和歌山電鉄になる前の貴志川線.写真をよく見ると,線路は草ボーボーで,手入れされてなかったことがわかる.
時期は10年前の8月.南海末期には,放置状態だったわけやね.これを「消極的緑化軌道」と名付けることにしよう.
ちなみに,「積極的緑化軌道」は,こんな感じ.
今は道路だけが通じている大阪港の夢咲トンネルであるが,道路の上下線間には地下鉄用の空間が既に準備されている.
もちろん,まだ舞洲と咲洲を結ぶ鉄道の計画は決まっておらず,近隣では咲洲まで地下鉄中央線が伸びてコスモスクエアで止まっており,これを延伸する形になると思われる.地下鉄中央線がコスモスクエアまで延伸された際,ニューラムとの接続駅がWTC前ではなくてコスモスクエアだったのはこういった将来構想が影響しているのだろう.(あるいは,北側からJRが舞洲経由でこのトンネルを通ってコスモスクエアに至るのかもしれないが,定かではない.)
今後どうなるのか定かではないが,トンネル部分だけは既に完成している.道路がこの沈埋トンネルに入るとき,上下道路間が微妙に開いているのは,この秘密の地下鉄空間があるからである.
ここに限った話ではないが,実質的な乗換拠点なのに,鉄道の駅が異なっていて接続していることが分からないというケースが少なくない.
大阪市内の福島区の駅.地下鉄千日前線の駅が「野田阪神」で,阪神電車の駅が「野田」,そしてJR東西線の駅が「海老江」.すべて「野田阪神前」交差点に面しているか,その地下である.「野田阪神」駅は単に「野田」と通称されることもあり,「野田」駅は「阪神野田」と呼ばれることもある.併設のバスターミナルは「野田阪神」である.
そしてヤヤコシイことに,この地図の下側(南側)にあるのがJR大阪環状線の「野田」駅であり,その駅との乗換駅は地下鉄千日前線の「玉川」である.
それぞれ事由があって,それぞれの駅名を名乗っているとは思うが,もうちょっと何とかならんかな.
#なお,阪堺電車では「南霞町」から「新今宮駅前」に改名した模様.
JR湖西線が開通する前は,琵琶湖西岸に「江若鉄道」という鉄道が走っていた.今も「江若交通」というバス会社がある.湖西線の工事をするために一部路盤を転用することになり,廃止.近江と若狭を結ぶつもりだったので,江-若である.
路盤は転用されたものの全部転用されたわけではないので,一部は道路になっている.例えば,この奧へと続く道路.教えてもらわなければまず分からないが,線路跡地の転用らしい.
上の写真を反対向きに振り返ると,こんな感じ.
もうちょっと進んで,さらに振り返るとこんな感じ.
旧志賀町の和迩駅付近である.このへん.
元々は若狭を目指していたことからも分かるように,京阪神-京滋地区と若狭湾を結ぶことが目的であり,今はその目的の鉄道計画としては北陸新幹線だったり,琵琶湖若狭湾快速鉄道だったりする.
鉄道の廃線跡の特徴としては,1)勾配がゆるい,2)緩やかな曲線,3)幅員が中途半端,4)沿線に玄関が道路に向いている家が少ないのなどの特徴があるがこの道路もその特徴を満たしているように見える.
もちろん【祝】な訳ないだろ.今度の3月改正で,昼間の運転状況がこうなるらしい.
【改正前,片道,毎時】
京橋←[快速4本+普通4本]→四條畷
四條畷←[快速4本+普通4本]→長尾
長尾←[快速4本]→同志社前
同志社前←[快速2本]→木津
【改正後,片道,毎時】
京橋←[区間快速4本+普通4本]→四條畷
四條畷←[区間快速4本]→同志社前
同志社前←[区間快速2本]→木津
駅間の距離はこうなっている.
京橋←12.8km→四條畷←13.4km→長尾←8.1km→同志社前←10.5km→木津
そうすると,総走行距離(列車キロ)は,改正前が片道あたり263kmであったのが,改正後は209.4km(片道,毎時)になり,約20%の削減である.経費削減.
確かに昼間は快速電車と普通電車合わせてもいい程度に客が少ないのだが,例えば長尾→京橋は改正前が26分だったものが32分へと6分も伸びてしまい,サービスダウンになる.
客が少ないのなら,7両編成を6両に減らすとか,昔,松井山手駅や京田辺駅でやってたように増解結すればいいのだが,そうはしないで減便するようである.次は終日快速廃止&区間快速化かな?
電車の敵は「自家用車」であり,特に自動車利用の多い郊外部でのサービスでは,速度と運行頻度と着席,運賃は列車輸送の基本中の基本である.昔,日本国有鉄道時代,運行頻度を無視してサービス提供側の理論だけで運行して客を減らしたわけだが,また再び同じ道を歩むのだろうか.
基本サービスの低下は公共交通の命取り.第二京阪道路に白旗振るだけじゃ無くて,対抗しようよ.
実家附近は津波で危ないという話をしたが,その際に国道は付け替えることになっているという話もした.じゃぁ線路は?
紀伊半島の道路や線路は海岸沿いにへばりついた箇所も多く,例えば下の写真は斜面に右上から国道,南行線路,北行線路の順である.
こういう箇所であるので,津波どころか,大雨が降ると道路も線路も通行止めになることがある.津波を理由とした国道の付け替えはこの箇所もバイパスできるが,線路はそのままであり,津波危険箇所もそのままである.
「民間会社」に任せている限り,自主的に改善される可能性はほぼゼロだが,一体誰の責任でこの線路を改善するのだろうか.
ちなみに,この写真の箇所はかつての通学経路で,数千回通過したことのある場所である.