プロジェクト」タグアーカイブ

福井-新大阪かがやき55分

この試算によると福井-新大阪間が…

オリジナル小浜ルート173km,かがやき50分,はくたか61分
小浜京都経由ルート193km,かがやき55分,はくたか68分

…と書いてあるが,想像するに,概ねこういう計算かな?

のぞみ号の表定速度=515.4km÷150分=206.2km/h
ひかり号の表定速度=515.4km÷180分=171.8km/h

■オリジナル小浜ルート
173km÷206.2km/h=50.3分
173km÷171.8km/h=60.4分

■小浜京都経由ルート
193km÷206.2km/h=56.1分(+6分)
193km÷171.8km/h=67.4分(+7分)

当たらずとも遠からず,か?
(よくやる方式)

■舞鶴をまわったとすると,小浜-京都が概ね55km,小浜-舞鶴-京都が概ね125kmなので+70km.つまり福井-舞鶴-京都-新大阪は約263km.

263km÷206.2km/h=76.5分(+26分)
263km÷171.8km/h=91.8分(+31分)

現行のサンダーバードが106分なので,舞鶴まわると1.5兆円〜2.5兆円かけて15〜30分しか短縮できないことになる.やっぱり寄り道しすぎだな.

#西側の速達便は「きらめき」,各停便は「らいちょう」じゃないのか?

大阪北部ばかりに集めて大丈夫か?

近年,大阪では梅田貨物駅跡地がまとまった土地として注目され,その開発の動向が注目されている.いわゆるウメキタ.

物販オフィスホテルインキュベータ等々いろんな整備がなされつつあり,大阪市の重心は梅田地区に移動しつつある.

梅田貨物線を走っていたのは「はるか」や「くろしお」などであったが,晴れてウメキタにも駅ができて,大阪外環状線(おおさか東線)の電車がそこまでやってくるかもしれない.

新幹線も新大阪じゃなくて,ウメキタに引き込めという意見もある.まぁ,平時ならなんの問題もない.

ところが,平時ではない事態を考えると,あまりこういった北部集中は手放しでは喜べない.

以前指摘したように,もしも全国的な新幹線ネットワークが原案どおり完成し,地図のとおりになった暁には,「新大阪駅」が一番のネックになる.ここが災害テロその他理由で使えなくなると,完全に東西間広域交通が分断される.

北部集中の弊害はそれだけではない.梅田地区は以前から大規模な津波に襲われた場合,浸水の可能性が指摘されている.新大阪も浸水が迫る.リンク先の図は大阪府の試算結果であるが,左上が新大阪駅,左中〜下が梅田地区である.いずれも安心とは言えない.その南も四つ橋筋よりも西は安全ではない.

えっ! 高層ビルに逃げ込めば大丈夫だって?

甘い甘い.大阪のような大都市は地下利用が広がっており,止水するとは思うが,一滴漏らさずに止水するのは難しいだろう.京都の京阪電車も大阪のJR東西線も(開業までだが)大雨で水没したことがある.

それから,大都市は「電気なければ,タダのハコ」(…歳がバレる)状態である.電気の変電所がどこにあるか考えたことがあるだろうか.Googlemapで大阪市の中心部を表示させて置いて「関西電力 変電所」で検索してストリートビューや航空写真を見てみると面白い.変電所の場所として指し示されるのは,たいていビルである.つまりビルの地下.地上の変電所建屋が示されることもあるが,引き込まれているはずの超高圧電線も見えなければ鉄塔も見えない.電線はどこ?

大阪市内のメインストリートでは,街路に電柱がないところもある.ここも電線はどこか? 地下である.

地下変電所や地下埋設電力線に津波の塩水が流れ込んだらどうなるだろうか.ちなみに塩水は良導体である.

通信線も地下埋設されているよね.

とかく開発は平時に注目が行きがちであるが,異常時にも気を配ることができるかどうかで本当に良い開発計画が定まるのではないかと思う.

大阪の都市計画プランナーのセンスは,秀吉や徳川を超えられるか?

#なお,京橋周辺も危ない.

おっ,あった.軌間変換設備!

おっ,あった.軌間変換設備!

IMG_5598

見えないって? じゃぁ,拡大.

IMG_5598

ボケてるって?

もっと鮮明な写真もらったんだけど,使用条件が違うので,webじゃぁ,これが限界.こういった設備が日本全国で活躍する日は来るんだろうか? FGTの開発は,その後どうなってるのかな?

 

(舞鶴はともかく)敦賀-京都-学研奈良-天王寺-関空が悪くはない理由

北陸新幹線のルートの話である.

敦賀から大阪までのルートに関して,敦賀-舞鶴-京都-学研奈良-天王寺-関空(-四国方面)というルートが提案されている.このルート,一部分を除いてそうスジの悪い話ではない.いくつか理由がある.

基本は北陸新幹線であるので,その視点で書くと…

【大阪へ】
北陸方面から大阪に用がある場合は,新大阪の代わりに天王寺を使ってもそう大きな利便性低下にはならない.新幹線駅のターミナルとしては,これまで暗に新大阪が想定されていたと思うが,新大阪駅周辺に用事があるケースは希であり,地下鉄かJRで淀川の南まで乗り換えて移動することになる.どうせ乗換が発生するのならば天王寺でもさほど不便ではない.天王寺は大阪の南側主要ターミナルである.

【山陽新幹線沿線へ】
北陸方面から山陽新幹線沿線に用がある場合は,京都駅で乗り換えれば良い.現状でもサンダーバードから山陽新幹線に乗り継ぐ場合は,移動距離の短い京都駅が使用されることもある.

【国際空港へ】
北陸新幹線沿線の地元向け時刻表には,サンダーバードの時刻だけでなく京都駅や新大阪駅でのはるか号との乗り継ぎ時刻表が存在する.直通運転されれば利便性が向上する.集客に苦労してきている関空のヒンターランドを確実に北陸まで拡げられるわけだ.


敦賀と京都の間の経路として舞鶴を経由する点については,さすがに遠回りなので北陸新幹線の効果を完全に消し去ってしまう.だが,敦賀−京都間の途中で山陰方面に分岐する路線を設けるというのならさほど悪い話ではない.

「山陰新幹線」沿線の視点で書くと…

【京都・大阪へ】
山陰方面から北陸・山陰分岐点を経由して京都駅,天王寺駅を結ぶので,単純に山陰新幹線の終点を新大阪駅にするよりも沿線人口が増える.

【リニア新幹線へ】
リニア京都駅は旗色がずいぶん悪いが,学研都市付近にもしもリニア奈良駅ができたとすると,ここを北陸新幹線/山陰新幹線が経由することで山陰方面からリニア学研奈良駅経由で名古屋や東京方面に行ける.

【国際空港へ】
北陸新幹線の場合と同様に,関空のヒンターランドを山陰地域まで拡げられる.


京都の視点で書くと…

【リニア新幹線へ】
京都から単に東京に行くだけなら名古屋駅乗り換えでも充分だが,リニアの沿線は他にもある.北陸新幹線や山陰新幹線は東海道新幹線ほど列車の運行本数は多くはないだろうから,線路容量は空いている.ならば京都駅-リニア学研奈良駅間に高速運転の近郊列車を運転すればアクセス列車になる.近鉄や京都市営地下鉄に乗り入れさせることができれば,アクセス利便性向上と同時に京都-奈良間の時間距離が大幅に短縮する.この区間列車は地域交通の一種なので条件次第ではJR以外の鉄道会社による2種営業でもいいだろう.整備新幹線は上下分離されてるからね.

【国際空港へ】
現状では「はるか」で関空まで90分弱であるが,新幹線ならば半分の40分ほどだろう.都市圏内の交通になるので,関空アクセス列車の運営はオープンアクセスでもいいかも.

【北陸・山陰へ】

もちろん,北陸新幹線や山陰新幹線として使える.


奈良の視点で書くと…

【京都・北陸へ】
現状では,観光ルートとしては京都や大阪と連携する程度だが,北陸との連携を考慮できるようになる.

【国際空港へ】
現状では近鉄とラピートを乗り継いで90分程度だが,これも30分程度で結ばれるようになるだろう.

【学研奈良副首都駅】
関西学研都市は京阪奈丘陵に位置する.つまり海岸に近い堆積平野上では無いということであり,津波や長周期地震動といった点では立地が有利である.そこに東西方向のリニア新幹線と南北方向への北陸新幹線/山陰新幹線/四国新幹線/関空アクセス線が乗り入れることで関東の首都機能をバックアップする土地としての条件が向上する.


関空から先は和歌山をかすめて四国方面につなぐことも考えられているが,これを四国の視点で書くと…

【国際空港へ】
現状では四国各県から海外に行くには,関空経由よりも各県の空港から羽田か成田に飛んで,そこで乗り換えた方が便利だろうが,これが関空経由にすることができる.関空のヒンターランドを四国まで確実に拡げられる.

【大阪・京都へ】
大阪に用にある場合は,北陸新幹線の場合と同様に天王寺で乗り換えれば良い.京都までは直通だ.山陽新幹線沿線へは,そもそも岡山乗換が便利なので,あまり考える必要は無い.

【リニア新幹線へ】
東京方面に用がある場合は,四国から瀬戸大橋経由で新大阪まで新幹線が直通できるようになれば新大阪経由でリニアに乗れる.さらにリニア学研奈良駅で乗り換えるオプションを付け加えることができ,特に徳島方面からは便利になるだろう.


最後に大阪からの視点である.

【上町台地】
新大阪駅は淀川に近く,あまり対災害面で堅牢とは言い難い.その点,天王寺駅は上町台地に位置するので有利である.災害リスク分散の観点で有効で望ましい.新大阪と比べて利便性が大きく劣るということも無い.中心街へのアクセス利便性を向上させるのなら,この標準軌高速新線と標準軌の地下鉄線を直通運転する専用アクセス高速列車を走らせてもいいだろう.線路容量は空いている.天王寺から関空まで15分程度,本町から直通で25分程度,梅田からは30分程度であろうか.なにわ筋線よりは関空に早く着く.

【広域交通の冗長性向上】
ずいぶん前に書いたとおり,全国新幹線網構想のネックは新大阪駅である.利便性を損なうことなくターミナル分散できる案であるので,冗長性が向上する.

…ということで,「遠回りさえしなければ」なかなか悪くない案である.新大阪に集めるだけが能では無い.

なお,いずれ山陰新幹線を建設するとするならば,どこかで必ず北陸新幹線と山陰新幹線を分岐させることになる.北陸新幹線を遠回りさせずに京都市北方で山陰・北陸を分岐させた方がスマートである.

青函に200km/h貨物新幹線検討

最近の記事.「青函トンネル貨物列車問題」に対して,コンテナ貨物電車を青函間に運転し,トンネルの前後でコンテナを積み替えるというお話.

情報源: 青函に時速200キロ「貨物新幹線」検討 新幹線は東京へ最速3時間台 | どうしんウェブ/電子版(経済)

たぶん,みんな考えてると思うけど…

そのまま東北新幹線走って 首都圏とか,北陸新幹線使って 大阪とかまで走っちゃえよ.

碓氷峠がきついって? 後押し機関車付ければいいじゃん.

碓氷峠は,重たい200系新幹線でもゆっくりなら登れた実績があるので,後押し機関車ナシでも行けるかも.

まじめにコメントすると,整備新幹線のインフラはP荷重にしか対応してない高架橋もあるから5トンコンテナを積んだ本格的な重量級貨物列車は無理かな.P荷重に適合するような構造,つまり現行の新幹線のボディーに航空コンテナを積み込んで荷重が旅客列車と同等程度に収まるなら,新幹線貨物列車もあり得そう.郵便TGVみたいな奴ね.

#八戸駅北方の高架橋はN荷重にも対応している模様.P荷重だけってどこだったけなぁ.

DSCN8034

#金沢駅は旅客列車想定っぽいなぁ.

DSCN1880

どの程度まで耐えられるかは,構造力学の演習レベルでラフ検討できそうだが,いかんせん20年以上計算したことないので,何とも.

初夢鉄道2016(西日本大震災編)

こんな夢を見た.

やはり起きてしまった.大中小の順番でやってくると言われている南海トラフ系の地震,今回は300年ぶりの「大」の番のようである.紀伊半島沖を震源として大規模な震源域がまず東に広がり,次いで東海地震が間髪を置かずして発生,M8クラス後半のようだ.そして数分後,揺れが収まりかけたその瞬間,今度は紀伊半島から西側へと震源域が広がり,さらに日向灘,沖縄方面へと岩盤破壊が進んだ.全部あわせてM9クラスか?紀伊半島の各市町村とは連絡が取れない.四国方面の太平洋岸も同じようだ.

何とか,リニアの東京-名古屋間は開業していたので,迂回ルートの確保はできた.だが,太平洋岸の発電所が停まっているところが多く,所定の本数が走らせられない.捌けない旅客は北陸新幹線経由で移動しているようだ.東海道新幹線は,やはり浜名湖付近の被害が大きい.砂地盤なので,津波と大振動のために地形そのものが変化してしまっている.こうなる可能性は1964年の新幹線開業時からだいたいわかっていたので,国鉄時代に無理をしてでも対策をしておけばという後悔があるが,今さら言っても仕方がない.

この西日本の震災発生から2ヶ月ほどして,何年か前から活発化していた富士山がついに噴火しそうである.大方の予想に反して山頂や宝永火口や南東の側火山ではなくて北東側の側火山が怪しい.リニアが通っている都留市付近まではやや距離はあるので火砕流は大丈夫だが,降灰がどの程度あるか楽観できるような状況ではない.多量の場合は火山灰除去のためにリニア求めなくてはならないかもしれない.

地域振興を裏目的として制定された副首都は結局大阪になっていた.震災前は順調に機能し,関西活性化に役立っていた.だが,今般の南海トラフ地震に伴う大津波は太平洋岸各地を襲うだけでなく,紀伊水道から大阪湾まで入り込み,淀川や大和川流域まで入ってきた.もちろん,大阪の中心街にも入ってきた.

もとより海抜の低かった大阪平野の海岸沿いでは浸水被害が大きく,大阪市内の主要な地下街は水没している.遮水対策はしていたが,全ての浸水経路を防ぎ切れていなかったため,当分地下施設は使えなさそうである.地下変電所もやられたので,大阪市内のかなりの部分で電気が使えない状態になっている.オフィスが機能しないので,市内に立地した副首都機能も満足に動いていない.地域活性化ばかりに目を奪われて,国土のリダンダンシーのことを後回しにしたツケが回ってきた.日本はぼろぼろの東京首都圏でなんとかしなくてはならなくなってしまった.

首都もぼろぼろ,主要国土軸もぼろぼろ,瀕死の状態になってしまった.国籍不明の偵察機が頻繁に上空を横切っているが,もはやそれをなんとかする力も残っていない.一寸先しか見ずに先見の明の無い指導者に導かれた結果がこれであった.

…というところで目が覚めた.

初夢鉄道2016(平成東京地震編)

こんな夢を見た.

東京オリンピックに浮かれていた熱もさめやらぬ20xx年,悪夢の一つ目が起きてしまった.首都直下地震である.大量の帰宅難民が出たことはもちろん,地盤の軟弱な密集市街地で発生した火災が猛威をふるい,大災害になってしまった.

比較的近年に建設したビルなどは持ちこたえたものの,首都東京には多数の古いビルや家屋があり,倒壊,火災等おびただしい.地震の規模は阪神淡路大震災程度あろうか.中心部の官庁街をはじめとするオフィス街そのものは助かったが,古くから更新されていなかったインフラ類——上下水道や初期の地下鉄・高架鉄道など——は倒壊したり致命的な破損が起きたりで使えなくなったものが多い.住宅を失った人も多く,仕事どころではない.住宅が残った人も通勤手段が限られていて,日々の生活が著しく非効率になってしまった.知人親類等が被災した人も多く,直接の被災を逃れた人々も仕事が手に着かない.

あれほど首都機能の移転やバックアップについて検討してきたものの,ほとんど実行されていないので日本全体が機能不全になってしまおうとしている.オリンピックに浮かれている場合ではなかった.今さら言っても仕方がないが.怪しい国籍不明の艦船や航空機が近海をウロウロしている.

東京駅へ達する在来線や地下鉄が機能しないので,東北上越北陸新幹線は大宮で折り返し運転である.東海道新幹線も小田原で本線を引き上げ線にしながら折り返している.リニアはかろうじて開通した直後で,インフラそのものは被害が少なかったが,電気系統や通信系統が不十分で満足に運転できない状態になっている.そもそも,アクセス交通が動いていない.

道路も首都高速の何カ所かで落橋があり—防止装置があったはずだが不良品があったようだ—ネットワークが十分機能していない.国道等の一般道は大渋滞だ.

結局,阪神淡路大震災の教訓はどれほど活かされただろうか.復旧復興作業に入り始めたその時,泣きっ面に蜂の事態が起きた.

専門家の大方の予想どおり,紀伊半島沖を…

ここで目が覚めた.

初夢鉄道2016(地方創生編)

こんな夢を見た.

2015年春に北陸新幹線が出来た後,ずいぶん金沢が注目されてにぎわったせいもあり,地方創生に新幹線は有効だという社会的認識が形成されるきっかけとなった.翌年,北海道新幹線が函館市の北方まで出来た際も,函館まで新幹線で行って道南観光をした後,千歳空港アウトという観光ルートが一般的になり,こちらもそこそこにぎわった.

妙なプロジェクトに金を出すよりはこっちに出した方が確実だという話になり,財務省の査定は新幹線とそれがらみの案件は通りやすくなった.いわゆる整備新幹線も残工事の完成は時間の問題と言うことがわかってきたため,「新」整備新幹線の策定,つまり基本計画線のうち,有望な路線や区間を新たに整備計画にしようかという話になってきていた.

ある程度地域バランスをとりながら,数路線区が取り上げられ,整備計画になるとともに具体的な工事の段取りについても着手された.これまでの整備5線は昭和40年代策定で半世紀以上かかって完成していたため,時間のかかりすぎだと言うことを反省し,現実的な時期に完成できるように資金計画が練られた.新たな整備計画線は,そこそこ客数が多い区間や大都市部における区間など,沿線開発も重視しながらも実際の利用客数がある程度見込める区間が選定されている.

一方,リニア新幹線については相変わらず各種の申し出—名古屋以西の区間について何らかの公的資金を投入して早期全線完成するための各種の案など—については,断り続けていた.東京大阪間の鉄道の影響は非常に大きいので,このような態度を受け,企業の大阪からの流出は大きくなり,東海道新幹線の客数の名古屋を境に多段落ちが激しくなってきており,東海道新幹線の客単価が下がり始めていることが幹部の気になり始めていた.

北陸新幹線の敦賀以西のルートについては,一時期大幅な遠回りの提案もなされたりしたが,いわゆる小浜ルートの変形である京都経由案が現実視され,実際にそのようなルートで実現した.東海道新幹線へ京都から乗り入れる件についても例のごとく運営会社から突っぱねられたため,京阪間は淀川の南側を経由して大阪に達するルートとなり,山陽新幹線との直通運転が実現した.あれほど北陸新幹線とのシステム統合の費用ガーと叫んでいた割には,あっさりと東海道山陽新幹線と北陸新幹線系統のシステム統合が行われた.これにより,東海道新幹線経由の客はさらに減少することになってしまい,悩ましさを増した.あまり急がない客や北関東の客は,大地震をおそれてなるべく北回りで移動しようとする人が増えている.山陽新幹線沿線と直通することで北陸新幹線沿線への移転を考える企業も増えている.

リニアの工事は事前から言われていたように,南アルプスで難工事になったが,何とか当初予定通りの完成にはこぎ着けた.2027年秋には名古屋まで開業したが,東京側のターミナルが品川,西側が名古屋のため,北関東から関西に至るには東京駅と品川駅と名古屋駅で計3回もの乗換が必要になり,少なからぬ客が乗り換え無しの北陸新幹線に流れている.東海道新幹線での収益で名古屋開業時の借入金を返済し,大阪延伸工事をするつもりだったが,厳しい状況になりつつある.大阪の企業が中京圏に移転する例があるのが多少の救いであった.

「新」整備新幹線の検討がなされた際,その他にも多数の新幹線建設の要望があったが,現実的な期間内に建設可能な路線だけが選ばれたために幹線鉄道改良をどうするのかが課題になっている.フリーゲージトレインを当て込んでいたが,なかなか使い勝手の良い設計にすることができなかったため,FGT特急が走っている区間はかなり限定的であり,結局在来線改良もしなければFGT特急を走らせることも出来ないという話になった.このような背景もあり,全幹法の暫定整備手法の規程を台車の重いFGTをも考慮した枠組みに改正されることとなり,暫定整備手法の適用条件もかなり緩和されることになった.

…というところで目が覚めた.新年おめでとうございます.

整備新幹線国費2016年度は780.6ppm

 国土交通省は22日、2016年度予算案で、整備新幹線の地方負担を含めた建設事業費を15年度比450億円増の2050億円とする方針を固めた。

情報源: 整備新幹線事業費、16年度は2050億円

平成28年度の一般会計予算は96.72兆円.これに対して整備新幹線の事業費のうち,純粋な国費は755億円なので,比率を計算すると.

755÷967200=0.0007806
パーセント表記すると,0.07806%
まだわかりにくいのでppm(百万分率)表記にすると,780.6ppm

おぉ,だいぶ濃くなったと思ったあなた,昨年度の状況は下のようだった.つまり,濃度はやや低下傾向にあるので,念のため.

【祝】濃度上昇,新幹線が787PPMに!