナルのことを考えておかないと,「肝心なときに役に立たないバイパス」と言われかねませんよ.

(上の写真の海抜は「リニアめー駅」のほぼ真上のコンビニ)

皮一枚

本日は,ほとんど鉄分ゼロのお話.

ヨーロッパの市街を見ると,古い建物が並んでいる.物持ちが良いのかなぁ,と思っていたが…

ビル工事だ.古い建物の写真が幕に描かれている.工事中の景観維持かしら.

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裏にまわると,鉄骨で壁だけを支えている.

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つまり,古い建物の壁だけ残して,本体をそっくり建て替えようということのようだ.

日本でも壁の一部を残している例は無いこともないが,この建物の場合は完成後は知らなければどうやってリニューアルしたんだろうというような仕上がりになりそう.

(ドイツのミュンヘン)

ドイツの高速運転対応戦略

ドイツにも新幹線のような高速専用線は存在する.ところが,全国的にICEのサービスを展開している割には高速新線は非常に少ない.

その理由は在来線改良にある.

元々200km/h近くで走行できる路線が多いため,ちっと改良するだけで300km/h運転は無理だけれども,200km/h台の運転は簡単にできてしまう.

そんなわけで,結構あちこちで線路改良工事を見ることができる.

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これは,ミュンヘン-アウグスブルグ間の区間.ここは線増で遅い列車と早い列車の線路を分離しているように見える.

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線路自体はほとんど真っ直ぐなので,緩急分離するだけで十分高速運転対応の路線になりそうだ.

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もちろん,信号システム等は高速運転用のものが導入されていると思う.

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駅はというと,構造が複雑で建設費が高価なため,そのまま使い続けていることが多い.

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日本では,「高速鉄道=高架の高速新線」になっているが,いろいろと創意工夫の余地はあると思う.現時点では,知恵が足りないかも.

 

外国語による工事情報提供

ホテルからトラムに乗ってドレスデン中央駅に向かおうとする.

…が,トラムが来ない.

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ううううううーーーーーんん.

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どうやら工事中で,駅に真っ直ぐ向かう系統はお休みのようだ.ずいぶん迂回して駅に到着.一部区間を運休して工事するという光景は,欧州では結構お目にかかることが多いので,要注意.

夜間にするくらいなら,昼間運休しちゃおう,という選択結果だな.

通常の運行情報は英語表記が多いが,こういった臨時情報は現地語でしか書かれていないことが多く,バリアフリー的観点では欧州といえども課題が多い.

日本でも要注意です.外国語による臨時情報提供手段.

 

続・新幹線札幌駅の件(地下ならここか?)

新幹線札幌駅の件.駅の東側や西側はいろいろ難アリ.1番線2番線転用が無難な解決方法に思えるが,これも難しいとなると,残るは地下か?

札幌駅周辺の便利な場所で地下線にするとなると,南側は既に地下を含めて開発が進んでしまっているので,北側だろうか.

小樽方からの進入経路を含めて考えると,北5条の地下あたりが無難か?

1.5kmほどの地下線を建設できれば何とかなりそうだが,在来線の高架の下を通る部分の工事がめんどくさそう.

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やっぱり1番線2番線転用が無難かな.

しかしまぁ,繰り返しになるが,どうして新幹線の受け入れ準備せずに再開発したんだろう.

【祝】ゴッタルトベーストンネル開通

ついに,スイスのゴッタルトベーストンネルが開通した模様.

 スイス・アルプスを南北に貫く全長57・1キロの「ゴッタルドトンネル」が1日、開通した。日本の青函トンネル(53・9キロ)を抜いて世界最長の鉄道トンネルだ。開通式には、スイス政府首脳や、近隣のメルケル…

情報源: スイスに最長の鉄道トンネル開通 青函抜き全長57キロ:朝日新聞デジタル

ということは,3日前に通ったこのトンネルは「世界最長トンネル」の”最後の姿”だったということか.

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実はスイスは新幹線相当の線路がほとんど無い国であり,その中でもまとまった高速新線相当になるのが今回のゴッタルトベーストンネルである.

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何で「ベース」という名前がついているかというと,通常はトンネルをなるべく短くするために線路は山を登って,いよいよ登れなくなると最小限のトンネルを掘る,というのが基本だ.だが,この「ベース」トンネルは山のベース,つまり,下の方をわざわざ長いトンネルで抜けており,山を登らずになるべく緩やかな勾配で山地を抜けることを目的として建設されている.つまり,実は貨物列車対応のトンネルなのである.

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スイスの自然豊かなアルプスを自動車の公害から守るため,鉄道貨物を通しやすくしたわけだ.

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日本も環境対策を前面に押し出して鉄道建設した方がいいかも.

リンク先の記事には,貨物列車優先だという話は書いてあるが,その背景政策までは追い切れていない模様.

続・新幹線札幌駅の件(1番線2番線編)

北海道新幹線札幌駅の件である.札幌までやってきたので,観察してみる.

まずは,1番線と2番線を新幹線に転用できるかという点.長距離列車のターミナルのホームとしては,やや幅員が狭い感じもするが,まぁ,何とかなるレベル.

線路については,軌間が異なることと,車体サイズが異なることへの対応が必要だ.スラブ軌道になっており,青函トンネルのように新幹線軌道の敷設を前提としたスラブ(コンクリート板)では無いので,スラブは交換が必要.写真右側(南側)には余裕がありそうなので,まぁ,これも何とかなるかな.

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小樽方.ホーム西側に出ればすぐに南側ビル群の制約が無くなるので,新幹線の線路を南側にカーブさせれば問題無さそう.この鉄骨の柱は屋上駐車場のものか? 邪魔だなぁ.

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2番線は3番線と近接しており,在来線と新幹線とで建築限界が交錯しそうだ.線路中心を2番線側に寄せる方向で,2番線のホーム端を40cmほど削れば何とかなりそうだが,やや苦しいなぁ.できれば2番線はそのままにしたいところ.

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ということで,1番線2番線の新幹線を転用することは物理的には何とかなりそう.できれば2番線の転用は避けたいところ.

しばらく札幌駅のホームで観察していると,この駅,各方面の終点になっている関係もあり,列車がホームをふさいでいる時間が長い.中には,ホーム上で増解結している列車まである.

関西方面でいうと,京都駅や大阪駅,あるいは新大阪駅のホーム上で増解結や車内清掃をしている列車は(関空特急や山陰特急を除いて)あんまり無い.

在来線が忙しいので…というJRの説明のようだが,改善の余地はありそう.

いやそれ以前に,1番線2番線て,現時点で既に割とヒマでは無いかな?

(つづく)