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トランジットモールの定義について考えさせられる

エジンバラのPrinces Streetの様子.

奧から,公園,歩道,バス/タクシー専用レーン,バス/トラム専用レーン,バス/トラム専用レーン,バス/タクシー専用レーン,歩道,店舗.

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「トランジットモール」の定義に従うと,ここは公共交通と歩行者だけの通行を許した街路なので,トランジットモールである.しかも約900mもある.

Edinburgh

…だが,だ.

トランジットモールに期待される機能としては,公共交通をスムーズに通すだけでなく,歩行者の視点で市街の分断が解消されていること,自由に街路の向こう側にわたれること,であったはず.

ところがここは,歩行者の横断は信号のある交差点のみが原則で,しかもバス交通が多いもんだからなかなか歩行者用信号が青にならない.

これって,トランジットモール,なのか?

なんだか,単なる長いバスをBRTと称している某国の街路&交通部門が「これはトランジットモールだ」と言って真似しそうで,やだなぁ.

「快速鉄道」の現状

小浜市役所の側面にスローガンが掲げられていた「琵琶湖若狭湾快速鉄道」だが,現状ではこういう交通機関で結ばれている.

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概ね毎時1本のバスである.小浜線のダイヤを見た後に,このバスの案内を見ると,「こっちの方が優秀じゃないか」と思ってしまう.(終バス早いけど)

実際,公共交通を使って京阪神に出るには,直接バスで向かうか,鉄道との乗り継ぎならこのバスで近江今津まで出てJRに乗り継ぎということのようだ.

そして,これがその路線バス.京北町の周山バスターミナル行きのJRバスに乗った印象からすると「快適そうじゃないか」だ.

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ボディーに路線名まで入っているので,専用車両のようだ(シールかな?).ICOCAやPitapaも使えるみたいだ.

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鉄道なら敦賀乗換で約100分のところ,60分ほどで結ぶようだ.運賃もこっちの方が安いし,「鉄道にしてくれ」という気持ちがわからないでは無い.

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リアルな鉄道敷設は結構厳しそうな雰囲気だが,このバス路線を鉄道路線扱いにして切符も通しで発券して…などとバーチャルな鉄道支線に仕上げることはすぐにも可能だと思うが,東京の「お役所」は頭が硬いか?

 

この電停,ややこしいわけで

アウグスブルグ市街にある交通広場.中心繁華街では無いが,トラムやバスなど,いろんな路線が集まっており,ややこしい.

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上の見取り図の右上から図の中心方向を見た感じ.

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ちょっと引いてみる.自動車交通を禁止にしているわけでは無いので,車道もすぐ側にある.

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中心がわから最初の見取り図の右上を見るとこんな感じ.右奥が中心繁華街になる.

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見取り図の中心の三角形の広場の内側は売店や券売所になっている.日本の路面停留所には,路上営業の規制が厳しいせいかこういった店舗類は少ないが,欧州の大きなバス停・電停にはこういった施設が多い.

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再び,見取り図右上から中心方向.

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電停にはバスも発着するので,中心街へはこれに乗ってもOK.

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日本の路面軌道はバスと共用のところはほとんど無い(もしかして皆無?)が,客の利便を考えれば,こういうタイプの方が非常に便利である.

 

ガラパゴス交通システム

日本では,これを「BRT」と呼びたいらしい.

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どう見ても,「バス」だよね.

かつて鉄の塊に「お前は鳥だ,飛べるんだ」と何度も語りかけていると飛行機になったという漫才のネタがあった.

バスに「おまえはLRTだ」と何度も語りかければ,何万年か経過するとそうなるんだろうか?

(写真は,プラハのバス)

レールの上を走るバス

だいぶ前のお話.宇部線の電車に乗っていたとき,家族連れが困った顔で話しかけてきた.乗ったはいいが,どうやって降りるのかわからないという.

そこで教えてあげた.「この電車はレールの上を走るバスみたいなもんです.降りるには,前の方まで移動して,料金表見ながら運転席の横で料金支払って降りればいいですよ.」

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家族連れは納得して移動して降りていった模様.

バス会社にしろ,ローカル電車にせよ,客を増やしたいと思っているのなら,わかりやすい要所要所に大きく”電車(バス)の乗り方”を表示した方がいいだろう.

今のご時世,小学生高学年でも電車に乗ったことがないこどもが珍しくない.電車を動かしてさえいれば勝手に乗ってくれる,などと思ってはいけない.もう,そんな時代じゃないんだよね.

(写真は,福知山線を走る「バス」の料金表)

 

ナゾの交通規制

さて,この街路.横一文字の標識が出ているので,こちら側から向こうへは行けない.一方通行だ.

よく見ると,白色のポールが3本ほど並べられて,1車線つぶされている.

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じゃぁ,向こう側からこちらを見た場合はどうかというと

何と,向こう側にも横一文字の標識が出ている.これじゃぁ,この部分は実質的に通行禁止だ.

ただし,副標識がくっついていて,「SAUF BUS」と書いてある.つまり,バスだけが向こう側からこっちへと通行できて,それ以外の車両は通行禁止というわけだ.

日本ではなかなかこういう交通規制は見ないね.知恵がないというか,言い訳が多くて何もできないというか.

(フランスなので,規制を守ってないクルマも多そうだけど.)

ハブ&スポーク

数年前の話である.京都市右京区の山奥の高校に行ったときのお話.通常なら自家用車で行くことを考えるような場所だが,職業柄,何とか公共交通で往復できるかどうか検討した結果,JRバスを終点まで乗ってそこから地元の生活用のバス(京北ふるさとバス)に乗れば行けるということがわかった.

帰りはこのバス停から”ふるさとバス”に乗る.

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●印つきの休日運休のバス便が多いのは,通学バスを兼ねているからのようだ.本数が多いとはいいがたいが,結構がんばって運行させている方である.

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までバスが来るまでしばらくある.あたりを見渡すと…ん?

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ああぁ,やってるやってる.小学校の頃って,こんな感じだったよなぁ.

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そして,バスの時間になると上級生のかけ声で整列.「背の順に並んで…」だそうな.ということで,オッサンは列の最後にならぶ羽目に.

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数キロ走って周山のバスターミナル.ここから京都駅まではJRバス.1時間以上かかる.

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このバスターミナルには,地域一帯を結んでいるバスの時刻表が架かっているが,面白いのはほぼ同じ時刻に6〜7方面に一斉にバスが出発していることだ.経費を抑えるのなら,1台のバスを使って出発時刻と行き先を変えて運行させることもできるだろう.でも,ここは京都駅からのJRバスがやってきたのに合わせて一斉に各方面に出発させて乗換を確実にしている.もちろん,地域内のバスも相互にこの小さなバスターミナルで相互に乗り継げる.

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こういうシステムは,便数の少ない地域で有効なシステムだね.本数が少ないなら少ないなりの工夫がある.

あんまり有名ではないが,いい地域交通システムだ.(今も機能してるのかな?)
スイスの幹線鉄道システムも,基本的にはこれと同じ.

ナントの乗換拠点

よく,LRTを紹介する際には「電車とバスが同じ平面内で乗り換えられます」みたいな写真を示すことが多い.

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確かにそういう構造の拠点は多いのだが,もっと引きの構図で撮ってみると…駐車場併設だったりする.

交通拠点なので,自動車との乗り換えも当然,という発想かな.

ストラスブールの「鉄の男広場」も円形モニュメントのある広場の地下は駐車場だね.

大学の構内

日本ではまず見かけない大学の設備が「構内を走る路面電車」である.

日本でも最近はたまに「構内を走るバス」は見かけるようになったが,路面電車はまだ見ない.

この大学の構内には…

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写り込んでいる建物は,大学の施設である.

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電停からまっすぐ進むと,校舎,という感じか?

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時折,構想としては日本でも聞くんだが,まだ実現した大学はない.

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写真はボルドー大学の構内.電停が5−6箇所ある.

バス逆行レーンという専用レーン

大学の交通系の教科書には,「バス逆行レーン」というのが載っていることがある.

バス専用レーンの一種なのだが,通常の自動車用の車線とは逆向きに設置されているというのがミソ.

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こんな感じやね.逆にすると「専用」であることを無視してこのレーンを走ろうとする輩が激減するというのがミソやね.正面衝突したくないから.

この程度のことは日本でもできるハズなんだが,やらないね.言い訳ばっかりしていて,何もやらないね.日本て.

写真はフランスのトゥールーズ市内.