もう,段々感覚が麻痺してきたが,フランスの超閑散線区向け気動車1両編成列車.通称マッコウクジラとかシロナガスクジラ,と言うらしい.
日本ではローカル線の気動車は85km/hだとか95km/hだとか言ってたと思うが,こちらは130-140km/hくらいで巡航している.もう,なんだか基礎体力が違いすぎる.「日本の鉄道は世界一」とは,恥ずかしくて言えない.
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フランスあるある(その2)
フランスは,とにかく機械ものの故障が多く,システムの運用も課題が多い.
- 非接触ICカードは,読み取り機の反応が悪い.反応が悪いクセに,ちゃんと認識したかどうかを確かめる方法が無いこともある.
- 車内検札で,その反応の悪いICカードがバリデーション不良だと言うことが発覚すると,”こんニャロ,今回は許してやるけど,次回は緩さ許さんぞぉ”という顔をされる.
- 地下鉄の券売機は壊れている.それを直す作業員は「壊れてるんで,券無しで乗ってOK」という.実際に改札機の横のゲートが開放されている.
- 地下鉄(RER?)の改札機も壊れている.使用開始時刻として,おとといの日付が書き込まれる.そして,出るときに引っかかって駅職員と揉める.
- LRTの開業日には,開業準備ができていない.5日経っても準備が完了していない.
- なのに客を乗せて営業するので,途中で先に進めなくて運転中止.とにかく降ろされる.
- その電停では客が困った顔をして電車が来ないか待っている.そして翌日には電車を待つ客は少なく,電車も空いている.
まだあると思う.
フランスあるある(その1)
日本は発想はともかく,維持はできる国である.だが,発想はすばらしくてもそれを維持することが不得意な国も多い.フランスはおそらく後者.
- 機関車牽引列車は,たいてい機関車の調子が悪い
- 列車の出発準備は,発車直前に始める.そして発車時刻になっても準備は続く.
- 始発駅なのに5分遅れ.その後も,大きなトラブルがないのに,じりじり遅れて終着駅には20分遅れ.
- でも,その遅れた列車を待っているTGVがある.(320km/h運転は意味あるのか?)
- 普通列車でも140-150km/hで運転されているが,大きな駅の手前では入線待ちで5分ロスする.
- 列車の遅れの原因は,客がぎりぎりに乗車しようとすることが原因だと思っている.発車2分前には乗れという警告文があり,駅や車内アナウンスがある.30秒前には車掌は笛を吹き,ドアを閉めようとし始める.でも遅れる.
- 通勤電車のドアは,壊れて開かないことがある.
- LRTの電停でチケットを買うと,レシートだけ出てきて肝心のチケットが出てこない.
- 自動券売機があっても,券売の有人窓口があると,列が長かろうが並ぶ.
- その頼りの窓口が閉まっていると,5分だけ乗車するために10分間券売機の列に列ばなければならない.
まだまだ,あるかも.
大陸横断鉄道(4日目)
大陸横断鉄道(3日目)
大陸横断鉄道3日目.雪が少なくなってきて,平原を走る.今は平原,今も平原・・・
時折,長大貨物列車とすれ違うが,おもしろいことに複線区間を走る貨物の方が編成が短い.単線区間の方が線路容量(最大運転可能本数)が限られているからであろうか.1両,2両,3両・・・100両,101両・・・120両編成.1両あたり20mとして2km越えか.
そして,給油を兼ねた長時間停車.このエドモントン駅では結構多数の客が降車した.
航空機の荷物預かりと同じで,駅で荷物を預けて降車駅で受け取ることができる.他の列車とは異なり,この列車だけ1人あたりスーツケース6個まで預けられる.他の列車は2個まで.移民時代の名残であろうか.特別な列車である.
機関車への給油はタンクローリー直づけ.この駅から先はロッキー山脈に登ってゆくので,機関車がもう1両増結されて機関車2両になる.
そして出発.緩やかな上り坂が延々と続く.
夕刻ジャスパー着.補機が外され,あとはひたすら下り坂.
大陸横断鉄道(2日目)
大陸横断鉄道(1日目)
大陸横断鉄道というと米国を思い出すと思うが,Amtrakは今やシカゴで乗換なので,実はカナダの列車の方が走行距離は長い.10年以上前のお話しなので,出かけるときはスケジュールのご確認を.(もっとも,なかなかチケットがとれないが)
トロントを朝出発.目指すは西海岸バンクーバー.3泊,約72時間の旅.主な停車駅はこんな感じだが,途中の小駅にも停まる.列車名は「カナディアン号」で,列車番号は「1」.
運行はほぼ隔日運行である.夏頃からチケットをリクエストして,とれたのは冬.出発前から,既に寒そう.
車内の設備はPEI方面に行った際に乗ったものと基本的には同じだが,3泊の食事込みのチケットなので,共用部にはこんなサービスもある.
定時に出発.
出発してしまうと,特に冬なので車窓は基本雪景色.今は山中,今は川,ではなくて,今は雪原,今も雪原,鉄橋もなくて・・・線路は続くよどこまでも,雪原も続くよどこまでも.
途中,約500kmごとに30分から1時間の長時間停車がある.何のことはない,機関車への給油である.
CANADIAN RAIL(VIA RAIL CANADA編)
カナダの旅客鉄道は,VIA Rail Canadaといって,カナダ国鉄(CN)とカナディアンパシフィック鉄道(CP)の旅客部門を統合して設立された公社である.なぜ「VIA」なのかは定かではないが,クルマ社会にやられて,社名に「クルマでなくて鉄道でね」という意味を込めたかったのであろうことは容易に想像が付く.「via」は「by way of」の意味を持つ前置詞である.
さて,このVIA(というかカナダ)の列車であるが,かつては新幹線の刺激をうけて運転された「ターボトレイン」もある.
だが,今はもう無く,写真のような列車が走っている(といっても,10年前だが,機関車が変わっているだけで,基本的には今も同じようである).いかつい電気式ディーゼル機関車である.
後ろに繋がっている客車は,こんな感じだが,マニアの皆様はお気づきだろうか.これ,実は「振り子式」である.そういう目で見ると,車体の裾が絞られていたりすることに気がつくはず.
機関車と客車が合ってないように見えるが,そのとーり,合ってない.実は専用の機関車があり,その組合せでは160km/h(=100 mph)で走行でき,曲線もスイスイだったはずなのだが,カナダであるこということが災いした.下の写真が,本来の専用機関車.
専用機関車がカナダの粒の細かい雪を吸い込み,高速運転できなくなってしまった.ということで,凡庸な汎用旅客機関車が登場.走りもマイルド.トロント-モントリオール間500キロほどを4-5時間ほどかけて走る.曲線では,言われてみれば傾いているかなーという感じだが,そもそも大陸なので,そんなに厳しい曲線はない.
ちなみに,鉄道後進国カナダであるが,世界の産大鉄道車両メーカーになってしまったボンバルディアの本社はカナダである.(鉄道部門はドイツ)
CANADIAN RAIL(線路の交差点)
内閣人事局が発足するらしい
「内閣人事局」というのが出来るらしい.
鉄道関係で言うと,似たようなインフラであるはずの道路系と鉄道系ではインフラの整備速度が明らかに異なっており,人事的資源の違いが大きく影響している可能性が高い.鉄道の重要性が叫ばれて久しいのに,残念ながら現在の組織では国鉄を解体して仕事が終わったと思っているのではないかと思われる.これじゃぁ,さっぱり国益にならない.
首相曰く「これで省庁縦割りの弊害なくなる」ということだそうだが,期待したい.