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ダブルスリップ×10以上

またまたバーゼル駅である.この写真にヨーロッパの駅の独特の構内配線が写っている.便利でもあり,遅れの原因でもあり.

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この線である.端っこから端っこまで斜めにゴリゴリと全線路を横切る渡り線.そして横切る際にはご丁寧に全箇所ダブルスリップスイッチ,つまりどちらから進入してもどちらにでも出て行けるという便利な分岐器が設置されている.この駅は左手前から右奥方向だけだが,駅によっては右手前から左奥方向にも設置されていることがある.

IMG_3315便利な分,高価であり,複雑である.そしてなによりも,これを使って端から端までゴリゴリと列車が駅に出入りしている最中は,他の路線の列車の発着が一切できなくなるので遅れの原因にもなる(高価でメンテが大変で遅れの原因になるので,日本ではまずやらない使い方らしい).

でも,これ見るとヨーロッパに来たなという実感があるよね.

 

 

RERのバリアフリー度

仕事柄,欧州等に出かけて写真を撮ってきては「ヨーロッパのバリアフリーは進んでいる」などと説明する機会が多いが,中にはイマイチなバリアフリー度のものもある.

写真はフランスのシャルルドゴール空港に乗り入れているRERという近郊鉄道の出入り口であるが,大きな荷物を持っている人が多いにもかかわらず,バリアフリー度は×である.

DSCN8437何でもかんでも欧米の方が進んでいるわけではない,という例.

追記:

上の写真はB線(空港から市内まで乗るときに使う路線)だが,下の写真のD線も別の意味で「落とし穴」だったゎ.

 

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欧州9か国鉄道の国際路線での検査強化で合意

こういう記事があった.

 【パリ=本間圭一】オランダからパリに向かっていた高速鉄道「タリス」車内でモロッコ国籍の男が発砲したテロ事件を受け、英仏独など欧州9か国の内相や運輸相は29日、国境を越える路線で乗客の身分証明書や手荷物の検査を強化することで合意した。

情報源: 欧州9か国、鉄道の国際路線での検査強化で合意 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

DSCN4903このThalysという列車,再来週乗るんだが…ひえぇ

元々,パリ北駅のコンコースなどには仏軍の兵士が警戒していることが多く,日本には無い緊張感があった.国際便であっても気軽に乗れるのが鉄道の利便性の一つであったんだが,だんだんとそうも言ってられなくなってきたか.

どうぞ,何事もありませんように.

基幹バスの「ホーム」

BRTの1つの形態に「基幹バス」というものがある.線路こそ無いがほぼ路面電車と同じようなシステムで,中央部をバスが走行し,停留所は路側ではなくて車道上から乗り降りする.

これは台北の「ホーム」.これだとほぼ鉄輪式の交通機関と乗客側の使い勝手は変わらない.

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表面的に長ーいバスである連節バスを導入するだけじゃなくて,ちゃんとBRTを意識してインフラ整えようよ.

 

リニア地下鉄の勾配

最近徐々に増えてきているミニ地下鉄.

トンネル径を小さくするためにリニアモータ式にされることも多い.

リニア式にすると勾配に強いという話は,カナダのスカイトレインでもしたが,地下鉄だとどの程度急かわかりにくい.そこで例のごとく運転席にへばりついて観察すると…

…結構急である.地下鉄の場合,駅はなるべく浅めにつくりたいが,他の既設地下鉄や上下水管等々避けなければならない地下埋設物も多い.こういうときには急勾配,急曲線を採用できると路線の線形設計がやりやすい.

四条畷駅のナゾの分岐器

知っている人は知っているお話.ヒントは,朝8時頃まで.

2面4線の四条畷駅.京橋方には両渡りの分岐器が付いており,どのホームからでも京橋方向には折り返し運転ができる.じゃぁ,木津方を写した下の写真はというと,2番線と3番線の間に片渡りの分岐器が付いている.でも,列車を出発させるための信号機が建てられていない.なんじゃ,こりゃ.

答えはと言うと,普段は京橋方から来た電車が折り返すのに使うのは両端の1番線と4番線であるが,朝8時頃までは山側の1番線を木津方面→京橋方面へのスルー運転用とし,ホーム向かい側の2番線は4番線とともに京橋方面からの折り返し運転用として使う.

1番線に写真手前側から,2番線に写真奥側から同時に列車が進入することがあり,万一2番線の列車が過走した場合に正面衝突しないようにするためには,本来なら安全側線を取り付けるのだが,そんな用地は無いので片渡り分岐器で代用している.なので,信号機が無い.

ATS-P型が付いているはずなので,速度管理しながら進入させれば安全側線は必要ないはずだが,そうはなっていないところを見ると,ATSが簡易なのかしら?

#鉄道マニア君でも知らない人いるのね…

難易度の高いホーム

名古屋の地下には,世にも難しい,一見さんお断りに近いホームがある.

(地元の人はよくご存じ)これ.

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ただの地下ホームにしか見えないって?

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線路の向こう側にある電光掲示を見ながら,自分の乗りたい電車がどこ行きなのかを見極め,1-2メートル単位で横にずらされた整列位置に正しく並ぶ.ナゴヤンにはこの能力が必要である.

もちろん,電光板の表示は電車の「行き先」であって,あなたの降りたい駅が示されているわけではないので,名古屋都市圏の地名を熟知していなければ整列できない.栄生,伊奈,津島,吉良吉田etc…わかるかなぁ? 経由駅名も見とかないと,とんでもなく遠回りのことがあるぞぉ.

しかも,「本日,急行は前後にも停車します」などという暗号めいた構内アナウンスも即座に解読しなければならない.

さらに電車が進入してくると「どーけーよー どーけーよー こーろーすーぞー」という恐るべき脅迫にも耐えなければならないのだ.(今はそんな警笛鳴らさないか.)

ナゴヤンへの道は険しい.

福井駅先行工事部分

2020年北陸新幹線延伸の先行開業を目指している福井であるが,先行開業するにあたってネックになっているのがこの部分である.

ob3sW7-8年前には既に金沢方の半分程度の新幹線高架橋が完成していたが,その高架橋の右隣にあるえちぜん鉄道が問題になっている.

計画ではえちぜん鉄道を,まずこの完成した新幹線の高架橋に仮線で乗り入れて仮駅を開業し,その間に下のえち鉄福井駅を撤去.そして高架駅をつくり,完成したら仮駅を新高架駅に移す.

その後,新幹線の高架駅を完成させて,新幹線開業,という段取りである.

ところが,福井駅まで新幹線を先行開業させようとすると,えちぜん鉄道の仮駅が工事の進捗に影響を及ぼす.ということで,なかなか工期が短縮しにくい原因になっている.

もっとも,他にも先行開業期間中の2-3年間だけ使う留置線や検修設備等々,わざわざ安くない金をかけてまで作るのか,という問題もあり,なかなか一筋縄では行かない.

なお,えち鉄の仮線は,もうすぐ使用を開始できそうなところまで工事が進んでいるように見える.

有視界続行運転

目視の続行運転というと,路面電車は基本的にはそのような運転をしている.道路交通法に従って運転するので,運転士の注意力と交通信号機に頼って2列車以上が続けて運転できる.

じゃぁ,そうではない鉄道はどうかというと,一定の閉塞区間内に2列車以上入れないようにして運転するのが原則…

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…のはずだが,上の写真の2列車はヘッドライトの点灯具合から見て同じ方向に進んでいる.「有視界」続行運転である.日本の鉄道監督官庁が見たらひっくり返りそうな運転方式かも.

もう時効だから話すと,かつて和歌山に野上電気鉄道というのがあって,全線単線であった.ある休日,行楽客がとても多くて,本来の列車には積みきれずに積み残しがでた.そこで,急遽車庫から電車を出してきて,満員の電車のすぐ後ろを走らせて運転.もちろん連結せずに「有視界」運転.

後にも先にも,路面電車以外で目視だけに頼って運転しているのを目撃したのはそれだけであった.続行運転用の施設などあるわけもなく,たぶん本当はアウト.今から40年くらい前のお話.今はもう路線自体存在しない.