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夜行列車は欧州でも風前の灯火

この列車はまだ走っているのだろうか.5年半前のパリ行き.

車内(個室)はこんな感じ.

街に街に挨拶を…

ゴトゴトと一晩中走り続けて,到着.

夜間移動サービスは,この先,高速バスでしか提供されないんだろうか.学生の頃のスキーバスで懲りているので,勘弁願いたいところだが,かといって「新幹線+ホテル」とか「航空+ホテル」では値段も高いし,存外時間制約多いし.2-3度乗ったことのあるシュプール号(*)は,からだが格段に楽だったなぁ

(*)夜行スキー列車.20系寝台車に乗ったのは,後にも先にも1度だけ.

大気汚染対策で公共交通を無料化・自動車は規制

パリ、大気汚染対策の一環で公共交通機関の料金を無料化・自動車は乗り入れ規制

情報源: パリ、大気汚染対策の一環で公共交通機関の料金を無料化・自動車は乗り入れ規制 – BusinessNewsline

年に一度程度,ヨーロッパに出向くのだが最近気になっていたことがあった.それは,鼻炎の悪化である.

日本に比べて冷涼なので日本の夏の終わりに行くと丁度欧州は秋で,きっと花粉が飛んでいるんだろう,と,最初は思っていた.ところが年々訪れた際の鼻の調子が悪くなる.

ついには鼻をかむと血が混じるようになった.仕方がないので,今年からはアレルギー薬,風邪薬,鼻の洗浄器まで準備して欧州訪問.日本でもここまでひどくなることはないのにね.

今考えると,「クリーンディーゼル」などというものはなかったんだということだろうな.例の捏造発覚まで,欧州ではディーゼル車全盛だったわけだが,排出量が多かったのはCO2だけではなかったのだろう.

さてさて,ナンバープレートの末尾制限は記事のパリの他,留学生の話によると中国でもやっているそうである.あとは盆地で排気ガスのたまりやすいメキシコシティなど.

一時的には末尾制限と公共交通の無料化で乗り切れるかもしれないが,恒久的施策となると,市の入り口に有料ゲートを設けて,その収益を公共交通に突っ込むなんていう方法もあるかも.

日本でも自動車の制限の議論は時々浮上するが,未だかつて実現したことがない.渋滞対策や環境対策には一定の公共性があるのだから,ビビらずに実行すれば良いのだが,日本の政治家にもお役人様にも,その勇気はない模様.

 

レールパスの有効範囲

ヨーロッパに行くとき,例えば「ユーレイルパス」などを買ってゆくと乗り降り自由で大変楽である.

グローバルパスが一番制約が少ないが,その分値段も高い.訪問国が少ないときには2−3カ国だけ有効なセレクトパスなどを使って費用を節約することもある.

さて,今回の欧州調査は英国とドイツが主な訪問国であるが,英国からドイツに行く場合でこういう行程だとどうなるだろう.

Birmingham(英)→London(英)→[仏]→Bruxsells(ベルギー)→Köln(独)→Düsseldorf(独)

ユーロスターは英国からベルギーに行く便の場合はフランスを通過する.それからベルギーからドイツまで行くには当然ベネルクスを通る.

ということで,普通なら英国,フランス,ベルギー,ドイツの計4カ国分のレールパスを準備するか,パスとは別に列車を手配する必要がある.

ところが実は,パスは英国のパス(ブリットレールパス)とドイツのパス(ジャーマンレールパス)で済む.

Birmingham(英)→London(英)…これはブリットレールパスで乗れる
London(英)→[仏]→Bruxsells(ベルギー)…これはブリットレールパスを持っていれば格安でユーロスターに乗れる
Bruxsells(ベルギー)→Köln(独)…ここがミソ
Köln(独)→Düsseldorf(独)…これはジャーマンレールパスで乗れる

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「ここがミソ」と書いている部分は,最近になって特定の列車に限りジャーマンレールパスで乗れるようになったようだ.つまり,Bruxsells発の「ICE」だけジャーマンレールパスが(最近)有効になったようだ.(広島工大の先生が「発見」)

これも上下分離の一種の恩恵か?

なお,ドイツまでしか有効でないパスを使ってデンマークまで夜行列車に乗ったこともあるので,ここ以外にもパスの有効範囲の例外はいくつかあるようである.

時間が有り余っている&体力に自信のある人はジャーマンレールパスだけを使ってロンドンからドイツまで旅行する方法もある.

安全(?)地帯

日本の路面電車の設備で,「安全地帯」というものがある.事実上,路面電車の電停のことを指しているのだが,今となっては「いったい,どこが安全なんだ,こんな狭いホーム」と思ってしまう.

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まぁ,元々の「安全では無い地帯」がこういうものなので,確かに程度問題としては安全にはなっている.

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でも,こういうのをいっぺん見てしまうと,日本には安全な電停が無いんじゃないかと思ってしまうよね.

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(写真は,すでに紹介したミュールーズ)

輪っかを観察

フランスのミュールーズのLRTの電停の…輪っかの話である.

よくよく観察すると,やはり架線柱の機能はあるようである.

さて,この輪っか,面ごとに違う色が塗られており,こっちから見ると,緑色.

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反対側から見ると,水色.

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ちっとした工夫で,ずいぶん印象が変わる.

日本の路面電車でも,すぐにできそうだけど,やらないだろうなぁ.

 

実用オブジェ

日本の交通施設は質実剛健.コスト重視?

味も素っ気もないものが多い.

海外でLRTが導入されるとき,都市デザインが考慮されている,と紹介されることが多いが,例えばここミュールーズでは架線柱が輪っかである.あっ,いや訂正.

この輪っかは架線柱の機能は無いかも.

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日本だと,いろいろ理由が付けられてリジェクトされてしまう案だよね.

LRTでなくとも,日々使うものにはもっとエレガントさがあってもいいと思うんだが,どうかな.そこら辺が豊かさの実感にもつながると思うんだが.

駅の中の国境?

バーゼル駅までやってくる.ここはドイツやフランスと国境が接する国境の町だ.

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駅の中には,日本ではまず見ないこういうゲートがある.

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チケットとパスポートを準備して,手荷物検査のX線装置に近づいて,それらを見せようとすると…「行け」という.

ノーチェックだ.何のためにゲートがあるのか不明だが,国境はそこにあった.

なお,一部の列車は隣国から直通運転されており,車内でパスポートのチェックがあるかというと…無い.

ついでに言うと,このゲートの外側はホームがつながっていて,簡単なバーがあるだけ.

ナゾである.

ジュネーブ駅にもあり,そこもノーチェックだったかな.

地下鉄駅に見る文化の香り

ヨーロッパの地下鉄駅で時折感じる日本との違い.それは,文化の香りかな.

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要は内装が凝ってるわけである.

日本の地下鉄駅はとにかく安普請な感じになりがちだが,駅の周辺地域を感じさせる文化の香りのする駅が多い.「観光立国」を名乗るなら,これくらいのことはしてもいいよね.

上の写真はパリのメトロのとある駅に設置されていたステンドグラスである.…で,どこの駅だったかは失念.シテ島付近?

相変わらず複雑な軌道だな

パリのメトロだが,相変わらず足下の軌道がにぎやかである.これもひとえにゴムタイヤが付いているせいだな.

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外側から順に給電用の第三軌条.ただし,日本の地下鉄の第三軌条はホームから離れた方だけの片側にしかないが,ここは両側にある.線路に落っこちて触れようものなら感電死か?

次は一番目立っている走行路.車両にはゴムタイヤが付いているので,ゴムタイヤが走る部分が必要だ.わざわざ鉄製の走行路をマクラギに取り付けてある.

さらに内側が,ようやく通常のレール.鉄輪もあるのがパリのメトロ.ゴムタイヤを付けた方が乗り心地が良くて加減速も良くなると言うのがこのシステムの特徴らしい.確かに加減速は割と良いようだが,ここまで複雑にするほどのメリットがあるのかな? 鉄輪だけで十分じゃないのかと,毎度思う.

地下鉄,というよりは,地下も走る一種の新交通システムだな.

 

ここは駅でした

パリのオルセー美術館.広々としたドーム内の展示場は,かつての駅そのもの.

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「オルセー駅」の名残は,この大時計でわかる.

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駅だと言われて,あらためてエントランスを見ると,それっぽく見えるから不思議.

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この駅からどこに向かう列車が走っていたかというと,セーヌ川側の時計の下に答えが書いてある.

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「Paris-Orleans」つまり,ここからオルレアン行きの列車が発着していた.今は,オルレアン行きはセーヌ川に沿って5kmほど東に行ったAusterlitz駅になっている.

数十年前の時刻表を見ると,ちゃんと,このOrsay駅を出た列車はAusterlitz駅を経由してオルレアンに向かっている.(ということは,道路になっているセーヌ河畔は,昔は線路か? 加茂川沿いの京阪電車みたいだな.)

こういうのを見てしまうと,日本の駅って安っぽいの多いな,と思ってしまう.