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Inter City 2 っって何だ?

ドイツ鉄道の車内雑誌には主要列車の使用車両が載っている.ICE,ICE2,ICE3,…見慣れない車両が載っている.この「Inter City 2」って何だろう?

その答えは翌日やってきた.DüsseldorfからMünsterまでInterCity,つまり長距離急行列車に乗ろうとした.通常はInterCityというと,機関車がこういう古い客車を引っ張ってくるんだが…

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そういうのを期待していたら,こんな列車が入ってきた.車内広報誌で見た「Inter City 2」だ.電車?

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白い色の二階建て車両だ.側面はこんな感じ.

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どこかで見たような,いや,乗ったことがあるような.反対側はこんな感じ.

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んんん? これはもしかして…

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…近距離急行列車,というか快速列車の色塗り替えバージョンじゃないか.RExxxxとか,そういう列車番号のやつね.格下列車の車両を使い回してるわけやね.昔のエーデル鳥取みたいなもんか?

なお,車内のイスは一応取り替えている模様,と思ってたら,よく見るとRExxxxの車両のイスも新しいのに交換してあるので,KeyPointはそこでは無さそう.

飲み物の車販があることと,車内にこういう表示器があることくらいしか違いが無さそう.

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一応160km/h運転するので,新幹線のこだま号程度のサービスレベルには達している.それから,一番最初の写真のInterCity用の古い車両は200km/h運転対応だったりするので,侮れない.

レールパスの有効範囲

ヨーロッパに行くとき,例えば「ユーレイルパス」などを買ってゆくと乗り降り自由で大変楽である.

グローバルパスが一番制約が少ないが,その分値段も高い.訪問国が少ないときには2−3カ国だけ有効なセレクトパスなどを使って費用を節約することもある.

さて,今回の欧州調査は英国とドイツが主な訪問国であるが,英国からドイツに行く場合でこういう行程だとどうなるだろう.

Birmingham(英)→London(英)→[仏]→Bruxsells(ベルギー)→Köln(独)→Düsseldorf(独)

ユーロスターは英国からベルギーに行く便の場合はフランスを通過する.それからベルギーからドイツまで行くには当然ベネルクスを通る.

ということで,普通なら英国,フランス,ベルギー,ドイツの計4カ国分のレールパスを準備するか,パスとは別に列車を手配する必要がある.

ところが実は,パスは英国のパス(ブリットレールパス)とドイツのパス(ジャーマンレールパス)で済む.

Birmingham(英)→London(英)…これはブリットレールパスで乗れる
London(英)→[仏]→Bruxsells(ベルギー)…これはブリットレールパスを持っていれば格安でユーロスターに乗れる
Bruxsells(ベルギー)→Köln(独)…ここがミソ
Köln(独)→Düsseldorf(独)…これはジャーマンレールパスで乗れる

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「ここがミソ」と書いている部分は,最近になって特定の列車に限りジャーマンレールパスで乗れるようになったようだ.つまり,Bruxsells発の「ICE」だけジャーマンレールパスが(最近)有効になったようだ.(広島工大の先生が「発見」)

これも上下分離の一種の恩恵か?

なお,ドイツまでしか有効でないパスを使ってデンマークまで夜行列車に乗ったこともあるので,ここ以外にもパスの有効範囲の例外はいくつかあるようである.

時間が有り余っている&体力に自信のある人はジャーマンレールパスだけを使ってロンドンからドイツまで旅行する方法もある.

自動運転の自動車

自動運転の自動車が話題になっているが,忘れてはいけないことアリ.

運転が自動になるだけで,都市空間の利用効率が劇的に上昇したり,エネルギー効率が飛躍的に上がったり,環境負荷が顕著に下がったりするわけではないです.

以上,念のため.

相互乗入れ欧州の場合

ヨーロッパでは都市間鉄道の場合でも線路の保有と列車の運行が上下分離されているので,例えば英仏間(+ベルギー)ならユーロスターを運行する専用の会社があったり,仏独(+ベルギー+オランダ)にもタリスという専用の会社があったりする.

専用会社ではない場合にはTGVやICEのように中心となる国の列車がそのまま片乗り入れするケースも少なくないが,中にはこういうケースもある.

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「NS」マーク付きのICE.オランダ鉄道(旧国鉄)の所有するICE車両だ.ケルンからアムステルダムまでを結ぶ路線で見られる.(写真はケルン駅)

車両を両者で保有して,相互乗り入れの形態になっているわけで,日本の相互直通運転と似たような感じになっている模様.

ユーロスターでも「車内食」

英国内Virgin Trainの一等車では,予約してなくても食事が出てくる話を書いたが,英仏海峡トンネルを通過するユーロスターはどうかというと…

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やっぱり食事が出てくる.もはや対航空機を意識している路線では供食サービスは必須である,ということかな.

このほかにもThalysでも一等は食事付きだし,ICEも有料だが食事を席で頼める.

日本の在来線特急は,食事が年々とりにくくなる.対照的だね.

見慣れないユーロスター

ユーロスターというと,長らくこういう列車のイメージだが…

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最近はこういうのもあるようだ.

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フランスのアルストム社のTGVベースの車両から,ドイツのジーメンス社のICE3ベースの車両に切り替わりつつある模様.

ただ,この新しいユーロスター,色合いが何とも…英国のローカル列車のような配色で特別なゲートの向こう側に停まっている列車でなければ乗り間違えそう.英国人の好きな配色なんだろうか.

なお,本家ICEはICE3からICE4に近々移行する模様.初代ICEや二代目がそろそろリタイヤなんだってさ.

 

Birmingham延伸開業 Before & After, SnowHill駅編

バーミンガムの延伸開業区間のBefore & Afterである.いずれも,Beforeが2013年3月下旬,Afterが2016年9月上旬である.今回はSnowHill駅.

この工事をしていた場所は…

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現在こうなっている.

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トラムが走ってくると,こんな感じ.

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ビルの下側に移動すると,まるでビルの中庭を電車が走ってくるようだ.

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英国版新幹線の記念碑に書いてあること

日本の東海道新幹線の記念碑は東京駅の構内にあるが,これには「東海道新幹線 この鉄道は日本国民の叡智と努力によって完成された」と書いてある

じゃぁ,英国の最初の高速新線である「High-speed 1」つまり,ユーロスターが走る線路の記念碑には何と書いてあるかというと…

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ハイスピード1
英国初の高速鉄道
この碑は,女王陛下とエジンバラ公殿下ご臨席のもと,
ハイスピード1とセントパンクラス国際駅が
2007年11月6日に公式開業したことを記念するものです.

国民じゃなくて,女王陛下が登場する模様.

 

エコカー減税絞り込み燃費基準厳しく

 政府・与党は環境性能の高い自動車の取得や保有にかかる税を軽減するエコカー減税について、2017年春から対象車の燃費基準を厳しくする検討に入った。同年春に期限が切れる減税措置を2年以上延長する一方、対

情報源: エコカー減税絞り込み 燃費基準厳しく 来春から 政府・与党検討

もう,(1人あたり排出量で見て)バスレベルが最低基準でいいんじゃないかな.2段階の基準にして,厳しい方は電車なみにした方がいいんじゃないかな.

「エコカー」というと環境にやさしいように聞こえるけど,所詮もとの環境に厳しい乗り物が基準なだけで,目立って環境にやさしい乗り物というわけではなかったわけだし,本当にCO2排出減らしたいのなら,電車やバスよりも排出量が少なくなるかどうかがキーポイントだよね.

教科書的交通静穏化

英国のコベントリ.街路関係では古典中の古典で,最近はこれと言って話題になることも少ない.…が,行ったことがないので行ってみた.

まずは,ゾーン30ならぬゾーン20,いやいや,速度の単位がmphなので,時速に直すと32km/hで,ゾーン30相当.ちゃんと区域外からの入り口は狭窄(きょうさく)にしてある.

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英国なので,もちろん横断歩道は黄色いランプつき.この黄色のランプがチカチカして,ここが横断歩道であることを知らせる.この程度の施設,日本でも導入すればいいのに,やらないね.

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別の横断歩道では,狭窄を兼ねて「石」を置いてある(奧の横断歩道).日本なら邪魔だとすぐに苦情が来そう.手前の石は速度を抑えるためにあえて進行方向の正面になる位置に置かれており,びゅーんと走り抜けにくいようにしている.

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下の写真は上のアーチに目が行きがちだが,下の舗装が変化している部分に注意.

左奥から右手前の道と,左下から右奥への道が交差する十文字が基本だが,舗装が変化している部分は十文字の交差点の斜め方向である.

よく見ると,右側の標識に「バス専用」と書かれており,この交差点を真っ直ぐ進めるのはバスだけ.一般車両は強制的に右左折させられる,という交差点である.

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このほかにも,様々な工夫がされており,まさに古典中の古典である.

だが,東洋の某国では,その古典が紹介されて何十年にもなるというのに,いまだにまともに導入できてないんだとさ.