日本では三菱重工が三原市に鉄道車両のテストコースを設置したようだ.三菱重工,鉄道といえば,ちょっと詳しい人なら電気機関車を思い出す.一時ほとんど鉄道関係はやめてしまっていたかと思うが,本格的再参入の意思の表れだろうか.
さて,鉄道のテストコースだが,海外メーカーはもっとすごいのを持っている.
ここはドイツのSIMENSのテストコース.欧州では新規形式の鉄道車両はすべて実際に走らせて問題が無いことを明らかにしないと,営業線では走らせてくれないそうである.そんなわけで,最近がんばっている日立も英国で新規参入する際にはいろいろと苦労している.
10年ほど前の話であるが,見学させてもらえた際の写真である.自社車両のテストも行うが,依頼があれば他社の車両の試験もすることのこと.
この際には,英国向けの第三軌条集電式の電車の試験中であった.
乗せてもらえるとのこと.確か160km/h運転まで対応のエンドレス線があり,乗車させてもらってぐるぐるグル.
三周くらいしてもらううちに,さすがに風景に飽きてきておろしてもらった.
場所はここですね.英国軍基地跡地の模様.日本も本格的に輸出ビジネスにするなら,もっと大きなテストコースが要るかも.
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バスは50人くらい乗れますが,LRTは・・・
バリアフリー対応バスのバリアフリー度
バリアフリー対応バスとしては,「ノンステップバス」と「ワンステップバス」がある.いずれも,昔のバスに比べるとバリアフリー度はマシだが,いずれもこういう点はまだまだ改善の余地あり.
まず,電車でのホームに相当する歩道と,バスの間に隙間が盛大にある点.次に,隙間があることで,上下移動が生じてしまっている点.歩道から降りて,もう一度バスに乗らなければならない.
それから,ワンステップバスは車内に「ワンステップ」あり.ということで,物理バリアは取り切れていない模様.
しつこいようだが,海外には車両とバスとの間の隙間がほとんどないバスや,渡り板が自動で出てくるバスがあるので,日本のバスはまだまだだなぁ,と感じる今日この頃.これで日本のバスの進化は終わりか?
電車とホームの段差
交通バリアフリー法ができてから10年以上経過し,主要な駅やその周辺の歩行環境整備がずいぶん進んだ.お年寄りだけでなくベビーカーを押した人なども如実に増えた感がある.ところが,まちなかの街路が改善され,駅の構内が改善され,電車の中もバリアフリー対応になったのに,電車とホームの段差が残っている.
ラストワンステップ,である.
ようやく最近になって,ホームのかさ上げを実施したり,(たぶん保線時にミリ単位で徐々に調整して)車体とホームの間の隙間を最小にしたりといった取り組みが見られるようになってきた.
まだエレベータのような隙間は実現できていないし,渡り板が自動で出てくるような段階までは進んでいないが,一歩進歩である.
東北新幹線(昔のかっこいいの)
今は無きOTSの電車
大阪港トランスポートシステム,略称OTSという鉄道があった.線路そのものは今もあるが,鉄道事業としてはOTSは事業を終えており,今は大阪市営地下鉄の一部である.
大阪南港の港湾部分の鉄道・・・大阪市営地下鉄中央線の終点だった大阪港から先,コスモスクエアまでの実質的に地下鉄の延伸部分と,コスモスクエアから中ふ頭までの実質的にニュートラムの延伸部分とがOTSの営業であった.地下鉄やニュートラムに乗ると,あともうちよっと,というところで運賃が跳ね上がり,評判の芳しくない鉄道事業者であった.
建設費を運賃で償還,という明確な枠組みの下に「受益者負担」システムを作ったのだろうが,それは役所の都合で,客の利便は考えてなかった.地下鉄延伸部分・ニュートラム延伸部分はともに1997年に開業し,10年せずして市営に移管.今も線路そのものはOTSの持ち物であるが,めでたく通し運賃で乗れるようになった.
ユーザーのことを考えていなかったので消えた鉄道のお話し.まぁ,廃線になったわけではないけど.
なかなかできないFGT
あれ?何かいた!?
大阪モノレールに乗っていると,大阪の鳥飼というところにある新幹線の車両基地のすぐ近くを通る.
古い写真なので,懐かしい車両が多い.はじめて270km/h運転をした300系,今やのぞみ号で出会うことも少なくなった700系,ゆったりしていて乗り心地がよかった100系,それから,なんだあれ?何かいた.
これだね.いたいた,ここにいた.今から13年前の風景.浜松の車両整備工場.
試験運転とはいえ,営業線でリニアに近い速度を出していた.東海道新幹線はリニア建設でスピードアップされるが,その他の新幹線はこういう速度を目指して速度向上してくれないかなぁ.東海道新幹線では無理でも,それ以外の路線は,線形だけは300km/hとか350km/hとかにも対応できるんだけどなぁ.
今,この車両は名港にある鉄道の博物館で見られるとともに,米原駅のすぐ南側の鉄道総研の敷地内にも飾られている.