防災」タグアーカイブ

パンデミックへの国内準備・続々

ついに日本でも新型肺炎の死者が出始めた.感染経路も明確では無いので,既に市中にウイルスが広まっている可能性は高いかも.

中国の公式な発表では初の死者は1月初旬.つまり,わずか1ヶ月ちょっと前だ.その後のなりふり構わぬ封鎖,隔離策を講じたにもかかわらず累計の死者数は1500人近くになった.(下の図,横軸は1/1からの日数,縦軸は死者数累計)

中国の公衆衛生の水準が…医療の水準が…封鎖方法が…などという話はあるものの,何もしないとなりふり構わない対策をしても同じような推移をたどる可能性はある.つまり,日本国内でも来月末頃には1000人以上の死者が出ている可能性があるということだ.10分の1でも100人以上死亡だ.今月末には海外諸国から「日本人の入国禁止」のお達しが出ても不思議ではない.

予防方法がインフルエンザと同様だとすると,多人数が一堂に会する機会を減らすとともに,唾液や飛沫等への接触機会の減少が必要であり,考えうるのは…

    • 学校の休校,コンサート・演劇・映画等の中止
    • 修学旅行の中止,研修会の中止
    • 講演会,集会等の中止
    • 試合や競技会の中止
      • どうしても実施するなら無観客試合
      • オリンピック等の世界大会はなおさら要注意
        • 世界中にばらまく可能性あり
    • レストラン等での店内飲食の中止(持ち帰りのみ)
      • 宴会中止,パーティー中止,花見中止?
    • テレビ会議の推奨,在宅勤務の推奨
    • 工場やオフィス等の閉鎖
    • 鉄道の「乗車制限」
      • 通勤列車1両あたり乗車数を20-30人程度に
        • 密室防止のため,空調の停止と非常換気窓の開放,長時間停車時の半ドア停止(JRWなど)
      • 特急列車1両あたり乗車数を15-20人程度に
        • 全列車全席指定席,乗車中の席移動禁止
      • 新幹線1両あたり乗車数を20-25人程度に
        • 全列車全席指定席,乗車中の席移動禁止
    • 航空便の搭乗制限
      • 定員の1/4程度を搭乗数の上限に
    • バスの「乗車制限」
      • 1両あたり10-15人程度に
      • 窓を開けたまま走って密室にしない
    • 通勤鉄道であっても乗車を予約制に
      • あるいは,個人番号の末尾2桁で制限 
        • 駅で大人数が待機しては意味が無い
        • 不要不急の移動は制限
    • マイカー通勤の推奨
      • 家族以外は相乗りしない
      • 駐車場が確保できる場合のみ
    • 「超」時差出勤
      • 勤務時間帯を広げ,職場にいる平均人数を減らす
    • 店舗への入場制限
      • 多人数が同一店舗内にとどまるのを防ぐ
    • 疎開の検討
      • 人口の一時分散で接触機会を減少

実際にどの程度計画が進んでいるかというと,例えばJR西日本では(インフルエンザを想定したものだが)業務体制についての取り決めはしているようだが,具体的に何をどうするということまでは判然としない.(JR東も同様)

相変わらずSARSよりも致死率が低いとか,豚インフルエンザの時は日本の感染率は低かっただとかを論拠に高をくくっている医療関係者が少なくないようだが,いくら日本の公衆衛生水準が高くて,医療機関の水準が高くても,医療機関の処理できる人数を患者数(あるいは患者疑い者)が上回った時点で放置せざるを得なくなるので「負け」である.

感染力は強いが持病等が無ければ軽症だから大丈夫,などと言っている医療関係者もいるが,裏を返せば軽症者がキャリアになって高齢者や持病のある人たちが多数犠牲になる可能性があると言うことだぞぉ.

だいたいやねぇ,googleで「パンデミック_鉄道」のキーワードで検索すると当サイトが最初に出てくる時点で,この国の準備態勢が残念な状態であることが証明されてしまっているぞぉ!

※(追記)2/15現在,死者数は中国外含めて1522人.三次式y = 0.0379x3 – 1.0817x2 – 0.3747x + 135.11(xは1/1を1とする日数)で近似したときのR² = 0.9999である.「中心地」から日々一定の速度で外側に拡がっていった場合,面積は距離(日数)の二乗に比例するので二次式で近似できるはず.外に拡大するとともに,中心から順に沈静化すれば面積は距離の一乗に比例するはず.だが実態は,三次式が一番合っているようなので,立体の体積が日々膨らんでいるような状態.つまり「感染の中心地」自体が増加中ということ.明日は1663人か? 死者数1000人に達するまでの時間は約1ヶ月だったが,そこから2000人になるにはわずか1週間.1万人超は3/15頃,5万人超は4/29頃,10万人超は5/28頃,オリンピック開始頃には27万人超という勢いである.
※(追記)現状程度の対策で防げると思っている人たちの頭の中身がおめでたい.大本営発表によると致死率2.5%らしいが,感染率については,WHOがいずれ世界の2/3が感染するかもとか言い始めている.日本の人口1.2億人×2/3×2.5%=200万人(太平洋戦争の戦没者数級).感染率が1/10 &致死率も1/10でも2万人が死亡するんだが(東日本大震災級).大災害が起ころうとしているのに,悠長すぎる.
※(追記)2/16現在,中国外含めて死者1668人.明日は1814人か? 死者数推移の増分(微分値)はプラス,2階微分も移動平均とるとプラス,3階微分の移動平均とると数日前からややマイナス.
※さっきTVで元政治家のコメンテータが「粗い検査でいいからさっさと検査しろ」的な発言してたが,今のところPCR検査しか方法が無いからそうしてるんじゃなかったけなぁ.(→もしかしてレントゲン撮れという意味かな.それって自覚症状があるレベルじゃないとわからないんじゃ無いかな.)
※(追記)2/17現在,中国外含めて死者1775人.明日は1950人か? いちおう増加が鈍ったが,これまでの推移でも3-4日増加したら1日減というパターンが繰り返されているので,しばらく様子見.昨夜になってようやく日本政府も重い腰をあげた感があるが,もう国内での急速拡大は防げないだろうな.来月末頃には日本でも死者数が数百〜千人くらいになっているかも.花見の話ばかり国会でしている輩は間接的に何人の人間を葬ろうとしているのだろうか?
※(追記)2/18現在,死者1873人.数式による計算値との乖離が大きくなり始めた.本当に減ってきているのかは,もうしばらく観察必要そう.そろそろ三次曲線からロジスティック曲線での近似に変更した方がいいだろうか? 明日あたりに2000人になるか,それともさらに増加がマイルドになるかで判断できそう(大本営発表が正しいという前提だが).

※(4/末追記)その後の日本の日々の発表数から考えて,中国についてはやはり数字がきれいに数式に乗りすぎだな.発表される数字がほとんど信用できないかも.

パンデミックへの国内準備・続

肺炎の拡大が中国で止まっていない.公表されている数字が真実かどうかさえよくわからないが,日々の死者数を3次式で近似するとR2=0.9999という,まるで数式の計算結果を公表してるかのような状態である.趨勢が衰えなければ,この式によると半年後には30万人の累計死者数になる.

さて,今のところ日本国内では爆発的拡大には至っていないが,準備は必要である.人と人との間の感染は飛沫感染のようなので,口から口へ.人の噂のようなものなのかもしれない.人の噂は75日で収束するらしいが,流行病はいかに?

…と思って,ネットで調べてみると,こういうシミュレーション結果とインタビュー記事があった.URLにGISという文字があるので,GISソフト関連の記事だろうか.インフルエンザの拡大と収束に関するシミュレーションである.

これによると,何もしないよりは学校閉鎖をした方が患者数が少ないものの,収束は若干遅くなり,学校閉鎖に加えて外出自粛が行われた場合は患者数は少なく,拡大が緩やかな分収束は遅いとのこと.地理的に広まってしまったあとでは都市封鎖はさほど意味が無いとも書いてある.

さて,新型肺炎が日本で流行し始めたらどうするか.

学校閉鎖…つまり大人数が一堂に会する機会を減らすということなので,類似の対策としては集会,会議,コンサート,映画鑑賞などの中止.長時間室内にいるという点では長距離列車や長距離バスも運行中止か? マスクをしていれば短距離のバスや電車はOK? 電車1両あたりの乗車人員を20人程度に抑えながら,人と人との間隔を2m程度以上に保ちながら運行という方法もありそう.どうしても移動したい人は自家用車推奨,という世界か?

#オリンピック無観客試合という話も出始めた模様.

外出自粛…自宅学習,在宅勤務,外食中止,対面販売禁止,あたり? 人口密度が小さい方が人と人との接触機会が減るので,「疎開」というのもアリなのかも.ただし,感染していないことが条件だが.意識の高い企業だとBCPの一環としてパンデミック発生時のマニュアルが策定されているのかも.

国土交通省には検討をしようとした形跡があるんだが,具体的な交通事業者等向けのマニュアルのようなものはなさそう.

#二次式では,日々少しずつ上方にずれてゆくので,今日から三次式で近似してみる.死者数yは,1/1を1日目とする日数をxとすると,1/22以降の死者数(累計)は次の式で表せる.「y = 0.0217x3 + 0.4453x2 – 47.468x + 608.19」なおR² = 0.9999である.本日までの死者数は中国以外を含めて634人.明日は723人か? この趨勢では,死者数1万人は3/19頃,5万人は5/11頃,10万人は6/14頃,50万人は10/12頃である.なお,そもそもの死者数の発表値が真値であるかどうかはわからない.

※(追記)2/8現在.死者数は724人(中国外含む).三次式による近似ではR² = 0.9999のまま.明日は813人で,予想通りSARS,MERS超えか? なお,日々の”増加数も増加中”で,こちらは二次式で近似した方がいい状態.「加速度的」という言葉があるが,加速度的なのは二次式で表現できる場合を言うので,死者数増は「加速度的」よりもひどい状態の模様.このままの状態では,オリンピック開会までに死者数約20万人.
※(追記)2/9現在,死者数は813人.R² = 0.9999のまま.予想通りSARS超え.湖北省では日々の増加数が落ち着きつつあるとは言うが,「湖北省では」なので,全体としては増加の歯止めはかかっていない.明日は907人か? そろそろ日々100人ずつ増えるようになるかも.
※(追記)2/10現在,死者904人.R² = 0.9999のまま.明日はついに1000人超えの1007人か?
※(追記)2/11現在,死者1013人.日々の増分が100人を超えた.R² = 0.9999,明日は1120人か.2000人超は1週間〜10日後.
※(追記)2/12現在,死者1112人.R² = 0.9999,明日は1232人か.落ち着きつつあるという報道もあるようだが,死者数はまだ3次曲線,日々の増分は2次曲線で近似するのが適当な状態.
※(追記)2/13現在,今日はなんだか発表が遅い…と思ったら死者数は1357人へ.ここ数日,日々の増加が「落ち着いている」様子だったが,一気に増えた.数字の「調整」に時間がかかったか? きれいな曲線に乗っかったり,不連続だったりと,死者数の推移は不審なので,日々発表される数字の信頼性は低そう.実際の死者数は10倍くらいと言う話も時々あるよね.明日は1441人か? 2000人超えは来週,5000人超えは2月末頃,1万人超えは3月半ば,5万人超えは4月半ば,10万人超えは5月半ば,オリンピック開会頃は40万人超え,9月下旬には100万人超えのペース.致死率低いので大丈夫だなどと高をくくっている医療関係者が今でも少なからずいるが,誰も免疫持ってない病気って怖いのよね.(→この日の死者数の発表には「誤り」があったそうで,真値不明.混乱しているのか,再び隠そうとしてるのかは不明.)
※(追記)2/14現在,中国外含めて死者1486人1380人.R² = 0.99800.9999 (2/13の値は欠損値で処理).明日は1626人1507人か.ついに日本国内でも死者発生.感染経路の不明な人が出始めた.具体的な施設閉鎖や交通機関の運行計画等々の方針を立てないと間に合わないぞ.今日現在も高をくくっている医療関係者がいるが,パンデミックの恐ろしい点は医療の処理能力(≠水準)を超える可能性があるという点だ.SARSより致死率が低くても感染力が強ければ,いずれ医療機関の人数的な処理能力を上回るようになり,高度な医療を誇る日本であっても中国の様子が対岸の火事では済まなくなる.

(続きはこちら)

パンデミックへの国内準備

中国で新型肺炎で大変なことになっている.

高速鉄道,航空,等々の広域交通の運行停止を始め,市内交通の運行停止,道路の物理的封鎖,海外への渡航停止等も始まったようだ.

正確かどうかわからない数字しか伝わってこないが,例えばかつてのスペイン風邪(インフルエンザ)の罹患率は30%くらい.免疫がないと罹患しやすいわけだな.今回の新型コロナウイルスの罹患率はよくわからないが,仮にスペイン風邪と同程度だとする.
致死率も正確なことはわからないが,大本営発表のとおり,3%だったとする.

もしも日本でこの肺炎が流行り始めて全国的に猛威を振るうようになったとすると…

1億2千万人 ×罹患率30% ×致死率3% =108万人

放っておくと日本でも100万人死にますよ〜!
戦争レベルの死者数かもしれませんよ〜!
来月か再来月の話かもしれませんよ〜!

「致死率低いから大丈夫」と言ってる医療関係者がいますが,認識誤ってますよ〜!

国内交通機関の停止範囲と手順,各種機関の機能停止の範囲と手順,etc…

桜が…オリンピックが……といってる場合ではない状況かも.
我が国は後手になりやすい国なので,そろそろ準備を.

※中国は人口約14億人らしいので,14億×30%×3%=1260万人
第二次世界大戦の死者数並みになる可能性あり.

※大本営発表によると,22日時点での死者数が9人,23日が17人,24日が26人,25日が41人,26日が56人,27日が80人らしい.これを二次式で近似してみると…

(死者数)=1.8571×(日付)2 – 77.086×(日付) + 806.6
R2=0.9983

R2=0.9983…って,なかなか統計値の分析では出てこないくらい計算式によくフィットしているということなんだが,これって,「”何かの理論どおり”に感染拡大していっている」or「公表している数字を意図的にコントロールしている」のどっちかだよね.たぶん.

※(追記)28日現在,死者数106名なので,R2=0.9991になった.「公表している数字を意図的にコントロールしている」疑惑が深まった感じ.明日の発表値は「135人」か? 2/13頃に1000人を超え,3/12頃5000人超え,4/2頃に1万人超,6月末頃には5万人超か?
※(追記)29日現在,死者数が132名になったので,R2=0.9993に上昇! 明日の発表値は「165人」か? 「under control」だな.
※(追記)武漢からのチャーター機200人乗りのうち2名肺炎らしいので,罹患率1%.1000万人の武漢市なら10万人が既に罹患? その3%は3000人ということか.かなりインペーされているかも.
※(追記)30日現在,死者数が170名になったので,R2=0.9993のまま. 明日の発表値は「212人」か? 2
月半ばには死者数がMERSやSARS越え,4月の初めは1万人,6月末に5万人,9月初めに10万人になるペースを維持
※(追記)31日現在,死者数は212人.昨日の予測が当たりました.R2=0.9993を維持.明日の発表値は「260人」か? 当初より増え方がマイルドになっていると分析していた医療関係者がいたが,実は死者数はジリジリと上方修正中の模様.MERSやSARS越えは2/8か2/9頃か?
※(追記)2/1現在,死者数は259人.R2=0.9993を維持.明日の発表値は「313人」か?
※(追記)2/2現在,死者数は304人.ちょっと外れたがR2=0.9996へと上昇.明日の発表値は「358人」か? MERSやSARSレベル到達は2/9頃,3/29頃に1万人超,6/21頃に5万人超,8/22頃に10万人超なので,ジリジリと”上方修正中”かも.
※(追記)2/3現在,死者数は361人.R2=0.9997へと上昇.明日は「421人」か?
※(追記)2/4現在,死者数は425人.R2=0.9997のまま.ブレのない二次曲線を描いて上昇中.明日は490人か?
※(追記)2/5現在,死者数は492人.R2=0.9997のまま.明日は565人か.現時点では全く歯止めがかかってない模様.
※(追記)2/6現在,死者数は565人.R2=0.9997のまま.明日は645人か.じりじり上方修正中なので,そろそろ近似式を3次式に変更した方が良さそう.このままの推移では,3/27頃1万人突破,6/15頃5万人突破,8/12頃10万人突破.なお,三次式にするとR2=0.9999 !!!で,3/16頃1万人突破,5/1頃5万人突破,5/31頃10万人突破,9月には50万人,11月半ばには100万人になる.なんだこりゃ.面的に広がる場合は,増加量が単純に直線的に増えるので2次式で近似するのが適当.増加量自体が放物線のように加速度的に増えているということは…つまり次々と飛び火しているような状態ということか? そもそも,日々発表されている死者数は正しい値なんだろうか?

続きはこちら

 

首都機能移転勉強会を発足

自民党の中堅・若手議員が4日、国会や中央省庁などの首都機能移転に関する勉強会を設立した。

情報源: 首都機能移転、自民の中堅・若手が勉強会を発足…小泉環境相ら19人 : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン

まぁ…やらないよりはやった方がいいんだが,30年前に国会で首都機能移転の決議(H2.11/7)までして,しかもその話は今も有効なので,あとは動くかどうかだけどねぇ.

残念ながら現(というか,今までの)国会議員の皆さんは,東京一極集中が重要な問題点であると気づきながらも,実行力が無かったわけで,「茹でガエル」「どじょう豆腐鍋」状態を甘受してきたわけだな.

10兆円で首都機能移転できるなら安いと思うがな.

首都直下地震が2025年±5年とか,南海トラフ地震2035年±5年とかいう話が地球科学の専門家からも出るようになってきた昨今,”今から勉強会”では,ちと悠長すぎないかなぁ.

#回りくどい表現のポエムはもういいです.

“危険な地域には住まわせない”という大方針を(?)

橋下氏、相次ぐ大規模災害に「本当に申し訳ないが、“危険な地域には住まわせない”という大方針を」

情報源: 橋下氏、相次ぐ大規模災害に「本当に申し訳ないが、“危険な地域には住まわせない”という大方針を」(AbemaTIMES) – Yahoo!ニュース

(リンク切れ代替)https://times.abema.tv/posts/7026574
あのぉ,一見正論だが,その条件だと日本の場合は「可住地」がほとんど無くなりそう.

以下,全て「AND」条件

    1. 直下地震が無い
      1. 断層から離れている
    2. 海溝型地震があっても致命的な揺れは無い
      1. 地盤がしっかりしている
      2. なるべく北の方?
    3. 津波が襲わない
      1. 海岸から離れている
      2. 高台
    4. 高潮の心配が無い
      1. 海岸から離れている
      2. 高台
    5. 洪水の心配が無い
      1. 低地ではなくて高台
      2. 川から離れている
      3. 池や沼から離れている
    6. 地滑りの心配が無い
      1. 崖から離れている
    7. 火山の心配がない
    8. 犯罪の心配が無い
    9. 幹線道路の沿線ではない
    10. 危険物を扱う工場や発電所等の近くではない
    11. 航空機の離発着経路下ではない
    12. 木造の密集市街地ではない
    13. 台風の常襲地帯ではない

現実は,「山の側 vs 川の側」の2者択一で居住地を決めざるを得なかったり,「海の側 vs 池の側」だったり.現実的な選択肢がいろいろあれば最初から好き好んでそこには住んでないです.

 

「浸水想定区域」対策せず

 台風19号で浸水した北陸新幹線の長野新幹線車両センター(長野市)について、国が二〇一六年に想定される最大の豪雨で十メートル以上浸水する「浸水想定区域」と認定していたのに、車両センターを所有する国所管の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(横浜市)が、浸水への対策を取っていなかったことが本紙の取材で分かった。(阿部竹虎)

情報源: 「浸水想定区域」対策せず 鉄道機構 長野の新幹線基地:北陸発:北陸中日新聞から:中日新聞(CHUNICHI Web)

低い土地で,もしもアパートを借りたとしよう.借りた後,行政がハザードマップを公表し,それを見るとアパートはズブズブと浸水する場所だということがわかったとしよう.

このとき,アパートの大家は,アパートを浸水対応アパートに改装しなければならないのか?
それとも,行政が浸水しないようにしなければならないのか?
あるいは,店子が浸水時を想定して自衛しなければならないのか?

一般住宅なら,行政の浸水対策と店子の自衛ということになるだろうなぁ.

さて,今回の長野の新幹線車両基地水没の件であるが,勝手に推測すると…

JR:この車両基地は自前のものじゃなくて借りてるものだ.だから自社で対策する必要はないよね.防災対策も行政や機構(=鉄道運輸機構)でやってくれるんでしょ?

機構:線路や車両基地を作ってJRに貸したら,もう我々の手を離れてるよね.あとの管理は自分でしてね.

…斯くして,両者とも当事者意識がなくて,大雨降って電車がズブズブズブ,プカー…ということか? 工場で検査しているにもかかわらず不良品が出るのと似たようなプロセスか?

#結構,図星かも.

大阪にもある「地下神殿」

台風19号の大雨の際,首都圏では「地下神殿」が活躍したらしい.河川があふれそうになると地下にある貯水槽に一時的に雨水をためて,後日放流するという施設だ.

大産大のある大東市,その市内にある公園.

一見,何の特徴もない公園だが,その地下にはこういう施設が埋まっている.

東京の「地下神殿」ほどではないが,同様の目的の施設であり,下水道で処理できなくなった水を一時的に地下にためておく設備である.他にも何箇所かある.このほか,地上には平常時には草野球グラウンドなどに使われている窪地が何箇所かあり,大雨時には遊水池として機能するようになっている.

インフラ整備って大事だね.

平成の30年間はインフラ投資を削りまくった30年.一体どれだけの人が間接的影響として命を落とし,家屋を失い,寂れた郷里を持つようになったか.

ヒステリックに「コンクリートから人へ」と叫んでいた人たちは,間接的に一体何人の命を奪ったんだろう.

#1 災害が起こると「インフラ整備するより避難の徹底をさせるべきだ」といった意見がTV等でよく流されるが,避難しても個人宅や農地や工場etc…といった生活インフラは被災しちゃうんだよねぇ.

#2 川があふれても被害が広がらない川づくりを…などと言っている人もいるようだが,高床式住宅の普及,高床式農地の普及,高床式工場の建設を推進するのか? 大昔の人たちの住宅形式は偉大だね.ついでに道路や鉄道も高床式にすればみんな便利だねw.

#3 霞堤(信玄堤)を評価する人もいるようだが,河川沿いが農地なら…ね.霞堤は連続してないのであふれやすく,現代のように宅地やらなんやらいろいろと立地してしまうと,被災しちゃうんだけど… 現代の都市計画は堤防が機能することを前提に立案されてるよね.

そういえば北陸新幹線未着工区間も田んぼの中通るかも

そういえば,北陸新幹線の未着工区間(敦賀ー新大阪間)も水はけの悪そうな田んぼの真ん中通るかも.敦賀ー新大阪間のルートについてはまだ何も公表されていないので,以下,いつものguessの勘ぐりである.

いちおう,未着工区間のうち京都-大阪間については「松井山手付近」を通ることが国交省から示されており,何となく線が引っ張られた図も明らかにされている.2年前に当サイトではそのルートを地図に重ね合わせてみたが…

…よく考えてみると(いや,ボーッと考えただけでも)京都の南側で「田んぼ地帯」を突っ切ることがわかる.

この田んぼ地帯はこんな感じ

付近の高速道路のインターチェンジの名前が「巨椋池」である.

この田んぼ地帯は桂川,宇治川,木津川が合流して淀川になる地帯で,かつては結構大きな池というか沼というか湖だった(事実上の遊水池ですね).水深が浅かったので,豊臣秀吉の時代以降明治まで,徐々に干拓されて現在の田んぼ地帯になった.

確かJR(旧国有鉄道)がこの巨椋池を避けて東に迂回しているのに対し,比較的新しい近鉄京都線(旧奈良電鉄)は太閤堤沿いに建設されて巨椋池を突っ切っていたっけなぁ.(うろ覚え)

ということで,新幹線が京都駅からほぼ真南に向かえば,必然的にこの元巨椋池であった地帯を突っ切ることになる.(今のところそんな大雨は降っていないが)河川で処理できないほどの大雨が降ると,遊水池に逆戻りしてしまうかもしれない.

久御山町の洪水ハザードマップによると,宇治川が氾濫した場合には5m以上の浸水の可能性が示されており,木津川が氾濫した場合でも5m以上である.

どうせ回りに何もないから…などと考えて地べたに線路を敷設したり重要設備を設置したりすると,長野の車両基地と同じく水没するかもしれない.実際に,昭和28年(1953年)には水害で最大5mの浸水があり,水が引くまでに1ヶ月かかったようだ.

田んぼ地帯だからといって線路敷くのは簡単では無さそう.

 

北陸新幹線の今後の見通し

北陸新幹線の電車が水没して大変なことになっているが,水が引いたのに運転が再開しない.長野-上越妙高間が不通で,金沢-上越妙高間と長野-東京間でそれぞれ区間運転が行われているだけだ.

そんな中,公式な見通しが発表された.

北陸新幹線及び中央本線(高尾~大月間)の現況と今後の見通しについて

これによると…

信号関係の電源装置に甚大な被害が確認されており、この電源装置の復旧には概ね1~2週間程度かかる見込みです

…だそうな.信号機器そのものではなくて「電源装置」のようだ.

水没した車両基地には分岐器やATCに関係する装置が収容されているようなので,ここにある機器を交換するのに時間がかかるということかな.

もしかしたら,東京側から水没車両基地を越えて金沢側へ運行管理の情報が伝達不能になっていて,現在の区間運転は東京側の本来の指令所と金沢側に存在するであろうバックアップ用指令所との2箇所から別々に運行管理してるのかな?

列車無線用の漏洩同軸ケーブルが上越妙高駅の金沢側で東西に分かれているようだが,これが運行再開初日のナゾの金沢-糸魚川間運転列車(なぜか上越妙高駅に営業列車として乗り入れない)設定の原因になっていたのかも.

…以上,guessの勘ぐり.

去年見学した八ッ場ダムが完成してた件

昨年夏に見学した八ッ場ダム.場所はこのへん.

利根川の支流の吾妻川に作られた結構大きなダムで,満水時に貯められる水量は黒部ダムの半分ほどにもなる.(#全国ランキング50位くらい…もっとデカいのいっぱいあるか)

でけぇ…

吾妻川の流れる吾妻渓谷に沿って吾妻線が敷設されていたので,よく見ると廃線跡が見える.ダム下流側は,線路どころか架線柱まで残っている.

水没する側もよく見ると線路が残っており,資材運搬用のベルトコンベアの経路として活用されている.

吾妻線はというと,水没しない位置に線路が付け替えられている.

去年の7月下旬時点ではこういう状態だったわけだが…さて,台風19号がやってきて,早くも役立ったのではないかという話.完成していたわけだ.

本来は試験湛水といういわば試運転中だったらしいが,工事自体はできあがっていたようで,台風の大雨期間中に水位が54メートルも上がったらしい.

活躍中の八ッ場ダムのイメージ写真(↑).

一時,利根川下流で氾濫危険水位を超えたものの,それ以上水位が上がることはなく,早速利根川の氾濫を防いだ可能性がありそう(いずれ誰かが詳しい分析すると思う).

「コンクリートから人へ」とかなんとかで,プロジェクトを廃止に追い込んでいたら,利根川下流が今頃水浸しになって,何人も死んでたかも.

一方,脱ダム宣言をして,その後の治水対策が遅れたかもしれない長野では…やめとくか