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緊急事態宣言発令時の鉄道運転計画

ようやく緊急事態宣言発令へ.鈍いなぁ,遅いなぁ.

まさか事前に想定準備してないということはないと思うが,緊急事態宣言発令時における鉄道の運転計画を考える際には,まず次の2つのどちらなのかを考える必要がある.

    1. 鉄道を使った都市への流入制限なのか
    2. 需要減少に対応する供給量の合理化なのか

B.しか考えていない鉄道会社は論外として,A.ならば,さらに2つの観点から検討する必要がある.

    1. 鉄道車両そのものの輸送能力を絞って,輸送できなくすることによる流入制限
    2. 駅の処理能力を絞って,結果として輸送できなくすることによる流入制限

a.だとすると,具体的方法としては減車か減便である.要するに積み残しを発生させて輸送できなくすることで結果として都市への流入を制限することになる.だが,伝染病対応において積み残しを発生させるほど電車を混ませることは適切では無い.

b.だとすると,駅の改札口を閉めたり,一部の駅そのものの営業を休止したりといった方法で制限をすることになる.駅の改札を閉める方法はラッシュのひどい駅のピーク時には行われている方法であり,高速道路のランプを閉鎖するのもこの方法だ.だが,駅構内や駅周辺が混雑するので,やはり伝染病対策としてはあまり適当では無い.一部の駅の営業をやめても隣接駅が混むだけなので,あまり有効では無い.

ということで,減便等は伝染病対策としては得策では無く,最初から客が駅に向かわないようにするのが肝要である.一種の交通需要管理やね.程度の差はあるが,新幹線や特急列車も同じようなことになる.

    1. 北京の地下鉄でやっていたような「予約制」にする.
      できれば,乗車列車と乗車位置の指定
    2. マイナンバーなどのIDや定期券の番号の末尾の偶数奇数による制限「末尾制限」にする.
      (中国やメキシコなどの自家用車の制限方法?)
    3. 定期券の使用を停止し,切符を販売する.ただし枚数制限.事前に配給切符を配布するという方法も考えられる.
      (太平洋戦争の戦時中の列車?)
    4. 定期券の末尾により,乗車時間帯を制限して車内の密度をコントロール.
      (強制時差出勤)

「お願い」ベースでは,うまくいかないと思う.

※減便せずに,とりあえず全便を各駅停車にして空気を頻繁に入れ換える?
※「お願い」ベースのテレワークだと,やはりあまり効果は無い模様.今日も皆さん通勤平常運転.ええのか?
※緊急事態宣言時に「企業家の皆さん,在宅勤務は従業員の命を守る行動です.雇用主はそのことを肝に銘じる必要があります.」くらいは言わないと屁のカッパの模様.
※労働組合が「雇用主は従業員を危険にさらしている」と騒がないのが不思議.

※大阪の地下鉄がやっちまった模様

※さすがに乗車効率20%を切ったら減便してもいいと思う.

見直される貨物列車

国交省によると、18年4月の貨物自動車運転手の有効求人倍率は2・68倍で、平均の1・35倍を大きく上回る。ドライバーが確保できないことから、鉄道や船舶の輸送へシフトしているという。

情報源: 神戸新聞NEXT|神戸|見直される貨物列車 背景に環境配慮、ドライバー不足 かつては不要論も

…とは言え,貨物列車が走る在来線のインフラはあまり設備投資がされていないのが実態であり,リンク先のような非常時における輸送ルートを確保するにはいくつかの懸案事項がある.

  1. 貨物列車を運行するために必要なレベルの在来線設備は,必ずしも旅客運行に必要なわけではない.ということで,その設備維持の差額分を公費で補填するなどする必要がある
  2. 単線区間の交換設備や複線区間でも待避設備を設けておかないと,足の遅い貨物列車を運行しにくかったり,列車遅延時の対応がしにくい.旅客主体の鉄道会社に任せておくと,固定資産がかかるのですぐ撤去してしまう.税金の部分を含めて,維持費を公費で補填するなどする必要がある.
  3. 日本海縦貫線や山陰線などでは,単線,急曲線,勾配などの難所があったりするが,放置しても改善される見込みはない.かといって,貨物会社が改良できる力も無い.ということで,公費による路線改良は必要.これにより輸送力アップと輸送の信頼性(遅延耐性,悪天候耐性など)が向上.
    • 我が国の在来線改良メニューはかなりしょぼいが,難所区間をバイパスするようなトンネルを青函トンネル方式(スーパー特急方式)で(法的には新幹線の部分整備として)建設するという方法はある.
    • この方法なら,全線着工の難しい日本海側での新幹線整備に部分着手できるとともに,貨物列車の輸送力向上,既存の在来線特急の160km/h程度までのスピードアップが実現できる.
  4. 青函トンネルや関門鉄道トンネルが結構老朽化しているので,堀直し必要かも.
  5. 非電化区間と電化区間を直通運転できるような機関車の開発(英国Class 800の機関車版)と運用.電化路線間に短い非電化区間を挟んで運行するようなケースや短い非電化の支線に乗り入れることを想定.
  6. 特急貨物電車の交直流対応版の開発(俊足化).
  7. 貨物列車へのLoad,Unloadの拠点の性能upが必要.末端部分はトラックへの依存が続くので,異なるモード間の接続を容易にするとともに,倉庫機能も必要かも.インターチェンジ付近に最近増えているEC物流倉庫の鉄道版?
  8. 在来線による貨物輸送の速度には限界があるので,(重量物は難しいが)軽量で高速性を要求されるようなものは新幹線インフラを使った輸送も必要.

…といった辺りか?

いずれも,放っておいても自由経済メカニズムが解決してくれるようなものではないので,政府の主導的な政策実施が必要ですね.

米公共交通機関に250億ドル_新型コロナ対策で

トランプ米政権は2日、新型コロナウイルスの感染拡大によって深刻な影響を受けている公共交通機関に対し、総額250億ドルの緊急支援金を交付すると発表した。

情報源: 米、公共交通機関に250億ドルの支援金交付 新型コロナ対策で – ロイター

自動車社会で公共交通は影が薄いと思われている米国でさえ,米国ですら,米国だに,新型コロナ対策で支援するらしいぞ.

いっぽう,東洋の某国は地方の鉄道会社に経営状態がよろしくないのは「オマエの努力が足りないからだ」怒っている模様.
まさに「Too Little, Too Late」
現政権は国民の生命と財産を守れるか

パンデミックへの国内準備・続^7(換気悪い密集空間?)

政府は、密閉空間など換気が悪く、人が密に集まって過ごすような場所が集団感染の共通点と判断。こうした場所を避けるよう国民に呼びかけた。

情報源: 「換気悪い密集空間を避けて」 感染場所の特徴公表:朝日新聞デジタル

詳しくは,厚生労働省のこのファイル参照だが,避けるべき場所の特徴としては…

      • 換気が悪く

それって,もしかして通勤電車やないか.その特徴は満員の通勤電車.朝の快速電車とか急行電車は停まる駅が少なくてなかなか扉が開けへんのよ.窓開けるやつなんかおらへんし,空気がよどんでんのよ.

      • 人が密に集まって過ごすような空間

やっぱり,電車やないんか.朝の通勤時間帯とか終電間際のやつとかギチギチやねん.ドアの近くとかやと鞄を手ぇから放しても落ちへんくらい混んでんのよ.後ろのおっさんの吐息が耳元にかかって気持ち悪いんよ.

      • 不特定多数の人が接触するおそれが高い場所

それって,通勤電車やないんか.友達どうしとか家族連れではあんまり乗らへんで.毎日同じようなおっさん見かけることには見かけるけど,名前も知らへんし,どこに住んでるんかも知らんで.隣に座ってる姉ちゃん眠りこけてワシの肩に寄掛かってくるけど,どこまで行くんか知らんで.それって,やっぱり通勤電車やろうが.

どうする? 学校は休校にしたけど,通勤電車はそのままやで.通勤電車は経済活動に影響があるからウイルスは忖度してくれて感染せえへんのかぁ? そんなウイルスおらんやろぉ

※乗客に窓開けを呼びかける鉄道会社が出始めた模様

パンデミックへの国内準備・続^6

ただいま東海道新幹線乗車中だが,金曜なのにエラく空いている(昼過ぎだからか?).途中駅からの乗車も少なく,次は新横浜という時点で座席の埋まり具合は4割弱か? 都市間交通の旅客流動はかなり減っているかも.新大阪駅のコンコースも客が少なかったし,昼飯時だったのに食堂も空いていた.

※北海道-首都圏間の航空もガラガラらしい.東海道新幹線の客数は全体で-15%らしい.その割には,相変わらず山手線も京浜東北線も昼間から相応に混んでいて,新型コロナネタの愚痴というか談笑も漏れるなど,特に緊張感はなさそう.ヤバい培養空間は残存中.首都圏のような人口密集地帯で感染が蔓延すれば,致死率低くても阿鼻叫喚の様相になりそう.(4000万人×感染率10%×致死率1%=4万人死亡)

昨日小中高校に対して休校の要請が出たが,予想通りというか,大騒ぎである.「前もって予告しておけ」的批判が多いようだが,こういった中止要請が出る可能性は十分あったので,自身が関わる事態になることを想定していなかった教育機関等が多かったということだろう.政府に対しては”後手後手だ”とよく批判があるが,現場である各教育機関も後手後手である.

※休校対象外である保育園園長の話によると,「保育士来ねぇ〜!」「行政からガンガン電話かかってくる〜!」「保護者からもガンガン電話かかってくる〜!」らしい.

さて,次なる教育機関に対する予想される「衝撃波」は,このまま休校の要請が継続し,授業再開が5月のゴールデンウィーク明けになる可能性である.感染拡大の封じ込めに失敗すれば,十分あり得る.

中国の武漢が閉鎖されたのが1月下旬.1ヶ月を経過して湖北省以外では活動再開の兆しがあるものの武漢の閉鎖はまだ当面つづきそう.来月半ばまで閉鎖されたとすると,閉鎖期間は2ヶ月近くになる.

日本で学校休校が3月からとして2ヶ月ほど休校し続けざるを得なくなるとすると,GW付近まで休校ということになる.最悪ケースとしては十分あり得る話である.

そうなった場合の年中行事および授業スケジュール等について,学校関係者はそろそろ検討を始めるべきかもしれない.

※日本の新型コロナ死者数(クルーズ船含む)の推移を,y = 0.0618x2 – 0.8552x + 3.7862(R² = 0.9622,xは2/13を1とする日数)で近似すると,このままの推移では3/27頃に100人に達し,4月末には340人くらい.
※(3/1追記)日本の死者数(船含)は12人になったが,y = 0.0559x2 – 0.7334x + 3.2583(R² = 0.9778)で近似すると,3/29頃に100人に達する.中国の場合,概ね死者10人を超えたあたりから爆発的に死者数が増加し,2週間ほどで500人以上に達したので,応急で休校措置をとったのはタイミング的にはGJ.ただ,混雑した通勤電車はあまり解消できていないので,次なる対策は何らかの強制的な通勤電車対策.「時差通勤してね」「在宅勤務してね」程度ではあまり変わらないかも.相変わらず “致死率低いから大騒ぎするな” と言っている声の大きな有名人が少なからずいるが,この肺炎は感染力が強力なことがわかっているので,声の大きさに惑わされると死ななくてもいい人が千人単位万人単位で死んでしまう可能性あり.

※その後,「軽症者は家で寝てろ」と言っていた声の大きな人は,自身の微熱でPCR検査を受けて自身が第一線で仕事していたときに削ってしまった医療リソースを消費してしまった模様.まぁ,非難はしないよ.人間ってそんなもんだもの.その程度だもの.

パンデミックへの国内準備・続^5

新型コロナ対応で乗車制限をする場合の新幹線や特急の座席指定の売り方.
新幹線普通車のシートピッチは前後方向は約1m,座席間は0.5m弱,通路幅は0.6m程度のようなので,人と人との間を2m程度空けて座るならこういう感じか? もちろん全席座席指定.

◆◇(通路)◇◇
◇◇(通路)◇◆
◆◇(通路)◇◇
◇◇(通路)◇◆

乗車効率は特急の場合で約25%,新幹線で約20%.クロスシートの近郊電車もこんな感じか?

通勤通学電車が問題だが,私鉄を含む在来線型車両の場合,車両の幅が2.8〜3m,車長が18〜20mで,ロングシート車の場合,向かい合わせで座るとすでに2m程度の間隔になるので,こういう感じか?

◆◇◇(ドア)◆◇◇◇◇◆(ドア)◆◇◇◇◇◆(ドア)◆◇◇◇◇◆(ドア)◇◇◆
---◆-(通路)-◆---(通路)--◆--(通路)---◆-(通路)-◆---
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1両あたり20人くらい.立ち席も位置指定.非常用の換気窓全開で.

政府は国民の生命と財産を守れるか?

※すでに日本国内で検査のキャパを超えている模様.すでに感染症用のベッドのキャパも超えている模様.「負け」確定は近いのか?
※中国の死者数がまた大幅増.あかん.中国以外も死者が増えてきたので,増減の分析難しくなってきた.

基本方針の素案” では「重症患者重視」らしい.軽症者は家で寝てろという方針だが,確かに思惑通りならば拡散の機会は減る.だが,本当に軽症で済むのか重篤化の入り口に立っているのかは一般人にはわからないので,有効には機能しないんじゃないかな.この方針は武漢市と同じ方針だな.軽症者は通常治療で治癒という報告もあるようだが,それは事後の結果論であって,目の前の患者が重篤化するか否かはドラえもんのみ知る話である.

それから,一般人の日常活動を制限するつもりはなさそうなので,感染症の拡散はこのまま進行するということになりそう.”不要不急の外出は控えて人混みには近寄らない云々” の呼びかけをしたところで,「不要不急」ではない用事で動いていると思っている人が大半なので,感染拡大に急ブレーキがかかる見込みはなさそう.客観的基準や不要な目的を仕分けして明示しないと外出行動は止まらないよ.(震災後の渋滞と同じ)

特に学校関係は「混雑した交通機関に乗車」「(ほぼ)時差通学できない」「密室に大勢長時間」「教室では教員か生徒がほぼ必ず口を開けて音声発生」「しゃべりながら昼食」「生徒同士が至近距離でコミュニケーション&接触」「自分は大丈夫だと思って養生しない若者集団」「欠席すると進学に不利になるので無理して登校」「公衆衛生の知識や経験が乏しい集団」「大勢いるので自覚症状のないキャリアが隠れている可能性」「そのまま家庭にお持ち帰り」など,”ヤバイ条件のオンパレード”なので,「負け」確定は近そう.

※(2/27追記)小中高校が全部休校になる模様。なお、放っておくと街に繰り出してしまう模様。
※(3/5追記)やはり早めにやってきた春休みを堪能しているガキんちょが少なからずいる模様.
※(3/6追記)「m」の店内が平日の昼なのに,ガキんちょだらけだ.「m」の店員もマスク付けずに応対してるし,スマイルはいらんから何とかしてくれ.ヤバいぞ.

北海道等で学校関係者が罹患しており,世間では生徒に感染しないかどうか心配していると思う.しかし,可能性としては自覚症状の無い健康そうな”キャリア”の生徒→免疫力の低い学校関係で働く人に感染,と考えた方がすっきりとロジックが建てられると思うんだけど,学校等の集団感染状況の監視だけでは感染拡大防止は不可能では?

今回のウイルスは「自覚症状の無い(or薄い)キャリアの存在 & 長い潜伏期間」が特徴のようなので,集団感染が発覚した時には,すでに手遅れだと思う.

 

パンデミックへの国内準備・続^4

もはや中国の死者数増加は,日本国内では話題になりにくくなっているが,若干増加はマイルドになったものの毎日100人以上亡くなっている状態である.

日本国内でもあちこちで新規の感染者が見つかる状態であり,1週間以内に感染ルートを追うのが不可能になるだろうと思う.

こうなると感染拡大を防ぐ方法は半ば強制的に人と人との接触機会を減少させるしかない.集会等を主催者の責任で開催/中止の判断してねと言うだけでは防ぎきれない.お役人の頭の中ではこれで防げることになっているんだろうか? あれだけ強権的に封鎖しまくっている中国でもひどい状態なのに,強権発動が難しい日本ではどうするんだ?

集会等の人混みが生じる催しの開催条件を「人と人との間隔が○m以上,全体での人数が○人以内,継続時間が○分以内,換気は○分ごと」などと明示しなければ,公衆衛生の専門的基礎知識がない人たちが正確に判断できるわけがない.感染拡大が発覚した後で「ほら,言った通りにしていないから拡大したじゃないか」などと言っても,あとの祭りだ.

交通機関についても,国内の感染状況がどのような段階になったらどの交通機関を止めるのか,どの交通機関をどのような方法で乗車制限をするのか,などのわかりやすい基準数日程度内で決めて示し,国民に準備を促さないともう間に合わないんじゃないの?

会社等の事業所についても「経営者の自己判断で」では良好な公衆衛生を保つのは難しいはずだが.社畜状態が標準の日本の多くの企業では「出勤は社員の自己判断で」などと経営者の判断を避けて従業員に押し付けて,結果として何も有効な策が実現しない状態になりそうだ.

学校についても授業休止の条件を明確にして,今月限りで春休みに突入させたほうがいいのでは? 卒業式や入学式も開催するかどうかを考える時期に来ている.新年度の授業開始時期はどの程度遅らせることが可能だろうか.夏休みを潰せばGW明けくらいまで延期も可能ではないか? 授業日数が足らないのなら,2020年度限定で「休日」の返上,半ドンの復活でさらに半月分くらい捻出できないか? (初動の失敗で,もはや「オリンピックがー」と言ってられる時期は過ぎてしまったんじゃないかな)

中国で初の死者が出てから100人死ぬまでは約3週間,1000人死ぬまでは約1ヶ月,さらに1000人増加して2000人に達するのが約5週間目,約6週間目で累計2500人になろうとしている.

日本では初の死者発生からまだ1週間ほどだが,中国でも1週間程度までは死者数は2〜3人程度だった.もしかして,この国の政府も国会も,何も判断できない状態に陥っているんだろうか? ”インバウンド客” が気になって何もできなかった現政府は,第二第三の過ちを冒すのか? (経済失策も含めると第四,第五の過ちかも) 国民の生命と財産を守れるか?

※新型肺炎は国家公務員には忖度して感染しないらしい.すごいな.科学的な判断能力が欠乏しているんだな.当事者意識が無いってのはエリートの要件を欠いてるんだが.(→その後,ポロポロと感染者が発覚した模様で,当事者意識はなかった模様.)
※テレビでは次から次へと感染者がみつかった速報が出るようになってしまった.

※(追記)相変わらず「季節性のインフルエンザでも感染者が毎年多数出て,死者も出ているので,慌てるな」というような旨のことを言っている政治家がいるようだが(今日23日だけで二度見た),季節性のインフルエンザは抗体を持っている人が少なからずいるので感染の規模が一定レベルで止まるのに対し,新しい感染症は誰も抗体を持っていないので,放っておくと際限なく感染する.感染者数が医療機関のキャパを超えたら,そこから後は放置状態&やられっぱなしになるので「負け確定」.同じじゃない.指導者層の認識としては大きな誤りである.

「軽症者は医療機関に来るな」という医療関係者もいるが,軽症なのか,死に至る病の入り口なのか判断できるのは医者だけである.(特に高齢者や持病のある人&その家族は)心配なので,結局は医療機関に押し寄せる.最初から感染させないようにすることが最重要だ.

※(追記)2/23現在,日本での死者4名(初の死者確認から11日目).ちなみに,中国で死者4名は初の死者確認から12日目.中国はここから1週間ちょいで死者100人に達した模様.
※日本人お断りの国がで始めた模様.

パンデミックへの国内準備・続^3

2月や3月は通勤以外の移動が多く,新型肺炎が拡がりつつある今日この頃,あぁやだなぁ〜.

かつて東北の震災の後,発電所事故の際に「直ちに影響はない」という言葉の裏にいろいろと ”隠し事” が一杯あるのを感じてイヤな気分だったが,今回もそんな感じなのか?

https://www.youtube.com/watch?v=W3X3RSmf7ds&feature=emb_logo

(…削除されちゃったよ.代わりに “偉い人” がいろいろアピールしてる.死者出ちゃったんで,もう遅いけど.)

その客船から本日以降多数の客が市中に解き放たれたわけだが,海外の祖国に帰った人々は祖国で再び2週間の観察期間を迎えるのに対し,そうではない人はそのまま日常生活に入るわけやね.

この動画を見た後だと(人権がー,とかいう話はあるものの),「うーん,ええのか?」と感じてしまう.

日々観察している死者数であるが,やはり2000人を超えてしまい,「死者増の増加」が幾分マイルドになったとはいえ,まだまだ二次式や三次式で近似するのが適当な状態.

初の死者から「マイルド」になるまで約1ヶ月.そこから概ね沈静化するのにさらに1ヶ月,最終的な死者数は3000人くらいか? 同じ推移とすると,日本では卒業式シーズンに阿鼻叫喚状態で,そのまま入学式入社式シーズンに突入.概ね沈静化するのはGWくらいか? 隣国の要人の訪問は厳しそうだが,管理が理想通りなら五輪は何とかという感じか?

学内でも,「多人数が集まる集会やイベント等どうする?」という話になってきている模様.

厚労省は「テレワークや時差出勤」と言っているが,首都圏ほどの密度だと時差出勤しても電車内での人と人との間隔がさほど離れるわけでもないので,焼け石に水じゃないかな.(みんな時差出勤すると,別の時間帯に混雑のピークが移動するだけでは?)

#国会中継聞いてると,ようやく桜じゃない話に入った…かと思ったが,誰某が会議に出てたかどうかを追求するというアホな展開に突入.もういいから,具体的な対策の話しろよ.まもなく日々死人が発生するかもしれないという状況なのに.東京という都市は,斯くも危機感を感じさせない,つまりコンディションが整えられすぎた都市なんだろうな.
#(追記)クルーズ船でも死者発生.このまま中国の1ヶ月遅れの推移をたどるのか? もしそうなら,今後1週間は日々数名,そのあと1週間は日々10-30名ずつ死者増加し,3月になる頃には3桁か?
※(追記)桜の次は「コネクティングルーム」らしいが,野党の先生方はコネクティングルームの部屋間の扉が常に解錠されているとは限らない,ということに気づいてないかも.ホテルが鍵を締め切り操作すれば,単なる2つの別々の部屋にもできるのが「コネクティングルーム」(*).そうでないと,隣の知らないおっさんが入ってくるかもしれないので,怖くて寝てられない.隣同士で行き来できるように開けてもらえば1つの大きな部屋.そこがスイートルームとの大きな違い.国会で突っ込むなら解錠されていたことまで押さえておかないと証拠不十分.海外のホテルでは隣あうツインやダブルの部屋が「コネクティングルーム」になっているのは珍しくないし,複数名での出張の際には同行者が隣同士の部屋にしてもらうようにチェックイン時に頼むのも珍しくないゾォ.詰めの甘い質問に時間を費やすより,もっと大事な話があるだろ.死人がで始めてるぞ.
(*)ドアが二重になっていて,ドア間が超短い廊下になっている場合もあり.こっち側とあっち側のドアがともに部屋側から開けない限り1つにはつながらないようになっている.あと,「ツインがー」とか「ダブルがー」とか騒がないこと.欧米だと旧市街の古い安宿でもない限り,シングルのベッドしかない部屋の方が珍しい.

 

パンデミックへの国内準備・続々

ついに日本でも新型肺炎の死者が出始めた.感染経路も明確では無いので,既に市中にウイルスが広まっている可能性は高いかも.

中国の公式な発表では初の死者は1月初旬.つまり,わずか1ヶ月ちょっと前だ.その後のなりふり構わぬ封鎖,隔離策を講じたにもかかわらず累計の死者数は1500人近くになった.(下の図,横軸は1/1からの日数,縦軸は死者数累計)

中国の公衆衛生の水準が…医療の水準が…封鎖方法が…などという話はあるものの,何もしないとなりふり構わない対策をしても同じような推移をたどる可能性はある.つまり,日本国内でも来月末頃には1000人以上の死者が出ている可能性があるということだ.10分の1でも100人以上死亡だ.今月末には海外諸国から「日本人の入国禁止」のお達しが出ても不思議ではない.

予防方法がインフルエンザと同様だとすると,多人数が一堂に会する機会を減らすとともに,唾液や飛沫等への接触機会の減少が必要であり,考えうるのは…

    • 学校の休校,コンサート・演劇・映画等の中止
    • 修学旅行の中止,研修会の中止
    • 講演会,集会等の中止
    • 試合や競技会の中止
      • どうしても実施するなら無観客試合
      • オリンピック等の世界大会はなおさら要注意
        • 世界中にばらまく可能性あり
    • レストラン等での店内飲食の中止(持ち帰りのみ)
      • 宴会中止,パーティー中止,花見中止?
    • テレビ会議の推奨,在宅勤務の推奨
    • 工場やオフィス等の閉鎖
    • 鉄道の「乗車制限」
      • 通勤列車1両あたり乗車数を20-30人程度に
        • 密室防止のため,空調の停止と非常換気窓の開放,長時間停車時の半ドア停止(JRWなど)
      • 特急列車1両あたり乗車数を15-20人程度に
        • 全列車全席指定席,乗車中の席移動禁止
      • 新幹線1両あたり乗車数を20-25人程度に
        • 全列車全席指定席,乗車中の席移動禁止
    • 航空便の搭乗制限
      • 定員の1/4程度を搭乗数の上限に
    • バスの「乗車制限」
      • 1両あたり10-15人程度に
      • 窓を開けたまま走って密室にしない
    • 通勤鉄道であっても乗車を予約制に
      • あるいは,個人番号の末尾2桁で制限 
        • 駅で大人数が待機しては意味が無い
        • 不要不急の移動は制限
    • マイカー通勤の推奨
      • 家族以外は相乗りしない
      • 駐車場が確保できる場合のみ
    • 「超」時差出勤
      • 勤務時間帯を広げ,職場にいる平均人数を減らす
    • 店舗への入場制限
      • 多人数が同一店舗内にとどまるのを防ぐ
    • 疎開の検討
      • 人口の一時分散で接触機会を減少

実際にどの程度計画が進んでいるかというと,例えばJR西日本では(インフルエンザを想定したものだが)業務体制についての取り決めはしているようだが,具体的に何をどうするということまでは判然としない.(JR東も同様)

相変わらずSARSよりも致死率が低いとか,豚インフルエンザの時は日本の感染率は低かっただとかを論拠に高をくくっている医療関係者が少なくないようだが,いくら日本の公衆衛生水準が高くて,医療機関の水準が高くても,医療機関の処理できる人数を患者数(あるいは患者疑い者)が上回った時点で放置せざるを得なくなるので「負け」である.

感染力は強いが持病等が無ければ軽症だから大丈夫,などと言っている医療関係者もいるが,裏を返せば軽症者がキャリアになって高齢者や持病のある人たちが多数犠牲になる可能性があると言うことだぞぉ.

だいたいやねぇ,googleで「パンデミック_鉄道」のキーワードで検索すると当サイトが最初に出てくる時点で,この国の準備態勢が残念な状態であることが証明されてしまっているぞぉ!

※(追記)2/15現在,死者数は中国外含めて1522人.三次式y = 0.0379x3 – 1.0817x2 – 0.3747x + 135.11(xは1/1を1とする日数)で近似したときのR² = 0.9999である.「中心地」から日々一定の速度で外側に拡がっていった場合,面積は距離(日数)の二乗に比例するので二次式で近似できるはず.外に拡大するとともに,中心から順に沈静化すれば面積は距離の一乗に比例するはず.だが実態は,三次式が一番合っているようなので,立体の体積が日々膨らんでいるような状態.つまり「感染の中心地」自体が増加中ということ.明日は1663人か? 死者数1000人に達するまでの時間は約1ヶ月だったが,そこから2000人になるにはわずか1週間.1万人超は3/15頃,5万人超は4/29頃,10万人超は5/28頃,オリンピック開始頃には27万人超という勢いである.
※(追記)現状程度の対策で防げると思っている人たちの頭の中身がおめでたい.大本営発表によると致死率2.5%らしいが,感染率については,WHOがいずれ世界の2/3が感染するかもとか言い始めている.日本の人口1.2億人×2/3×2.5%=200万人(太平洋戦争の戦没者数級).感染率が1/10 &致死率も1/10でも2万人が死亡するんだが(東日本大震災級).大災害が起ころうとしているのに,悠長すぎる.
※(追記)2/16現在,中国外含めて死者1668人.明日は1814人か? 死者数推移の増分(微分値)はプラス,2階微分も移動平均とるとプラス,3階微分の移動平均とると数日前からややマイナス.
※さっきTVで元政治家のコメンテータが「粗い検査でいいからさっさと検査しろ」的な発言してたが,今のところPCR検査しか方法が無いからそうしてるんじゃなかったけなぁ.(→もしかしてレントゲン撮れという意味かな.それって自覚症状があるレベルじゃないとわからないんじゃ無いかな.)
※(追記)2/17現在,中国外含めて死者1775人.明日は1950人か? いちおう増加が鈍ったが,これまでの推移でも3-4日増加したら1日減というパターンが繰り返されているので,しばらく様子見.昨夜になってようやく日本政府も重い腰をあげた感があるが,もう国内での急速拡大は防げないだろうな.来月末頃には日本でも死者数が数百〜千人くらいになっているかも.花見の話ばかり国会でしている輩は間接的に何人の人間を葬ろうとしているのだろうか?
※(追記)2/18現在,死者1873人.数式による計算値との乖離が大きくなり始めた.本当に減ってきているのかは,もうしばらく観察必要そう.そろそろ三次曲線からロジスティック曲線での近似に変更した方がいいだろうか? 明日あたりに2000人になるか,それともさらに増加がマイルドになるかで判断できそう(大本営発表が正しいという前提だが).

※(4/末追記)その後の日本の日々の発表数から考えて,中国についてはやはり数字がきれいに数式に乗りすぎだな.発表される数字がほとんど信用できないかも.

パンデミックへの国内準備・続

肺炎の拡大が中国で止まっていない.公表されている数字が真実かどうかさえよくわからないが,日々の死者数を3次式で近似するとR2=0.9999という,まるで数式の計算結果を公表してるかのような状態である.趨勢が衰えなければ,この式によると半年後には30万人の累計死者数になる.

さて,今のところ日本国内では爆発的拡大には至っていないが,準備は必要である.人と人との間の感染は飛沫感染のようなので,口から口へ.人の噂のようなものなのかもしれない.人の噂は75日で収束するらしいが,流行病はいかに?

…と思って,ネットで調べてみると,こういうシミュレーション結果とインタビュー記事があった.URLにGISという文字があるので,GISソフト関連の記事だろうか.インフルエンザの拡大と収束に関するシミュレーションである.

これによると,何もしないよりは学校閉鎖をした方が患者数が少ないものの,収束は若干遅くなり,学校閉鎖に加えて外出自粛が行われた場合は患者数は少なく,拡大が緩やかな分収束は遅いとのこと.地理的に広まってしまったあとでは都市封鎖はさほど意味が無いとも書いてある.

さて,新型肺炎が日本で流行し始めたらどうするか.

学校閉鎖…つまり大人数が一堂に会する機会を減らすということなので,類似の対策としては集会,会議,コンサート,映画鑑賞などの中止.長時間室内にいるという点では長距離列車や長距離バスも運行中止か? マスクをしていれば短距離のバスや電車はOK? 電車1両あたりの乗車人員を20人程度に抑えながら,人と人との間隔を2m程度以上に保ちながら運行という方法もありそう.どうしても移動したい人は自家用車推奨,という世界か?

#オリンピック無観客試合という話も出始めた模様.

外出自粛…自宅学習,在宅勤務,外食中止,対面販売禁止,あたり? 人口密度が小さい方が人と人との接触機会が減るので,「疎開」というのもアリなのかも.ただし,感染していないことが条件だが.意識の高い企業だとBCPの一環としてパンデミック発生時のマニュアルが策定されているのかも.

国土交通省には検討をしようとした形跡があるんだが,具体的な交通事業者等向けのマニュアルのようなものはなさそう.

#二次式では,日々少しずつ上方にずれてゆくので,今日から三次式で近似してみる.死者数yは,1/1を1日目とする日数をxとすると,1/22以降の死者数(累計)は次の式で表せる.「y = 0.0217x3 + 0.4453x2 – 47.468x + 608.19」なおR² = 0.9999である.本日までの死者数は中国以外を含めて634人.明日は723人か? この趨勢では,死者数1万人は3/19頃,5万人は5/11頃,10万人は6/14頃,50万人は10/12頃である.なお,そもそもの死者数の発表値が真値であるかどうかはわからない.

※(追記)2/8現在.死者数は724人(中国外含む).三次式による近似ではR² = 0.9999のまま.明日は813人で,予想通りSARS,MERS超えか? なお,日々の”増加数も増加中”で,こちらは二次式で近似した方がいい状態.「加速度的」という言葉があるが,加速度的なのは二次式で表現できる場合を言うので,死者数増は「加速度的」よりもひどい状態の模様.このままの状態では,オリンピック開会までに死者数約20万人.
※(追記)2/9現在,死者数は813人.R² = 0.9999のまま.予想通りSARS超え.湖北省では日々の増加数が落ち着きつつあるとは言うが,「湖北省では」なので,全体としては増加の歯止めはかかっていない.明日は907人か? そろそろ日々100人ずつ増えるようになるかも.
※(追記)2/10現在,死者904人.R² = 0.9999のまま.明日はついに1000人超えの1007人か?
※(追記)2/11現在,死者1013人.日々の増分が100人を超えた.R² = 0.9999,明日は1120人か.2000人超は1週間〜10日後.
※(追記)2/12現在,死者1112人.R² = 0.9999,明日は1232人か.落ち着きつつあるという報道もあるようだが,死者数はまだ3次曲線,日々の増分は2次曲線で近似するのが適当な状態.
※(追記)2/13現在,今日はなんだか発表が遅い…と思ったら死者数は1357人へ.ここ数日,日々の増加が「落ち着いている」様子だったが,一気に増えた.数字の「調整」に時間がかかったか? きれいな曲線に乗っかったり,不連続だったりと,死者数の推移は不審なので,日々発表される数字の信頼性は低そう.実際の死者数は10倍くらいと言う話も時々あるよね.明日は1441人か? 2000人超えは来週,5000人超えは2月末頃,1万人超えは3月半ば,5万人超えは4月半ば,10万人超えは5月半ば,オリンピック開会頃は40万人超え,9月下旬には100万人超えのペース.致死率低いので大丈夫だなどと高をくくっている医療関係者が今でも少なからずいるが,誰も免疫持ってない病気って怖いのよね.(→この日の死者数の発表には「誤り」があったそうで,真値不明.混乱しているのか,再び隠そうとしてるのかは不明.)
※(追記)2/14現在,中国外含めて死者1486人1380人.R² = 0.99800.9999 (2/13の値は欠損値で処理).明日は1626人1507人か.ついに日本国内でも死者発生.感染経路の不明な人が出始めた.具体的な施設閉鎖や交通機関の運行計画等々の方針を立てないと間に合わないぞ.今日現在も高をくくっている医療関係者がいるが,パンデミックの恐ろしい点は医療の処理能力(≠水準)を超える可能性があるという点だ.SARSより致死率が低くても感染力が強ければ,いずれ医療機関の人数的な処理能力を上回るようになり,高度な医療を誇る日本であっても中国の様子が対岸の火事では済まなくなる.

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