新幹線のルートを決める際,新幹線の高速運転に期待して,それまでの在来線のルートよりも回り道して,新幹線の恩恵を広く渡らせようとする案がたびたび出てくる.
基本的には,そのアイデアは正しいのだが,どの程度まで許されるのか議論せずに話が進んでいるんじゃないかと思うことも多い.
かなりおおざっぱな話だが,在来線特急の速度と整備新幹線の速度は130km/h:260km/hなので,1:2である.
つまり,新幹線化するにあたって距離が元特急の2倍になった時点で所要時間が同じになってしまい,わざわざ大枚をはたいて新幹線を建設する意味を失う.
例えば,元々の特急が約95kmの道のりを55分で結んでいたとしよう.いくつか立ち寄りたい都市があるからと言って,新幹線の延長が190kmになってしまうと,所要時間がだいたい同じになってしまって,わざわざ1〜2兆円も支払って線路を作る意味が無くなってしまう.
わかるかなぁ?
わかって議論してる?