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ぐるぐるぐる

敦賀駅から北陸本線で米原方面に出発すると,しばらくして米原方面の線路が金沢方面の線路を乗り越す.この辺は山が険しいので,特に貨物列車が勾配を楽に登坂するために,米原方面の線路が山の中をぐるっと時計回りに1周して高低差を稼ぐ.

ループ線だ.

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半周すると,地図上は小浜線の近くを走っていることになっているが,高低差がずいぶんついており,こんな感じだ.よく見ると眼下に小浜線の線路が見える.

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ここまでは,北陸線をよく使う人なら見たことのある光景.

じゃぁ,下から上,つまり小浜線から北陸本線を見上げると,こんな感じになる.

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結構上を走ってるね.小浜線自体がやや標高高めの場所を走っており,さらに写真に写っている二階建ての家屋は小浜線よりも高い位置にある.その家屋のさらに上,6階か7階相当のところを走っている.これでループ半周.

さらにもう半周して米原方面へ.北陸新幹線が出来ると,このループを特急で通ることも無くなるのかな.

電化区間のちっちゃいトンネル

比較的最近になって電化した区間に,古いトンネルがあるとこんな感じになっていることが多い.

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以前,予讃線のトンネルを紹介したことがあるが上の写真の舞鶴線のトンネルも同じような感じだ.

高度成長期頃までに輸送力増強の一環として電化するような場合には,狭小トンネルは掘削し直すなどの対応がとられることが多かったが,近年の電化では線路の下の地面を掘って高さを稼ぎ,上部の電線についても高さがギリギリになるのでパンタグラフの押し上げの力が強くてそれに対応できるようにトンネルの部分だけ別の電線が添えられている.

上の写真もよく見ると,本来の給電用の架線の左右にパンタグラフの押し上げ対応の電線が添えられている.

まぁ,一応は電化という所期の目的を達成しているが,かつてはそれに合わせて行われることの多かったインフラそのものの更新が行われなくなってしまったわけであり,この先,いつまで使えるのかといった点が少々心配ではある.

もっと鉄道のインフラ投資しようよ.

#今日は「架線」の話でした.

単線特殊自動閉塞

単線区間では,線路が1本しか無いというだけで無く,場所によっては保安装置が簡易なこともある.

理想は複線区間と同じような装置で,進行方向と逆方向用の信号機はすべて赤,進行方向の信号機は複線の片側と同様の働きをする,というものであり,実際にこういった区間はある.

簡易なシステムはいくつかある.例えば下の例では信号機が2つ写っており,あぁ,赤信号の1つ手前の信号だから黄色なのか,と考えてしまうが,本当の信号機は奧の赤信号だけで,手前の信号は奧の赤信号に単純に連動しているだけである.

つまり,もしも黄色信号の横を電車が通りかかってもこの黄色信号は変化せず,黄色のまま.あくまで信号は奧の赤信号だけである.

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列車がいるかどうかは,通常はレールに電流を流しておいて,車輪が左右のレールを短絡することで電気が流れて列車を感知するが,この写真のような区間では駅の付近に短い検知区間があるだけで,あとは列車の存在を直接検知できない.

駅を出発したことを検知したら,その先の区間には列車があるはず.次の駅に到着したことを検知したら,その手前の区間の列車はいなくなったはず.というものである.

列車の発着だけなら,赤外線のリモコンのようなものでも良かろう,ということで,実際にそういったさらに簡易な列車検知システムも存在する.

最近はそういう例は無いが,走行途中に列車が分離してしまって,しかも先頭の機関車がそれを知らずに次の駅まで走ってしまい,さらに,それを知らずに反対向きの列車が走るなどということがあると衝突事故になる.

あるいは区間の途中で予期せぬ列車が入ってくると,列車の存在を知らずに反対向きの列車が走ってしまい,衝突になる,というのもある.信楽高原鉄道の事故は,これに近いものだったっけ.

かせん

電車の上の電線の話だったと思ったでしょ?

残念でした.別の話.

日本のバスや路面電車に乗ると,運転席の横に必ずあるのがこの装置.まるで要塞である.

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この運賃箱のメーカー,日本には2社しか無いらしく,機器の値段が高い原因になっているとか.

ICカードシステムも少数の会社に占められており,導入コストが高いらしい.

「架線」ではなくて「寡占」のお話.

今のところ専用システムでないと使い物にならないが,汎用電子マネーによる決済方法が,いずれこういった交通系システムにも導入されるようになるかもしれない.

「かせん」にあぐらをかいていると,ある日突然,一気に市場を失うことになるかもしれませんよ > 日本のガラパゴス交通系機器会社のみなさま

 

安全(?)地帯

日本の路面電車の設備で,「安全地帯」というものがある.事実上,路面電車の電停のことを指しているのだが,今となっては「いったい,どこが安全なんだ,こんな狭いホーム」と思ってしまう.

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まぁ,元々の「安全では無い地帯」がこういうものなので,確かに程度問題としては安全にはなっている.

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でも,こういうのをいっぺん見てしまうと,日本には安全な電停が無いんじゃないかと思ってしまうよね.

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(写真は,すでに紹介したミュールーズ)

低床高床両用ホーム

オランダのアムステルダムに行くと,地下鉄直通のLRT電車用ホームと路面線用LRT電車のホームがあり,スロープでつながっていたりするが,日本にもある.

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今は低床電車しか走ってこないので,ホームの半分は遊んでるけど.

(ここは広電五日市)

日本にもピギーバックというのがありましたが…

日本にもピギーバックというのがありましたが…

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…中途半端なサイズの特殊形状のトラックしか積めなくて廃れちゃいましたね.

在来線の車両限界が小さかったことが原因だが,ヨーロッパでは当然上の写真のように健在で,通常のトレーラーをそのまま積んで走っている.

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ちょっと前に物流新幹線構想なんてのが披露されてましたが,そろそろ本気で考えないと,トラックの運転手が確保できなくなりそう.

ま,もっとも自動運転で何とかしようとしているのかもしれないけど.

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新幹線ネットワークが広がってきているので,割とヒマな新幹線も増えつつある.駅に自動載荷装置でも付けて,荷物の積み込み荷下ろしをする荷物新幹線なんてのも考えてもいいかもね.

 

地下駐輪場

日本で地下駐輪場というと,地下鉄駅併設でフロアに地上と同じように自転車が停められていたり,ハイテクタイプだと巨大円筒が地下に埋設されていてコンピュータ制御の機械が自動的に地下円柱の側面に収納されている自転車を取り出したり入れたりしてくれるものを思い浮かべる.

だが,この地下円筒自動制御タイプ,いつも思うんだが,たいそうな割には大して収納できないよなぁ,と思ったりする.

さて,下の写真はバーゼル駅の地下駐輪場である.自転車が縦に架けられており,収納効率よさそう.そんだけ.

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(…でも,通路が広そうなので,トータルの効率は同程度かも.)

輪っかを観察

フランスのミュールーズのLRTの電停の…輪っかの話である.

よくよく観察すると,やはり架線柱の機能はあるようである.

さて,この輪っか,面ごとに違う色が塗られており,こっちから見ると,緑色.

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反対側から見ると,水色.

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ちっとした工夫で,ずいぶん印象が変わる.

日本の路面電車でも,すぐにできそうだけど,やらないだろうなぁ.

 

実用オブジェ

日本の交通施設は質実剛健.コスト重視?

味も素っ気もないものが多い.

海外でLRTが導入されるとき,都市デザインが考慮されている,と紹介されることが多いが,例えばここミュールーズでは架線柱が輪っかである.あっ,いや訂正.

この輪っかは架線柱の機能は無いかも.

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日本だと,いろいろ理由が付けられてリジェクトされてしまう案だよね.

LRTでなくとも,日々使うものにはもっとエレガントさがあってもいいと思うんだが,どうかな.そこら辺が豊かさの実感にもつながると思うんだが.